実家トラブル?お金トラブル?そんな時こそ夫婦で棚上げを!

2017年11月14日 19:18
 

実家トラブル?お金トラブル?そんな時こそ夫婦で棚上げを!

こんにちは。コラムニストの鈴木かつよしです。

「棚上げ」というと難しい問題にかんする意思決定を先延ばしするだけのようで、何となく“無責任”な印象を受けますよね。

でも、実際の世の中にはあえて棚上げにすることによって関係者の良好な人間関係と面子が保たれている場合が多々あります。

間もなく夫婦生活30年目を迎える筆者から、夫婦の間の問題であえて”棚上げ”にした方がいいことを具体的な例を挙げてお話ししたいと思います。

●お互いの“実家”の悩みはあえて”棚上げ”に

先ず第一に、夫婦の間の問題でもお互いの“実家”にかんする悩み事や不安については、無理して性急な結論を出さずに”棚上げ”にすることをおすすめいたします。

田舎で代々続く地場産業の商売を営んでいるパパの御両親から「もうそろそろ郷里(くに)に帰ってきて店を継がないか?」と言われたとしても、そもそもその気がないから都会に出てきてサラリーマンになりママと出会って自分の家族も持つことができたパパにとっては、困ってしまいますよね。

もちろんママにとっても同じ。子どもたちにとってはもっとカルチャー・ショックが大きい話でしょう。

そうかといって年を取って気弱になっているおじいさん・おばあさんに「そんなことできるわけないだろう」と突き放すように言い切ってしまうのもちょっと……。

こんなときは、課題に対する意思決定を”棚上げ”にするべきです。期限を定めずに、すごくいいアイデアが思いつくまで無期限に棚上げ することです。

いいアイデアが浮かばずにズルズルと都会のサラリーマン生活が続いて行ったなら、それはそれで仕方ないし。

そのうちにパパの勤務先の会社が傾いてヤバそうな気配になったならここぞとばかりにみんなで田舎の実家に移り商売の見習いを始めるのもよし。

この態度こそ、ママと要らない喧嘩もせずに済むしそうかといって課題を無視するわけでもない、最も賢明な態度であろうかと思います。

ママの実家の独身の弟が40代にさしかかってきたというのに定職に就かずバイト暮らし。

ママの御両親から「どうしたもんかね」と相談されたとします。こんなときも、”棚上げ”にしましょう。

働いてはいらっしゃるのだから、いいではありませんか。すぐにママの弟さんだって50代になり、定職に就いていたとしたって“定年退職”の年齢になります。

ママの御両親にしても70代・80代になっていて、弟さんがそばにいてくれた方が何かと心強いでしょう。

棚上げにすれば現状をこれ以上に悪化させることもありません 。

<h3棚上げし、節約生活をしながら対策を練る

次に、夫婦間の問題で”棚上げ”の効用を活かすべきなのは、経済面での諸問題においてです。

「あなたのお給料、もうちょっと上がらないものかしら?」

「ママのパートの方も、もう少し時給がいい仕事はないの?」

こんなことを言い合ったところで何にもなりません。

パパもママも家族のために毎日精一杯働いています。生活が楽でないのはパパやママの努力不足のせいではありません 。

この四半世紀に目を当てれば経済規模で10傑に入る世界の主要国の中で唯一名目GDPの総額が減少しているわが国で暮らしているのですから、楽じゃないのは当たり前なのです。

ですから、お金の問題で夫婦で愚痴をこぼし合うことは、一旦棚上げにいたしましょう。

今はとにかく外食だったランチをお弁当持参に切り替え、間食を半分に減らし(ダイエットにも効果抜群ですよ!)、ストレスにならない程度の節約生活をしながら年度替わりなどの“時期”を待つことです。

しかるべき時期さえ来ればパパにも”早出手当”が付く部署への異動のチャンスが来るかもしれませんし、ママの新しいパート勤務先として時給の高い外資系のストアーが近所にオープンするかもしれません。

マイナス思考は棚上げにして、慌てずに時期を待ちましょう。

●芥川賞作家も”棚上げ”をオススメ

お互いのことをよく解り合っているはずの夫婦の間でも、“お互いの実家にかんすること”と“経済面での諸問題”については、性急な答えを出そうとせずに問題を一旦「棚上げ」にして時期を待つことを、筆者は強くおすすめいたします。

芥川賞作家の赤瀬川原平さんは「優柔不断術」という1999年の著作の中で、次のように言及しています。

『日本人は様々な問題に遭遇したときに、すぐに解決しないで、時間というものを上手に利用して、棚上げしてきた。例えば、ひとまずこの問題は後で考えてみることにして…などと、会議でよく耳にすることがあるだろう』(赤瀬川原平・著「優柔不断術」より)
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いかがですか。

さすがは前衛芸術家でもあった赤瀬川さん、ものの見方が違いますよね。

今わたしたち日本人は、何かにつけて“白黒をつけたがる”傾向があるように思います。

“決定を急ぎすぎている”ようにも見えます。重要な問題であればあるほど、「パパにとっては100点だけれどママにとっては0点」の回答ではなくて「パパにとってもママにとっても60点」の回答を求めるべきです。

そのためにはしばらくの間“棚上げ”にして課題を放っておき、時間の手助けを借りてよりよい結論を模索する態度が必要なのではないでしょうか。

●参考文献 『優柔不断術』赤瀬川原平・著(毎日新聞社)、1999年

●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)
●モデル/香南・TOYO

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