2021年6月9日 13:15
子どもが次々辞めていくためコーチが病んでしまい困っている問題
そういった子は、強豪クラブを退団して町のクラブに戻ってきたりします。
そんな子どもを、町のクラブのコーチたちは「よく帰ってきたね。また一緒にサッカーしよう!」と笑顔で招き入れます。
■日本で出戻りが歓迎されない理由
これがもし、日本だったらどうでしょう?
もちろん、欧州のコーチたちと同じようにウエルカムな態度で迎え入れる大人もいるでしょう。でも、多くは「自分からチームを出て行ったくせに」とか「俺たちを捨てた」などと言って、そんな態度になれないような気がします。このことについてセミナーなどでコーチのみなさんに尋ねると、みなさん「欧州のようにはいかない。日本では考えられない」と口を揃えておっしゃいます。
そのように大人たちの態度が異なる理由は、指導をする喜びをどこに置いているかが違うからだと思います。
チームの勝利を最初に考えてしまうのか、子どもたちの成長や楽しくサッカーをすることが第一なのか。
■子ども自身、何のためにサッカーをするのかを確認しよう
そして、ふたつめ。
同時に、お母さんも息子さんに「何のためにサッカーをするのか」「なぜチームを移りたいのか」を尋ねてみましょう。
エース級の子どもたちが次々退団して、試合に勝てなくなった。そこが面白くないとか「試合に勝ちたいから強いチームに行きたい」と息子さんが考えているとしたら、心を病んでいるコーチの方と同じ価値観になりませんか。
もちろん試合は勝つためにするものです。
しかし、サッカーは勝つためだけにプレーするわけではありません。自分の成長や、試合に出て、サッカーを楽しむ経験を積んで、楽しい気持ちを育むことが小学生時代は重要です。
「クラスに上手な子がいて、そこそこ強いチーム所属なのですが、そこに行きたいらしい」と書かれています。
子どもはある意味単純なので「強いチームで勝ちたい」「仲良しの友達と一緒のチームでやりたい」と考えます。そのチームが自分にとってプラスになるのか、そうではないかもしれないのか。そこは大人が一緒に考えてもいいでしょう。息子さんはそこで試合に出続けて活躍できるのか。もしくは全員を同じように試合に出場させるチームなのか。指導者は、どんな人たちなのか。さまざまシミュレーションする必要があります。
■幼くても自分の進路は自分で決めさせること
(写真はご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)