保育士の中田馨さんが、実は困っている親がやりがちな生活習慣について教えてくれました。テレビなどの動画との付き合い方や離乳食で気をつけたい具体的なことについてご紹介します。こんにちは! 保育士の中田馨です。今回お話しするのは、保育園児の生活習慣のうち、「テレビ」と「離乳食」について。つい家でやりがちなNGについてお伝えします。 長時間テレビなどを見せっぱなしにする保育園から帰ってからのママは大忙しです。私自身も働く母親なのでよくわかります。子どもが中高生になっても寝るまでの時間がバタバタです。これが手のかかる乳幼児だった場合、さらにママのすることは増えます。ですので、ごはんを作っている間に、子どもがテレビを見てくれていると助かりますよね。 ただし、長時間テレビを見せっぱなしにしたり、見ていないときにもテレビをつけっぱなしにするのはやめましょう。 コミュニケーションをせずに動画を見せている以前、「毎日見るくらい大好きな映画があるんです。休日は2本立てで見ました」と教えてくれたママがいました。その映画は大人も見るような映画です。2本立てだとすると1日4時間ずっと画面を見ていることになります。映画などの動画は一方的に情報が流れるものです。その時間は人と関わる経験をしていないということになります。 子どもの集中力で考えると、1回に見るのは20分程度がいいとされています。長い映画などを見る際は、できるだけ大人もコミュニケーションを取りながら見るように心がけましょう。 食事をすべて親が食べさせている私の保育園で働く保育士から聞いた話をします。以前勤めていた保育園に2歳前に入園してきた子がいました。その子はこれまで、自分で食べ物を食べてきた経験がほぼない状態で入園してきたそうです。食事はすべてママが食べさせてきたとのこと。 スプーンやフォークを使った経験がなく、どう使うかもわかっていないようでしたし、年齢に対して手の器用さがなかったそうです。まずは手づかみ食べからスタートしました。その後は、ぐんぐんと食べる能力を発揮していったそうです。 自分で食べる経験をさせていないこれは極端な例なのですが、子どもに食事を任せるとグチャグチャになりますので、離乳食時に自分で食べさせることを避けがちなママもいます。保育園で自分で食べる経験を積んでいきますので、それでいいと言えばそうなのかもしれません。しかし、家庭で家族と一緒に自分で食べるという経験を積むことは、この時期の子どもにとってはかけがえのないことです。 「家族で食べるって楽しいな! おいしいな! よし、もっとたくさん食べるぞ!」と食べる意欲につながっていきます。ママやパパが食べさせることもしつつ、土日など少し余裕がある日は、自分で食べる経験を増やしていきましょう。 もし、少し当てはまることがあったら、少しずつ普段の生活習慣の中に取り入れてみてくださいね! 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2024年03月06日子どもが出来ると、意識的にも無意識的にも色々な変化が起きますよね。身に付けるものの選び方や献立なんかは無意識に意識してるという感覚ですが、個人的にかなり「意識して変えた」のが生活習慣。恥ずかしながら、昔はかなり人様に見せたくないような暮らしかたをしていた私。■独身時代は悪習慣だらけ…!これらはあくまで一例で、基本的には一事が万事こんな感じで品行方正の真逆をいく生活をしていました。この生活習慣が染み付いていたので、今更変えようとも思っていなかったし正直あまり気にしてさえいませんでした。ただ、妊娠中ふと子どもの前でこんな自分でいることを想像してしまうと…子どもに受け継がせたくなさすぎる!ある程度大きくなってから自然となるならいいんですが、小さいうちから影響を受けてしまったら困るなと…。なので、子どもが産まれる前に矯正できるよう改革開始!少しずつ生活習慣を改善!もはや染み付いていたことだったので、習慣が出ないようにかなり意識して封じ込めていました。最初はダメダメでしたが少しずつ慣れていき、気が付いたら矯正できていました。よかった…。それでもやっぱり根っこの部分までは変われないので、一人の時は元の姿に戻ります。誰も見てないからセーフ!これからもあまりに情けない姿は見せないように気を付けつつ、一人だけの時は気を抜いた自分を解放してあげようと思います。
2024年01月19日1人目育児中、毎日子どもの寝かしつけで一緒に寝落ちしてしまっていた私。深夜の0時や1時に起きて残った家事を終わらせ、その後また眠るという乱れた睡眠生活がパターン化してしまっていました。分割睡眠でいつも睡眠不足気味、体調不良の日も多かったのですが、2人目妊活を機に睡眠のとり方を見直したことでたくさん良いことがありました。 寝かしつけ後に起きられない⋯1人目である娘が生まれてから2人目の妊活を始めるまで2年ほど、私は毎日娘の寝かしつけ後に夕食の片付けや洗濯物を畳むなどをしていました。寝かしつけ後に残った家事をおこなうために起きなければならないので、娘がベッドに入る時間の30分後に目覚ましをかけていました。 しかしなかなかここで起きることができず、いつも目覚ましを止めて深夜まで眠ってしまう有様。夜中に起きて家事を終わらせ寝ようとすると、一度寝てしまったのが災いして今度はなかなか寝付けないという悪循環に陥っていました。 妊活を機に睡眠サイクルを立て直す続けて眠る時間が短い日々が続き、いつも眠く、イライラすることも多くなっていきました。娘が2歳になるころから2人目を授かりたいと意識し始めましたが、自然に任せていると妊娠できないまま1年ほど経ってしまい……。 いよいよ妊活に本腰を入れようと思い、1人目妊娠のときもお世話になった漢方薬局で、日々の生活についてヒアリングを受けました。そして、体調を整えて妊娠するのにはまとめて眠る生活が不可欠との助言をいただき、思い切って子どもと一緒に21時台に寝てしまい、朝4時台に起きて家事や雑用をする生活に切り替えました。 早寝早起きで良いことづくめに早寝早起き生活を始めてほどなくすると、日中眠くなることがなくなり、元気に過ごせるようになりました。それまでは朝の時間に余裕がなく、1日の始まりからイライラしていたのですが、自分の支度にも娘の支度にも余裕が持てるようになり、心のゆとりも生まれてきました。 また、以前は娘がなかなか寝つかないとき、「まだ起きてやることがあるのに、早く寝てよ!」とこれまたイライラの原因になっていましたが、一緒に寝てしまえるようになったことでこのストレスもなくなり、良いことばかりです。 睡眠サイクルを立て直したことで身体面にも精神面にもゆとりができたことがよかったようで、ほどなくして2人目を授かることもできました! やはり良質な睡眠は心身の健康に不可欠なのだなあと実感しています。現在は、週末だけ以前と同じように寝かしつけ後に起きて、夫婦の時間や自分の時間を持つようにしています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 REIKO作画/加藤みちか著者:澤崎 凪1男1女の母。パーソナルカラーコーディネーターの資格を持ち、色彩関係、ファッション関係のほか、自身の体験をもとにした子育て関係のジャンルを中心にライターとして活動中。
