【決定版】子どものレジリエンス育成法|6人の専門家が教える “折れない心” の育て方

最近よく耳にする「レジリエンス」と言う言葉。
まさにいまの時代に求められる「折れにくい心」「回復力」などを意味し、子どもの将来において備えておきたい重要な力として注目されています。その重要性については専門家によって見解が異なり、解釈も人それぞれですが、いずれにせよ身につけておいて損はありません。
「臆病なのは性格だからしょうがない」「繊細すぎるのは悪いことではない」と子どもが自分で立ち直る力を軽視してしまうと、社会に出てから厳しい現実に直面したときに、子ども自身が困ることになりかねません。
本記事では、玉川大学教授・大豆生田啓友氏や白梅学園大学教授の増田修治氏など6名の専門家が語る「レジリエンスの育て方」をまとめました。ぜひ最後までご覧ください。
レジリエンスとは?
そもそも「レジリエンス」とは具体的に何を指すのでしょうか。一般的には「回復力」や「復元力」など、失敗したり落ち込んだりしたときに発揮する力を意味し、大まかな定義として「精神的なしなやかさ」や「折れない心」などが当てはまります。
とはいえ、「わが子のレジリエンスを鍛えなければ!」と気合いを入れて身につけさせるのは、逆にプレッシャーになってしまいます。レジリエンスはむしろ、日常生活のちょっとした心がけで十分に育まれるものなのです。
「レジリエンスが発揮されるのは、何かで失敗したときなどストレスを感じたとき」と述べるのは、日本ストレスマネジメント学会事務局長の小関俊祐氏。小関氏は、「レジリエンスとは『絶対に負けないぞ!』というイメージではなく、『よーし、負けないぞ!』というイメージ」であり、むしろ「別に負けてもいい」くらいの心持ちで十分だと話します。
つまり、子どもが何かに失敗してストレスを受けたとき、真正面からぶつかってストレスを蹴散らすことだけが対処法ではないということ。そのストレスを発散する手段さえ身につけられていればOKなのです。
たとえば、友だちを誘って遊びに行く、親に話を聞いてもらう、大好きなお菓子を食べる……など、自分なりにストレスと付き合うことができる力が、レジリエンスです。
レジリエンスを身につける機会が失われつつある現代社会
現在、レジリエンスが注目されている理由として、TOKYO PLAY代表理事の嶋村仁志氏は、子どもたちの「遊ぶ機会」や「遊ぶ時間」が激減したからだと考えています。