よって、こちらの推測でお答えするという前提でご理解くださいね。
■親の前ではいい子なのに......という子はいる
お母さんの悩みはよくわかります。私も似た経験をしました。
息子が小学3年生。サッカーではありませんが、わが家で同級生とカードゲームをして遊んでいました。最初は楽しそうにやっていましたが、同級生が突然声を荒らげ「おまえ、バカか」と息子をなじり始めました。「脳みそない」「もう遊ばない」と暴言が続きます。息子は黙って下を向いていました。
二人は2階のリビングで、私は吹き抜けになっている3階の仕事場にいました。
「どうしたの?」
私が声をかけたら、息子をなじっていた同級生は本当にびっくりした顔でこちらを見上げました。私が仕事場にいたことに気づいていなかった。だから、息子に暴言を吐いていたわけです。いつもはとてもいい子で、お母さんは非常に教育熱心。早くから大手の塾に通い、遊んでいて「早く帰ってきなさい」と電話があると、息子さんは血相を変えて帰っていきました。
彼が帰宅した後、息子に気持ちを聴いたら「少し悲しいけど、別に大丈夫。いつもあんなふうになるわけじゃないから」と言いました。
私は息子を抱きしめて「そうか。じゃあ、嫌なことがあったときは言ってね。力になるよ」と伝えました。
■お母さんに捧げる3つのアドバイス
そこで本題。お母さんには三つアドバイスがあります。
まず、チームメートからの「消えろ」「キモい」は、ある意味「いじめ行為」です。みんなでふざけているなかで、「おまえ、もー、消えろよお~」とか「キモいんだよ~」とげらげら笑い合っている、という状況ではありませんよね?
であれば、息子さんが暴言を吐かれていることを最初に知ったときの対応。つまり、お母さんの初期対応(初動)は、お子さんのこころに寄り添うことが必要です。
「そうなの?それはつらかったね。どんなときに言われたの?どんな気持ちだった?」
そのように尋ねて、彼の怒りや辛さ、もしかしたら上手く言い返せなかった自分への情けなさなどさまざまな感情を吐き出させてあげること。今からでも遅くないので、まずは息子さんの辛さに共感してあげてください。
「ちゃんと言い返してるの?」は、非常に抽象的です。消えろとか死ねなどと言われたら、同じように消えろ、死ねと言え、ということではありませんよね?おそらくお母さんの「言い返す」