2023年05月30日妊娠が判明してから、出産するのに必要な自分の体力や筋力に不安を感じました。そこで、毎日1時間の散歩を習慣にすることに。その習慣のおかげで、出産時や産後に助けられたことがありました。 妊娠判明後、体力・筋力が不安に…妊娠する前、ろくに運動をしてこず、出かける予定がないと外にも出ないほどインドア派だった私……。妊娠が判明して出産する瞬間を考えたとき、自分の体力や筋力が一気に不安になり、妊娠中でも継続しておこなうことができる運動を考えていました。 妊娠中は激しい運動もできないし、私はつわりがひどくただでさえ動くのがしんどいことが多く⋯⋯。ヨガやストレッチといった屋内でできる運動をしようかとも思いましたが、体が硬く断念。ハード過ぎずすぐに休憩できる運動を考え、毎日1時間以上散歩することに。1日の散歩にかける時間は、合計すると1時間から2時間ほどでした。 散歩を始めたことで生活習慣が整った今までは昼過ぎに起きてダラダラしてごはんを食べてまた寝て……といった生活をしていました。しかし、子どもが生まれてからのことを考えるとそんな生活も続けていられないなと思ったので、朝に散歩することに。毎朝太陽を浴びながら運動することで体もスッキリし、とても気持ちがいいことがわかって、最初は「赤ちゃんのため……」とおこなっていたことがだんだん楽しくなったのです。それからは進んで散歩に行くことができ、いつもと違う道を通ってみたりして、新しい趣味ができたように感じました。 出産にも役に立った…!?毎日の散歩を続け、いざ出産!となったとき、やっぱり出産は壮絶なものだと実感……。体力は想像していた何倍も必要としたので、毎日散歩をしていたけれど、全然足りない!と感じました。でも、きっと毎日散歩をしていなかったらそんなことを出産中に考える余裕もなかったのかなと、あとで思うように。また、子どもが外に出かけられるようになってからは、一緒に遊ぶのも毎日外に出かけるのもまったくおっくうではなくなっていたので、出産後もとても助かりました。 毎日の散歩で、体力・筋力をつけて生活習慣を見直すことはもちろん、今さらながら外に出る楽しさも知ることができました。これからも子どもと一緒にいろいろなところへ出かけられると思うと、楽しみが尽きません。 監修/助産師 松田玲子作画/加藤みちか著者:橋本 楓0歳女児の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2023年04月27日勉強が「できる子」と「できない子」には大きな違いがあります。それは、勉強の習慣があるかないかです。「なにを言っている。その勉強を習慣化させること自体が難しいのに!」と考える親御さんも多いでしょう。でも大丈夫。「失敗できないほど小さな習慣」「ばかばかしいほど小さな行動」からスタートすることで、簡単に学習習慣をつくることができるのです。今回は、子どもの勉強を習慣化するコツをご紹介します。数か月後、お子さまは「歯磨きするように」勉強をしているかもしれません。「できる子」は毎日同じ時間に勉強している!勉強が「できる子」と「できない子」の差は、「習慣の違い」にあるようです。子どもの学習行動、生活行動などの調査研究をしている中畑千弘氏の著書『できる子が育つ黄金の時間割』によると、未就学児~中学生までの「できる子」と「できない子」の生活パターンは、それぞれ以下のようになっています。勉強が「できる子」毎日同じ時間に勉強をしている毎日同じ時間にテレビを見ている毎日同じ時間におやつを食べている土日も平日も同じリズムで生活している 勉強が「できない子」勉強をする時間が決まっていない遊ぶ習慣が優先され、勉強をしない日もあるテレビを見る時間が決まっていないおやつを食べる時間が決まっていない土日と平日の生活リズムが違う 「できる子」は、毎日同じリズムで生活していることがわかります。勉強に注目してみても、気まぐれに勉強をしている「できない子」に対し、「できる子」は平日も休日も同じ時間に勉強しているのです。中畑氏は、この「勉強の習慣」が「できる子」をつくっていると分析します。多くの子どもにとって「勉強は苦痛」。しかし、「できる子」は、「学習を習慣にして、 “当たり前のこと” にすれば、苦痛をやわらげられる」ということを知っているのだそう。子どもを「できる子」にするならば、まずは「勉強の習慣」をつけさせたほうがよさそうです。勉強の習慣は「10歳頃まで」につけるべきでは、子どもは何歳までに勉強の習慣をつければいいのでしょう。専門家の意見をまとめました。■10歳まで(中畑千弘氏)中畑氏が計12年間、5万人以上の「勉強ができる子の学習行動パターン」を調査した結果、「勉強ができる子、受験に成功した子は、親の学力が影響しているのではなく、小さな頃からの生活習慣が影響していた」ということが判明したのだそう。そして中畑氏は、分析結果からわかる最も重要なこととして、「学習習慣は10歳までに身につけないといけない」と断言しています。■10歳まで(村上綾一氏)理数系専門塾エルカミノ代表取締役の村上綾一氏も、著書『中学受験で成功する子が10歳までに身につけていること』のなかで、「10歳までに毎日必ず勉強することを習慣づける」というのが大切だと述べています。学習量や難易度は日によって変更してもよいけれど、「勉強しない日をつくらない」というのが最大のポイントなのだそう。