助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、春先の乳幼児のお風呂について教えてくれました。3月・4月の春先は、暖かくなり過ごしやすくなる季節ではありますが、夜はまだ肌寒さも残る時期ですよね。湯冷めなど、春ならではのお風呂での注意点についてぜひ確認しておきましょう!春先のまだ肌寒い時期、湯冷めしないようにお風呂のあとは気をつかいますね。そこで今回は、春のお風呂で気をつけたいことについてお話ししていきます。 春先のお風呂の温度の目安は?春先は、気温が高くなる日もありますが、まだ少し肌寒さが残ります。お風呂の最適温度は、季節や体調によってその都度適温が変化します。また、子どもと一緒に入浴する場合には、大人がぬるいと感じるくらいがベストだと言われており、だいたい38~39度くらいが適温となります。 寒い冬の時期は、湯冷めしにくくするために少し高めの39〜40度を目安にしますが、春は38〜39度程度のお風呂で入浴させるようにしましょう。このくらいの温度のお風呂は、心や体をリラックスさせてくれる効果や、鼻のつまりをよくしてくれる効果があるため、花粉症などに悩む春先には最適ですよ。 また、入浴前に事前に熱いシャワーを浴室全体にかけておけば、体を冷やすことなくお風呂に入れることができます。湯船につかる時間は冬よりも少し短めになるように心がけましょう。おおよその目安としては、長くても3〜4分程度が良いでしょう。 春先は朝晩は冷え込むというケースが多く、実は湯冷めしやすい時期でもあります。肌に水分がついているとどんどん体温を奪われて湯冷めの原因にもなるため、お風呂から上がったあとのケアも素早くおこなうようにしましょう。 お風呂上がりに着替えや赤ちゃんが過ごすお部屋の準備は?気温が高い夏や気温が低い冬は、エアコンを使用して室温を調整するかと思います。エアコンをあまり使わない春も赤ちゃんのための室温管理は必要です。 この時期の気温については地域性もありますが、春でも日中夏のように暑い日があったり、急に夜にかけて寒くなる日もあります。また、1日のうちで気温の変化が大きい時期でもあり、1日で10度以上の気温の変化が発生する時期でもあります。 大人であれば対応できる気温差でも、体温調節機能が未熟な赤ちゃんにとっては対応が難しくなります。この時期は、赤ちゃんのための室温管理が重要となってきます。赤ちゃんのまわりに温度計を設置しておき、チェックしてみましょう。 もし、快適な室温から少しズレている場合は、衣服やおくるみなどで調節してあげると良いでしょう。気温が極端に上下する日があれば、時期外れであってもエアコンを使用して室温を調整することをおすすめします。 まとめ春先のお風呂の注意ポイントをおさえて、トラブルを予防していきましょう。 引用参考文献:『赤ちゃんのスキンケアがよくわかる本』主婦の友社 杉山剛著 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀
2024年03月23日健康で発達も早く、何も気になるところがなかった乳幼児期。でも今思い返してみると……Upload By プクティわが家の長男は4歳の時に軽度の知的障害(知的発達症)と診断されました。4000g近くで大きく元気に産まれた長男は母子手帳に書いてある目安よりかなり早い時期に首が座ったり、生後5ヶ月でハイハイをしたりと成長が早いほうでした。目も合うしよく笑うし、成長面や健康面に関して気になることは特にありませんでした。Upload By プクティただ、今思い返してみると、「そういえば、こういった行動をしていたな……」ということがいくつかありました。例えば、0歳後半になりバイバイを覚えると、その当時はあまり気にしていませんでしたが、逆さバイバイをよくしていました。また、1歳になり歩き始めると、つま先立ちで歩く様子が多く見られました。「光」と「衣替え」が大敵!成長と共に感覚の過敏さが見られるようにUpload By プクティ2歳になった頃には、感覚の過敏さも見られるようになりました。当時、特に困っていたのは「光」でした。朝起きた時にカーテンを開けたり、部屋の電気をつけたりするとまぶしがり、目が慣れるまで一時間近くかかることもありました。光に慣れるように、寝室のカーテンを遮光ではないカーテンにしたり、長男が起きる少し前からカーテンを開けておいたりといった対策もしていました。ほかにも、車に乗っている時に太陽光を顔に浴びると嫌がって泣いてしまうので、サングラスは必需品となりました。Upload By プクティさらに、洋服へのこだわりも強く、衣替えがとにかく苦手で長袖から半袖に変えるのを非常に嫌がりました。ズボンに関しては頑なに半ズボンを履くことを嫌がったので、一年中長ズボンで過ごしていました。素材もやわらかいものしか着用できず、固めのズボンや襟のあるシャツ、シャカシャカした上着などは一切着てくれませんでした。首元についているタグが苦手だったので全部切り、靴下もなるべく縫い目がないものを選んでいました。こだわりの強かった長男。5歳になった今はUpload By プクティ当時は、なんでこんなにわがままなの?と理解できず困ったり、叱ってしまうことも多々ありました。今思い返すとあれも神経発達症の特性だったのかも……と考えたり、もっと早く理解して対処できたら良かったのに……と後悔したりすることもあります。5歳になった今では、当時に比べるとこだわりで癇癪を起こすことも減り、感覚過敏も軽減してきているので、引き続き長男に寄り添って生活しやすい環境へとサポートしていけたらと思っています。執筆/プクティ(監修:室伏先生より)長男さんの乳幼児期のご様子について共有くださりありがとうございました。もっと早く理解して対処できたらよかったのに……とのお言葉ですが、「光がまぶしく感じる」、「長袖から半袖に変えるのが嫌、やわらかい素材の洋服しか着用できない、タグが苦手」などのお困りに対する、プクティさんのとても丁寧なサポート、素晴らしいと思いました!なぜ嫌がるのか、苦しんでいるのか、実体験として体感できないので、理解ができなかったり、もどかしく思ったりすることも少なくないと思います。プクティさん自身、おつらいこともたくさんおありだったと思いますが、長男さんはプクティさんの工夫に数多く助けられたのではないでしょうか。感覚の受け取り方、感じ方は個人差が大きいのですが、これが日常生活に支障をきたすほど鋭敏な場合に、感覚過敏と表現します。多くの人は、無意識のうちに五感から得られる情報から必要な情報だけ取り入れて、不必要な情報はシャットアウトしていますが、この情報処理に偏りがあると、周囲からの情報や刺激を過剰に受け取ってしまうことになります。どの感覚に過敏さがあるかは、お子さんによって異なります。本人にとってはとても苦痛が大きいこともありますが、周りから理解されにくいこともしばしば。感覚過敏のあるお子さんへのサポートは、苦手な刺激を避ける・弱めること、ゆっくり慣れていけるように適切に対応することなどが基本的な方針となります。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
2024年02月05日株式会社ティーアールファーマ(本社:東京都中央区、代表取締役:春田 広嗣、以下 当社)は、産後ケア施設向けに「乳幼児用体動センサー」の無料貸し出しを行います。当社は全国で産科、保育園向けに乳幼児体動センサー等を提供しており、安全管理の強化を目指しています。本サービスは、産後ケア施設における安全対策の向上を目的としています。乳幼児体動センサーの導入により、産後ケア施設は赤ちゃんの動きをリアルタイムでモニタリングができ、より高度な安全管理が可能となります。また、助産師をはじめとする施設スタッフの方々の業務軽減にも貢献します。当社は、産後ケアに従事されるプロフェッショナルの方々の業務効率向上と、患者様への最高水準のケア提供をサポートするために本商品の導入を推進してまいります。■ビービーアラームについてビービーアラームは、新生児・乳幼児の身体の動き(体動)を正確かつ継時的にモニタリングする非接触型の体動センサーです。高感度パッドセンサーが新生児・乳幼児の体動を検知し、身体の動き(体動)の変化を音と点滅でお知らせします。【無料貸し出しの概要】提供製品 :乳幼児用体動センサー ビービーアラーム製造販売届出番号:13B3X10136000002提供内容 :各施設 1セット貸出期間 :最大6ケ月<特長>・簡単操作・コンパクトな本体・電池残量のお知らせ機能・高感度センサーパット・非接触型申込方法: 下記のウェブサイトでお申込ください 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年12月01日毎年11月は「乳幼児突然死症候群(SIDS)」の対策強化月間です。こども家庭庁でも、乳幼児突然死症候群(SIDS)発症防止や、社会的関心を喚起するための普及啓発活動を実施しています。乳幼児突然死症候群(SIDS)は、これまで健康に育っていた乳幼児が、なんの予兆もなしに死に至る病気で、いまだに原因がわかっていないのです……。乳幼児突然死症候群(SIDS)は、本格的に冬を迎える12月以降に発症しやすいと言われています。寒さも本格的になってきた今日このごろ。乳児突然死症候群(SIDS)の予防策について、小児科医の松井潔先生に教えていただきました。 乳児突然死症候群(SIDS)とは?乳児突然死症候群(SIDS)は、何の予兆や既往歴もない、生後1カ月から1歳未満の乳児が突然死亡する病気のことを言います。 生後2カ月から4カ月に多いとされ、現場検証と病理学検査をおこなっても死亡の原因がわからない場合に、乳児突然死症候群(SIDS)と診断されるのです。 乳児突然死症候群(SIDS)が起こる原因は詳しくわかっていませんが、松井先生曰く、睡眠から目が覚めにくい、心臓や呼吸の機能が弱い、自律神経機能の弱さがあるなど、もともとの“弱さ”があることや、適切でない睡眠環境といった要因が重なって起こると考えられているそうです。乳児突然死症候群(SIDS)を予防するために…こども家庭庁によると、乳児突然死症候群(SIDS)の予防方法は確立していないそう。しかし、以下の3つのポイントを守ることにより、発症率が低くなるというデータがあるようです。 ・1歳になるまでは、睡眠時は仰向けに寝かせる・妊娠中の喫煙・赤ちゃんのそばでの喫煙はしない・できるだけ母乳で育てる 松井先生曰く「こども家庭庁などでも、6カ月は母乳を与えることをおすすめしていますが、実際は母乳で育てていないからといってSIDSになるわけではない」とのこと。 母乳は乳児突然死症候群(SIDS)の予防に有効とされていますが、なぜかは未だわかっていないそうです。そのため、睡眠環境のちょっとした工夫が大切だと話していました。赤ちゃんの睡眠環境米国小児科学会は、毎年、予防のための推奨事項をアップデートしています。2022年版によると、乳児期に“弱さ”があっても、睡眠環境を整えると乳児突然死症候群(SIDS)は予防できる可能性が高いと考えられていると、松井先生は言います。 乳児突然死症候群(SIDS)の具体的な予防策を松井先生に訊ねたところ、以下の6つのポイントを教えていただきました。 ・平らで傾斜のない寝床で寝かせる ・保護者と同じ部屋で、本人は乳児用ベットで寝る授乳や寝かしつけのため大人と同じベッドで寝かせることがありますが、寝付いたら乳児用ベットに移してあげるのが望ましいとされます。 ・おしゃぶりを使用するおしゃぶりは乳児突然死症候群(SIDS)を減らす効果があると言われていますが、母乳育児の場合、確立するまでは使用を控えることをおすすめします。また、ストラップなどは首を絞める恐れがあるため、睡眠時は外してください。 ・体温を保つ目的で使う帽子は被せない ・重みのあるおくるみは使用しない ・起きている時はうつ伏せの練習をする(タミータイム・うつ伏せ遊び)睡眠時のうつ伏せは避けるものの、起きている時には大人の監視下でうつ伏せにして見守る時間を持ちましょう。頭の変形の予防にもなります。 また、血液中の酸素飽和度や脈を計測するパルスオキシモニターを予防として使用することに、乳幼児突然死症候群(SIDS)の頻度を下げる裏付けはないとのこと。使用することで安心してしまい、他の対策が疎かになってしまうことのほうが怖いと話していました。大切なのは知識や心がけ2022年には47名の乳幼児が乳児突然死症候群(SIDS)で亡くなっています。この数字を見ると、こんなにたくさんの赤ちゃんが……と衝撃を受けるかもしれませんが、1997年の死亡者数を見てみましょう。実に、538名もの乳幼児が乳児突然死症候群(SIDS)で亡くなっています。アメリカでは1992年ころまでうつ伏せ寝を推奨していたようですが、1994年以降、仰向け寝(Back to sleep)のキャンペーンがおこなわれ、乳児突然死症候群(SIDS)の発生数が半分以下に減ったそうです。 日本でも仰向け寝を推奨する「Back to sleep」キャンペーンがスタートした1998年以降、乳児突然死症候群によって亡くなる赤ちゃんは減少傾向にあります。 これは、乳児突然死症候群の研究は年々進んでおり、予防方法の周知が進んだ結果と考えられます。知識や心がけで発症可能性が減ると言えるのではないでしょうか。 悲しい事故を1件でも減らすために、対策強化月間である今こそ、赤ちゃんの育つ環境を見直してみましょう。 参考:こども家庭庁 乳幼児突然死症候群(SIDS)について 監修者:医師 神奈川県立こども医療センター 産婦人科 松井 潔 先生
2023年11月28日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、乳幼児の夏の就寝について教えてくれました。寝苦しい夏の夜は、エアコンをつけっぱなしで寝ると赤ちゃんには寒すぎ? どんな服装で寝るのが良い? などのママの疑問に答えてくれていますよ! ぜひ参考にしてくださいね。夏の暑い日は、エアコンを一晩中使うお家も多いかと思います。しかし、赤ちゃんには寒すぎない? 大丈夫なの? と悩むママやパパも多いことでしょう。今回は、夏でも寝やすくなるような乳幼児に合わせた空調の調整や寝具、服装などについてお話ししていきます。 赤ちゃんの夏の寝る時の服装は?寝る時は汗をかきやすいので、肌着は必ず着るようにしましょう。脇の汗を吸い取るために袖付きで、汗の吸収が良い綿や汗をかいても乾きやすい速乾性のドライメッシュ素材がおすすめです。 乳児の場合は、紙おむつをつけているだけでも蒸れて暑くなるので、肌着一枚でも良いかと思います。そのほかにも幼児の場合は、お腹が出ないように肌着をズボンの中に入れるようにしたり、夏用のガーゼ腹巻きや腹巻き付きのパジャマズボンなどがおすすめです。 エアコンはどう使う?夏の暑い時期は、エアコンを一晩中つけっぱなしで使っているご家庭も多いかと思います。タイマーなどで夜間冷房が切れるようにしてしまうと、暑くて起きてしまうことがあるので、一晩中つけっぱなしにすること自体は問題ありませんが、室温に注意しながら、低くなりすぎないように注意しましょう。 室温は26〜28℃が適切と言われています。室温だけに注目するのではなく、湿度が高いと暑く感じやすいので、湿度も調整してみましょう。湿度は50%が適切です。また、扇風機を使用する場合は扇風機の風が乳児に直接あたると、体が冷えすぎてしまうことがあります。直接風が当たらないように、風向きを調整しましょう。エアコンの風も同様です。 また、冷気は下に溜まりやすいので床や畳にお布団をひいている場合は、冷えすぎてしまう場合もあります。温度計をおく場合は、赤ちゃんの寝ている場所の近くに置くようにして確認することも大切です。サーキュレーターで室内の空気を循環させるのも良いでしょう。 気づくとお布団がかかっていないことも…寝具で気をつけることは?寝る前に布団をかけても、夜中起きて赤ちゃんの様子を見ると、足などで蹴って布団を履いでいて何もかけないで寝ていることがあります。赤ちゃんによっては、お腹が冷えてしまうと体調を崩しやすくなる場合があるので、ガーゼケットなど薄手のものを、手足は出して、お腹と胸が隠れるようにかけると良いでしょう。 また、ガーゼ素材の夏用スリーパーを着用する場合、赤ちゃんによっては、熱がこもりやすいために暑くて汗をかいてしまい起きてしまうことがあります。その場合は汗を拭き取り寝苦しくないようにしましょう。 布団がおしっこの漏れなどで濡れないように、ベッドパッドやシーツの下に、防水シーツをしいている場合がありますが、これによって熱がこもってしまうこともあります。夏場は防水シーツを外したり、冷感タイプの布団やシーツを使うなどの工夫をすると、寝やすくなりますよ。 まとめ汗をかきやすかったり、体温が高めの赤ちゃんは特に気を使いますね。赤ちゃんの様子に合わせて、工夫してみてくださいね。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀
