「あなたが言える立場じゃない」パートナーに不満がある人に読んでほしい!
こんにちは。コラムニストの鈴木かつよしです。
最近、特に政治の話題を取り上げたようなときなどに、“ダブルスタンダード ”という言葉をよく耳にします。
「大国の核の傘に守られながら反核を主張するのはダブルスタンダードではないのか」といった具合です。
簡単に言うなら、自分も相手と同じようなことをしているのに相手には文句を言って自分のことは棚に上げる ような態度のこと。
日本語で「二重規範」と訳されるこの概念、政治のことはともかくとして私たちの日常生活においてもそれに該当する例は数多く見られます。
そして夫婦間や親子の間に限ってみてみると、ダブルスタンダードは必ずしも悪いことばかりでもないように筆者にはみえるのです。
実例を挙げながら考えてまいりましょう。
●一人暮らしを経験しなければ子どもの自立心は育たない、が
60代以上の男性に多いような気がしますが、『子どもはある程度の年齢になったら親元を離れて一人暮らしを経験してみなければいけない。そうでないと自立心も身につかないし、親の有難みも分からない』と言う人がいます。
筆者もそれはその通りだとは思います。
しかし現実を見てみますと、「わが国の都市部で暮らす年収200万円以下の若者の約8割は親の実家に住んでいる」という動かしがたい実態があります(認定NPO法人ビッグイシュー基金『若者の住宅問題』より)。
一人暮らしをしたくても、住居費負担が高すぎるので親元を出ることができないのです。
親元を出られるのは社宅や独身寮が完備された企業の正社員として就職することができた子どもたちに限られます。ですからこのような精神論を説く人も、実際には「そうはいってもここを出たら暮らしていけないよな。
まあ、どこか他の会社に正社員として転職できるまでは居たらいいさ、となるわけです。
これはまぎれもなく“ダブルスタンダード”ではありますが、言いようによっては“暖かい親の愛情”でもあるわけです。
このダブルスタンダートを「悪」と言い切ることが、みなさんは人としてできますでしょうか?
●ママからパパへの小言はオーケーでもパパがママを“口撃”するのはNG
次に、夫婦の間のダブルスタンダードについて、例を挙げてみてみましょう。世の旦那さまがたなら、ほとんどのかたが“ママからの小言”に辟易された経験 がおありかと思います。
「あなたのイビキ、うるさすぎる。