■10歳頃まで(児玉光雄氏)右脳活性トレーニングの第一人者で、著書に『小学生を天才児に変える魔法の習慣』がある児玉光雄氏は、「10歳頃」までに勉強の習慣をつけるべきだとしています。そして、習慣づけのスタート時期については「早ければ早いほどうまくいく」と述べています。児玉氏によると、勉強の習慣は「毎日同じ時間、同じ場所で」行なうことが重要なのだとか。なるほど、10歳頃までの勉強の習慣が大切なのですね!脳科学学習塾RAKUTO代表で『勉強が好きになり、IQも学力も生き抜く力もグングン伸びる 最強の子育て』著者・福島美智子氏が、少し怖いことを言っています。勉強の習慣がない状態で “親に勉強をさせられていた子” は、「小学校中高学年あたりで勉強に見向きもしなくなる」らしいのです……。となれば、なんとしても「10歳頃までに」勉強の習慣をつけさせたいところです。やる気・気合いは不要!?習慣化を成功させる3つのコツ次に、勉強を習慣化するためのコツを紹介します。習慣化のコツ1:子どもにとって「小さすぎる行動」からスタートする「1分・5分・10分だけドリルをやる」など、お子さまにとって簡単にできそうな勉強から始めてみましょう。ベストセラー『小さな習慣』著者のスティーヴン・ガイズ氏は、人間の脳は新しい習慣を嫌うようにできているため、「最初の一歩」を脳に警戒させないよう「ばかばかしいほど小さな行動」から習慣化をスタートするのがよいと述べています。ですから、1分が難しいようなら「30秒」でも「10秒」でもOKなのです。また、ガイズ氏によると「1分だけ勉強する」といった、本人にとって小さすぎる習慣は、結果的に1分以上勉強してしまう確率が高いのだそう。しかし、「だったら明日は10分」などと目標を上げるのは厳禁です。前日の勉強がどれだけはかどっても、翌日は「本当に1分で切り上げるつもりで行動を起こす」ことが習慣化につながります。習慣化のコツ2: “毎日” 決まった時間に勉強をする。例外はなし!「朝ご飯の前」「朝、出かける前」「学校から帰ったら」「晩ご飯の前」「寝る前」など、毎日決まった時間に勉強をするようにしましょう。そして、ここで大切なのは「例外をつくらないこと」だと中畑氏は言います。親が何度か例外を許してしまうと、子どもは「今日はやらなくてもいいでしょう?この前だってよかったよね」と、さらに例外を求めてきます。ですから、土日はもちろんのこと、祖父母の家に泊まるときなども、必ず決まった時間に勉強することが大切です。ただし、状況によって分量や難易度は調整してもかまいません。村上氏によると、学習内容よりも「毎日必ず勉強する」生活リズムを崩さないことのほうが大事なのだそう。「今日は特別だよ」という言葉はぐっと我慢してくださいね。習慣化のコツ3:子どもの勉強習慣を伴走しながら見守る中畑氏は、子どもの勉強を習慣化させたいならば、「子どもと一緒に最後(10歳)まで走り抜く覚悟」が必要だと話します。と言っても、親が「勉強を教える」のではありません。勉強する子どもを「気にかける・見守る」のです。子どもに「自分だけイヤなことをさせられている」と思わせないことがポイントなのだそう。たとえば、「勉強しなさい!」と言いながら、親がテレビを見ていたり、スマホをいじっていたりしていては、子どもだって勉強する気になれませんよね。ですから、「子どもの横に座る」「家事をしながらでも、子どもの勉強を気にかける」「(子どもが朝に勉強をしているならば)親も毎朝、時間通りに家事をする」などの行動を心がけましょう。また、村上氏は、「小学5年生までは親が丸つけをする」「親が見ている前で本人が丸つけをする」といった学習習慣をすすめています。どうしても時間がとれない場合は、「週に何回か、本人が丸つけをしたテキストを親がチェックする」というスタイルでもOKです。1日3分の学習習慣が、2年2か月後には1日30分に!上述した3つのコツを読んで、「簡単そう」と感じた方も多いのではないでしょうか?学習時間は「1分」でも「10秒」でもOKですし、中畑氏の言う「親の覚悟」にしても、「子どもの横に座るだけ」「家事をしながらでもいい」とあります。であれば、勉強の習慣化は意外と簡単なのかも……と、ダメでもともと、実際に小学1年生の子どもに以下のルールで習慣づけをしてみました。習慣化のルールいつ:朝起きたらすぐどこで:リビングテーブル勉強時間:3分学習内容:通信教育の教材親の関わり方:横に座る、丸つけをする、スマホをいじらない、テレビを見ない 小学校入学直後ということもあり、勉強への熱意が溢れていたのでしょう。また、「3分」という子どもにとって短すぎる時間もよかったのかもしれません。特に問題なく、土日も含め、1週間毎日勉強することができました。そして気がついたら夏休み。なんと約3か月も勉強習慣が続いていました。また、ガイズ氏の言ったとおり、最初に決めた「3分」で勉強が終わることはなく、丸つけの時間も含めると、平均7~10分ほどの学習時間となりました。そして夏休み期間中も「例外をつくらない」という中畑氏のアドバイスを守り、祖父母の家への帰省中でも、毎日同じ時間に勉強を続けました。そのまま子どもの勉強習慣は続き、2年生の4月には学習時間を5分間に延長(実際の学習時間は10~15分)。そして、3年生になったタイミングで通信教育をタブレット教材に切り替え、学習時間も思いきって15分に伸ばしてみましたが、それでも問題なく、毎朝15~30分ほど勉強をしています。普段は落ち着きのないわが子が、毎朝30分も勉強するなんて、いまだに信じられません。「歯磨きをするように勉強する」脳の仕組み千葉大学教育学部附属小学校教諭の松尾英明氏は、「基本的に多動である子どもが、自然に自ら机に向かうようになることはない」と断言しています。しかし、学習習慣さえついてしまえば、毎日の歯磨きと同じように、「やらないと気持ちが悪い」と感じるようになるのだとか。たしかに、筆者の子どもも夏休みが終わる頃には、毎朝の勉強をすっかり「当たり前のこと」として受け入れており、そこに「やる気」や「気合い」といった感情は見られませんでした。まさに、「やらないと気持ちが悪い」という言い方がぴったりです。なぜそんな気持ちになるのか――。それは、「人間の脳は効率が大好物」だから。その仕組みを、ガイズ氏は以下のように説明しています。