2023年08月07日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、乳幼児との外食における注意点について教えてくれました。小さな子どもとの外食は色々と心配なことも多いですよね。乳幼児との外食をする際の確認しておくべきポイントをいくつかご紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。 産後体調が落ち着いてくると、外食をしたくなるかと思います。しかし、乳幼児連れの外食は、ハードルが高い気がして躊躇してしまうこともあることでしょう。そこで今回は乳幼児連れの外食についてのお話しです。 乳幼児との外食はいつからOK?赤ちゃんの外出は、生後28日未満の新生児の時期を過ぎてからが可能となります。しかし、生後2カ月くらいまでの外出は、短時間で済ませるほうが良いでしょう。外食デビューによい時期は、首がすわり始める生後3~4カ月かと思います。抱っこもしやすくなり、授乳を事前にしておけば、比較的落ち着いて過ごせます。生後5〜6カ月になると、離乳食が始まります。離乳食が1回の時期は、外食時に無理にあげなくても家にいる時にあげれば良いかと思います。また、腰がすわり始めると、子供用いすに座らせることができるため、食べさせやすくなるでしょう。最初は、ファミリーレストランやフードコートなどが赤ちゃん連れでも行きやすい外食先がおすすめですが、個室があるところや座敷席などを選ぶとさらに安心でしょう。 外食時に注意することは?①乳幼児を連れて入店可能かを確認する一番重要になるポイントは、乳幼児を連れての入店が可能であるかどうです。料亭や高級レストランなどの格式の高い店では、断られる場合が多いです。カジュアルな店でも、その日の予約状態や客層などによっては、断られる場合があるかもしれません。事前に調べられる場合は、ホームページで確認したり、電話やメールなどで問い合わせをしておきましょう。さらに、ベビーカーは店に入れられるか、子供用の椅子や授乳スペース、トイレにオムツ交換できる設備があるかなどを確認しておくと安心でしょう。 ②ぐずっても大丈夫なようにお気に入りのおもちゃや本を用意食事をしている最中に、子どもがぐずってしまうということはよくあります。持ち運びしやすく、周りの方にも迷惑にならないようなおもちゃや、小さめの絵本などを用意しておくと、ぐずった時に遊ばせることができるためおすすめですよ。 ③授乳は食事前に済ませるまだ食事をしない月齢であれば、食事の時に機嫌よく過ごしてもらったり、眠ってもらうために食事が来る前に授乳をすると良いでしょう。授乳スペースを利用したり、個室や壁側の席などであれば、授乳ケープを使用して授乳できるかもしれません。近所へのお出かけの場合は、出発直前に授乳しておくのも良い方法です。育児用ミルクを作る際は、飲食店や授乳室でお湯をもらえることもありますが、基本的にはお湯は持参するようにしましょう。 ④万一こぼしたりした場合に備えて着替えを用意するお家で使い慣れた食事用エプロンや、使い捨ての紙エプロンを用意すると良いでしょう。エプロンでは防ぎきれないぐらいにこぼしてしまったり、汚れたりする場合もあるので、着替えも持参しましょう。赤ちゃんの口や手、テーブルなどの汚れをふき取るために、お店にはおしぼりもあるかと思いますが、たくさん使うこともあるのでウェットティッシュも持参していると便利です。 持参する離乳食や大人の取り分け食事で注意することは?まずは、離乳食の持ち込みができるかどうかを確認しておきましょう。お店によっては離乳食メニューをおいてある場合もありますが、ない場合が多いです。また食べ慣れない離乳食は、食べてくれない場合もあるので用意した方が安心です。 離乳食を持参する場合は、冷凍したものを常温で自然解凍するのはNGです。手作りのものは、保冷剤や保冷バックなど使用して傷まないように注意しましょう。外食時は、持ち運びがしやすい市販のベビーフードも活用してみましょう。離乳食完了期のお子さんは、大人の取り分けをすることもあるかもしれません。その場合は、味付けや食材の硬さ、熱くないか、今までに食べたことのある食材かどうかなどに注意しましょう。麺類などを細かく食べやすくするには、麺カッターが便利です。ベビー用品などのお店で購入できます。 まとめ赤ちゃん連れの外食が、家族みんなで楽しめるとよいですね。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀
2023年06月22日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、初夏に乳幼児とお出かけする際の注意点ついて教えてくれました。徐々に暑さが増してくるこれからの時期。服装の工夫や暑さ対策などをしっかりと行うことが大切です。子どもと安全に楽しく過ごすためにもぜひ、確認しておきましょう。 夏になり、暑い時期が続くようになりました。この時期の乳幼児とのお出かけで、注意することについてお話ししていきます。 乳幼児の服装、どうする?暑い時期の外出時、子どもの服装は迷うことも多いかと思います。屋内か屋外かでも対応が変わってくるかと思います。汗をかいた時にこまめに着替えられるように、お出かけする際には着替えも用意しておくとよいでしょう。 屋外で過ごす場合屋外でのお出かけの際には、子どもの頭に直射日光があたらないように、帽子をかぶるようにしましょう。帽子をかぶるのが難しかったり、嫌がる場合には、抱っこでのお出かけの時には日傘、ベビーカーでのお出かけの時には日差し避けなどで直射日光を避けるようにしましょう。夏のお出かけの服装は脱ぎ着がしやすい薄着のものが調整しやすいのですが、ロンパースやベビードレス1枚だと汗の吸収などが十分できません。服の下には肌着を着せるようにするとよいでしょう。肌着は綿素材やメッシュ素材のもので、ノースリーブタイプのものより、脇の汗が吸えるように袖付きのものがおすすめです。 室内で過ごす場合スーパーやショッピングセンターなどの室内施設へのお出かけの際は、空調が効いていることが多いです。外は暑くても、急に寒くなったり、汗をかいた後で冷えやすくなることがあります。脱ぎ着しやすいものを選び、温度の変化に合わせて対応できるようにしましょう。カーディガンやケープ、薄手のレッグウォーマー、ガーゼタイプのおくるみがあると便利です。ベビーカーの場合はおくるみなどの掛け物で調整しましょう。 参考サイト:「良かれと思ってやってた!」実は蒸れや冷えの原因に!夏の服装のやりがち間違い、助産師が教えます|ベビーカレンダー 紫外線対策はどうする?悪影響が注目されがちですが、紫外線には、カルシウムのバランスを整え骨の健康を保つのに不可欠な栄養素であるビタミンDを作る働きがあります。小児科皮膚学会によれば、1日に15分程度当たる程度で十分とされています。紫外線対策をした方が良い目安は、この15分です。15分以上の移動や屋外で過ごす場合は、石鹸で落とせる肌への負担の少ない日焼け止めなどのUV対策がおすすめです。紫外線は、時間帯や地域によって強さが異なるので、日焼け止めを塗るだけではなく、さらに紫外線対策が必要になります。1日の変化では、午前10時~14時までが紫外線の量が多い時間帯です。可能であれば、この時間帯の外出を避けるようにしましょう。 5〜10分程度の短時間のお出かけ(保育園や幼稚園の送り向かえ、買い物などの外出)は、以下の対策をしてみましょう。 ・洋服やおくるみ、帽子などで肌の露出をできるだけ避ける。・抱っこ紐使用時は、日傘をさす。・ベビーカーの日差し避けを使う。 参考文献:日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会「保育園・幼稚園での集団生活における紫外線対策に関する日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会統一見解(2015.09) 出かける時間帯は?暑さ対策について午前10時~14時までが最も気温が上がる時間帯です。この時間帯は、可能であれば外出は避けるようにしましょう。抱っこ紐でお出かけする場合は赤ちゃんと密着するので、熱がこもりやすくなります。また、ベビーカーでお出かけする場合も、地面からの照り返しがあるため暑くなりやすくなります。どちらでお出かけする場合も、頭や背中に保冷剤などを忍ばせておくなどの対策をしてあげると良いでしょう。最近では専用の商品も販売されているので、上手に活用してみてくださいね。 ハンディファンを使用する際の注意点ハンディファン(扇風機)は、暑い屋外で使っていると、逆に熱中症を招く危険もあるといわれているので、使用する際は注意も必要です。汗は蒸発するときに、体から熱を奪い、体温を下げる役目をしますが、高い外気温のなかで扇風機だけを使うと、熱を奪う前に汗だけが乾き、体温は上がったままになってしまうからです。ハンディファンを使うときは濡れタオルや霧吹きなどで肌を濡らしながら使うと効果的ですよ。 お出かけ時の乳幼児への水分補給は?水分補給は、生後6カ月未満の乳児の場合は、母乳や育児用ミルクを飲ませてあげましょう。母乳やミルクの中には、水分や塩分や糖分など、赤ちゃんに必要なものがすべて入っていて、身体に水分を取り込みやすいと言われています。いつもの授乳間隔よりあけないように注意したり、可能であれば短い間隔や多めにあげてみましょう。生後6カ月以降でも1歳未満であれば同様の対応ですが、離乳食が始まっている場合は、白湯・麦茶などでもいいでしょう。 参考サイト:夏の強い紫外線が心配! ママが知っておきたい赤ちゃんへの日焼け予防|ベビーカレンダー参考サイト:ハンディファンで命の危険も!?意外と知らない赤ちゃんの熱中症対策|ベビーカレンダー まとめ段々と暑くなってくる今の季節だからこそ、暑さ対策は必要不可欠になります。しっかりと暑さ対策をしながら、子どもとの初夏のお出かけを楽しみましょう。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀
2023年06月15日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、春先の乳幼児のお風呂について教えてくれました。3月・4月の春先は、暖かくなり過ごしやすくなる季節ではありますが、夜はまだ肌寒さも残る時期ですよね。湯冷めなど、春ならではのお風呂での注意点についてぜひ確認しておきましょう!春先のまだ肌寒い時期、湯冷めしないようにお風呂のあとは気をつかいますね。そこで今回は、春のお風呂で気をつけたいことについてお話していきます。 春先のお風呂の温度の目安は?春先は、気温が高くなる日もありますが、まだ少し肌寒さが残ります。お風呂の最適温度は、季節や体調によってその都度適温が変化します。また、子どもと一緒に入浴する場合には、大人がぬるいと感じるくらいがベストだと言われており、だいたい38~39度くらいが適温となります。 寒い冬の時期は、湯冷めしにくくするために少し高めの39〜40度を目安にしますが、春は38〜39度程度のお風呂で入浴させるようにしましょう。このくらいの温度のお風呂は、心や体をリラックスさせてくれる効果や、鼻のつまりをよくしてくれる効果があるため、花粉症などに悩む春先には最適ですよ。 また、入浴前に事前に熱いシャワーを浴室全体にかけておけば、体を冷やすことなくお風呂に入れることができます。湯船につかる時間は冬よりも少し短めになるように心がけましょう。おおよその目安としては、長くても3〜4分程度が良いでしょう。 春先は朝晩は冷え込むというケースが多く、実は湯冷めしやすい時期でもあります。肌に水分がついているとどんどん体温を奪われて湯冷めの原因にもなるため、お風呂から上がったあとのケアも素早くおこなうようにしましょう。 お風呂上がりに着替えや赤ちゃんが過ごすお部屋の準備は?気温が高い夏や気温が低い冬は、エアコンを使用して室温を調整するかと思います。エアコンをあまり使わない春も赤ちゃんのための室温管理は必要です。 この時期の気温については地域性もありますが、春でも日中夏のように暑い日があったり、急に夜にかけて寒くなる日もあります。また、1日のうちで気温の変化が大きい時期でもあり、1日で10度以上の気温の変化が発生する時期でもあります。 大人であれば対応できる気温差でも、体温調節機能が未熟な赤ちゃんにとっては対応が難しくなります。この時期は、赤ちゃんのための室温管理が重要となってきます。赤ちゃんのまわりに温度計を設置しておき、チェックしてみましょう。 もし、快適な室温から少しズレている場合は、衣服やおくるみなどで調節してあげると良いでしょう。気温が極端に上下する日があれば、時期外れであってもエアコンを使用して室温を調整することをおすすめします。 まとめ春先のお風呂の注意ポイントをおさえて、トラブルを予防していきましょう。 引用参考文献:『赤ちゃんのスキンケアがよくわかる本』主婦の友社 杉山剛著 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀
2023年03月23日乳児揺さぶられ症候群が起きてしまう原因って?予防のためにできることは?Upload By マンガで分かる発達障害のキホンUpload By マンガで分かる発達障害のキホンUpload By マンガで分かる発達障害のキホンUpload By マンガで分かる発達障害のキホンどうして乳幼児揺さぶられ症候群が起こってしまうの?乳幼児揺さぶられ症候群(SBS)は、乳幼児が激しく揺さぶられたときに、脳が損傷してしまうことです。乳幼児揺さぶられ症候群が起きた過去の事例を見てみると、赤ちゃんを揺さぶってしまった原因として多いものは「育児ストレス」です。保護者など、子どもの周りにいる大人が子どものことでイライラしたり、腹を立ててしまったりするときに激しく揺さぶってしまうようです。特に、子どもが泣きやまないときに、激しく揺さぶってしまった、というケースが過去の事例で多く挙げられています。参考:子ども虐待による死亡事例等の検証についてどのくらいの強さで揺らすと乳幼児揺さぶられ症候群(揺さぶられっ子症候群・SBS)になりやすい?たかいたかいやベビーカーも危険?では、具体的にどの程度激しいと赤ちゃんが乳幼児揺さぶられ症候群になってしまうのでしょうか。1秒間に2往復以上させる暴力的な揺さぶりは危険です。これは周りから見ると誰もが子どもの安全を危ぶむほど、かなり激しい揺れです。赤ちゃんの身体を支えてゆっくりと揺らす、膝の上でピョンピョンとさせてあやす、などといった通常のあやし行為で乳幼児揺さぶられ症候群が起きることはありません。また最近、「ベビーカーに子どもを乗せているときに段差がありガクンと揺れてしまった」「バウンサーを使用するのは危険なの?」「チャイルドシートに子どもを乗せているときに大きな振動を与えてしまったが大丈夫?」というような、保護者からの心配の声が増えつつあります。ですが、ベビーカーやバウンサー、チャイルドシートなどによる乳幼児揺さぶられ症候群の発症の多くは使用方法の間違い、過剰な使い方によるものです。正しい使い方を守り、注意事項を十分に理解していれば、このような機器による乳幼児揺さぶられ症候群のリスクを過剰に心配する必要はありません。乳幼児揺さぶられ症候群を防ぐには?乳幼児揺さぶられ症候群は子どもの周りの大人の意識によって十分に防ぐことができます。以下で、何に気をつければよいのかについて説明します。・子育てにおける知識・注意事項を家族全員で共有する乳幼児揺さぶられ症候群を引き起こしてしまう原因の一つとして、子育てに関わる大人が赤ちゃんをどのように扱えばいいのか、どういったことが危険なのか分からないということが挙げられます。家族の誰であっても安心して赤ちゃんの抱っこやあやしをお願いできるように、以下のようなことを子育てする家族全員で共有することが大切です。・赤ちゃんをどのくらい揺さぶってしまうと揺さぶられ症候群を発症してしまうのか?・赤ちゃんとどう接すればよいのか?・抱っこやあやす際には何に気をつければよいのか?など赤ちゃんとの安全な接し方を家族全員が知っておくことで、乳幼児揺さぶられ症候群のリスクを減らすことができます。・自分なりのストレス解消法・リラックス方法を知っておく乳幼児揺さぶられ症候群は、保護者が「ついカッとなって」、「ストレスが溜まって我慢の限界に達して」という精神状態に陥ることで起きてしまうことも多くあります。「自分だって疲れているのにこの子はどうして泣きやんでくれないの」「泣き声のせいでまともに寝ることができない」など、子育てはうまくいかないことやイライラしてしまうことが誰しもあるものです。そんな状態になったときに、つい子どもに八つ当たりしてしまった。それが原因で、乳幼児揺さぶられ症候群になり、子どもにけがや後遺症などを引き起こしてしまった…。そのような悲しいことが起きてしまう前に、自分が疲れたとき・ストレスを感じているときにどうリラックスするかをあらかじめ考えておきましょう。・ストレスでカッとなりそうになったらほかの家族に赤ちゃんの面倒を頼み、自分は赤ちゃんと距離を置いて一人になってみる・短時間でも自分の趣味を楽しむ時間をつくってみる・小児科や保健所で専門家に相談してみるなど自分にあったリラックス方法、ストレス解消法などが見つけられるとよいでしょう。赤ちゃんが泣きやまない原因は、空腹やおむつなどの生理的なものから、特に理由もなく泣いている、外からの刺激にびっくりして泣いているといったものまでさまざまです。特に、生後1~2ヶ月の赤ちゃんは泣く頻度がピークに達するといわれています。泣いている原因が何かいろいろ確かめても分からないときは、ただ見守ってみる、優しく抱っこし続けると自然と泣きやむ場合もあります。
