子育て情報『サッカー少年がラグビーW杯から教わる大事なこと』

2019年9月18日 10:29

サッカー少年がラグビーW杯から教わる大事なこと

という意見が多いです。その通りだと思います。

では、なぜ、何よりも勝つことを優先させる勝利至上になるのか。その理由の一つは、その人たちにとって、スポーツがあまりにも日常に入り込んでいるからです。

少年サッカーのボランティアコーチをしている方で、よくあるのがこんな話です。
「週末の試合に負けると、翌週はずっと悔しくて仕事が手につかない」
「負けると気分が悪くて(お酒を)飲みすぎる」

ある大学の先生が、少年スポーツの指導者講習で講義をした際「みなさんは、なぜ子どものスポーツ指導をしておられるのですか?」と尋ねたら、ひとりの男性が「自分の生きがい。自分が元気であり続けるためにやっている」と笑顔で意見を述べたそうです。

つまりは「勝っておいしいお酒を飲むためにやっている」ということ。
目の前の子どもたちよりも「自分」が軸です。だから、負けることは認められないのでしょう。

■スポーツを正しくとらえれば「サッカーだけで勉強しない子」は出てこない

サッカー少年がラグビーW杯から教わる大事なこと

大人たちがスポーツを正しくとらえなければならないのです(写真はイメージです)

以前にもお伝えしましたが、スポーツは非日常のもの(ゲーム=遊びの一種)だととらえなくてはいけません。

非日常だと大人たちが受け止めていれば、「サッカーばかりして勉強しない子ども」は出てきません。児童、生徒にとって、勉強は日常ですから、非日常のサッカーと同一線上に置いて議論すること自体ナンセンスだからです。

無論、勉強は苦手だけどサッカーは得意という子はいるでしょう。サッカーシーンで存在感を示すことはその子の自尊感情を高めます。だからこそ、そこで「サッカーをやり抜くことができるのだから、苦手な勉強でやり抜ければ、もっとサッカーがうまくなると思わないかい?」と大人が問いかけてあげてください。


『(非日常で)一流のアスリートである以前に、(日常で)一流の人間であれ!』

言葉の上では、ずっとずっと昔から言い続けられています。しかし、そんなことを言葉だけでなく、子どもが自分で実感したり、他の人のありようを可視化して学ぶことが必要です。そのためには、世界の一流アスリートが一堂に会するラグビーW杯を見ることは、子どもたちにとってよい勉強になるでしょう。

一緒にテレビ観戦する機会があれば、グッドルーザーやスポーツマンシップの視点からぜひ伝えてあげてください。

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高橋正紀(たかはし・まさのり)

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