同じ行動を何度も繰り返すうちに、脳はそのプロセスを自動化することを選びます。何かをするときにいくつかの選択肢をはかりにかけ、結局は毎回同じ行動を選ぶのであれば、最初から何も考えずに自動的に行動するほうがはるかにエネルギーの節約になります。(引用元:スティーヴン・ガイズ 著, 田口未和 翻訳,(2017),『小さな習慣』, ダイヤモンド社.)筆者の子どもも、最初の1か月こそ「さて今日もやるか」という気持ちが見えていました。しかし、すっかり習慣化された現在は、無意識のうちにリビングテーブルに座っています。きっと、「朝起きる→リビングテーブルで勉強をする」という行動を、脳が自動化したのでしょう。欲を言えば、朝から1時間くらい勉強をしてほしいものですが、前述したように「脳は新しい習慣を警戒」します。ですから、脳に警戒されないように、毎年5~10分ずつ勉強時間を増やしていく予定です。モチベーションに頼らない「ばかばかしいほど小さな行動」から始める学習習慣を、ぜひ試してみてくださいね。***「誰かに命令されて嫌々やるのは習慣ではない。子ども自身が机に向かう。そうした習慣が子どもの以後の人生に大きな影響を与える」と松尾氏は話します。 “10歳頃まで” が勝負です。お子さまの「勉強の習慣化」を成功させましょう!(参考)note|東大に合格するような人は、歯磨きをするように勉強している中畑千弘(2008),『できる子が育つ黄金の時間割』, ダイヤモンド社.村上綾一(2016),『中学受験で成功する子が 10歳までに身につけていること』, KADOKAWA.スティーヴン・ガイズ 著, 田口未和 翻訳,(2017),『小さな習慣』, ダイヤモンド社.アスコム監修(2011),『10歳までの子育ての教科書』, アスコム.プレジデントムック(2018), 『小学生からの知育大百科』, プレジデント社.加藤紀子(2020),『子育てベスト100』, プレジデント社.Business Journal|「人の一生は12歳までに決まる」という残酷な現実プレジデントオンライン|自ら机に向かう子の親が欠かさない習慣
2022年05月26日アルビレックス新潟からドイツに渡り、ハンブルガーSVではキャプテンも務めた、酒井高徳選手。帰国後はヴィッセル神戸の主力としてプレーし、昨シーズンは全試合に出場した。現在、なでしこジャパンのフィジカルコーチとして活躍する大塚慶輔氏は、酒井選手がアルビレックス新潟ユース時代からの付き合いで、パーソナルコーチとして10年以上、サポートを続けている。先頃、大塚氏が代表を務める株式会社ライフパフォーマンスと一般社団法人日本アスリートフード協会が、『スポーツコンディショニング推進委員会』を設立した。両社が長年培ったコンディションサポートの知見を活かし、10代を始めとするジュニア・アスリートのパフォーマンスを高めることを目的とした『ジュニア・アスリートサポーター養成講座』を開講する運びとなった。そこで今回は酒井選手と大塚氏に「サッカーに必要なコンディショニング」について、理論と実際の取り組みを話してもらった。(取材・構成鈴木智之)【PR】アスリートサポーター(ジュニアアスリートサポーター)の詳細はこちら>>■スパイクを履かずに試合に出るようなもの――これまでコンディショニングについて話をうかがってきましたが、改めて、ライフスタイルや日々の生活習慣がプレーに及ぼす影響について、どう感じていますか?酒井:サッカー選手である以上、意識を向けなくてはならない部分だと思っています。大袈裟な言い方をすると、コンディションに目を向けないことは、スパイクを履かずに試合に出るようなことかなと。スパイクを履かなければサッカーができないように、コンディションが整わなければプレーができない。そう思っています。僕の場合、それをアルビレックス新潟ユースの頃に気づくことができたので、本当に良かったですし、いまの自分に繋がっていると思います。大塚:高徳選手とはユース時代からの付き合いですが、クラブチームの練習は開始時間が遅く、遠方から通っている選手は練習後、家に帰ると11時、12時になってしまい、寝るのが遅くなります。移動時間が長い、睡眠時間が少ないと消化機能が低下する選手が出るなどの弊害がありました。そこでどうすればいいのかというのは、過去の経験から導き出した答えがあるので『ジュニア・アスリートサポーター養成講座』の中で話をさせてもらっています。高徳選手が言ったように、コンディショニングはすごく大切で、とくにジュニアアスリートの子達は、サッカー選手としてだけでなく、成長する上でも欠かすことができないことだと思います。酒井:自分自身、ユースのときに初めて、サッカーに対してしっかり向き合うことをしてきました。そこで自分が人間としてどうあるべきか、サッカー選手としてどのような取り組みをするべきかを学びました。トップに上がって、初めてあれもこれも教わるのではなく、プロとして必要な要素をユースの3年間で身につけてきたから、トップに昇格して、すぐに試合に出ることができました。もしそれを小学生の時からしていたら、より良い選手になれていたかもしれませんね。■早寝早起き、朝ごはん――小学生の子どもに向けて、日常生活の過ごし方のアドバイスはありますか?酒井:小学生が一番簡単にできるのは、早寝早起きだと思います。自分の生活リズムを作ることで、日常が変わってきます。早く起きると、勉強やサッカーの自主練をする時間もできますし、早く起きるために、前日は早く寝なければいけませんよね。自己管理にもつながりますし、「今日は21時に寝ないといけないから、宿題を30分で終わらせよう」のように、計画することができます。時間を意識して生活をする習慣をつけるのはいいことだと思うので、ぜひやってほしいです。大塚:追加でアドバイスをすると、早寝早起きにプラスして、朝ごはんをしっかり食べてほしいです。朝寝坊をするとご飯を食べられなくなったり、食事の質が落ちます。食事の質が下がると低体温や基礎代謝の低下が起き、学力に影響するというデータがあります。早寝早起き、朝ご飯のリズムをいかに作るか。それを保護者に言われてやるのではなく、自分でマネジメントしてほしいなと思います。酒井:いまの子どもたちは幸せですよね。僕が20歳の頃に知り得たことを、10歳、11歳で知って体現することができるわけですから。