2023年01月03日乳児揺さぶられ症候群とは?症状や注意したいことを解説Upload By マンガで分かる発達障害のキホンUpload By マンガで分かる発達障害のキホンUpload By マンガで分かる発達障害のキホンUpload By マンガで分かる発達障害のキホン乳幼児揺さぶられ症候群とは?症状や原因は?乳幼児揺さぶられ症候群とは、乳幼児が激しく揺さぶられることによって脳内が傷ついてしまう状態、またそれによって重大な障害が残る状態を指します。乳幼児揺さぶられっ子症候群、Shaken Baby Syndrome (SBS)とも呼ばれます。■乳幼児揺さぶられ症候群が起こる原因赤ちゃんは頭が重く首の筋肉が未発達のため、激しい揺れで脳が衝撃を受けやすい状態にあります。また、新生児の脳の大きさは大人に比べて小さく、成長と共にどんどん大きくなっていきます。このような脳の発達に備えて、頭蓋骨と脳の間にはある程度のすきまがあります。つまり、赤ちゃんの頭の中は、頭蓋骨の中に脳が浮いているような状態にあるのです。そのため、激しく揺さぶられると頭蓋骨の内側に何度も脳が打ちつけられ、脳の血管や神経に損傷が起きてしまいます。このため、保護者が赤ちゃんをあやしたり抱っこしたりするときは、新生児期・乳児期を通じて頭がぐらぐら揺らされていないかどうか、力強くすばやく揺らしてしまってはいないか、注意する必要があります。■何歳くらいに起こるものなの?新生児~生後6ヶ月ごろまでは、首の筋力が弱く安定していないことから特に注意が必要です。それ以降も頭蓋骨の成長が完了する2歳ごろまでは、頭蓋骨と脳の間に少しのすきまがあるため激しく揺さぶってはいけません。乳幼児揺さぶられ症候群の症状赤ちゃんが激しい揺さぶりを受けると、脳細胞が破壊され、脳の中が低酸素状態になります。揺さぶりを受けたあと、赤ちゃんが以下のような症状を見せた場合、乳幼児揺さぶられ症候群の可能性があります。・元気がなくなる・機嫌が悪くなる・傾眠傾向(すぐに眠ってしまう状態)・嘔吐(ウイルス感染による嘔吐症と間違われやすいです)・けいれん・意識障害(呼んでも、応えない)・呼吸困難・昏睡(強く刺激しても目を覚まさない状態)・死このように、乳幼児揺さぶられ症候群は死に至る可能性もあります。赤ちゃんを激しく揺さぶってしまい、このような症状が現れた場合は、すみやかにかかりつけの小児科か最寄りの救急救命センターへ子どもを連れていきましょう。乳幼児揺さぶられ症候群の後遺症は?目が見えなくなったり、言葉が遅れたりする?また、命が助かった場合でも、以下のような症状・後遺症を起こしてしまうこともあります。・脳の周りの出血(硬膜下血腫、クモ膜下出血など)や脳の中の出血・失明、視力障害・言葉の遅れ、学習の障害・後遺症としてのけいれん発作・脳損傷、知的障害・脳性麻痺硬膜下血腫やクモ膜下出血とは、脳の表面で起きた出血が原因で起こります。頭蓋骨と脳の間には、頭蓋骨側から「硬膜」「クモ膜」「軟膜」の3つの膜があります。硬膜下血腫やクモ膜下出血は、硬膜・クモ膜と脳の間に血液が溜まってしまう状態を指します。乳幼児期という脳の発達においてとても重要な時期に、乳幼児揺さぶられ症候群で脳内が傷ついてしまうと、身体機能や精神機能、学習機能などさまざまなところに影響が出てきてしまうことがあります。乳幼児揺さぶられ症候群はストレス対処で未然に防ぐことができます乳幼児揺さぶられ症候群は赤ちゃんを激しく揺さぶると発症する脳の損傷です。脳へ大きなダメージが与えられるので、子どものその後の発達に大きな影響が出ることがあります。赤ちゃんをあやす際には頭や首をしっかり支え、激しく揺らしたりしないようにしましょう。乳幼児揺さぶられ症候群は保護者の育児ストレスが背景にあることが多く、そのストレスに対処することで未然に防ぐことができます。疲れたとき、ストレスが溜まっているときなど、一人で抱え込まず相談することも大切です。イラスト/taeko
2023年01月02日乳幼児突然死症候群(SIDS)とは?原因や前兆などはあるの?乳幼児突然死症候群(SIDS:Sudden Infant Death Syndrome)とは、赤ちゃんが睡眠中に突然亡くなってしまう、原因不明の病気です。普段通りに元気いっぱいで、それまで特に大きな病気をしたこともない赤ちゃんに起こるもので、窒息などの事故とは異なります。SIDSは0歳に多く、発症のピークは生後2〜4ヶ月です。ただ、まれに1歳を過ぎて発症するケースもあります。厚生労働省の発表では、2021年には81名の乳児がSIDSで亡くなっています。欧米では乳児が死亡する原因の第1位に、日本でも3位、あるいは4位となる疾患です。SIDSの前兆や原因はいまだに分かっていません。しかし、赤ちゃんは呼吸の調節が未熟であることが一つの要因として考えられています。SIDSの乳児の一部には、血液中の酸素レベルが低下した兆候や、呼吸が一時的に停止していた兆候が見られた、という報告もあります。また、通常、睡眠中の無呼吸などで体に酸素が不足すると、覚醒反応が起きるはずですが、SIDSの赤ちゃんはその覚醒反応が起きにくく、低酸素状態に陥ってしまう可能性も指摘されています。乳幼児突然死症候群は寝ている間に起こる病気です。家での夜の就寝中だけではなく、昼寝の時間などにも起こることがあります。そのため家庭内だけではなく、保育園での昼寝の際などにも起きる可能性があります。SIDSは予防できる?最大のリスク因子は「うつぶせ寝」!?SIDSは、発症の兆候がまったくなく、健康に見える赤ちゃんを襲う病気。だからこそ、普段からできる限りの予防をし、発症のリスクを下げることが大切です。SIDSの最大危険因子として知られるのが、赤ちゃんのうつぶせ寝です。SIDSはうつぶせ、あおむけのどちらでも発症しますが、うつぶせ寝のほうがより発生率が高いことが分かっています。1歳になるまでは、夜の就寝中はもちろん、昼寝のときもあおむけに寝かせるようにしましょう。ただ、寝返りができるようになると、寝ている間にうつぶせになっていることもあります。可能なら仰向けに戻したり、観察をこまめにしたりするとより安全と言えるかもしれません。気づいたときにあおむけに戻してあげるようにしましょう。うつぶせになっても窒息しないよう、寝具はかためのものを選び、赤ちゃんのまわりにぬいぐるみやガーゼ、タオルなど、顔を覆ってしまうものを置かないように気をつけましょう。多くの研究調査から、母乳で育てられている赤ちゃんのほうがSIDSの発症率が低い、ということも分かっています。「粉ミルクを飲んでいるとSIDSになりやすい」という因果関係があるわけではありませんが、できる限り母乳育児にトライすることはSIDS予防にもつながる場合もあります。たばこは、SIDSの大きな危険因子の1つです。妊婦が喫煙すると、胎児の体重が増えにくくなるほか、呼吸中枢の発達にもよくない影響を及ぼします。また、副流煙による受動喫煙も、SIDSのリスクを高めます。妊娠したら禁煙することはもちろん、家族や周囲の人にも妊婦や赤ちゃんのそばでの喫煙は絶対にやめるよう、理解を求めることが大切です。ほかにも、SIDSにはさまざまなリスク因子があります。以下のリストをチェックし、普段の生活を見直してみましょう。Upload By 発達障害のキホン睡眠中の事故にも注意!取り入れたい4つの対応策SIDSの予防とともに、睡眠中の転落や窒息事故を防ぐ対策も大切です。毎年、寝ているときに赤ちゃんが窒息してしまう悲しい事故が報告されています。赤ちゃんは大人が思いもよらないようなところで簡単に窒息してしまいます。就寝環境が安全かどうか、赤ちゃんの目線でもう一度点検しましょう。転落事故を防ぐために、寝返りができないうちもベビーベッドの柵は常に上げておきましょう。また、ベビーベッドと壁の間にすき間があると、赤ちゃんがはさまって抜け出せなくなり、窒息してしまうことがあります。ベッドと壁の間に隙間を作らないことも大切です。体が沈み込むやわらかい敷布団やマットレス、ふかふかのベッドパットや枕などは、赤ちゃんがうつぶせになったときに鼻や口を塞いでしまうリスクがあります。赤ちゃん用の寝具が大人のものよりかために作られているのは、このためです。敷布団、マットレスはかためのものを、掛け布団は顔にかかっても赤ちゃんが自分で払いのけられる軽いものを選びましょう。赤ちゃんのベッドに、ぬいぐるみやタオル、ガーゼ、着替えなどを置いていませんか? 寝ている間も、赤ちゃんは寝返りをしたり、足をバタバタさせてずり上がったりと活発に動き回ります。ぬいぐるみやタオルなどが顔を覆ってしまわないよう、ベッドや布団の上には何も置かないようにしましょう。スタイも、寝返りの拍子に首をしめつけたり、顔にかかってしまう可能性があるので必ずとります。ブラインドのヒモが首にまきついてしまう事故も報告されています。ベッドの上に、ひもや巻きつく可能性がある布などが垂れ下がらないように気をつけましょう。就寝中、大人が寝返りしたときなどに赤ちゃんを押しつぶしてしまう事故も起きています。赤ちゃんはベビーベッドに寝かせるのが安全です。布団で寝かせるときも、添い寝ではなく、赤ちゃん専用の布団を敷くようにしましょう。また、添い乳は母親にとっても楽ですが、授乳中に眠ってしまって赤ちゃんをつぶしてしまうリスクも。どうしても授乳中に寝てしてしまうようなら、添い乳は避けたほうが安全です。正しい知識を持って予防をしよう!SIDSは原因不明の病気で、発症は保護者の育て方のせいではありません。当然ながら、虐待や育児のミスがあったから起きるものでもありません。ただ、多くの研究によって、SIDSのリスクを下げる方法は分かってきています。大切な命を守るために、家庭や保育園などで正しい知識を持ってできる限りの予防をすることが大切です。SIDSの予防は、窒息事故対策とも共通するものが多くあります。すやすやと眠る天使のような寝顔を守るために、日々の就寝環境を整えていきましょう。
2022年12月25日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、冬に流行する「溶連菌」について教えてくれました。乳幼児がかかりやすい病気の溶連菌。症状や受診のポイントについて教えてくれているので、ぜひ参考にしてくださいね。乳幼児が冬になるとかかりやすいのが、溶連菌感染症です。通常の風邪と思っていたら、実は溶連菌感染症だったということもあります。溶連菌は、適切な時期に診断・治療を始めていかないと全身に広がって重症になることもあります。そこで今回は、溶連菌についてお話していきます。 溶連菌とは?どんな症状?溶連菌とは、正式には溶血性連鎖球菌と呼ばれる細菌で、溶連菌感染症の90%以上がA群によるものです。主にのど(咽頭・扁桃腺)に感染します。溶連菌は潜伏期間があり、実際に感染してからだいたい2〜5日で症状がでます。 溶連菌の主な症状・発熱(38〜39℃)・咽頭炎・扁桃炎による喉の痛み その他の症状・体や手足に小さくて紅い発疹が出る・イチゴ舌(舌にイチゴのようなツブツブができる)・頭痛・首すじのリンパ節の腫れ・腹痛や嘔吐などの腹部症状 症状が落ち着いた後・発疹のあとには指の皮が白くむけてくるなどの落屑(皮むけ)が認められる 風邪との違いは?受診のポイントは?この病気の特徴は、風邪と違って咳や鼻水が出ないことがあげられます。また、3歳未満ではあまり熱が上がらないといわれています。そのため、受診のタイミングが遅れたり、徐々に症状が悪化してしまうことがあります。乳幼児の場合は、発熱や咳、鼻汁、哺乳不良、元気がないなどの症状があれば一度かかりつけの病院に受診するのがよいでしょう。 溶連菌の感染と診断されれば、抗菌薬を処方されます。これは、病気の原因の溶連菌を退治するためにとても重要なお薬です。 受診すると、医師は年齢、熱の程度、“のど”の発赤の具合、体や手足の発疹の程度から溶連菌に感染している疑いがあれば、確認のために喉についた細菌の検査を行います。溶連菌については、5〜10分以内に結果が出ます。溶連菌の感染とわかれば、抗菌薬の他に熱やのどの痛みといった症状をやわらげるお薬が出されるので、しっかりと子どもに飲ませるようにしましょう。抗菌剤の内服を開始してから、2〜3日経っても熱が下がらない場合は、お薬が効いていないことがあるので、再度受診するようにしましょう。 症状が良くなっても自己判断で途中でやめるのはNGお薬を飲み始めると、2〜3日で熱が下がり、のどの痛みもやわらいできます。発疹が出た場合、この頃から手足の指先から始まる落屑(皮むけ)がみられます。乳幼児にお薬を飲ませるのは、大変かもしれません。しかし、確実に溶連菌を退治しないと、ときに、心臓弁膜に障害などを起こすリウマチ熱や、急性糸球体腎炎といった続発症の合併症につながることもあります。 また、症状が消えても自己判断で内服を止めるのは危険です。処方された薬は必ず飲み続けるようにしましょう。一部の抗菌薬以外は、5~10日間飲み続ける必要があると言われていますので、医師の処方どおりに最後まで飲ませることが大切です。 まとめ溶連菌は、繰り返しかかることがあります。乳幼児の場合は、高熱でなくても、喉の腫れ・ぐずり・飲みが悪くなる、発疹など溶連菌特有の症状がある場合には、受診する様にしていきましょう。また、溶連菌は飛沫感染なので、くしゃみなどによって菌が散らばり、家庭内感染してしまうこともあるので注意していきましょう。 引用参考文献:東京都「乳幼児の家庭内の 水回り事故防止ガイド」A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは.国立感染症研究所ホームページ 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。
2022年12月14日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが乳幼児の便秘対策について教えてくれました。赤ちゃんの便秘に悩んでいるというママやパパも多いですよね。実はNGな便秘対策をしてしまっていることもあるかも……!?赤ちゃんの便秘については、悩んでいるママは多いかと思います。便秘の改善のために色々やっているけど実はNGなことについてお話ししていきます。 赤ちゃんの便秘は離乳食期から始まることが多い?今、日本の子ども(3歳〜8歳)の約20%(5人に1人)が慢性便秘といわれていて、子どもの便秘が深刻な問題として注目されています。これは、赤ちゃん時代から始まっていることが多いそうです。便秘は、特に離乳食が始まるころに多くなります。 離乳食が始まって固形物を食べるようになると、だんだん固形に近いうんちになっていきます。このころには、腸にうんちをためられるように機能が発達してきます。しかし、硬い便が続いて、排便時に肛門が痛かったという思いをすると、排便が怖くなったり、いきむのをしなくなったりして、便秘につながっていくのです。 赤ちゃんの便秘とは?生まれたばかりの赤ちゃんは、うんちを腸にためる機能が未発達なので、母乳や育児用ミルクを飲むたびに腸の働きの反射でうんちが出ます。生後1カ月ころから、大腸に少しずつためられるようになり、排便回数も少しずつ減っていくといわれていますが、個人差が大きいです。 赤ちゃんに多い便秘は、食事量や水分の不足が原因の大腸性便秘よりも、おしりの出口付近でうまく出せずにたまってしまう直腸性便秘が多いといわれています。便が長時間たまると、硬くなって出しづらくなったり、臭いがきつくなることがあります。母乳や育児用ミルクを飲んだり、離乳食を食べて大腸が動いてうんちを押し出そうとしても、出口付近の直腸に硬い便があると押し出せずに、不快や痛みを感じて不機嫌になったり泣いてしまうこともあります。 排便は1日1回が良いですが、自然に排便が出る状態で、3日に1回ぐらいまでならあまり気にしなくてよいといわれています。しかし、3日に1回の排便が1カ月以上続いたり、臭いうんちが続いたり、排便するときに長時間(3分以上)苦しそうにいきんで出すようであれば注意が必要です。便秘がひどくなると排便するときに肛門が切れて出血してしまうことなどもあります。3日以上便秘が続く際には「たかが便秘」と思わずに、かかりつけの病院を受診しましょう。 便秘の対処法や受診するタイミングは?おなかのマッサージや水分や食事量を増やしたり、乳製品など腸の動きを良くする食品を食べても、赤ちゃんの便秘は改善されないことがあります。直腸に便をため過ぎないように、排便のサイクルをつくることが大切です。授乳や離乳食の後や、おならがあったり、いきみはじめたり、腸が動く音が聞こえたら、縦抱きにしたり座らせたりして腹圧をかけやすくします。 便を出しにくそうな場合は、おむつを外したり、おまるやトイレに支えて座らせたりするとすっきり出せることがあります。 2日以上出なかったり、おなかが張っている感じがあれば、綿棒浣腸で直腸にたまった便を出すようにしてあげましょう。よく言われている「綿棒浣腸が癖になって、自力で出せなくなってしまう」ということはないといわれています。むしろ、便が出ない状態が続き便秘が悪化してしまうと、下痢状の便が漏れ出てしまったり、自分が知らない間に失禁してしまうなど様々なトラブルが起こる可能性があります。綿棒浣腸を行うなど自宅でできるケアを早めにしてあげることが大切です。 綿棒浣腸の方法綿棒浣腸の方法は、ワセリンやベビーオイルなどを綿棒の綿の部分につけ、肛門に綿の部分を1〜2cm挿入し、肛門を外側に少し押し広げるように圧をかけながら円を描くようにゆっくりと数回綿棒を回します。 上記を試しても、排便が3日以上なく、授乳や食事後に吐いてしまう、おなかが張って苦しそうで機嫌が悪いなどあればかかりつけ医を受診ましょう。 まとめ赤ちゃんの時期に便秘になっても、成長・発達と共に改善していくこともあります。3歳ぐらいまでには排便のリズムをつけておくことが大切といわれています。 色々工夫しても改善がみられない場合は、早めにかかりつけの小児科医に相談してみてもいいかと思います。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。
