『お医者さんになりたい!』と言われたら ―現役医師435人に聞いた、医師という仕事の本当の姿
が、将来の専門分野を選ぶヒントになるかもしれません。
![Q3.医師としてやりがいを感じるのはどんな時ですか。 [複数回答]](https://imgc.eximg.jp/i=https%253A%252F%252Fs.eximg.jp%252Fexpub%252Ffeed%252FKodomoManabiLabo%252F2024%252FKodomoManabiLabo_70569%252FKodomoManabiLabo_70569_dc52426e245d8126a0df_7.jpg,small=600,quality=80,type=jpg)
引用元:(公財)川野小児医学奨学財団調べ
知っておきたい医療現場の現実
そしていま、医師の働き方が大きく変わろうとしています。
2024年4月、「医師の働き方改革」がスタートしました。この改革は、医師の長時間労働を適切な範囲に抑え、より健康的な環境で医療を提供できるようにすることを目指しています。具体的には残業時間の上限を設定し、持続可能な医療体制の構築を進めているのです。
しかし改革開始から約半年が経った現在でも、7割近く(69.2%)の医師が「変わらない」と回答。また、「研究に割ける時間が少ない」(51.0%)という課題も浮かび上がってきました。
ですが、ここで注目したいのは、明るい未来への手がかりです。調査によると、日本の医学研究レベルを「普通以上」と評価する医師が7割を超えていることがわかっています。世界でも高く評価される日本の医療技術と研究力は、着実に次世代へとつながっていくはずです。20年後、30年後に日本の医療技術を引っ張って行くのは、あなたのお子さんかもしれません。
【日本の医学研究のレベルを「高い」または「普通」と回答した理由】

引用元:(公財)川野小児医学奨学財団調べ
川野小児医学奨学財団の調査によって、医師という職業の本質が見えてきました――。
必要とされるのは、「医学の知識と技術」(74.9%)、「コミュニケーション能力」(62.3%)、そして「体力」(35.2%)。これら3つの要素がバランスよく備わっていることが大切です。しかし、さらに重要なのは「世の中の役に立ちたい」(48.3%)という志。
そして、その志に応える患者さんからの「ありがとう」(63.7%)という言葉が、医師たちを支えているのです。
小児科、外科、内科、産婦人科など、それぞれの診療科に特徴があり、必要とされる資質も違います。だからこそ、子どもたちの個性や興味を活かせる可能性が広がっていると言えるでしょう。
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「将来、お医者さんになりたい!」
そんな言葉を聞いたとき、親としてどう答えますか?まずは「どんなお医者さんになりたいの?」と、子どもの思いを聞いてあげてください。
この記事で紹介した医師たちの生の声が、子どもたちの「夢を考えるきっかけ」になれば幸いです。「お医者さんになりたい!」という子どもの夢は、きっとその子らしい形で育っていくでしょう。