僕よりも10年早く、サッカー選手として向上するための知識を持って取り組むことができるのは、宝物だと思います。それもすべて、いろいろな経験をしてきた先輩たちが、情報をアップデートしてくれているからこそだと思います。僕もその中のひとりとして、子どもたちが自律した人間、自律したサッカー選手になるために、たくさんのことを伝えていけたらと思っています。大塚:コンディションという言葉は、プロスポーツ界で市民権を得てきました。ですが、子どもたちを含む、育成年代の選手たちにまだまだ足りない部分だと感じているので、保護者の方を通じて伝えていきたいです。たとえば睡眠時間にしても、8時間以下の選手は、8時間以上の選手に比べて怪我のリスクが高いというデータがあります。睡眠時間の確保に目を向けて、より良い生活習慣を作ることは、子どもだけでは難しいので、保護者の方にサポートしていただけたらと思っています。【PR】アスリートサポーター(ジュニアアスリートサポーター)の詳細はこちら>>■日本サッカーの明るい未来へ――酒井選手、最後に子どもたちと保護者に向けて、メッセージをお願いします。酒井:僕は子どもの頃、親に送り迎えをしてもらったり、遅い時間に帰ってきてもご飯を作ってくれたり、道具の管理をしてくれたりと、サッカーをするにあたってたくさんのサポートをしてもらいました。それもあって、親に恩返しがしたい、絶対にプロになるんだという気持ちを持つことができました。サッカーができることが当たり前ではないと、小さい頃から感じていたので、両親にはすごく感謝しています。早いうちから自律を目指し、生活習慣に目を向けることは、人としての成長も促してくれると思います。また、小学生の頃からコンディショニングに意識を向けて、保護者の方もサポートするケースが増えることで、日本サッカーの明るい未来に繋がっていくのではないかと思っています。ぜひこの記事を読んだ方は、自分を変える良いきっかけとして、チャレンジしてみてほしいです。僕自身、早いうちからコンディショニングに目を向けて、取り組み続けてきたからこそ、海外でもプレーすることができました。やってきてよかったと感じているので、同じ気持ちの人が増えてほしいし、いろいろな可能性を開いて、活躍してほしいと願っています。最後になりますが、僕としては、できるだけ長くいいパフォーマンスを発揮することが、ここで話したことのリアリティに繋がると思うので、最後まで全力で駆け抜けたいです。自分のプレーを見て、サッカーをやりたい、ああいう選手になりたいと思ってくれる選手もいると思うので、お手本になれるような振る舞いをしていきたいです。【PR】アスリートサポーター(ジュニアアスリートサポーター)の詳細はこちら>>
2022年04月14日アルビレックス新潟からドイツに渡り、ハンブルガーSVではキャプテンも務めた、酒井高徳選手。帰国後はヴィッセル神戸の主力としてプレーし、昨シーズンは全試合に出場した。現在、なでしこジャパンフィジカルコーチとして活躍する大塚慶輔氏は、酒井選手がアルビレックス新潟ユース時代からの付き合いで、パーソナルコーチとして10年以上、サポートを続けている。先頃、大塚氏が代表を務める株式会社ライフパフォーマンスと一般社団法人日本アスリートフード協会が、『スポーツコンディショニング推進委員会』を設立した。両社が長年培ったコンディションサポートの知見を活かし、10代を始めとするジュニア・アスリートのパフォーマンスを高めることを目的とした『ジュニア・アスリートサポーター養成講座』を開講する運びとなった。そこで今回は酒井高徳選手と大塚氏に「サッカーに必要なコンディショニング」について、理論と実際の取り組みを話してもらった。(取材・構成鈴木智之)【PR】アスリートサポーター(ジュニアアスリートサポーター)の詳細はこちら>>■年代別代表で芽生えた想い――酒井選手は子どもの頃から「絶対にプロになるんだ!」と強い気持ちを秘めていたそうですが、その背景にはどのようなことがあったのでしょうか?酒井:一番は、プロになって親に恩返ししたいという想いです。当時から、プロになる以外の選択肢は自分にはないと思っていました。もうひとつは、年代別の日本代表を経験させてもらって、海外の選手と対峙できたことです。当時から、「早くこっち側(海外)の人たちとサッカーがしたい」と思ったんです。アルビレックス新潟ユースの先輩の中にも、年代別代表を経験した人がいたので、その人たちに近づかなければ同じステージには立てないんだなと思って、日々を過ごしていました。大塚:対談の1回目でも話したけど、当時から、その覚悟はすごいものがあったよね。酒井:年代別代表に選ばれたときに、「どうすれば海外の選手たちに勝てるんだろう」と感じて、日本に戻ってきてトレーニングをして、また海外に行くことを繰り返していました。その過程で、自分の基準が少しずつ上っていきました。高校生のときから危機感を持って、高い目標を持てたのは良かったと思います。大塚:高徳選手の言う通りで、「三つ子の魂、百まで」ではないですが、プロになる前に、自分に何が必要なのか、何が大事なんだということを、選手自身が学ぶ必要がありますし、それがあるからこそ上を目指すことができるんだと思います。【PR】アスリートサポーター(ジュニアアスリートサポーター)の詳細はこちら>>■戦うことの重要性――アルビレックス新潟ユースからトップチームに昇格し、21歳でドイツに行くわけですが、フィジカル面も含めて、最初から通用した手応えはありましたか?酒井:僕以外に、海外でプレーする日本の選手の発言を聞いても、「やっぱりそうだよね」と感じるぐらい、日本人のテクニック、技術面は通用するんです。でも、技術的に上手い選手は世界にゴロゴロいるわけで、ドイツはとくにそうなんですけど「戦う」ことがすごく大切で、インテンシティをどれだけ出せるかが重要視されます。インテンシティを体現することの重要性を、ドイツに行った当初はわからなくて「自分の方がうまいじゃん。全然通用するな」と思っていたのですが、いざ試合に出ると発揮できませんでしたね。大塚:ドイツに行った頃は、よくそういう話をしていたよね。「練習では通用すると思っていたことが、試合では通用しなかった」って。酒井:違いを感じたのがフィジカル面で、Jリーグにいた頃はフィジカルが強い方だと思っていたんです。だからドイツでもやれるだろうと思っていたのですが、いざプレーしてみると、子どものように扱われました。