2022年09月22日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、夏の時期の乳幼児の発熱について教えてくれました。小さな子どもの発熱は受診のタイミングも難しいもの。コロナも流行しているので不安になってしまうママも多いですよね。発熱時の受診のポイントについても教えてくれているので、ぜひ参考にしてくださいね。子どもが発熱すると、ママ達は慌ててしまいますよね。自宅で様子をみるべきか、病院に受診するべきかなど悩むこともあるでしょう。夏は、感染症だけではなく熱中症など発熱の原因は様々あります。今回は、乳幼児が発熱した時の対応についてお話しします。 乳幼児の発熱はどのくらい?乳児の体温は、36.5〜37.5℃と大人に比べて高くなっています。しかし、個人差があるため、普段から体温測定を行い、平熱の状態を把握しておく必要があります。 具体的には、37.5℃は微熱、38℃以上あれば発熱を疑い、38.5℃〜39℃以上あれば、高熱といえます。3カ月未満であれば、38℃以上が続くようでしたら、受診が必要です。また、3カ月以上であっても、39℃以上熱があれば、受診する様にしましょう。乳幼児は、熱の調整機能が未熟で発熱しやすいといえます。 発熱時の受診のポイントは?子どもが発熱した際に、どのタイミングで受診すべきか悩んでしまうというママの声をよく聞きます。下記を目安にして受診するかの判断をしてみてください。 家で様子を見てもよい場合 ・少量ずつでも、水分・食事がとれている。・夜は眠れている。・あやせば笑ったり、遊ぼうとする。・それほど機嫌は悪くない。・高熱でぶるぶる震えることはあるが、意識はしっかりしている。 かかりつけ医に受診したほうが場合・水分・食事を全く受けつけない。・何度も嘔吐する・おしっこが半日くらい出ない。または色がいつもよりも濃い。・生後3か月未満の赤ちゃんで、38℃以上の熱がある。・生後3ヶ月以降でも、体温が39℃以上が続く場合・何日も熱が下がらず、ぐったりしている。 日中であればかかりつけ医に受診しましょう。夜間や休日であれば、翌日以降にかかりつけ医が診療している時間に受診してくださいね。 ※咳があり、濃厚接触者などでコロナウイルス感染の可能性がある場合には、かかりつけ医や地域の発熱外来などに電話相談してから受診するようにしましょう。医療機関ごとに受診時間や受付場所をかえるなどの感染対策を工夫している場合があるため、受診前に医療機関への確認するのが良いでしょう。 ・意識が朦朧としている・熱性痙攣を起こしている ※救急外来受診の場合も、咳があり濃厚接触者などでコロナウィルス感染の可能性がある場合は、かかりつけ医などに電話相談してから受診するようにしましょう。発熱時の対応は?発熱時にできるホームケアとしては、クーリングや水分補給などがあります。下記のポイントを意識しながら、子どものケアをしてくださいね。 ①クーリングクーリング(冷やすこと)は、首と脇の下、鼠蹊部(足の付け根)の3点が基本です。おでこや頭を冷やすと熱が出ている時は気持ちが良いですが、頭だけのクーリングは熱を下げる効果は十分ではありません。熱が上がっている時は、寒気を感じブルブルすることが多いので温め、上がりきってからクーリングをすると良いでしょう。 おでこに冷却シートを貼る場合には、寝ている際に鼻や口元にずれてしまい窒息につながる恐れがあるので、就寝の際には外すようにするのが良いでしょう。また、こまめに子どもの様子を確認し目を離さないようにしてくださいね。 ②水分補給生後6カ月未満の赤ちゃんの最適な水分補給は、母乳や育児用ミルクです。母乳や育児用ミルクには、赤ちゃんに必要な栄養分や電解質などが含まれています。母乳や育児用ミルク以外の水分をあげる場合には、いっぺんに飲ませるよりもこまめに1口ずつあげるのがポイントです。 ③熱中症対策風邪症状などなく、炎天下の外からの帰宅後に、身体も熱く顔が真っ赤になっていて、発熱している場合があります。 洋服を薄着にして下着だけにしたり、ズボンや洋服を緩めて涼しい部屋で過ごして、時間をおいて再度熱をはかるようにしましょう。熱が下がってこない、ぐったりしている、水分がとれないなどあれば、受診するようにしましょう。 まとめ乳幼児の発熱は、突然に起こることも多く夜間や休日などは、受診のタイミングも難しいですよね。 熱以外の症状にも注意して、落ち着いて対応できると良いですね 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。
2022年08月18日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、乳幼児の夏の就寝について教えてくれました。寝苦しい夏の夜は、エアコンをつけっぱなしで寝ると赤ちゃんには寒すぎ? どんな服装で寝るのが良い? などのママの疑問に答えてくれていますよ! ぜひ参考にしてくださいね。夏の暑い日は、エアコンを一晩中使うお家も多いかと思います。しかし、赤ちゃんには寒すぎない? 大丈夫なの? と悩むママやパパも多いことでしょう。今回は、夏でも寝やすくなるような乳幼児に合わせた空調の調整や寝具、服装などについてお話ししていきます。 赤ちゃんの夏の寝る時の服装は?寝る時は汗をかきやすいので、肌着は必ず着るようにしましょう。脇の汗を吸い取るために袖付きで、汗の吸収が良い綿や汗をかいても乾きやすい速乾性のドライメッシュ素材がおすすめです。 乳児の場合は、紙おむつをつけているだけでも蒸れて暑くなるので、肌着一枚でも良いかと思います。そのほかにも幼児の場合は、お腹が出ないように肌着をズボンの中に入れるようにしたり、夏用のガーゼ腹巻きや腹巻き付きのパジャマズボンなどがおすすめです。 エアコンはどう使う?夏の暑い時期は、エアコンを一晩中つけっぱなしで使っているご家庭も多いかと思います。タイマーなどで夜間冷房が切れるようにしてしまうと、暑くて起きてしまうことがあるので、一晩中つけっぱなしにすること自体は問題ありませんが、室温に注意しながら、低くなりすぎないように注意しましょう。 室温は26〜28℃が適切と言われています。室温だけに注目するのではなく、湿度が高いと暑く感じやすいので、湿度も調整してみましょう。湿度は50%が適切です。また、扇風機を使用する場合は扇風機の風が乳児に直接あたると、体が冷えすぎてしまうことがあります。直接風が当たらないように、風向きを調整しましょう。エアコンの風も同様です。 また、冷気は下に溜まりやすいので床や畳にお布団をひいている場合は、冷えすぎてしまう場合もあります。温度計をおく場合は、赤ちゃんの寝ている場所の近くに置くようにして確認することも大切です。サーキュレーターで室内の空気を循環させるのも良いでしょう。 気づくとお布団がかかっていないことも…寝具で気をつけることは?寝る前に布団をかけても、夜中起きて赤ちゃんの様子を見ると、足などで蹴って布団を履いでいて何もかけないで寝ていることがあります。赤ちゃんによっては、お腹が冷えてしまうと体調を崩しやすくなる場合があるので、ガーゼケットなど薄手のものを、手足は出して、お腹と胸が隠れるようにかけると良いでしょう。 また、ガーゼ素材の夏用スリーパーを着用する場合、赤ちゃんによっては、熱がこもりやすいために暑くて汗をかいてしまい起きてしまうことがあります。その場合は汗を拭き取り寝苦しくないようにしましょう。 布団がおしっこの漏れなどで濡れないように、ベッドパッドやシーツの下に、防水シーツをしいている場合がありますが、これによって熱がこもってしまうこともあります。夏場は防水シーツを外したり、冷感タイプの布団やシーツを使うなどの工夫をすると、寝やすくなりますよ。 まとめ汗をかきやすかったり、体温が高めの赤ちゃんは特に気を使いますね。赤ちゃんの様子に合わせて、工夫してみてくださいね。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀
2022年08月10日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、乳幼児の熱中症の予防対策について教えてくれました。暑くなる夏に向けて、ぜひ確認しておきましょう。暑くなってくると、熱中症が心配になってくるかと思います。特に乳児の場合は、喉の渇きや体調について訴えることができないため、近くにいる大人が注意してあげなければいけません。 今回は、熱中症の対策でついついやりがちな間違っている対応などについてお話ししていきます。 熱中症とは?乳幼児の症状は?屋外など気温が高い場合、大量の汗で体の水分や塩分が失われ、体温調節がうまくできなくなってしまい、熱中症になりやすくなります。 乳幼児は、体温調節機能が未発達です。特に汗をかく機能が未熟で、大人と比べると暑さを感じてから汗をかくまでに時間がかかり、体温を下げるのにも時間がかかってしまうため、体に熱がこもりやすく体温が上昇しやすくなります。全身を占める水分の割合が大人より高いため、外気温の影響を受けやすくなっています。気温が体表温度より高くなると熱を逃がすことができず、反対に周りの熱を吸収してしまう恐れもあるのです。 赤ちゃんは自分の体調や喉の渇きなど自分で訴えることができないので、大人が注意して対応してあげなければいけません。 乳幼児の熱中症の初期症状・皮膚や唇などが乾燥している・頭や身体は熱いが、汗をかいていない・おしっこの量が少ない・なんとなく元気がなく様子がおかしい 熱中症が重症化してくると・ぐったりしている・目線が合わない・嘔吐がある・大泉門が陥没する 乳幼児の熱中症を防ぐためにできることは?ここからは、乳幼児の熱中症を防ぐために気をつけるべきことをご紹介しましょう。夏のお出かけの際には、ぜひ注意してくださいね。 ①帽子やベビーカーの日除けガード、日傘などで直射日光が頭や身体に長時間当たらないように注意しましょう。 ②日差しが強い時間帯(10:00〜14:00)は外出を避けるようにしましょう。 ③ハンディファン(扇風機)は、暑い屋外で使っていると、逆に熱中症を招く危険もあるといわれています。汗は蒸発するときに体から熱を奪い、体温を下げる役目をしますが、高い外気温のなかで扇風機だけを使うと、熱を奪う前に汗だけが乾き体温は上がったままになってしまいます。ハンディファンを使うときは濡れタオルや霧吹きなどで肌を濡らしながら使うと効果的です。 水分のあげ方の注意点は?①生後6カ月未満の乳児水分補給時は母乳や育児用ミルクを飲ませてあげましょう。母乳やミルクの中には、水分や塩分や糖分など、赤ちゃんに必要なものがすべて入っていて、身体に水分を取り込みやすいと言われています。 ②生後6ヶ月以降の乳児基本的には、母乳は赤ちゃんが欲しがるたびに、ミルクも授乳間隔をあけすぎないようにいつもよりこまめにしっかり飲ませるようにしましょう。お茶や白湯をあげる場合は、一回にたくさんあげるのではなく、5〜10分毎に数口ずつこまめにあげるようにしましょう。 飲ませようとしてもなかなか飲んでくれないという場合でも、水分を欲した時に一気にたくさんの量を飲ませるのではなく、少しずつの量でかまわないのでこまめに母乳などを飲ませることを心がけてくださいね。 熱中症の症状がある時の対処法は?熱中症の症状がある場合や身体が熱くなってきた時には、日陰や涼しい場所に寝かせて、首、脇の下、そけい部(太ももの付け根)をクーリング(冷やすこと)します。おでこだけを冷やす方が多いのですが、身体の太い血管が流れている、この3点を冷やすのが効果的です。 ぐったりしていて、おっぱいや哺乳瓶のミルクを飲めないこともあります。また、水分をいっぺんにあげると吐いてしまうことがあるので、5〜10分毎にスプーンなどで、小分けに数口ずつ飲ませてみます。水分補給とクーリングをしても、38℃以上の発熱が続いていたり、汗が出ずに唇や皮膚が乾燥している、おしっこが出ないなど、元気がなく症状に改善がなければ病院を受診するようにしましょう。 まとめ乳幼児の熱中症は、大人が気づかないうちに急に体調が変化することもあります。暑い時間は不要不急の外出は避けることも大切です。外出する場合は、予防をしっかりして、注意していきましょう。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。
2022年06月14日この記事では、赤ちゃんのうつぶせ寝のメリット・デメリット、うつぶせ寝をさせるときの注意点について医師監修のもと、解説します。うつぶせ寝によって乳幼児突然死症候群のリスクが高まる恐れがありますのでしっかり確認しておきましょう。「うつぶせ寝」とは、その名のとおりうつぶせになった状態で寝ることを指します。うつぶせになるだけでは「うつぶせ寝」とは言えません。昭和から平成に変わる時期に、日本でうつぶせ寝がブームになったことがありました。ですがその後、うつぶせ寝はよくないという流れに変化していきました。どうしてそうなったのでしょう。あまりよいイメージがないうつぶせ寝ですが、メリットもあります。ここでは、うつぶせ寝のメリット・デメリット、赤ちゃんをうつぶせ寝させるのときの注意点などについて紹介します。 うつぶせ寝のメリット・デメリット赤ちゃんは体の機能がまだ未発達であり、赤ちゃん特有の胃の形をしているということから、哺乳の際、空気を飲み込みやすく、げっぷと同時に消化しきれなかった母乳や育児用ミルクの吐き戻しやいつ乳が多く見られます。ですが、うつぶせ寝にすると空気を飲み込みにくくなると同時に消化も促されます。また、赤ちゃんは横隔膜の動きがメインとなって呼吸しており、横隔膜は胃や腸などの圧迫によって動きが妨げられてしまいますが、消化が促されることによって赤ちゃんの呼吸もラクになるのです。そのほか、赤ちゃんの頭が圧迫されないため頭の形がよくなる、赤ちゃんが落ち着くため寝つきがよくなるといったメリットがあるようです。 ●うつぶせ寝のメリット・消化されやすい・嘔吐しにくい・呼吸がラクになる・頭の形がよくなる・寝つきがよい 厚生労働省の報告によると、令和元年(2019)には、78人の乳幼児が乳幼児突然死症候群(SIDS)で亡くなっており、乳児期の死亡原因としては第4位となっています。うつぶせ寝ブームのあと、乳幼児突然死症候群(SIDS)とうつぶせ寝との関連が報告されたことをきっかけに、うつぶせ寝が避けられるようになりました。 平成27年〜令和元年の5年間では「窒息」は、0歳で圧倒的に多く発⽣(ベッド内での不慮の窒息など)。 ●うつぶせ寝のデメリット・乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクが高まる・窒息の恐れがある うつぶせ寝はいつごろからしてよいのか乳幼児突然死症候群(SIDS)は、生後2カ月から6カ月の赤ちゃんに多く、稀に1歳以上で発症することがあるため、厚生労働省では医学上の理由でうつぶせ寝をすすめられている場合以外は、1歳まではあお向けに寝かせるよう勧告しています。 赤ちゃんをうつぶせ寝させるときの注意点・事故を防止する方法生後5~8カ月ごろには、多くの赤ちゃんは寝返りができるようになっています。うつぶせ寝の際に問題になるのは、寝返りをうてるようになった赤ちゃんが自力であお向けに戻ることができず、窒息してしまうという状況です。 かといって寝返りが始まったら四六時中赤ちゃんを見ているということもできません。寝返り防止専用のクッションや赤ちゃんの左右に分厚い布団を敷き、赤ちゃんをあお向けに固定しておくという方法があります。けれどもあお向けにしてもうつぶせになってしまう、うつ伏せ寝が好きな子がいます。この場合は仕方がないと思います。 また、寝ている赤ちゃんの動きが低下したり無呼吸になったりしたときに音やランプで警告する「無呼吸アラーム」や、睡眠中もあお向けの姿勢を保ち、観察が容易なベビーチェア「バウンサー」などを活用していくというのも1つの方法です。 これらの工夫に加え、窒息の予防や乳幼児突然死症候群(SIDS)の発症率を低下させるためにも以下のような点に注意する必要があります。 赤ちゃんの窒息を予防するために・大人用ベッドではなく、できるだけベビーベッドに寝かせ、転落しないように柵は常に上げておく・掛け布団は子ども用の軽い物にする・敷き布団やマットレスは、アイロン台と同じ程度の硬さのもの使う・赤ちゃんの顔の近くに、口や鼻を覆ったり首に巻き付いてしまったりする物(枕、タオル、衣服、スタイ、 ぬいぐるみ、ひも状のものなど)は置かない・ベッド柵とマットレス、敷き布団の隙間など、赤ちゃんの頭や顔が挟まってしまうような隙間をなくす・添い寝をする際には、赤ちゃんを圧迫しないよう十分注意する 乳幼児突然死症候群(SIDS)の発症率を低下させるために・1歳まではあお向けで寝かせる・できるだけ母乳で育てる・タバコをやめる まとめうつぶせ寝にはメリットもありますが、乳幼児突然死症候群(SIDS)や窒息の危険もあるため、うつぶせ寝が可能な時期や注意する点がいくつかあります。基本的には赤ちゃんから目を離さないようにすることが大切ですが、うつぶせ寝を避けたほうがよい時期にはグッズを活用するなどして対策していきましょう。 原稿監修/松井 潔先生(小児科医・ 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長)作画/はたこ
