『お医者さんになりたい!』と言われたら ―現役医師435人に聞いた、医師という仕事の本当の姿
医師に必要な力は「勉強だけ」じゃない
「医師には勉強ができる子が向いている」。子どもの将来を考えるとき、多くの親がそう思いがちです。でも、実際の医療現場では、勉強だけではないものが求められているようです。
今回の調査では、医師に必要な資質について興味深い結果が出ています。確かに「医学の知識と技術」は74.9%と最も高い数字を示しましたが、それに迫る高さで「コミュニケーション能力」(62.3%)が求められていることがわかりました。
この結果には、現代の医療現場を映す重要な意味が隠されています。なぜなら、医師が感じる最大のストレスは「患者やその家族からのクレーム」(49.2%)だからです。いくら医学の知識が豊富でも、患者さんやご家族との信頼関係が築けなければ、質の高い医療は実現できません。

医師たちのちょっとした日常

医師たちの日常生活では、思わず笑ってしまうような出来事も。友人との何気ない会話で「お大事に」と言ってしまったり、休日でも救急車のサイレンを聞くとつい反応してしまったり。「医療ドラマを見ながらツッコミが止まらない」という声も。真剣に向き合う仕事だからこそ生まれる、そんな “職業病” エピソードもまた、医師ならではかもしれません。
医師たちが感じる「本当のやりがい」
医師のやりがいは、具体的にどんなものなのでしょうか?全国の医師435人に聞いた調査結果が、その答えを教えてくれます。
最も多かった回答は「患者やその家族から感謝されたとき」(63.7%)。次いで「人の命を救えたとき」(40.7%)、「手術や治療が成功したとき」(35.4%)、「患者やその家族の笑顔を見たとき」(31.7%)と続きました。これらの数字が示すのは、人々の命と幸せに直接関わる医師の仕事の本質といえるでしょう。
また、医師の仕事は診療科によって大きく異なります。内科、小児科、外科、産婦人科、救急科、精神科など、その専門分野はじつに多彩。それぞれの診療科で求められる適性もさまざまです。
たとえば、精神科医は「人の心理を理解したい」という思いから、整形外科医は「スポーツ医学への興味」から、産婦人科医は「出産の神秘的な体験に関わりたい」という理由からその道を選んでいます。
つまり、医師という職業には、子どもたちの様々な興味や才能を活かせる可能性が広がっているのです。お子さんの「得意」や「好き」