腕一本で体を抑えられて「クソっ」と思いながらボールを奪いに行ってもびくともしない。単純にアスリートとしての能力に雲泥の差があるんだなって、ドイツに行って痛感しましたね。大塚:高徳選手がすごいのは、そこで逃げずに、課題に立ち向かってクリアしたこと。最初は足りなかったけど、しっかり取り組んで体を作っていけば、ブンデスリーガで長い間、主力としてプレーできるんだと証明できたのは、僕の中でもすごく大きな出来事でした。■自己主張や自己判断の力をつける――今回『ジュニア・アスリートサポーター養成講座』を開講しましたが、ジュニアのときから良い習慣をつけて、良い取り組みをすることの大切さはどう感じていますか?大塚:世の中にたくさんの情報がある中で、どれが自分の子どもにとって必要なのか。正しい知識はどれなのかと、精査できない人が大半だと思います。その方々に向けて、高徳選手を始め、長年トップアスリートをサポートしてきた実績から導き出した、正しい情報をお伝えしたいです。情報を得ることで、親子間でコミュニケーションが生まれますよね。僕は子どもたちを指導するときに「習ったことを、自分の口で保護者に伝えよう」と言っています。食事についても、選手から保護者に話をして「こういう理由で、こういうものを食べたいから、こういうものを作ってほしい」と、家族間で積極的にコミュニケーションをとってもらえたらと思っています。酒井:自己主張や自己判断力を、子どもの頃から身につけるのはすごく大事なことですよね。自分のことを管理できる人はステータスの高い人間だと、僕はいまになって思います。それを早くから学ぶことができるのは、素晴らしいことですよね。大塚:自己管理の話でいうと、高徳選手は「自分のコンディションやパフォーマンス向上のために、お金と時間を使う選手がすごく少ない」と言っているよね。それは自己投資の大切さや方法を知らないからであって、子どもの頃から、プロになって、長く活躍するために当たり前のことなんだと理解していれば、コンディションやパフォーマンスに対して、より真摯に向き合う人が増えると思っています。酒井:ドイツにいた頃は、体をケアする器具を買ったり、練習以外の時間でスポーツジムに行ったりと、時間とお金を費やす選手をたくさん見てきました。サッカー選手ができることって、時間とお金を犠牲にして、自分のパフォーマンスを上げることしかないわけです。楽をしようと思えばいくらでもできるのですが、そうせずに自己投資をして、パフォーマンスアップに取り組む選手が多く、その結果、大成した選手をたくさん見てきました。自分の経験を振り返ってもそう感じているので、目標を達成するために、お金や時間をある程度費やすのは、必要なことだと思います。■トップアスリートのコンディショニングをすべての人に――酒井選手も高校時代のベース作りがあったからこそ、プロ入り後、すぐに活躍できたわけですよね。酒井:そのとおりで、高校3年間は自分が選手として大きくなった時期です。その体験がなければ、いまの自分はないと断言できます。大塚:プロ選手の成果は、ピッチでベストのパフォーマンスを発揮することです。子どもたちの成果は、試合に勝つ、大会で優勝する、プロになることではなく「自律すること」だと思ってます。サッカーやスポーツを通して、目標のために自分を律して、目標達成を目指して取り組む過程が大切で、自律を促すきっかけのひとつとして、生活習慣やコンディショニングに目を向けてもらえたらと思っています。酒井:たしかに、そうですね。大塚:僕らのビジョンに『トップアスリートのコンディショニングをすべての人に』があります。今回の『ジュニア・アスリートサポーター養成講座』を通して、高徳選手とともに、長年かけて研ぎ澄ませたエッセンスを伝えられたらと思っています。そうすることで子どもたちも、高徳選手と同じベクトルでプロサッカー選手を目指してるんだ、繋がっているんだと感じることができると思うので、保護者の方々に正しい情報を啓蒙していきたいです。<第3回に続く>【PR】アスリートサポーター(ジュニアアスリートサポーター)の詳細はこちら>>
2022年04月12日アルビレックス新潟からドイツに渡り、ハンブルガーSVではキャプテンも務めた、酒井高徳選手。帰国後はヴィッセル神戸の主力としてプレーし、昨シーズンは全試合に出場した。現在、なでしこジャパンフィジカルコーチとして活躍する大塚慶輔氏は、酒井選手がアルビレックス新潟ユース時代からの付き合いで、パーソナルコーチとして10年以上、サポートを続けている。先頃、大塚氏が代表を務める株式会社ライフパフォーマンスと一般社団法人日本アスリートフード協会が、『スポーツコンディショニング推進委員会』を設立した。両社が長年培ったコンディションサポートの知見を活かし、10代を始めとするジュニア・アスリートのパフォーマンスを高めることを目的とした『ジュニア・アスリートサポーター養成講座』を開講する運びとなった。そこで今回は酒井高徳選手と大塚氏に「サッカーに必要なコンディショニング」について、理論と実際の取り組みを話してもらった。(取材・構成鈴木智之)【PR】アスリートサポーター(ジュニアアスリートサポーター)の詳細はこちら>>■生活習慣を見直すことで、パフォーマンスが向上――まず『ジュニア・アスリートサポーター養成講座』について聞かせてください。大塚:サッカーに限らず、様々なスポーツでプロを目指している子はたくさんいます。子どもたちをサポートをする保護者に向けて、本当に必要な情報を提供するために、この講座を作りました。私はJリーグのフィジカルコーチとして17年間活動し、酒井高徳選手を始め、トップレベルのアスリートのパーソナルサポートをしています。その中で、とくに大切だと感じたのが「生活習慣」です。そこを見直すことで、選手のパフォーマンスが向上していく様子を間近で見てきました。今回は高徳選手と対談することで、世の中の人たちに啓蒙できればと思い、この場を設けさせていただきました。酒井:僕が大塚さんに出会ったのは、アルビレックス新潟ユースの頃なので、10年以上の付き合いになりますね。コンディショニングやパフォーマンスアップの指導をしていただいたおかげで、Jリーグやブンデスリーガでプレーできました。