子育て情報『流産の手術~命の重さ~【不育症シリーズ #3】』

流産の手術~命の重さ~【不育症シリーズ #3】

2018年4月7日 21:30
 

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source:https://www.shutterstock.com/
妊娠はできるけれども、流産や死産を繰り返してしまうことを「不育症」と呼びます。

2度の流産・子宮内掻爬(しきゅうないそうは)手術を経験し、「不育症」と診断された過去をもつ保育士の筆者が、不育症について自身の体験エピソードをもとにお伝えしてく連載第3回目。

今回は“流産の手術~命の重さ~”です。



▼子宮内掻爬(しきゅうないそうは)手術とは

流産、初期人工中絶などに対して行われる手術です。手術といっても、お腹を切り開くものではありません。

妊娠初期(12週未満)に、子宮内容除去術として掻爬法(そうは法、内容をかきだす方法)または吸引法(器械で吸い出す方法)が行われます。

子宮口をあらかじめ拡張した上で、ほとんどの場合は静脈麻酔をして、器械的に子宮の内容物を除去する方法です。

通常は10〜15分程度の手術で済み、痛みや出血も少ないので、体調などに問題がなければその日のうちに帰宅できます。(※1)

 

▼1泊入院をして行われた手術

●前日の処置

病院によって日帰りで済むところもあるようですが、私の場合は1泊入院での手術でした。入院してすぐに出血があり、実際に血を見ると「あぁ、もう本当にお別れなんだな…」と最後の最後に納得できました。

手術に備えて、体に負担を少なく子宮口を広げておくための処置を受けました。

「ラミナリア桿(かん)」という天然の昆布の根元の部分を加工して作られたものを入れて、少しずつ水分を吸わせることで、一晩かけて手術できる大きさまで広げるというものだそうです。(※2)

ネットで経験談を読んで「少し痛そう、大変そう」とは思っていました。個人差があるようですが、私にはショッキングな体験でした。

婦人科の内診の時のように器具を入れ、子宮口をつまんでおくそうなのですが、それが痛いというか苦しい感じで、なんとも言い表せないつらい時間でした。

「脚は開いてー!力抜いてー!!」
「頑張ってーーー!!」
「息してーーー!!」

女医さんと看護師さんに出産さながらの声援を送られながら、なんとかラミナリア桿も入り、処置が終わる頃には汗びっしょり……。呼吸がうまくできていなかったようで、酸欠で手足の先がビリビリしていましたが、処置後には何の痛みもありませんでした。

思ったことは1つ。なぜ麻酔を使ってくれないのか!? (病院によって使うところもあるようです)

 

●手術当日

source:https://www.shutterstock.com/
緊張でほとんど眠れず、当日の朝になりました。

ベットの上で目覚めて「これから手術か」と思ったら、もう終わっていました。冷静に思い出してみると、確かに手術室まで行った記憶がある。

でもいつ眠ったのかわからず、どのくらい眠っていたのかわからない。不思議な体験でした。

だんだん目が覚めてくると、じんわりと下腹部が痛くて、手術が終わったんだなぁと実感。お腹は空っぽ……さみしさに襲われました。

そして、麻酔が完全に覚めるまで数時間。体を動かそうとするとグルンと脳ミソが揺れるような、ものすごい気持ち悪さがありました。

帰宅して一晩眠り、翌朝にはいつも通りに動けました。

 

▼多くの方に知ってもらいたい「母体への負担」



これが3年前のちょうど今頃のこと。満開の桜とあたたかい春のおとずれとはかけ離れた心境で過ごしていたことを思い出します。

そして、流産後の気持ちの落ち込みから回復しないままに受けた手術は、必要なこと、そして痛みや負担が少ないものとはいえ、悲しい思いをした直後の体験としてはとても苦しく辛いものでした。

自分の望んだ妊娠で、家族のサポートも十分な環境であったにも関わらず、一生忘れられない出来事です。

これがもし、予期せぬ妊娠の中絶手術だったら……誰にも言えない状況だったら……子の父親がわからなかったら……。

考えずにはいられません。

お金さえあれば大丈夫というものではありません。妊娠12週を超えると陣痛を起こして流産させる方法をとるそうです。

授かる命は“宝物”。

いままで生きてきて、こんなにも命の尊さを感じたことはありませんでした。

 

【参考・画像】
※1 人工妊娠中絶について教えてください。- 日本産婦人科医会
※2 日本ラミナリア株式会社
※ crazystocker、KieferPix、 violetblue / Shutterstock

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