
一般的に、赤ちゃんはねんねの時期を過ぎると、寝返り、お座り、ハイハイ、つかまり立ち、つかまり歩き、あんよ、と進んでいきますが、時には、順序が入れ替わったり、飛び越したり、別の形で代用することもあります。
今日は、ハイハイの時期に見られる「シャフリング」についてお伝えしていきます。
実は、筆者の子どももシャフリングっ子でした。当時、フランスに住んでいたのですが、わが子が通っていた保育園では、シャフリングの子の方が多かったのを覚えています。
■“シャフリングベビー”って?
“シャフリングベビー”という言葉を聞いたことはありますか? シャフリングとは、英語で「shuffle=引きずる」という意味。
座ったままの姿勢で床を移動したりする赤ちゃんのことを“シャフリングベビー”と言います。
その特徴として、以下4つが挙げられます。
●ハイハイをしない
●うつ伏せの姿勢を好まない
●歩き始めは、ハイハイの子よりもやや遅れる傾向がある
●両親のどちらかが赤ちゃん時代にシャフリングをしていた
が挙げられます。
■シャフリングってよくあること? それとも問題なの?

親は「赤ちゃんはハイハイをするもの」と思っているので、わが子がいきなりシャフリングをすると、心配になってしまうかもしれません。
しかし、イギリスのドーセットにある病院 Poole Hospitalの報告によれば、シャフリングは赤ちゃんの移動手段の1つで、その子の気質、環境、遺伝など様々な要素が絡んで起こることなのだそうです。
一部で、筋肉の病気や発達障害との関連も言われていますが、このようなケースはまれであり、シャフリング自体が問題というわけではありません。もしもそのようなときは、シャフリング以外にも気になるところが併存するものです。
たとえば、
・言葉の理解が遅い
・声をかけたときの反応が悪い
・手指の動きの発達が遅い
・表情が乏しい
など。
よって、シャフリングを単独で問題視し、心配する必要はありません。
■なぜ「ハイハイではなくシャフリング」を好む子がいるの?

シャフリングべビーは、もともとうつ伏せの姿勢が好きではありません。そのため、ハイハイに至るまでに、うつ伏せを避ける傾向があります。必然的に、腕の力で踏ん張って、頭を挙げたり、首をもたげる機会も少なくなります。
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