自分のキャリアを振り返ると、大塚さんとの取り組みが結果として現れていて、コンディショニングを含めた生活習慣の重要性はとても大きなものだと感じています。大塚:だいぶ長い付き合いだよね。酒井:コンディショニングに関して、専門的に取り組み始めたのが21歳の頃だったので、もっと早い時期、それこそ小学生ぐらいから目を向けていれば良かったなと思います。なので大塚さんの取り組み(ジュニア・アスリートサポーター養成講座)はすごく良いものだと思いますし、子どもたちの発育発達に通じるところがありますよね。保護者の方や子ども自身が、早い段階で正しい知識を得ることができるのは良いことだと思います。■プロになるとは、独り立ちすること――大塚さんにうかがいますが、酒井選手とともに、どのような取り組みをしてきたのでしょうか?大塚:サッカー選手が1日の中でトレーニングしている時間は2、3時間です。そこはクラブの管轄なので、タッチすることができません。我々としては、トレーニング以外の時間をいかにしてサポートできるかに重点を置いて、栄養士やドクター、トレーナーとチームを組んで、包括的にサポートしてきました。これは決して押し付けではなく、高徳選手自身が「自分はこうなりたい」「このレベルに到達したい」という目標があり、そのために「いまはここが課題だ」「ここを向上させるにはどうすればいいんだろう?」と感じているところに、我々がアプローチしていく形です。睡眠や栄養などのコンディション面だけでなく、フィジカルやモビリティ向上のトレーニングまで、様々な角度からサポートしています。酒井:そもそもの話をすると、アルビレックス新潟ユース時代に、プロを目指す上で体を作らなくてはいけない、プロで戦える体ってなんだろうと考えることからスタートしました。当時から大塚さんには、体のことや生活習慣など、様々な面で指導をしてもらっていました。その経験があって、コンディショニングにより目を向けるようになりました。自分で言うのもなんですが、トップに上がったときに、フィジカル面で引けを取らない形でスタートできたのは、ユース時代のベース作りがあったからだと思います。自分がプロの世界に入ったときに、あらためて「高校3年間、上を見据えて指導してくれていたんだ」と気がつきました。大塚:僕は育成年代を含め、たくさんの選手を見てきましたが、高徳選手の「覚悟の量」はケタ違いだと感じました。高校1年生の頃から「自分は絶対にプロになるんだ。そのためにはどんな努力も惜しまない」という気持ちが強かった。ユースに所属していたので、間近にトップチームの選手がいる環境だったのですが、自分から積極的に話しかけに行ったり、練習で2人組を作るときも、必ず上手な選手と一緒にやったり。プロになるんだという信念と覚悟は、図抜けたものがありましたね。酒井:面と向かって言われると恥ずかしいですね(笑)。大塚:その延長線上に、「ヨーロッパで活躍したい」「世界で通用する選手になりたい」という気持ちがあって、アルビレックスからドイツへとステップアップしていったわけです。21歳でドイツに足を踏み入れて、最初は通用するレベルじゃなかったかもしれないけど、厳しい環境でさらに自分を成長させていった。その道を選ぶ意思、覚悟の強さが、高徳選手が伸びていった要因のひとつだと思います。酒井:プロになることは、独り立ちすることでもあります。そこで解き放たれて、自分の好きなことをするのか。それともプロとして、一流を目指して取り組むのか。その分岐点がある中で、僕は自分を高めることを選んできました。僕が新潟でプロになった頃、大塚さんは別のクラブにいたのですが、個人的に連絡を取って、パーソナルという形で見てもらうようにお願いをしました。大塚さんとスタッフの方々と「世界で通用する選手になるためには、こうならなくちゃいけない」という目標を掲げてやってきましたし、僕自身、「海外で活躍するためにはなんでもやるぞ」というモチベーションで取り組んでいました。■酒井高徳の取扱説明書――ドイツでプレーするにあたり、具体的にどういう取り組みをされたのでしょうか?酒井:生活面では、食事の管理、体重、体脂肪、睡眠の管理です。食事は試合から逆算して、いつ何を食べるかを、試行錯誤しながら作り上げていきました。具体的には、試合の2日前から炭水化物を中心に、体にエネルギーを貯めるような食べ方をして、試合後すぐに、オーツミルクとプロテインと甘酒をミックスしたものを飲みます。それから食事をして、翌日は疲労回復や免疫の回復に効果がある物を食べます。基本的には自分の体と対話をしながら、食べ物を選ぶようにしていました。大塚:食べ物やリカバリーの内容などは、選手によって少しずつ変わります。それが「酒井高徳の取扱説明書」のようなもので。酒井:まさにそうですね。僕の場合、ドイツにいた頃は、試合前におにぎりやフルーツを食べていたのですが、日本に帰ってきてからは、少し空腹の方がパワーが出やすいように感じたので、試合会場でバナナを半分だけ食べています。食事の内容は、年齢とともに変わりましたね。大塚:ドイツの頃は、リカバリーの方法も試行錯誤していたよね。基本的に、試合後はホテルに泊まらず、バスに乗って何時間もかけて家に帰るわけで。試合後の移動でどうやって睡眠をとるかを考えて、クッションをいろいろ試したり、リカバリーウェアを着るのが嫌だったので、ブランケットタイプを使ったり。酒井:ドイツの頃は年間で50試合以上、多いときは60試合近く出ていました。毎日が試合の連続なので、とにかくリカバリーが重要なんですね。それに加えて日本代表の試合もありました。日本で試合をして、深夜の飛行機でドイツに戻って、中2日で試合をして、翌月も同じスケジュールとか。それを8年ぐらいやりました。大塚:リカバリーの方法は、細かいところまで相談したよね。酒井:かなり大変な思い出として残っています(笑)。そのおかげもあって、僕はこれまで、ケガやコンディション不良で欠場したことがほとんどありません。日本に戻ってきてからも、昨シーズンは全試合に出場しました。連戦に耐えられるケアや準備を続けているからこそ、試合に出続けることができているんだと思います。■『チーム酒井高徳』としてサポート――リカバリーに関して、トレーニング面では、どのようなことをしていたのですか?酒井:試合間隔が中2日なのか、3日なのか、夏か冬かによっても変わってくるのですが、基本的に試合の翌日は有酸素運動をして、疲労はあるけど、体が気持ちいいと感じる強度で動かしていました。