例えば以下のようなことです。
・電源周波数が東日本は50Hzだが西日本は60Hz
・エスカレーターの追い越し車線、東京は右側で大阪は左側
・東日本では雪かきに使う大型の掘削用具がスコップで小型のがシャベル、西日本では逆
・某大手ハンバーガーチェーンの呼び方、東日本は「マック」、西日本は「マクド」
・東日本ではポリタンクの色が赤、西日本では青
●「人」の“気質”の違いがいちばん興味深い
さて、ここまで東と西の食べ物や慣習の違いについて見てきましたが、筆者がいちばん興味を持っていることは東日本と西日本の「人」の“気質”の違いです。
みなさんは“朝ドラ”をみていて、東京局制作のドラマと大阪局制作のドラマとでは“随分と趣きが違うなあ”と思ったことはありませんか?
筆者はこの点について次のようなことを感じています。
・大阪局制作のドラマは姑が嫁を苛めるが東京局制作のドラマでそれはあまり見られない
・大阪局制作のドラマは子役の子どもたちの演技が“わざとらしい”が東京のは“自然体”
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いかがでしょうか。
これは「いい」とか「わるい」とかの問題ではなくて、“その方がその地域ではウケがよくなるのでマーケティング戦略としてそういった手法を採用する”という話しです。なので筆者から何かしらの「価値判断」をすることはいたしません。
気質の違いということでは、これも筆者の印象ですが
・東日本は個人主義的、西日本は集団主義的
・東の人は落ち着いた色づかいを好み、西の人は比較的派手な色づかいを好む
・東の芸人は自分からはけっして笑わないが、西の芸人は身内のネタで自分がゲラゲラ笑う
などの特徴が挙げられるかと思います。
いずれにしても「郷に入っては郷に従え」です。
何かの縁で赴くことになった土地での暮らしを満喫するには、その土地での“常識”をいったん丸ごと受け入れて、楽しんでしまうのが近道ではないかと思います。
●参考文献『東日本と西日本』大野晋・宮本常一著、洋泉社MC新書(2006年)
●ライター/鈴木かつよし
●モデル/神山みき