2021年07月31日一時期、減少傾向にあった新型コロナウイルス感染症ですが、寒くなりまた増加しています。そんな中、乳幼児がいる家庭では「乳幼児健診はどうなるのか」「さらにコロナが流行した場合、病院へ行くのも躊躇してしまう」という心配の声も出ていると聞きます。現在、2歳2か月のわが家の次男も1歳半検診が延期になり、2歳直前まで健診が受けられませんでした。今後延期や中止になった場合はどのようにすればいいか、作業療法士として子どもの発達に携わっている専門家の意見もまじえてお伝えしたいと思います。延期と中止で焦りと不安の日々わが家の次男は、今年の3月に1歳半検診予定でしたが、コロナの影響で集団検診は延期になったと連絡がきました。その後、緊急事態宣言が発令され、当分集団検診は延期ということに。「個人病院へ行ってもいいものか、コロナ禍の中で行って大丈夫だろうか」とモヤモヤしながらも、どうすることもできないまま行政からの連絡を待ちました。ようやく「個人で受診を」とのお知らせがきたのはそれから半年後の2歳直前。とにかく2歳になる前にとバタバタ小児科と歯科に駆け込んで1歳半検診を終えました。わが家は第2子の健診でしたが、なかなか連絡がなく焦りと不安を覚えました。第1子の家庭はさらに不安だったことでしょう。再び延期・中止の危機!?専門家に聞いてみたインフルエンザと新型コロナの同時流行が危ぶまれている今年の冬、同じような状況になる可能性もあると思います。実際に、「病院でコロナになってしまったら怖いから」「子どもの発達が不安な人だけが行けばいい」という声があるのも事実で、未受診の家庭も多いのだそうです。そのような時どうするべきか、子どもの発達やリハビリを担当している作業療法士に話を聞きました。乳幼児健診を受ける意味は「現在、予防接種や乳幼児健診を集団から個別に、保健指導を対面から電話による指導に極力切り替えています。乳幼児健診の実施は各自治体でも対応を急いでおり、オンライン上で相談を受け付ける活動なども行われています」とのこと。また、「感染リスクなどを考えて、乳幼児健診は未受診のままでもいいですか?と聞かれることがありますが、やはりきちんと受けていただきたいと思います。まず、乳幼児健診の目的の1点目は、発達の遅れがないか、病気の可能性はないかをスクリーニングすること。そして2点目はそれぞれの家庭の心配ごとの解消です。これは、“うちの子はなかなか話さないし、発達が遅れているのではないか”、“上の子やまわりのお友達はできているのに、この子はまだできていない”などの不安を解消する機会となります。何事においてもそうですが、ひとりで悩むことは子育てを担う人の心身の健康を害することもあります。専門家と話ができる機会を有効に活用してほしいと思います」と話します。もし健診が延期になってしまったら?健診が延期になった場合について聞いてみると、「現在の母子保健法では1歳半、3歳の健診が義務づけられています。そのほかにも育児相談の場や、発育確認で集団検診が設けられています。それが医療機関で個別実施になったり、感染予防対策を講じた上で集団検診を実施したりしています。今後の感染状況によって延期や中止を余儀なくされる地域も出てくることも考えられますが、行政の対応を待っていたら健診本来の時期を逃す可能性もあるため、健診のための時間を設けている小児科で受けるのをおすすめしています」とのこと。ちなみにわが家の次男はかかりつけの小児科が健診や予防接種の時間を設けているので、その時間に受けることができました。歯科は保育園の歯科検診でお世話になっている歯科に行き、無事に済ませました。集団よりも時間も短くなり、子どももいつもの場所なので落ち着いていたように感じました。自費での健診費用の助成についてなお、私が住んでいる地域では医療機関で自費で健診を受けた場合、上限はあるものの償還払い(利用者が医療サービス提供事業者に費用をいったん全額支払い、その後申請して払い戻しを受けること)という形で助成を受けることができます。市区町村のホームページからダウンロードした健康診査助成金交付申請書と費用がわかる領収書、通帳のコピーと母子手帳のコピーを郵送すればよいので、直接行政機関に行くことなく受け取れます。お住まいの各市区町村のホームページに記載があると思いますので、確認してみてください。健診で子育ての不安を解消この状況下ではママ同士の集まりも少なく、子育てに関しての不安や辛さを話したり、共有することが難しいと思います。そんなそれぞれの状況を健診の場でならゆっくり話すことができます。健診の時期がそろそろの家庭は、かかりつけ医や行政に相談して、健診を安全な場所で受けられるように準備し、見送ることがないようにしたいですね。<文・写真:ライターmayuru>
2020年12月08日ママが気になる「乳幼児健診」を知ろう!「乳幼児健診」は、赤ちゃんに発達の遅れがないか、病気の疑いがないかなどスクリーニングするところです。ママにとっては、育児の不安や心配事を相談する場でもあります。生後4ヶ月、1歳半、3歳は市町村で乳幼児健診の実施が決まっていますが、さらに医療機関でも生後1ヶ月、6~8ヶ月(10~12ヶ月)に行うことが多いでしょう。特に子育てが初めてのママにとっては「どんなことを聞かれるのだろう」「何かの項目に引っかかったらどうしよう」など、不安も多いですよね。健診ごとのチェック項目がクリアできていない=必ず異常があるわけではありませんが、各健診のポイントやパパ・ママでもチェックできる項目などを確認していきましょう。※この記事は「佐久医師会教えて!ドクタープロジェクト乳幼児健診を知ろう」を参考に作成しています。子どもの1歳半と3歳の健診は、母子保健法で定められています。この他にも、4ヶ月健診はほとんどの自治体で実施されています。また、生後1ヶ月、6~8ヶ月、10~12ヶ月などの時期に健診を実施している自治体や医療機関もあるので地域の情報を確認しておくと安心でしょう。4ヶ月健診目的眠るか泣くかといった新生児期を超え、徐々に表情が豊かになり人間らしくなる時期です。4ヶ月健診では首すわりなどの発達チェックを行います。赤ちゃんだけではなく、ママの精神的な負担などもケアしていく時期です。4ヶ月健診で地域の保健機関と初めて接点をもつというパパ・ママも多く、相談窓口や情報提供の場にもなるでしょう。自治体の子育て情報や支援センター、相談場所などをチェックしておくと安心です。ポイント・受診の目安4ヶ月健診でチェックするポイントは以下の項目です。1.体重が増えているか2.首がすわっているか3.股関節脱臼がないか4.目を合わせられるか5.目で物を追うことができるか具体的には、赤ちゃんの股関節の動きやうつ伏せにしたときに顔を持ち上げるかどうかを見ていきます。色の鮮やかなおもちゃを見せて、視線の動きを見ることもあります。体重増加が週に100g以下の場合や、首のすわりが不安定な場合、ひどい便秘や湿疹などがある場合は医師に相談してみましょう。よくある質問Q.おむつかぶれがひどいA.おむつはこまめに替えて、お尻を布や紙で拭き取らずにぬるま湯で流しましょう。赤みがひどい場合は病院で相談しましょう。Q.赤ちゃんが便秘がちA.便の回数が減り、便秘の相談が増える時期です。体重増加に問題がなければ心配いりませんが、苦しそうなら綿棒で浣腸してみても良いでしょう。Q.でべそが気になるA.臍ヘルニアの出っ張りは3〜4ヶ月ごろに最大になります。自然に良くなることも多く、1歳ごろまで様子を見るケースもあります。Q.産後うつかもA.体調不良、意欲の減退、不眠、食欲低下などが見られるときは病院に相談してみましょう。Q.おむつかぶれがひどいA.おむつはこまめに変えて、お尻を布や紙で拭き取らずにぬるま湯で流しましょう。赤みがひどい場合は病院で相談しましょう。Q.赤ちゃんが便秘がちA.便の回数が減り、便秘の相談が増える時期です。体重増加に問題がなければ心配いりませんが、苦しそうなら綿棒で浣腸してみても良いでしょう。Q.でべそが気になるA.臍ヘルニアの出っ張りは3〜4ヶ月ごろに最大になります。自然に良くなることも多く、1歳ごろまで様子を見るケースもあります。Q.産後うつかもA.体調不良、意欲の減退、不眠、食欲低下などが見られるときは病院に相談してみましょう。6~8ヶ月健診目的寝てばかりいた赤ちゃんが、寝返ったり座ったり立とうとしたりと姿勢が変化する時期です。発達の進み具合や、離乳食の経過などを確認します。発達の個人差が大きくなる時期でもあり、ママの不安を解消するための役割もあります。ポイント・受診の目安6~8ヶ月健診でチェックするポイントは以下の項目です。1.寝返りができるか2.近くのおもちゃに手を伸ばして自分でつかむか3.音が聞こえる方向を見るか4.離乳食を始めているか5.お座りができているか6.横になった状態で顔のタオルを取りのぞけるかお座りは個人差が大きいので、できていなくても「発達が遅れている」とされることはありません。音がきちんと聞こえるか、目が見えているかなどをチェックします。寝返りをまったくしない場合や、乳児湿疹がひどい場合はかかりつけ医を受診してみましょう。よくある質問Q.離乳食を食べないA.この時期はさまざまな食べ物に慣れることが目的なので、少食でも問題ありません。母乳を減らす必要もありません。ママが大変なときは市販のベビーフードなども取り入れてみましょう。Q.指しゃぶりするA.指しゃぶりは自然に改善するケースもよくあります。3歳ごろまでは叱らずに見守ってみましょう。Q.夜泣きするA.おむつをかえても、ミルクをあげても、抱っこをしても泣き止まないときはあります。ママやパパはイライラせず「泣きたいときもあるよね」と見守りましょう。頭や身体を強く揺さぶらないことが大切です。Q.離乳食を食べないA.この時期はさまざまな食べ物に慣れることが目的なので、少食でも問題ありません。母乳を減らす必要もありません。ママが大変なときは市販のベビーフードなども取り入れてみましょう。Q.指しゃぶりするA.指しゃぶりは自然に改善するケースもよくあります。3歳ごろまでは叱らずに見守ってみましょう。Q.夜泣きするA.おむつをかえても、ミルクをあげても、抱っこをしても泣き止まないときはあります。ママやパパはイライラせず「泣きたいときもあるよね」と見守りましょう。頭や身体を強く揺さぶらないことが大切です。10~12ヶ月健診目的個人差はありますが、徐々につかまり立ちや伝い歩きをする赤ちゃんが出てきます。赤ちゃんがさまざまなものに興味を示して目を離せない時期なので、コーナーガードを使用したりフロアマットを敷いたりして事前に事故を予防する方法を確認しましょう。赤ちゃんの成長面では、歩行やおしゃべりの前準備ができているかなどを見ていきます。ポイント・受診の目安10~12ヶ月健診でチェックするポイントは以下の項目です。1.「あーあー」「うう」などの喃語が出ているか2.「おいで」「だめ」などの意味がわかるか3.つかまり立ちができるか4.伝い歩きが少しできるか5.指先で物をつまむか6.横になった状態で顔のタオルを取りのぞけるか発達の個人差やバリエーションが大きい時期です。よちよち歩きをしている子もいれば、座ったままの子もいます。赤ちゃんの移動範囲が広がるため、健診では誤飲防止や転落防止などの重要性を教えてもらうこともあります。この時点でお座りができない場合は、医療機関に相談してみましょう。よくある質問Q.歯がはえないA.歯のはえ方は個人差が大きいです。10〜12ヶ月健診では、はえていなくても問題ありませんが、気になる場合は歯科で相談してみましょう。Q.ハイハイしない・つかまり立ちしないA.ハイハイやつかまり立ちをせず膝でずるずる歩く子や、座ったまま進む「いざりっこ」もいます。歩きはじめが遅れることもありますが、運動発達は問題ありません。気になる場合は医療機関で相談してみましょう。Q.入浴を嫌がるA.この時期には急に入浴を嫌がることがあります。成長過程で何度かあることなので、おもちゃやシャワーなどで様子を見守りましょう。いつのまにか平気になるケースも多いですよ。Q.歯がはえないA.歯のはえ方は個人差が大きいです。10〜12ヶ月健診では、はえていなくても問題ありませんが、気になる場合は歯科で相談してみましょう。Q.ハイハイしない・つかまり立ちしないA.ハイハイやつかまり立ちをせず、膝でずるずる歩く子や、座ったまま進む「いざりっこ」もいます。歩きはじめが遅れることもありますが、運動発達は問題ありません。気になる場合は医療機関で相談してみましょう。Q.入浴を嫌がるA.この時期に急に入浴を嫌がることがあります。成長過程で何度かあることなので、おもちゃやシャワーなどで様子を見守りましょう。いつのまにか平気になるケースも多いですよ。1歳半健診目的乳児期から幼児期に移行する時期です。育児のポイントも大きく変化するため、生活リズムや食生活、親子関係などを確認します。健診では発語や歩行などを見ていきます。ポイント・受診の目安1歳半健診でチェックするポイントは以下の項目です。1.ひとりで歩くことができる2.積み木を2~3個積める3.鉛筆で落書きできる4.スプーンを使える5.意味のある言葉を話せる6.興味のあるものを指さすつかまり立ちができない場合や、言葉があまり理解できずコミュニケーションが取りにくい場合は医療機関に相談してみると良いでしょう。よくある質問Q.言葉が出ないA.言葉が出ていなくても、パパ・ママが言っていることをなんとなく理解できているようなら問題ありません。表情や他人への興味なども注目してみましょう。言葉が出ないだけではなく、コミュニケーションや行動面で気になることがある場合は、小児科を受診してみましょう。Q.歯磨きを嫌がるA.乳歯がはえてきたら、就寝前は仕上げみがきを習慣づけましょう。音楽をかけたり歌を歌ったり、楽しい雰囲気を作ると良いですよ。それでも嫌がるようであれば、短い時間でも構わないので終わった後にたくさんほめてあげましょう。Q.断乳・卒乳したいA.無理に断乳する必要はなく、子どものペースに合わせて自然と卒乳するのが望ましいとされています。具体的に「いつまで」という目安はなく、2〜3歳頃まで続くこともあります。乳歯がはえてきている場合は、寝る前に歯みがきを習慣づけましょう。Q.言葉が出ないA.言葉が出ていなくても、パパ・ママが言っていることをなんとなく理解できているようなら問題ありません。表情や他人への興味なども注目してみましょう。言葉が出ないだけではなく、コミュニケーションや行動面で気になることがある場合は、小児科を受診してみましょう。Q.歯磨きを嫌がるA.乳歯がはえてきたら、就寝前は仕上げみがきを習慣づけましょう。音楽をかけたり歌を歌ったり、楽しい雰囲気を作ると良いですよ。それでも嫌がるようであれば、短い時間でも構わないので終わった後にたくさんほめてあげましょう。Q.断乳・卒乳したいA.無理に断乳する必要はなく、子どものペースに合わせて自然と卒乳するのが望ましいとされています。具体的に「いつまで」という目安はなく、2〜3歳頃まで続くこともあります。乳歯がはえてきている場合は、寝る前に歯みがきを習慣づけましょう。3歳児健診目的主に発達の遅れがないか、虫歯がないかをチェックします。3歳児健診が就学前の最後の健診となることが多いため、社会性の発達や健康的な生活習慣を送っているかも確認します。ポイント・受診の目安3歳児健診でチェックするポイントは以下の項目です。1.自分の名前が言えるか2.年齢が言えるか3.視線が合うか4.丸を書けるか5.階段を上れるか6.3語文が出るか7.「大きい・小さい」や「色」がわかるか8.ままごとで役を演じられるか9.虫歯の有無「お名前は」「いくつですか」と聞かれたり、イラストを見せて「赤色はどれ」「車はどれ」など質問されたりします。虫歯の有無を調べ、虫歯がある場合は歯科医への受診をすすめられ、ない場合はフッ素を塗布してもらいます。これまでできていたことが急にできなくなった場合や、言葉が理解できずコミュニケーションが取りにくい場合は医療機関に相談してみましょう。よくある質問Q.トイレトレーニングが進まないA.入園前におむつを外そうとあせるママ・パパも多いですが、トイレトレーニングは個人差が大きいものです。失敗しても怒らずに、ゆっくりすすめていきましょう。Q.言葉が遅れているA.この時期の子どもは「ママ、おもちゃ、取って」「●●ちゃん、おかし、ほしい」など3語文が目安となりますが、これも個人差があります。