実家トラブル?お金トラブル?そんな時こそ夫婦で棚上げを!
こんにちは。コラムニストの鈴木かつよしです。
「棚上げ」というと難しい問題にかんする意思決定を先延ばしするだけのようで、何となく“無責任”な印象を受けますよね。
でも、実際の世の中にはあえて棚上げにすることによって関係者の良好な人間関係と面子が保たれている場合が多々あります。
間もなく夫婦生活30年目を迎える筆者から、夫婦の間の問題であえて”棚上げ”にした方がいいことを具体的な例を挙げてお話ししたいと思います。
●お互いの“実家”の悩みはあえて”棚上げ”に
先ず第一に、夫婦の間の問題でもお互いの“実家”にかんする悩み事や不安については、無理して性急な結論を出さずに”棚上げ”にすることをおすすめいたします。
田舎で代々続く地場産業の商売を営んでいるパパの御両親から「もうそろそろ郷里(くに)に帰ってきて店を継がないか?」と言われたとしても、そもそもその気がないから都会に出てきてサラリーマンになりママと出会って自分の家族も持つことができたパパにとっては、困ってしまいますよね。
もちろんママにとっても同じ。
子どもたちにとってはもっとカルチャー・ショックが大きい話でしょう。
そうかといって年を取って気弱になっているおじいさん・おばあさんに「そんなことできるわけないだろう」と突き放すように言い切ってしまうのもちょっと……。
こんなときは、課題に対する意思決定を”棚上げ”にするべきです。期限を定めずに、すごくいいアイデアが思いつくまで無期限に棚上げ することです。
いいアイデアが浮かばずにズルズルと都会のサラリーマン生活が続いて行ったなら、それはそれで仕方ないし。
そのうちにパパの勤務先の会社が傾いてヤバそうな気配になったならここぞとばかりにみんなで田舎の実家に移り商売の見習いを始めるのもよし。
この態度こそ、ママと要らない喧嘩もせずに済むしそうかといって課題を無視するわけでもない、最も賢明な態度であろうかと思います。
ママの実家の独身の弟が40代にさしかかってきたというのに定職に就かずバイト暮らし。
ママの御両親から「どうしたもんかね」と相談されたとします。こんなときも、”棚上げ”にしましょう。
働いてはいらっしゃるのだから、いいではありませんか。すぐにママの弟さんだって50代になり、定職に就いていたとしたって“定年退職”の年齢になります。
ママの御両親にしても70代・80代になっていて、弟さんがそばにいてくれた方が何かと心強いでしょう。