子育て情報『夫婦がアドラー心理学を用いて家族を笑顔にする方法とは?(後編)』

夫婦がアドラー心理学を用いて家族を笑顔にする方法とは?(後編)

熊野:そうです。難しいと言われがちですけど、「そんな難しくないよ」って教えてあげたい。本質はすごいシンプルだし、それこそ勇気を持って踏み出せば、すーっといけるんだよっていう。今まで怖いと思っていたことを一歩踏み出して、やってみて変わるっていう体験をした人はいいんです。

でもそういう人は少数だから。本書がそのきっかけになればいいな、と。

正しい「お手本」を相手に見せてあげる

ーただ、相手がこちらの意図に従ってもらえないときは、どうすればいいのでしょうか?話し合いの場すら設けられない夫婦もいらっしゃると思うのですが。

熊野:そもそも、人を操作したりコントロールしたりすることは、できないんです。
アドラーもそれを否定しています。大切なのは、「お見本」を見せること。本書でも何回も「お見本」って言葉を使っています。

例えば、パパがアドラーの理論を実践してみる。共感ファースト、つまりまずは、相手を思いやること。そして、全幅の信頼を寄せる。そしてママから、「なんでそんなに気持ちをわかってくれるの?」と言ってもらえるまで、アドラーの理論を実践してみる。

そこで初めて、「アドラーのやり方を試してるから、ママもやってみない?」って話にすればいいんです。


すると、相手も変わり始めてくれる。夫婦で同時にアドラーを実践しなくていいんです。まずは片方が試してみて、相手が真似したくなるような「お見本」になればいい。

ー相手を変えようとする時点で、課題を分離できていませんよね。相手をコントロールして操ろうとしてしまっている。

熊野:相手を変えられなくても、自分は変えられる。相手にとっての「お手本」になって、相手が変わるきっかけを作ってあげる。この方式が大切。
全て、「お見本」になろうなんですよ。子育ても、まさにお見本ですよね。子どもは親を真似するから。

自分がやるしかない。お見本を見せるのが、一番簡単で、強力な影響力の与え方です。

ーなるほど。相手を変えるのではなく、まずは自分を変えるのだと。この考え方は、仕事や友人関係にも使える考え方ですね。


熊野:そうなんです。良いものに出会ったから、それを周りに伝えようと思うのは良いんですよ。ただ、やり方が押しつけると伝わりませんよね。いいものを上手に伝えること。押しつけたり上から目線に伝えない。お見本になるのが大事。

コミュニケーションは、家庭だろうが、職場だろうが、やることは同じです。

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