言葉が理解できない、意味のある言葉が出ない、2語文が出ないなど気になることがあれば自治体や医療機関に相談してみましょう。Q.偏食・少食A.健康上問題なく発育していれば、偏食や少食はあまり気にする必要はありません。残しても無理強いせず、楽しい食事の場を作ってあげましょう。Q.かんしゃくが激しいA.言葉がうまく伝わらなかったり、思い通りに物事が進まなかったりすると、激しく泣くこともありますが正常な反応です。気長に付き合ってあげましょう。こだわりが非常に強い場合や手の付けられないパニックを起こす場合は、医療機関に相談してみても良いでしょう。Q.トイレトレーニングが進まないA.入園前におむつを外そうとあせるママ・パパも多いですが、トイレトレーニングは個人差が大きいものです。失敗しても怒らずに、ゆっくりすすめていきましょう。Q.言葉が遅れているA.この時期の子どもは「ママ、おもちゃ、取って」「●●ちゃん、おかし、ほしい」など3語文が目安となりますが、これも個人差があります。言葉が理解できない、意味のある言葉が出ない、2語文が出ないなど気になることがあれば自治体や医療機関に相談してみましょう。Q.偏食・少食A.健康上問題なく発育していれば、偏食や少食はあまり気にする必要はありません。残しても無理強いせず、楽しい食事の場を作ってあげましょう。Q.かんしゃくが激しいA.言葉がうまく伝わらなかったり、思い通りに物事が進まなかったりすると、激しく泣くこともありますが正常な反応です。気長に付き合ってあげましょう。こだわりが非常に強い場合や手の付けられないパニックを起こす場合は、医療機関に相談してみても良いでしょう。健診は子どもの発達の目安として適切に受診しよう子どもの成長とお世話がしっかりできているか、悩むママは少なくありません。赤ちゃんや子どもの健診は自治体からお知らせが届くことがほとんどなので、必ず確認しましょう。しかし、2020年5月現在、新型コロナウイルスの影響で乳幼児健診が中止や延期になっている地域もたくさんあります。ママたちの不安を少しでも解消できるよう、ぜひ「佐久医師会教えて!ドクタープロジェクト」を参考にして赤ちゃんや子ども成長の参考にしてみてください。悩みがあればひとりで抱え込まないように、どのようなところに相談すれば良いか、相談窓口もチェックしておきましょう。※この記事は2020年5月時点の情報をもとに作成しています。ままのてチャンネルで解説中「山口先生」の連載が始まります「佐久医師会教えて!ドクタープロジェクト」の乳幼児健診の資料は、ままのてチャンネルで活躍中の山口先生より共有いただきました。ままのてでは、ひとりひとりの心に寄り添い不安や悩みをケアしてくれる山口先生の連載が始まる予定です。山口先生のホッと心が温かくなるメッセージをぜひ楽しみにしていてくださいね。【小児科解説】ままのてチャンネルで育児の悩みを解決!ままのてのYouTubeチャンネルでは、妊娠や育児にまつわるさまざまな疑問について、専門家の方々にインタビューしています。ぜひチェックしてみてくださいね。
2020年05月11日子どもが0歳から3歳ごろまで使っていた乳幼児グッズ。できれば捨てたくないですが、そうもいっていられません。でも捨てる前にちょっと待って! まだまだ使える物もたくさんあるんですよ。 0〜1歳ごろによく使ったものまずは赤ちゃん用のフードつきタオル。出産祝いなどでもらった方も多いのではないでしょうか。このタオル、赤ちゃん用なので、ちょっと小さめだし、フードがついているので子どもが大きくなるにつれて使いづらくなり、タンスの肥やしになっていることもあると思います。実はこれ、子どもがプールや海に行くようになるころ、大活躍します。体の形に合うように作られているので、プールや海上がりで、ちょっと寒いときに子どもの肩にかけるのにとても便利なのです。 抱っこひものよだれカバーも使い道のあるグッズ。こちらはぜひ、ベビーカーの持ち手のところにつけてください。ベビーカーの持ち手部分は黒色のことが多いので、あまり気にならないかもしれませんが、毎日使っていて結構汚れています。カバーをつければ汚れても簡単に洗えます! 1~2歳ごろによく使ったもの大きめでちょっとどうしよう……と思うのが、おまる。わりとすぐに使わなくなり、あとは、おまる部分にフタをしてトイレに登る際の台にするのが一般的です。ただ、トイレに登る際の台としてもすぐ使わなくなるんですよね。 その後はぜひ、キッチンや洗面台の台として使ってください。安定感バッチリのこの台は、自分でいろいろとしたがるようになる3歳以降に大活躍します。ただし、ご使用前には必ず、商品の取扱説明書などで、ステップとして使用する場合の適用体重をチェックしてくださいね。 3歳くらいに使っていたものすぐにあげてしまったり、捨ててしまうものの1つに小さくなったショートパンツがあるのではないでしょうか。もうパンパンではけなくなったから……と思いきや、子どもの多くは3歳後半くらいから、急に細くなり始めます。縦に伸び始めるんですね。大きく出ていたおなかが引っ込み始め、入らなかったショートパンツが入るようになる、なんてことも多くあります。 やせてきたな……と思ったら、女の子のお子さんをお持ちであればスカート下にはくオーバーパンツに利用するといいですよ! 特に夏のパジャマのショートパンツはやわらかい素材なのでおすすめです。 用途をひとつに絞らないと、意外にも便利に使えるものがたくさんあります! 思い出いっぱいの品々。捨てる前に、ぜひ別の利用法を考えたいですね。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2020年03月01日赤ちゃんの肌ってケアしなくっていいの?赤ちゃんの肌ってプルンプルンでつい触れたくなりますね。そんな気持ちのいい肌だから、何にもお手入れしなくても大丈夫、そんな気がしていませんか?実は、そうではないのです。筆者はベビーマッサージ講師歴13年。たくさんの赤ちゃんと産後ママの肌を見てきました。今回は赤ちゃんとママの肌ケアについてお話しします。どうして保湿が必要?赤ちゃんの肌は大人の肌よりもずっと薄く、バリア機能も未発達な状態です。そんな赤ちゃんのお肌は、もともとトラブルを起こしやすいということを覚えておきましょう。冬の時期だけでなく、一年中うるおいが少なく乾燥しやすい状態です。表皮が形成されていく3歳くらいまでに肌トラブルを繰り返すと、大人になってからもその状態が長く続き、かさかさ感や乾燥でかゆみを起こしやすい肌になってしまいます。だから、赤ちゃんこそ保湿が大事。赤ちゃん時期の保湿は、今のプルンプルンの肌を守るだけでなく、将来への投資にもなるということですね!「食物アレルギー」は、口からアレルギー症状を引き起こす物質が体に入って発症すると考えられていました。でも、最近は口からだけでなく、肌を通じて体内に侵入することも発症要因のひとつとして考えられるようになってきています。肌荒れがひどくなると、皮膚のバリア機能が弱まって、外からのさまざまな物質が侵入しやすくなります。つまり、よりアレルギーの原因を取り込みやすくなります。バリア機能が未発達な赤ちゃんの肌は、保湿して乾燥を防ぐことで、外からの刺激から身を守ることができます。肌荒れでそのバリア機能が低下すると、アトピーなどの原因物質の侵入を許してしまうことに。まずは、早い時期から保湿のスキンケアが大事です!保湿剤には何がオススメ?では、赤ちゃんのスキンケアに何を使ったらいいのか?私がいつもオススメしているのは、ホホバオイルです。人間の皮脂と化学構造が似ていて、いろいろな肌質の人に使用が可能と言われています。また、保湿力が高く、酸化しにくいという特徴も。サラっとしていて夏場でもベタベタしないので、非常に使いやすいオイルと言えます。もちろん、小児科で保湿剤を処方されている場合は、それらを使用しても構いません。塗る際には、たっぷりと。ママの手のひら全体に広げた保湿剤を塗りムラがないよう、広げます。ティッシュがピトッと張りつくくらいが目安!でも、ティッシュやタオルでふき取る必要はありません。小学校高学年までは、きちんとスキンケアを早いうちに始めるのがいいのはわかったけれど、じゃあいつまでやるの?というと、表皮が形成されても、しばらくは皮膚を乾燥や刺激から守る働きを持つ皮脂を分泌する皮脂腺が未熟な状態にあります。そのため、小さな刺激でもトラブルにつながる可能性があります。その皮脂腺が成熟するのは思春期頃。小学校高学年くらいまでは、きちんとしたスキンケアを親が心がけることが必要だといえます。声をかけながら、親子コミュニケーション!保湿のために乳液やオイルを塗ろうと思っても、動きの少ない赤ちゃん期はいいのですが、動きたくて仕方のない時期は、じっとはしてくれないかもしれません。そんなときは、音楽にあわせて、親子のスキンシップの時間で塗りあいっこをするなど、遊びを取り入れて楽しい雰囲気で親が子どもに塗ってあげるといいですね。体に触れる際には、必ず声掛けをして下さい。大人も裸の肌をいきなりさらわれたら、びっくりしますよね。言葉を発しない赤ちゃんとの間でも、「お洋服脱ごうか」「マッサージするよ~!」などとまずは最初に声をかけてから触れること、触れながらも「気持ちいいねぇ」「つるつるになったね!」など、スキンケアタイムは親子のコミュニケーションタイムだと思って、たくさんお話をしてください。ついでにママもぴちぴち赤ちゃん肌に!ベビーマッサージでたくさんのママと接していると、「出産前にはなかった手荒れや肌荒れがひどい」という悩みをよく聞きます。出産や授乳で、身体の状態に変化があり、うるおいがなくなりやすい上に、赤ちゃんのお世話をするのに手を洗ったり、消毒する回数も増えているはず。だけど、子どものことに手一杯で自分のケアまで気がまわらない…。だから気がつけば、手はガサガサ、かかともぱっくり割れてしまっているという状態になりがちですよね。ゆっくりパックをしたりする気持ちの余裕も、時間の余裕もないのは分かりますが、放ったらかしはやはりNG。そんなときは「ついでのケア」がおすすめです。赤ちゃんに使える保湿剤は、大人が顔にも全身にも使えるものばかりです。赤ちゃんや子どものケアをするついでに、保湿剤をたっぷりと手にとって、自分の肌に与えましょう。ママが気持ちよくリラックスしていると、それが赤ちゃんにも伝わりますよ。これからの季節は、特に乾燥しやすいので、赤ちゃんとママのこまめなケアを意識してくださいね。<文・写真:ライター鳥山由紀>
2019年11月23日「乳幼児突然死症候群」という病名を聞いたことがありますか? 私も母子健康手帳でなんとなくその名前を見たことがある程度でしたが、まさか自分の子どもに現実となって降りかかってくるとは思ってもいませんでした。 乳幼児突然死症候群は死亡原因の第4位「乳幼児突然死症候群」とは、Sudden Infant Death Syndromeの頭文字をとって「SIDS」と表記されることもあります。それまで何の予兆もなく、病気をしていたわけでもない赤ちゃんが、原因不明で死亡してしまうというものだそうです。 寝たままの状態で死んでしまうため窒息と間違われることもありますが、窒息とはまったく別なもののよう。予防法はまだ確立されておらず、平成29年の厚生労働省のデータによると、乳幼児突然死症候群は乳幼児期の赤ちゃんの死亡原因の第4位になっています。 乳幼児突然死症候群は突然降りかかる子どもが生後3カ月のときのことです。おっぱいを飲まずにベビーラックで仰向けに寝た子どもをふと覗いた瞬間、目の前でまるでアニメのように、子どもの顔色がサッと変わっていったのです。明らかに様子がおかしい子どもを抱っこすると、すでに反応はまったくありませんでした。呼吸をしている様子もありません。 とにかく呼吸をさせなければいけないと思い、抱っこしながら口をこじ開け、のどに人差し指を突っ込みました。まったく反応はありません。そればかりか、のどが締め付けられ、指がつぶされそうになるのが感触として伝わってきます。「このままでは死んでしまう」⋯⋯頭にはそれしかありませんでした。 小さな泣き声、張り詰めた空気が安堵へ指に強烈な圧力を感じながらも、指を抜いたら子どもが死んでしまう気がして、そのままさらに指をぐいと押し当て、声かけを続けました。隣では母が119番へ電話をしています。私にはとても長い時間に感じましたが、実際には数分もあったのかどうか分かりません。 少しだけ、指にかかっていた圧が緩んだと感じた瞬間、本当にかすかな声で「うぇ」と子どもが泣きました。するとみるみる指にかかる圧が緩み、子どもが口を開けました。相変わらず無反応でぐったりしている子どもでしたが、「助かった⋯⋯!!」本能的にそう感じずにはいられませんでした。 救急車が到着、告げられる病名気が動転している母と電話を代わり、子どもを抱きながら事情を説明。10分ほどで救急車が到着しました。酸素マスクが付けられ、病院へ到着するころには子どもはきょろきょろと目を動かし、「何ごと?」と言わんばかり。病院の先生の口から出た言葉は、「ニアミスの乳幼児突然死症候群」。 まさか⋯⋯という思い以外にありませんでした。とっさに口に指を入れたのは、医学的判断では良しとはされないおこないだそうですが、わが家の場合は奇跡的にも一命と取りとめることができました。その後、3日間大学病院で検査入院をし、SIDSの特別チームの先生方に検査をしていただきましたが、異常は見られないとのこと。現在も元気に育ってくれています。 「乳幼児突然死症候群」⋯⋯その瞬間になぜか冷静でいられたのは、現実に起こっていることだと受け止め切れていなかったからかもしれません。奇跡的に助かった子どもの生命力に感謝して、目の前にある笑顔を守り続けたいと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:坂本ひろ子1児の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2019年09月20日乳幼児突然死症候群(SIDS)とは?病気や事故など、子どもの命を脅かすものはいくつもあります。そのなかのひとつ、乳幼児突然死症候群(通称SIDS:sudden infant death syndrome)は、先天奇形・周産期トラブル、不慮の事故に次いで0歳の死因で4番目に多く、すべての親が不安を感じるものでしょう。SIDSはこれまで元気に過ごしていた赤ちゃんが、突然前触れもなく亡くなってしまうものです。生後1週間~6ヶ月のあいだに起こることが多く、年間約70人の赤ちゃんがSIDSによって亡くなっています(※1)突然赤ちゃんの死が訪れ、人々を不幸のどん底へと突き落とします。しかし、はっきりとした原因はいまだ明らかになっていません。乳幼児突然死症候群の対策方法!7つポイントSIDSの原因は明らかになっていませんが、打つ手なしというわけではありません。SIDSになる可能性を減らす対策がいくつかあります。1.禁煙をする妊娠中の母親の喫煙はもちろん、生まれてからの母親や周囲の人の喫煙により、SIDSのリスクが上昇します。2.うつぶせ寝を避けるうつぶせ寝がSIDSのリスクとなるため、仰向け寝キャンペーンがなされたところ、SIDSが大幅に減少しました。しかし、仰向けにしても、どうしても寝返りしてうつ伏せになってしまう子もいます。その場合は、深く寝ているのを見計らって仰向けにしてあげると良いでしょう。また、寝返り返りをして自力で仰向けに戻れる子は、様子をみてもよいと個人的には考えています。ちなみに寝返り防止クッションは窒息のリスクがあるためおすすめしません。3.母乳育児をするミルク育児と比較して、母乳を飲んでいる赤ちゃんのほうがSIDSを発症しにくいというデータがあるため、可能な範囲で、赤ちゃんには母乳を飲ませると良いでしょう。(※2)ただし、ミルクの成分自体がSIDSの原因というわけではありませんので、必要に応じてミルクを使用してかまいません(※3)母乳とミルクの混合栄養でも、SIDSの予防効果はあります。4.あたためすぎない厚着をすることでSIDSのリスクが上昇します。子どもは身体に熱がこもりやすいので、大人が少し涼しいと感じるくらいがちょうど良いと考えてください。5.やわらかいマットレスは避ける深く沈みこむようなやわらかいマットレスは窒息のおそれがあるので、かためのものを選びましょう。6.親と同じ部屋で、添い寝を避けて寝る親と添い寝をしているときの発生率が高いことから、添い寝はSIDSのリスクを上昇させるという調査結果があります。枕や布団など大人の寝具が赤ちゃんの窒息の原因になったり、大人の身体が赤ちゃんかぶさってしまったりといったリスクが考えられます。添い寝を避け、赤ちゃんは親と同じ部屋のベビーベッドに寝かせることをおすすめします。同じ部屋に寝ていれば、たとえば赤ちゃんがベッド柵に足をとられるなどしんどそうな場合に早く気づいてあげることができます。布団に寝かせる場合も、できるだけ同じ布団で添い寝をするのは避け、赤ちゃんの布団はわけたほうが良いでしょう。赤ちゃんが添い乳をしないと寝ない場合もあるかもしれませんが、添い乳をせずに寝られるようになることが、SIDSの予防の点からもより良い睡眠の点からも理想です。7.寝る場所に何も置かない赤ちゃんの寝る場所には、極力何も置かないようにしましょう。ぬいぐるみやおもちゃだけでなく、赤ちゃんの鼻や口にかかってしまうことがあるため、枕・毛布・タオルケットも置かないほうが安全です。赤ちゃんは、周囲に何も置かない、ガランとしたマットレスに寝かせると良いでしょう。おくるみなど身体をくるむものは使用せず、冷暖房器具とスリーパーで体温調節してください。乳幼児突然死症候群(SIDS)の原因は解明されていないSIDSの直接的な原因は不明なため、これらのリスクの仕組みについてはまだはっきりはしていません。タオルが赤ちゃんの顔にかかったり、やわらかいマットに顔をうずめてしまったりなどで、呼吸に負担がかかる状況は影響があるのではないかと個人的には思います。うつぶせ寝と乳幼児突然死症候群の関係ひとつ注意が必要な点は、うつぶせ寝はSIDSのリスクを高めはしますが、直接の原因ではないということです。うつぶせ寝をしていてもSIDSが起こらないことのほうが多く、「うつぶせ寝をさせていたからSIDSが起こったのだ」とは言えません。リスクは減らしたほうが良いですが、住環境や家庭の事情などで現実的にはすべての対策ができないこともあります。無理のない範囲で、できる限りの対策を家庭でしていきましょう。少しでも不安を減らすためにSIDSの対策をしよう私には2人の子どもがいます。SIDSを起こしやすい年齢は過ぎ、少し安堵してる今日このごろです。まだ赤ちゃんが生まれて間もないころ、寝ているときにちゃんと息をしているか何度も確認してしまう経験をした人はいるかもしれません。私もそのひとりです。ある夜中ふっと目が覚めたとき、暗い部屋の中ですやすやと寝息をたてる赤ちゃんを見ながら「もしSIDSを起こしてしまったら……」と頭の中でつい考えてしまい、想像した瞬間になんともいえない寒気と不安感を覚えた記憶があります。泣きそうになりながら、そっと赤ちゃんの手を握りながら再び眠りにつき、朝起きたらちゃんと息をしている赤ちゃんが隣にいて、「ああ生きててくれてなんて素晴らしいんだろう」そんなことを感じることもありました。親であることは不安の連続です。子どもたちが生きて、元気でいてくれることはどれほどありがたいことでしょうか。私は、親御さんたちの抱くSIDSの不安や大きな悲しみを減らすため・なくすために、できることをしたいと考えています。ご家庭内のできる範囲で、今回ご紹介したSIDSを減らすための対策を実践してみてください。パパ小児科医(ぱぱしょー)先生の過去のコラム著者:加納友環(ぱぱしょー)二児(2歳、4歳)の父で小児科専門医。TwitterやInstagramを中心に子育て当事者の立場から、また医療者の立場から子育てに役立つ情報を発信しています。
