子育て情報『キャンプに「せっかくだから」は不要! 子どもが自ら学ぶ、自然のなかでの“シンプルな”過ごし方』

2019年8月12日 07:19

キャンプに「せっかくだから」は不要! 子どもが自ら学ぶ、自然のなかでの“シンプルな”過ごし方

目次

・ボランティアではなくスペシャリストとして野外活動体験を提供
・活動の柱は「キャンプ」「スキー」「通年型自然体験プログラム」
・「活動」より「体験」に重きが置かれるように変化
キャンプに「せっかくだから」は不要!子どもが自ら学ぶ、自然のなかでの“シンプルな”過ごし方

夏休みのような長期休暇に入ると、キャンプなどで子どもに自然体験をさせてあげたいと考える親は多いものです。ただ、都市部で生まれ育って自然体験が少ない親の場合、不安もあることでしょう。

そんな親でも気軽に子どもを参加させられる、さまざまな自然体験プログラムを提供しているのが、NPO法人国際自然大学校。国内における野外活動指導の第一人者である佐藤初雄理事長に、同法人の設立経緯、活動内容などについてお話を聞きました。

構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)

ボランティアではなくスペシャリストとして野外活動体験を提供

わたしが国際自然大学校を設立したのは1983年。以来、子どもたちを中心に、自然のなかでの体験の楽しさや大切さを伝え続けてきています。設立のきっかけのひとつとなったのは、大学時代に出会った「野外教育概論」という授業でした。これは、野外活動を通じて自立心や協調性やコミュニケーション能力といったさまざまな力を育てる教育手法を学ぶ内容です。


同じクラスになったのが、のちに一緒に国際自然大学校を設立することになる友人でした。彼とともに「将来は野外活動を通じた教育のプロを目指したいね」と夢を語り、学生時代にまずは野外教育活動研究会というサークルをつくりました。

もちろん、当時の日本にもボーイスカウトやYMCAなど子どもたちに野外活動を提供する団体はありましたが、それらはあくまでもボランティア。わたしたちは、スペシャリストとして安定して野外活動体験を提供するために事業化したいと考えたわけです。

学生時代はそれこそ年がら年中アウトドアにいるような生活でした。そうして、ふつうに学校の教員になることよりも、野外での教育の可能性に魅せられていったのです。

卒業旅行代わりに行ったのは、1941年にイギリスで発足した「アウトワード・バウンド・スクール(OBS)」という冒険学校。参加者が自然を舞台にしたチャレンジングな冒険活動に取り組み、そこから自己に秘められた可能性や他人を思いやる気持ちなどの豊かな人間性を育むことを目的に活動している学校です。
いまでは世界中に系列校が広がっており、1989年には日本校もできています。

そして、大学卒業後に入所したのは、財団法人農村文化協会栂池センターというところでした。そこで常設の冒険学校をつくるという話だったのですが、残念ながら年に1回くらいのコースしか開かれなかった。

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