教育虐待が原因で離婚も。経験者に聞く、子どもを追い詰める負の連鎖
と怒鳴り、必要以上にドリルをするようにしました。
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ふたり目の子供は、母親も満足する超難関校に合格し、その他の学校にも合格したのですが、母親が一番気に入った学校へ入学しました。
一番下の子で、ついに問題が起きました。ふたり目の子と同じ学校への受験を考えて、中学受験の準備に入りました。
成績は一時よかったものの、成績が落ち始めました。
過度に独自のドリルをさせたり「なぜできないの!」としつこく説教したり勉強を強いるようになりました。
父親が止めても、父親に「私にまかせて!」と怒鳴るようになったといいます。さらに成績が落ちることにもつながったのです。
■ ついに子供の体に異変が…
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ある日、母親が子供たちを起こしにいくと、一番下の子が激しい腹痛を起こしていて、慌てて病院に連れていきました。
検査の結果、特に異常はなく、医師から「何か学校や習い事でつらそうにしているとかありますか?」と聞かれたそうです。
母親は黙っていましたが、父親から「実は妻が子供に中学受験の勉強をきつくさせていた」と話し、医師から注意を受けることになりました。
親から教育虐待を受けると、場合によっては「助けて!」という心の叫びとして、体の症状として出てくることもあるようです。
医師からは強く「教育で子供を追いつめてどうするの?」とお叱りも受けたとか。
その子供は「塾は嫌い。ママもパパも嫌い。勉強はいや」と泣きながら訴えて、母親は「教育で虐待をしていた」と気づき、父親も止めなかった自分を責め、中学受験をやめる決心をしました。
このことで夫婦間の溝が生まれて離婚されたのですが、「自分の学歴コンプレックスから子供を苦しめた」と話していました。
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その母親が「こういう傾向の人が教育虐待をしやすいのでは」話してくれました。
1.両親のどちらかに学歴コンプレックスがある
2.父親もしくは母親の卒業校に通わせたいという強い希望がある
3.共働きで金銭的余裕があるので、教育に力を入れたい
4.両親ともに高学歴
すべての家庭に当てはまるとはいいきれませんが、父親が教育虐待をしているケースも多いと教えてくれました。
■ まとめ
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