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親が一人の子どもにかけるお金は、私たちが子どもの頃と比べるとはるかに多くなっています。
子どもの成長に従いますます負担が増す教育費ですが、男児女児による差はあるのでしょうか。
今回は「子どもにかかる費用」について、日ごろ子育て世代の家計診断を行っているファイナンシャルプランナーが、男女別の違いを比較検証しながらご紹介したいと思います。
「女の子の方がお金がかかる」は本当?
「女の子の方がお金がかかる」と聞いて、思い浮かぶのが名古屋の風習ではないしょうか?
嫁入り道具が積まれたトラックに菓子巻きなど、「名古屋で娘が3人いたら家が傾く」と言われるほど、かつては娘の嫁入り資金を奮発する家が多かったようです。
現在はこうした伝統儀式は少なくなっているようですが、東京で育児中の筆者の周辺を見渡してみても「女(男)の子だから特にかかる」ということはないように感じます。
しいて言えば、七五三は一般的に女児の方が1回行う回数が多い分、費用が多くかかるかもしれません。
また、成人式には女児の方が衣装代が多くかかるケースもあるでしょう。
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習い事にかける費用は女児の方が高く、学習費は男児の方が高い!?
文部科学省「平成28年度子供の学習費調査」によると、幼稚園から高校まで保護者が子どもにかける教育費の総額は、男女ともほぼ同じ金額ですが、細かくみると「スポーツや芸術など習い事にかける費用」は男児より女児の方が多くなっています。
一方、「塾や家庭教師・通信教育など学習費」については、男児の方が多くかかっているという結果でした。
女の子に人気のバレーやピアノ、チアダンスといった習い事は、発表会や衣装代など費用が高額になりがちなのに対して、男の子に人気の水泳やサッカー、空手などは比較的リーズナブルにできる習い事というのが影響しているのかもしれません。
反面、受験対策や補習のための学習塾については、全体としては男の子の方が多く通っていることが推測されます。
私立に進学する場合は年間100万円超、高校から私立に通うと累計1,215万円※
男女による教育費総額の差はほとんどないということが分かったところで、では具体的な金額はいくら位かかるのでしょうか?
小学校から大学まで保護者が1年間にかける教育費の平均をみてみましょう。
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