2020年4月21日 18:00
トップアスリートのメンタルトレーナーが教える、先の見えない不安を和らげる方法
ご家庭で、次のことをしながら時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
1.今の感情と、その感情になった理由をノートに書き出してみる。
2.今のような日常とは違うことへの漠然とした不安を感じる場合にも、漠然としたままでは、実態よりも不安が膨れ上がってしまうので、過去、現在、未来の気になることに分けて考えて書き出してみる。
3.今は会えないけれど電話やメールでもいいので友達、そして家族とお互いの感情について語り合う。
このように感情を言語化することで、感情を客観的にみつめ、整理する力が養われて、感情を制御する力がつくと言われています。
本当の意味での「気持ちの切り替え」はそこから始まると思います。
ガッカリやイライラした感情エネルギーを、今から自分の行動にどのように使うかを考えることもできるようになります。
「活動再開をしたら、もっと練習したい!」、そのために、今、時間のある間に、勉強をやっておく大切さに気づけるかもしれません。
■考え方しだいでテレビやゲームも勉強やスポーツでの考える力をつける習慣作りにもなる
最後に、保護者の皆様のなかには、子どものテレビやゲームの時間が長くなり、イライラを感じている方もいらっしゃるかと思います。もちろん時間を決めて、勉強する時間も作ることは大切ですが、それに加えて、「テレビやゲームも学びの時間と決めてやる!」というのも一つの方法かと思います。
テレビを見て気づいたことは何か?今日より明日ゲームが上手くなるにはどうすればいいか?とお子様と話し合ってみてはいかがでしょうか。こうした力は勉強やスポーツに通ずるものです。
また、そのイライラは、元の生活に戻れるのだろうか?この時間は取り戻せるのだろうか?といった、子どもの将来を想うからこそのイライラでもあると考えられます。それに改めて気づくことは、保護者の皆様ご自身の心の健康に繋がるものだと思います。
ぜひ、感情からのメッセージを受け取ってみてください。
感情エネルギーを有効活用することで、今よりももっと行動の質を高めることができるのです。
筒井香(つつい・かおり)
株式会社BorderLeSS代表取締役博士(学術)日本スポーツ心理学会認定スポーツメンタルトレーニング指導士
大学・大学院時代に人間行動学、臨床発達心理学、スポーツ心理学などの心理学から「人間の特性」を広範に学び、また、博士論文では、「個別性を重んじたポジティブシンキングの多様性」