2019年08月06日7か月以降の乳幼児の食事は、野菜を柔らかく煮たスープを冷凍してストックしておくととても便利。さまざまな味つけで変化を加えてスープとして楽しむほか、アレンジも可能です。しかし、育児中は火を長時間使って具材が柔らかくなるまで煮込むのが難しいですよね。そこで加熱時間中放置できる電子レンジ用の圧力鍋がおすすめ。その使い方とアレンジレシピをご紹介します。電子レンジ用圧力鍋で、ほったらかし野菜スープ調理野菜スープの調理には電子レンジ専用の圧力鍋を使うととても便利です。コンロと違って火を使わないので、台所を離れていても安全ですし、吹きこぼれの心配もありません。また圧力鍋は水分の蒸発が少ないので、できあがりの量を調整しやすいです。作り方は、カットした野菜と水を電子レンジ専用の圧力鍋に入れてレンジで加熱するだけ。このとき、保存容器で軽量して水を入れると、出来上がりが保存容器分+すぐに食べる分くらいになるのでムダがありません。わが家では1週間分をまとめて作るので、600Wで10〜20分加熱します。電子レンジ専用の圧力鍋はプラスチック製なので軽く、サイズも通常の圧力鍋と比べて小さめです。そのため、保管場所に困りません。ただでさえ大変な台所仕事。育児中はまとまった時間を確保しにくいのでさらに大変ですよね。任せられるところは電子レンジにお願いしちゃいましょう!なお、野菜スープは、味付けをせずに冷凍しておき、食べるときに好みにより調味します。塩、しょうゆ、みそ、コンソメ、牛乳などどんな味にもなじみます。パンや焼き麩を加えてグラタンに1.野菜スープに顆粒コンソメと牛乳を加えて加熱する(目安は電子レンジ600Wで1〜2分)2.加熱、調味したスープにパンを入れてスープの水分を吸わせ、全体の水分量を調整する3.とけるチーズをのせて軽く焼き色がつくまで焼く(目安はオーブンorトースターで5〜10分)1の工程では、スープの水分を少なめにした方が調理しやすいです。また、2で加えるパンは、食感を残したいならミミの部分、水分を多く吸収させたいならミミ以外の部分がおすすめです。パンの代用に焼き麩を使用してもおいしく仕上がります。グラタンは作るのが大変と思っていましたが、これなら具材をフライパンで炒める必要やマカロニを別の鍋で茹でる必要がないので、工程も洗い物も少なくすみます。さらに、1と3の工程で共通して使用できる耐熱性のある磁器やガラス食器を使うことで調理器具を一切使わずに完成させることができます。なお、オーブンと聞くとそれだけでハードルが高いと思ってしまいますが、グラタンの場合、ただチーズを溶かすだけなので難しく考える必要はありません。息子はほうれん草やキャベツなど葉物野菜が苦手。スープのときはこれらを警戒しますが、グラタンにしたら喜んで食べてくれました。※上記のレシピにはパン(焼き麩)とチーズを使います。それぞれ小麦アレルギー、乳製品アレルギーにご注意ください卵を加えて茶碗蒸しに1.野菜スープに、顆粒の和風だしを加える(具材を含めたスープの分量は卵1個に対して200mlくらい)2.溶き卵を濾しながら加えて、混ぜる3.ラップで蓋をして加熱する(目安は電子レンジ200Wで5〜10分)火の通り具合は器を傾けるか、スプーンでちょっと押してみると分かりやすいです。卵液がしみ出てこなければ完成です。こちらの茶碗蒸しも、最初から電子レンジ対応の食器を使うことで、必要な調理器具は工程2で卵を割るためのボールと濾し器だけ。さらに時短重視なら、食器に直接卵を割り入れてよく混ぜることで調理器具ゼロも可能です。息子は卵嫌い。アレルギーではないのですが、ゆで卵、卵焼き、かき玉汁など全て嫌がります。でも茶碗蒸しだけは好きで、よく食べてくれます。工程1で加えるだしをコンソメにして魚肉ソーセージやコーンを入れた洋風バージョンも好評です。※上記のレシピには卵を使います。アレルギーにご注意ください紹介したレシピは息子が7か月ごろの離乳食として作りはじめましたが、2歳になった今でも気に入っていてよく食べてくれます。今は大人と同じ味つけにして、家族一緒に食べられるメニューとして定着しました。<文・写真:ライターnekotaaya>
2019年06月16日■よちよち歩きの息子に夫婦そろって夢中!息子は1歳をちょっとすぎたころ。よちよち歩きがかわいくて、夫はめっちゃ写真を撮ってました。「かわいく撮れた写真は見せあいたい!」ってことで、夫婦で見ていたら…■かわいく撮れた写真を夫婦で見ていた…そのとき息子が消えた!!■驚いて、あわてて息子のもとへ!もうビックリして走り寄ってみると…一歩間違えれば大けがしていたかもしれない事態に! ケガしてない姿をみて、ホッとしたとの同時に冷や汗がドバっと出ました。乳幼児期は絶対目を離してはいけませんね…!! これ以来、どっちかは絶対に目を離さずそばにいるようにしました。大反省の出来事でした。
2019年03月22日乳幼児のお肌はまだ未完成。乾燥や寒さの刺激をダイレクトに受けて、荒れてしまうことも多いですよね。今年の冬は雨の日が少なく、とっても乾燥しているのだとか。息子もこの冬、肌トラブルがちょこちょこ起きてます。今回は、赤ちゃんが使う保湿アイテムの使い分け方をご紹介します。乾燥続く日々、肌トラブルに注意!夏から秋に変わる頃から、息子の肌に異変が…。食後に口の周りがじんわりと赤くなることがありました。季節的にも乾燥が始まったのかも、と保湿の頻度をあげることに。それまではお風呂上がりの乳液ケアのみだったのですが、口周りをはじめ、乾燥していそうな部分に、こまめにワセリンを塗って保湿。ワセリンは油なので、食事の汚れを弾いてくれ食前の口周りの保湿にはぴったりでした。ひとまず荒れはじめにワセリンを塗ることで、少し荒れてもすぐ治まるようになりました。保湿だけではどうにもならない時は?しかし冬の入り口になると、やはり口の周りがひどく荒れ、ワセリンでも治りにくい状態に。見た目も赤くただれていたし、本人もかゆそうにしていたので、皮膚科にかかることに。「赤くなってしまっているところに食材の成分が入ってしまうとアレルギーを起こすことがあるから、一度薬でしっかりなおしてあげて」とのことで、お薬をもらいました。口元のお薬なので、やはり処方薬が安心。1,2回しっかり塗ってあげるとすぐに治ったので、荒れが気になったら早めに皮膚科にかかることも大事だなあと思った出来事でした。保湿剤の種類はどんなものがあるの?病院にかかる事態になる前に、毎日のケアは大切にしたいもの。ベビーに使える保湿剤は、たくさんあります。種類がありすぎて子どもにどんなものが合うのか分からない、というママのために、代表的なものを紹介します。白色ワセリン病院で処方してくれるので、知っている人も多いはず。黄色ワセリンより純度が高く、皮膚保護剤として広く使用されています。市販でも安価で売っているので、手に取りやすいです。子どもだけでなく、もちろんママにも使えます。我が家では一年中常備していて、特に荒れが激しいところ以外には、どこにでもワセリンを塗り塗りしています。ベビーローション赤ちゃんのお肌の「水分を補う」役割を果たすローション。お肌の潤いには水分が必要不可欠なので、お風呂上がりなどの水分が足りない状態のお肌にはまずベビーローションで水分を補います。サラリと伸びのよいテクスチャーで、肌なじみがよく赤ちゃんのお肌にもすっと塗れます。刺激的な成分は避けて、なるべく自然素材のものを選びたいですね。我が家が毎日お風呂あがりに使っているベビーローションは、セラミドという潤いを守り補う成分が配合されているもの。今冬からローションとボディソープを同じシリーズに。気に入ったアイテムがあれば、他のケアアイテムも合うはずと思って、シリーズで使ってみています。ベビーオイルお肌の水分を逃さないようにするため、オイルで「ふたをする」役割を果たします。まずはローションで水分を補い、その後その水分をお肌に閉じ込めるイメージ。保湿力が高く、低刺激なものがおすすめです。汗をかきやすい夏や、脂質が多い場合などは、ローションのみ。冬など特に乾燥が気になる季節には、全身にローションを塗りこんだ後、気になる部分にオイルを重ね塗りしています。ベビークリームベビーローションとベビーオイルのちょうど中間にあるのがクリーム。水分と油分の両方が含まれていて、保湿力があります。お肌のコンディションがいい季節には、二役こなせるクリームひとつで対応したり、アイテムをたくさん持ち歩けない旅行先などに持って行ったり。また、お顔にはフェイス専用のクリームを、ローションと重ねづけ。オイルに比べてベタつかないので、ママも赤ちゃんも使いやすいと思います。シアバターひどく乾燥してしまっている箇所や軽くプツプツができてしまった時には、天然100%のシアバターを使っています。シアバターやバームはオイル以上に保湿力が高く、一度塗ると乾燥や蒸発しにくく持続性があります。テクスチャーが硬いものが多いので、ママの手のひらで温めてすこし溶かしてから塗ると◎。ローションなどに比べると伸びが良いわけでもないので、出番は時々です。ワセリン、ローション、オイル、クリーム、バーム…種類は多いのですが、どれをどれだけ使ったらいいかは人それぞれ。赤ちゃんのお肌に合う・合わないはもちろん、毎日ケアするママの使いごこちも大事。塗りやすい、匂いがすき、べたつかない、お値段が相応…など、選ぶポイントはたくさんあります。わたしも、お気に入りアイテムはありますが、まだまだ試行錯誤中。子どもの肌質やトラブルの種類も徐々に変わっていくものなので、リサーチしならがら試しています。まずは、洗い方を見直そう!しかし、どんなに優れた保湿剤を使っていても自然に備わっている保湿バリアが大事!肌トラブルが起こると汚れや雑菌が悪さをしてる…と思ってつい洗浄しすぎてしまうという人もいますが、それは逆効果。汚れと一緒に、お肌にとって大切な油分や水分が落ちすぎてしまったり、摩擦で皮膚を痛めてしまいます。過度な洗いすぎは絶対にNG!赤ちゃんの繊細なお肌に合わせて、低刺激なソープを選んでやさしく洗ってあげるのが◎形状は泡で出てくるタイプの方がママも楽だし洗浄力も調節できるのでおすすめです!そして、洗い終わったら柔らかいタオルでゴシゴシせずに、そっと当てて水分を吸収する程度にしてあげること。摩擦はお肌の大敵ですからね。お餅のようなもちもち肌を守っていくためにも、赤ちゃんに合った保湿アイテムが見つかるといいですね♪
2019年02月05日乳幼児揺さぶられ症候群(SBS)とは?出典 : 乳幼児揺さぶられ症候群とは、赤ちゃんが激しく揺さぶられることによって脳内が傷ついてしまう状態、またそれによって重大な障害が残る状態を指します。乳幼児揺さぶられっ子症候群、Shaken Baby Syndrome (SBS)とも呼ばれます。赤ちゃんは頭が重く首の筋肉が未発達のため、激しい揺れで脳が衝撃を受けやすい状態にあります。また、新生児の脳の大きさは大人の3分の1ほどの大きさと言われています。この大きさから赤ちゃんの脳は成長に伴いどんどん大きくなっていきます。このような脳の発達に備えて、頭蓋骨と脳の間にはある程度のすきまがあります。つまり、赤ちゃんの頭の中は、頭蓋骨の中に脳が浮いているような状態にあるのです。そのため、激しく揺さぶられると頭蓋骨の内側に何度も脳が打ちつけられ、脳の血管や神経に損傷が起きてしまいます。このため、パパ・ママが赤ちゃんをあやしたり抱っこしたりする時は、新生児期・乳児期を通じて赤ちゃんの頭がぐらぐら揺らされていないかどうか、力強くすばやく揺らしてしまってはいないか、注意する必要があります。特に、首が据わると言われている生後4ヶ月頃までは、首で支えることができないので揺さぶりに頭がそのままもっていかれてしまい、乳幼児揺さぶられ症候群のリスクが高くなると言われています。埼玉県ホームページ第 86 回子ども学公開シンポジウム厚生労働省DVD「赤ちゃんが泣きやまない-泣きへの理解と対処のために-」乳幼児揺さぶられ症候群の症状って?出典 : 赤ちゃんが激しい揺さぶりを受けると、脳細胞が破壊され、脳の中が低酸素状態になります。揺さぶりを受けた直後、赤ちゃんが以下のような症状を見せた場合、乳幼児揺さぶられ症候群の可能性があります。・元気がなくなる。・機嫌が悪くなる。・傾眠傾向(すぐに眠ってしまう状態)・嘔吐(ウイルス感染による嘔吐症と間違われやすいです。)・けいれん・意識障害(呼んでも、応えない)・呼吸困難・昏睡(強く刺激しても目を覚まさない状態)・死このように、乳幼児揺さぶられ症候群は死に至る可能性もあります。赤ちゃんを激しく揺さぶってしまい、このような症状が現れた場合は、すみやかにかかりつけの小児科か最寄りの救急救命センターへ子どもを連れていきましょう。また、命が助かった場合でも、以下のような症状・後遺症を起こしてしまうこともあります。・脳の周りの出血(硬膜下血腫、クモ膜下出血など)や脳の中の出血・失明、視力障害・言葉の遅れ、学習の障害・後遺症としてのけいれん発作・脳損傷、知的障害・脳性麻痺初めにあげた硬膜下血腫やクモ膜下出血とは、脳の表面で起きた出血が原因で起こります。頭蓋骨と脳の間には、頭蓋骨側から「硬膜」「クモ膜」「軟膜」の3つの膜があります。硬膜下血腫やクモ膜下出血は、硬膜・クモ膜と脳の間に血液が溜まってしまう状態を指します。乳幼児期という脳の発達においてとても重要な時期に、乳幼児揺さぶられ症候群で脳内が傷ついてしまうと、身体機能や精神機能、学習機能などさまざまなところに影響が出てきてしまうことがあります。東海大学医学部脳神経外科ホームページ東京慈恵会医科大学脳神経外科学講座ホームページどうして乳幼児揺さぶられ症候群が起こってしまうの?出典 : 周りから見ても「あんなに赤ちゃんを揺らしては危険ではないか…?」と思うほどの激しい揺さぶりによって引き起こされる乳幼児揺さぶられ症候群。なぜ、赤ちゃんをそんなにも激しく揺さぶるということが起きてしまうのでしょうか。乳幼児揺さぶられ症候群が起きた過去の事例を見てみると、赤ちゃんを揺さぶってしまった原因として多いものは「育児ストレス」です。パパ・ママやおじいちゃん・おばあちゃんなど、子どもの周りにいる大人が子どものことでイライラしたり、腹を立ててしまったりする時に激しく揺さぶってしまうようです。特に、子どもが泣きやまない時に、ただあやすつもりが「どうして泣きやんでくれないの…?」といったストレスと相まって、激しく揺さぶってしまった、というケースが過去の事例で多く挙げられています。また、赤ちゃんをあやす力加減がわからない、突然ママに赤ちゃんをみることを頼まれて戸惑うパパが乳幼児揺さぶられ症候群を起こしてしまうことも多いと言われています。子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について(第11次報告)の概要日本小児眼科学会ホームページどのくらいで乳幼児揺さぶられ症候群になるの?