子育て情報『僕だけお弁当? 「食物アレルギー」を持つ子どもを守る方法』

2016年3月1日 19:00

僕だけお弁当? 「食物アレルギー」を持つ子どもを守る方法

僕だけお弁当? 「食物アレルギー」を持つ子どもを守る方法

【ママからのご相談】
40代のママです。乳製品と卵に食物アレルギーを持つ息子が、この4月に地元の市立中学校に進学します。

小学校時代はアレルゲン物質を除去した給食を他のお子さんたちと一緒に食べてきました。

今回、進学説明会で、中学校では除去対応はできないので自己責任で除去するか、そうでなければお弁当を持たせるようにと言われました。

12歳の子どもに100%自己責任で除去しろと言うのも酷ですし、「除去食対応なし」となると実際食べるものがなく成長期に必要な栄養が十分に取れないと思うので、お弁当を持たせるつもりです。

ただ、本人は「他にもお弁当の子っているのかなあ」と人の目を気にしています。どう言ってやったらよいか助言をいただけないでしょうか。

●A. “人目を気にしていたら大人の体になれない”ことと、“命を守るために給食でなくお弁当にする”ことを優しくお話ししてください。


こんにちは。エッセイストでソーシャルヘルス・コラムニストの鈴木かつよしです。ご相談ありがとうございます。

ご相談者様、わが家もまったく同じです。

わが家の息子は魚介甲殻類とナッツ類の食物アレルギーですが、すでに息子への説明・説得は済み、本人も中学校にはお弁当を持って通うことで納得しております。

その際、筆者と妻から息子に話したことは2点だけです。

1つ目は、「人目を気にして自分も給食にしたら、安全のために“これも食べないでおこう”“それも食べないでおこう”となり、必要な栄養が取れず体の成長に悪影響が出る 」こと。

2つ目が、「生徒の自己責任でアレルゲン物質を除去せよという方法では、万が一ということを考えたら給食は食べさせられない 」ということです。


それでは、都内の私立医科大学附属病院でアレルギー外来を担当する小児科医の先生にお話を聞きながらこの問題を一緒に考えてみましょう。

●給食は食物アレルギーの負荷テストではないので、陽性物質は除去するしかありません。だから、お弁当を持参するしかないのです

『数年前、東京都調布市の小学校で給食時に食物アレルギーによるアナフィラキシーショックで子どもが死亡するという痛ましい事故がありました。そういった事件を受けて、ここ数年、アレルギー検査で陽性反応が出た物質は未然に除去するようになってきています。それはそれで子どもの生命を守るためには絶対に必要な対応ではあるのですが、中には除去する必要がないのに除去されていて、成長期に必要なビタミンが不足気味になっている子どもがいることも否定はできないでしょう』(30代男性/都内私立医科大学附属病院小児科アレルギー外来担当・小児科医師)

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