2016年3月31日 18:00
身体ナビゲーションVol.92「末梢血管の血行障害と冷えのタイプ」
こんにちは。健康管理士のSAYURIです。
一般的に、手足が冷たくなる末端冷え症というと女性の症状だと思われがちですが、実はストレスや運動不足から、近年男性の末端冷え症も増加している と言われています。
そこで今回は、 末端冷え症のメカニズムとさまざまな冷えのタイプをご紹介します。
●末梢血管の血行障害のメカニズム
“末梢血管の血行障害”とは、手足などの体の末端部分で血行が悪くなっている状態です。
人間の体は寒いと感じると体の表面の毛細血管を収縮させて体温が外へ逃げないようにします。
そしてある程度の時間がたつと今度は血液を送り込み、体の表面の温度が下がり過ぎないように調節される仕組み になっています。
ところが、その調節機能が正常に働かず、いつまでも血管が収縮しているために冷たくなってしまうのが“冷え性”ということになります。
それだけでなく、周囲が暖かくなってもなかなか血管が広がらず回復するのに時間がかかってしまうこともあります。
冷えを起こすのは通常、男性より女性に多く、その大きな違いは熱を生産する筋肉の量 。
女性は男性よりも筋肉が少ないために熱生産が少なくなりがちな上に、月経周期によって体温の変動もあるため、冷えが起こりやすくなっています。
しかし、交通手段が便利になったことやエアコンの普及、生活習慣の変化などによって、男性にも女性同様に末梢血管の血行障害が増えています。
●冷えのタイプ
冷えには原因によってさまざまなタイプが考えられます。以下にいくつか例を挙げてみましょう。
●(1)皮膚センサー異常タイプ
エアコンの効いた環境や寒すぎる環境に長くいたり、薄着や矯正下着、サイズの合っていないきつい下着、靴下や靴を日常的に身に付けたりすることで、皮膚感覚がうまく働かなくなってしまい起こるタイプの冷えです。
また、情報をキャッチするための皮膚センサーに異常があって、きちんと脳へ情報が送られない ことで体温調節ができなくなった状態ともいえます。
●(2)自律神経失調タイプ
自律神経失調症とまではいかなくとも、何らかの原因で交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまって生じる 冷えのタイプ。
もしくは緊張やストレスによって自律神経のバランスが崩れ、血管を必要以上に収縮させ隅々まで体温が行きわたらずに起こる冷えともいえます。
●(3)