出典 : では、具体的にどの程度激しいと赤ちゃんが乳幼児揺さぶられ症候群になってしまうのでしょうか。目安として、1秒間に2~3往復以上揺さぶり、それを5~10秒続けると乳幼児揺さぶられ症候群は起こると考えられています。これは周りから見ると誰もが子どもの安全を危ぶむほど、かなり激しい揺れです。つまり、赤ちゃんの身体を支えてゆっくりと揺らす、膝の上でピョンピョンとさせてあやす、などといった通常のあやし行為で乳幼児揺さぶられ症候群が起きることはありません。また最近、「ベビーカーに子どもを乗せている時に段差がありガクンと揺れてしまった。」「チャイルドシートに子どもを乗せているときに大きな振動を与えてしまったが大丈夫?」というような、パパ・ママからの心配の声が増えつつあります。ですが、ベビーカーやチャイルドシートなどによる乳幼児揺さぶられ症候群の発症の多くは使用方法の間違い、過剰な使い方によるものです。正しい使い方を守り、注意事項を十分に理解していれば、このような機器による乳幼児揺さぶられ症候群のリスクを過剰に心配する必要はありません。乳幼児揺さぶられ症候群を防ぐには?出典 : 乳幼児揺さぶられ症候群は子どもの周りの大人の意識によって十分に防ぐことができます。以下で、何に気をつければよいのかについて説明します。■子育てにおける知識・注意事項を家族全員で共有する乳幼児揺さぶられ症候群を引き起こしてしまう原因の一つとして、子育てに関わる大人が赤ちゃんをどのように扱えばいいのか、どういったことが危険なのかわからないということが挙げられます。特にパパや他の家族は、子育てについて直接教えてもらえる機会があまりありません。そのため、赤ちゃんの正しい抱っこの仕方や泣いた時のあやし方などはママの見よう見まね、または独自の方法でやってしまっていることがあります。家族の誰であっても安心して赤ちゃんの抱っこやあやしをお願いできるように、以下のようなことを子育てする家族全員で共有することが大切です。・赤ちゃんをどのくらい揺さぶってしまうと揺さぶられ症候群を発症してしまうのか?・赤ちゃんをどう扱えばよいのか?・抱っこやあやす際には何に気をつければよいのか?正しい赤ちゃんへの接し方を家族全員が知っておくことで、乳幼児揺さぶられ症候群へのリスクが減るだけでなく、ママに重くかかりがちな子育ての不安も家族みんなで分け合うことができます。■自分なりのストレス解消法・リラックス方法を知っておく乳幼児揺さぶられ症候群は、育児者が「ついカッとなって」、「ストレスが溜まって我慢の限界に達して」という精神状態に陥ることで起きてしまうことも多くあります。「自分だって疲れているのにこの子はどうして泣きやんでくれないの」「泣き声のせいでまともに寝ることができない」など、子育てはうまくいかないことやイライラしてしまうことが誰だってあるものです。そんな状態になった時に、つい子どもに八つ当たりしてしまった。それが原因で、乳幼児揺さぶられ症候群になり、子どもにけがや後遺症などを引き起こしてしまった……。そのような悲しいことが起きてしまう前に、自分が疲れた時・ストレスを感じている時にどうリラックスするかをあらかじめ考えておきましょう。・ストレスでカッとなりそうになったら他の家族に赤ちゃんの面倒を頼み、自分は赤ちゃんと距離を置いて一人になってみる。・短時間でも自分の趣味を楽しむ時間をつくってみる。・小児科や保健所で専門家に相談してみる。・地域の子育て支援センターなどへ出向き、他の親子と交流してみるこのほかにも、人それぞれ疲労・ストレス解消法はあると思います。自分に合った解消法を見つけて、子育てもリラックスしながら行うことができたら良いですね。乳幼児揺さぶられ症候群は子どもが泣きやまない時に多く発生します。子どもが泣きやまない時には何をしてあげればよいのでしょうか。・赤ちゃんが泣いたら落ち着いて、何を求めているのか確かめる。(お腹が空いているのかな?おむつが汚れているのかな?暑いまたは寒いのかな?)・赤ちゃんが落ち着くような環境を再現してみる。(おくるみなど)・何をしても泣きやまない場合は赤ちゃんを安全な場所で寝かせたうえで、少し離れてみる。そしてちょっとしたら様子を見てみる。赤ちゃんが泣きやまない原因は、空腹やおむつなどの生理的なものから、特に訳もなく泣いている、外からの刺激にびっくりして泣いているといったものまでさまざまです。特に、生後1~2ヶ月の赤ちゃんは泣く頻度がピークに達すると言われています。泣いている原因が何か色々確かめても分からない時は、ただ見守ってみる、優しく抱っこし続けると自然と泣きやむ場合もあります。以下に載せている動画は、厚生労働省が公開している乳幼児揺さぶられ症候群を防止するためのものです。乳幼児揺さぶられ症候群の詳しいメカニズムや予防法、また赤ちゃんが泣いている時の対処法がわかりやすくまとまっています。ぜひ参考にしてみてください。まとめ出典 : 乳幼児揺さぶられ症候群は赤ちゃんを激しく、一定時間以上揺さぶると発症する脳の損傷です。脳へ大きなダメージが与えられるので、子どものその後の発達に大きな影響が出ることがあります。赤ちゃんをあやす際には頭や首をしっかり支え、激しい動きをしないようにしましょう。また、パパ・ママ自身がひどく疲れている時やストレスが溜まっている時に赤ちゃんに接することは、乳幼児揺さぶられ症候群を引き起こす激しい動きにつながる恐れがあります。子育てに疲れ・悩み・ストレスはつきものです。ですが、赤ちゃんに対する基本的な知識がしっかり理解できていて、パパ・ママや周りの大人が協力し、労わり合う環境ができていれば、乳幼児揺さぶられ症候群を引き起こしてしまうリスクは減らせます。子育てに関する基礎的な知識を、ママだけでなくパパや周りの大人も共有し、みんなで助け合って子育てをしていきたいですね。
2017年03月31日■乳幼児医療費助成とは?子どもにかかる医療費を、自治体が助成してくれる制度。なので、名称や助成内容などはさまざま。詳細は、住民票がある市区町村の役所に確認を!■乳幼児医療費助成制度でもらえる金額は、いくら?助成額は、自治体によって異なる。たとえば、かかった医療費全額を助成する自治体もあれば一部の場合もあるし、助成の対象年齢も乳幼児に限らず、中学生まで対象にしている自治体もある。■乳幼児医療費助成制度でもらえる人は、どんな人?国民健康保険や会社の健康保険など、公的医療保険に加入し、乳幼児医療費助成の加入手続きをした人。加入の手続きが遅れた場合、さかのぼって助成が受けられるかも自治体によって異なる。■乳幼児医療費助成制度の手続きの概要①住んでいる市区町村の助成内容・手続き方法を確認する自分が住んでいる市区町村の助成内容や手続きの方法を、役所の窓口や自治体のWEBサイトで確認しておく。市区町村の境目に住んでいて、他自治体の医療機関を使う可能性がある人は、「他自治体の医療機関を受診した場合」もチェックしておく。②赤ちゃんの健康保険に加入手続きし、健康保険証を受け取る赤ちゃんが入る健康保険に加入手続きをする。加入の手続きをする際に、「いつごろ健康保険証が届くのか?」の目安を確認しておくと、乳幼児医療費助成の申請タイミングの参考になる。③役所で手続き後、乳幼児医療証を受け取る赤ちゃんの健康保険証を持参して役所で助成を受ける手続きをする。健康保険証が届いていない場合でも、手続きできる自治体もある。手続き後、しばらくすると乳幼児医療証が届くので、これを医療機関の窓口に提示することで助成が受けられる。■乳幼児医療費助成 DATA※この記事は2016年11月末現在の法令・情報に基づいて書いています。(監修:ファイナンシャルプランナー 畠中雅子/文:楢戸ひかる)
2017年01月10日こんにちは、ライターの齋藤惠です。2016年10月16日に政府は、乳幼児用液体ミルクの国内製造・販売の解禁を検討している ことを発表しました。そこで今回は、乳幼児用液体ミルクのメリットとデメリットを考えてみたいと思います。製造・販売が解禁されたら、ママにとって、また赤ちゃんにとって、生活がどのように変わるのでしょうか?●乳幼児用液体ミルクとは?まずは従来の粉ミルクとの違いから確認したいと思います。無論、粉末状から液体状になっているわけですが、みなさんは実物をご覧になったことがあるでしょうか?海外製の液体ミルクならネットでも確認することができます。一見すると、口の広いペットボトル飲料のような印象ですね。メーカーによって特徴は異なるようですが、超高温滅菌処理済み、グルテンフリー、アレルギーの原因となり得る卵、ナッツ、小麦、豆の不使用、保存料不使用など、国内の粉ミルク同様に安全性への考慮はされているようです。賞味期限は常温で約半年から1年くらいと長期保存が可能 で、容量も200mlほど。水もお湯も一切使わずに、開封するだけで赤ちゃんに飲ませることができます。●メリットは?・いつでもどこでも授乳ができる・手間なく、すぐに飲める・ママ以外の家族(パパなど)も授乳に参加できる・災害時の非常食になる・密封ボトルで衛生的・母乳だけでは不足しがちな栄養もとれるまず第一に、幼児用液体ミルクの一番のメリットは、その手軽さでしょう。粉ミルクでは、お湯で溶かして、冷やして、飲ませ終わったら哺乳瓶を殺菌消毒するところまでがセットです。はじめから終わりまですべてを合計すると結構な時間がかかります。事情があって母乳を飲ませることができないママさんにとってミルク授乳は助かる反面、数時間おきにやってくる面倒な作業でした。そこで、粉ミルクに代わって液体ミルクを使用した場合を考えると、お湯で溶かす作業も冷やす作業も省く ことができます。さらに、哺乳瓶を殺菌消毒する必要もありません。これなら子どもがおなかを空かせて泣き出しても、ほんの数秒でミルクを与えることができますね。液体ミルクによるママの精神的負担の軽減効果は期待できそうです。また、災害時や外出時など、日常以外でママが授乳できないときにも活躍しそうです。●デメリットは?・値段が高い・保存方法を誤ったミルク、賞味期限の経過したミルクを与えてしまう恐れがある・海外メーカー製造による安全性の不安今は国内での製造と販売が禁止されているので、液体ミルクを購入するには個人輸入しか方法がありません。当然、市販の粉ミルクの相場と比べれば格段に割高です。また、海外のメーカーに頼ることになるので、万が一、赤ちゃんの体に合わなかったときの対策や保障のことを考えると、気軽に普段使いしづらいのが現状です。●国内シェア拡大に期待!乳児用液体ミルクの製造・販売が国内メーカーに広がれば、粉ミルクと同様の信頼を持って安い値段で買えるようになるかもしれません。そうすれば、男性の育児参加 もしやすくなり、さらには災害時の赤ちゃんの栄養問題 もカバーできそうですね。欧米と比べ、まだまだ母乳育児推奨の声が根強いと言われる日本ですが、母乳が出ずに大変な思いをしているママがいることも事実です。新たな選択肢として液体ミルクが、近い将来、そんなママと子どもたちの大きな手助けになることに期待したいですね!【参考リンク】・規制改革ホットライン検討要請項目の現状と措置概要 | 内閣府(PDF)()●ライター/齋藤惠(金融コンシェルジュ)●モデル/倉本麻貴(和くん)
2016年10月31日原宿・竹下通りから小路を一本入った落ち着いた空間にたたずむtsuburaは、2015年11月にオープンした「一時預かり保育施設&ひとやすみスペース」。運営する株式会社Vaniraの代表取締役社長・山内直子さんは、朝10時に2歳の子どもを連れてtsuburaに出社し、従業員である保育士たちの手を借りながら、18時まで子どもと同じ空間で仕事をしています。tsuburaを立ち上げた経緯と現在の働き方について、山内さんに話を聞きました。待機児童問題をきっかけに起業10年以上働いたIT企業の産休が明けたら、子どもを区立保育園に入れて職場復帰しようと思っていた山内さん。ところが、入園が決まらず待機児童となってしまったことから、「自分に合った環境は、自分で作ろう」と決意し退社。株式会社Vaniraを設立し、サービスの1つとしてtsuburaを作りました。これは、以前の自分のように、子どもの預け場所がなくて困っているママの力になりたい、息抜きできる場所を提供したいという思いから。同時に、キャリアや能力はあるのに、出産を機に仕事を中断せざるを得なかった女性や、優秀ながらも従来の保育園の労働環境が合わず、退職せざるを得なかった保育士を活用したいという思いもありました。その思い通り、tsuburaでの一時預かりの保育スタッフは、全員保育士や幼稚園教諭の免許をもち、さらに、兼業でベビー・フォトグラファーをしていたり、ハイハイ体操の講師をしていたりと、多彩で有能な女性が集まっています。現在、山内さん自身だけではなく、ほかの役員や保育スタッフも子どもを連れてtsuburaに出勤しています。「息子たちは、保育士たちに囲まれて楽しそうですし、幼少期にいろんな大人から愛情を注がれるのは幸せなこと。母親である私にとっても、仕事をしながら子どもを見守れる環境は恵まれています」と山内さん。tsuburaの理念は、「ママの笑顔を大切に」「お客さんである子どもとママに笑顔になってもらうためには、スタッフたちが笑顔で働ける場所であることが大切です。たとえば、保育園から転職してきた保育士たちの話を聞いていると、3大ストレスは、1.集団保育で一人ひとりの子どもをケアできない環境、2.職場の人間関係、3.保護者との関係だったということがわかりました。tsuburaでは、こうしたストレスが生まれないように、一人のスタッフが担当する子どもは3人まで、スタッフはお互い下の名前で呼び合いコミュニケーションを密にすることなどを心がけています」「前職では、直接、人に感謝されることが少なかったのですが、今は、困っているママに、『本当に助かります』と言っていただくなど、力になれている実感があります」。tsuburaには、ほかにも、安全重視へのこだわりはもちろん、日本の良さを伝え、発信していきたいという理念もあります。遊びスペースの一部が畳になっていたり、おもちゃや家具、タオルなどは日本製にこだわっていたり、施設内のあちこちに山内さんの思いがあふれています。また、近隣の美容室、エステ、飲食店、クリニックなどとパートナーシップを結び、パートナー店を利用する間(最大3時間)は、格安で子どもを預かるシステムを導入。これも、山内さんが物件探しの段階から描いていた、街ぐるみで育児サービスを提供したいという夢を形にしたものです。現代社会に合った新しい育児スタイルを提案「今の社会は、核家族が当たり前となり、近所づきあいも希薄。子どもを安全に遊ばせる場所が少ないなど、ママたちにとって、決して楽に子育てできる環境ではありません。とはいえ、不満をすべて行政に向けるのではなく、私たちにもできることがあると思っています。昔ながらの近所づきあいに代わる新しいコミュニティの提案や、今の社会に合ったサービスなど、どんどんtsuburaから生み出していきたい。今は育児スタイルの過渡期なので、いろんなサービスが乱立するのは健全なこと。利用するママたちが判断して、良いものは残るし、必要とされないものは淘汰されます。そこにはビジネスチャンスがあるし、社会問題の解決に少しは貢献できるかもしれません」と語る山内さんの瞳の奥には、「まだまだ新しいことにチャレンジしたい」という強い意志を感じます。社会のニーズに合わせて、今後もビジネス拡大tsuburaでは、「産後ヨガ」、「チャイルドカット講習」など、ママ向けのイベントも開催していますが、「今後もおもしろそうなこと、ママからのニーズに応えられることは、どんどんやっていく予定です。地域の商業施設とのパートナーシップも、今以上に広げていきたい。シッター事業や、病児の預かりもできるように検討中です。さらに、いろんなスキルをもったスタッフに集まってもらい、事業を多方面に拡大したい」とのこと。tsuburaの一時預かりサービスは、基本は0~3歳児、10時~18時までですが、スタッフの都合がつけば、それ以外の年齢、時間にも対応してもらえます。「そうでないと、本当に困っているママを助けられないので」という山内さんの言葉には、現役ママとしての説得力を感じます。最後に、子育て中のママ、そしてこれからママになる人に向けて、メッセージをいただきました。「母親は家にいるべきだ、という時代は過ぎました。一日中子どもといて幸せなママもいるし、仕事を通じて社会と接点をもちたいママもいます。ママたちには、遠慮しないで、自分に合うスタイルを手に入れる手段を模索してほしいと思います。働くことで、たとえ母子が一緒にいる時間が減ってしまっても、はつらつとしたお母さんを見ている子どもは、将来立派な大人になれる気がします」。ドアを開けた瞬間、優しい木の香りにつつまれるtsuburaでの取材。時折、傍らで遊ぶ息子さんに目を配りながら語ってくれた山内さんの横顔には、仕事をする女性としての凛とした表情と、ママとしての優しい表情が交差していました。そんな山内さんが今後どんなサービスを生み出し、発信してくれるのか、私も一人のママとして、とても楽しみです。取材協力一時預かり保育施設・ひとやすみスペースtsuburaHP<文:フリーランス記者鯰美紀>
2016年10月24日やっぱり家が好き〜おっとぅんとみったんと私〜
モチコの親バカ&ツッコミ育児
ヲタママだっていーじゃない!