あとはその時々で、気になる箇所のストレッチやモビリティのトレーニングですね。怪我に繋がらないために、筋力的な刺激を入れる部分と、全く使わないでしっかり休ませる箇所を分けて取り組んでいました。グラウンド外では交代浴をしたり、睡眠の質を上げるアイテム使って、睡眠時間を記録していました。大塚:考え方として、試合直後からリカバリーは始まっています。プレー中以外の、すべての時間をリカバリーに使うぐらいの気持ちです。酒井:本当に、生活のすべてですもんね。食事も睡眠も生活リズムも、メンタル面も含めてのリカバリーなので。そのなかでも生活習慣は大切で、奥さんと一緒に大塚さんの話を聞いて、食生活も実践しましたし、筋トレやモビリティのトレーニングでは、動画を送ってもらい、見ながらトレーニングしていました。『チーム酒井高徳』として、いろんな人にサポートしてもらったからこそ、連戦の中で疲れない体作りができて、ピッチで良いパフォーマンスが発揮できたと思っています。<第2回に続く>【PR】アスリートサポーター(ジュニアアスリートサポーター)の詳細はこちら>>
2022年04月05日1人目育児中、毎日子どもの寝かしつけで一緒に寝落ちしてしまっていた私。深夜の0時や1時に起きて残った家事を終わらせ、その後また眠るという乱れた睡眠生活がパターン化してしまっていました。分割睡眠でいつも睡眠不足気味、体調不良の日も多かったのですが、2人目妊活を機に睡眠のとり方を見直したことでたくさん良いことがありました。 寝かしつけ後に起きられない⋯1人目である娘が生まれてから2人目の妊活を始めるまで2年ほど、私は毎日娘の寝かしつけ後に夕食の片付けや洗濯物を畳むなどをしていました。寝かしつけ後に残った家事をおこなうために起きなければならないので、娘がベッドに入る時間の30分後に目覚ましをかけていました。 しかしなかなかここで起きることができず、いつも目覚ましを止めて深夜まで眠ってしまう有様。夜中に起きて家事を終わらせ寝ようとすると、一度寝てしまったのが災いして今度はなかなか寝付けないという悪循環に陥っていました。 妊活を機に睡眠サイクルを立て直す続けて眠る時間が短い日々が続き、いつも眠く、イライラすることも多くなっていきました。娘が2歳になるころから2人目を授かりたいと意識し始めましたが、自然に任せていると妊娠できないまま1年ほど経ってしまい……。 いよいよ妊活に本腰を入れようと思い、1人目妊娠のときもお世話になった漢方薬局で、日々の生活についてヒアリングを受けました。そして、体調を整えて妊娠するのにはまとめて眠る生活が不可欠との助言をいただき、思い切って子どもと一緒に21時台に寝てしまい、朝4時台に起きて家事や雑用をする生活に切り替えました。 早寝早起きで良いことづくめに早寝早起き生活を始めてほどなくすると、日中眠くなることがなくなり、元気に過ごせるようになりました。それまでは朝の時間に余裕がなく、1日の始まりからイライラしていたのですが、自分の支度にも娘の支度にも余裕が持てるようになり、心のゆとりも生まれてきました。 また、以前は娘がなかなか寝つかないとき、「まだ起きてやることがあるのに、早く寝てよ!」とこれまたイライラの原因になっていましたが、一緒に寝てしまえるようになったことでこのストレスもなくなり、良いことばかりです。 睡眠サイクルを立て直したことで身体面にも精神面にもゆとりができたことがよかったようで、ほどなくして2人目を授かることもできました! やはり良質な睡眠は心身の健康に不可欠なのだなあと実感しています。現在は、週末だけ以前と同じように寝かしつけ後に起きて、夫婦の時間や自分の時間を持つようにしています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 REIKO作画/加藤みちか著者:澤崎 凪1男1女の母。パーソナルカラーコーディネーターの資格を持ち、色彩関係、ファッション関係のほか、自身の体験をもとにした子育て関係のジャンルを中心にライターとして活動中。
2022年03月19日親の生活習慣、子どもたちはよく見ていますよね…!(汗)■どこで聞いたのその名言名言出たよ。どこで覚えてきたのそれ??お仕事してるときはコーヒーが欠かせません~! そして夜にアルコールをいただいて、そのあとは白湯という生活を送っています(笑)。作業してるとき飲み物を口に運ぶクセがついてしまってるから、常にコップが隣にないとだダメ(苦笑)。娘たちはよく見てるなぁって思うよー。
2022年02月26日妊娠が判明してから、出産するのに必要な自分の体力や筋力に不安を感じました。そこで、毎日1時間の散歩を習慣にすることに。その習慣のおかげで、出産時や産後に助けられたことがありました。 妊娠判明後、体力・筋力が不安に…妊娠する前、ろくに運動をしてこず、出かける予定がないと外にも出ないほどインドア派だった私……。妊娠が判明して出産する瞬間を考えたとき、自分の体力や筋力が一気に不安になり、妊娠中でも継続しておこなうことができる運動を考えていました。 妊娠中は激しい運動もできないし、私はつわりがひどくただでさえ動くのがしんどいことが多く⋯⋯。ヨガやストレッチといった屋内でできる運動をしようかとも思いましたが、体が硬く断念。ハード過ぎずすぐに休憩できる運動を考え、毎日1時間以上散歩することに。1日の散歩にかける時間は、合計すると1時間から2時間ほどでした。 散歩を始めたことで生活習慣が整った今までは昼過ぎに起きてダラダラしてごはんを食べてまた寝て……といった生活をしていました。しかし、子どもが生まれてからのことを考えるとそんな生活も続けていられないなと思ったので、朝に散歩することに。毎朝太陽を浴びながら運動することで体もスッキリし、とても気持ちがいいことがわかって、最初は「赤ちゃんのため……」とおこなっていたことがだんだん楽しくなったのです。それからは進んで散歩に行くことができ、いつもと違う道を通ってみたりして、新しい趣味ができたように感じました。 出産にも役に立った…!?毎日の散歩を続け、いざ出産!となったとき、やっぱり出産は壮絶なものだと実感……。体力は想像していた何倍も必要としたので、毎日散歩をしていたけれど、全然足りない!と感じました。でも、きっと毎日散歩をしていなかったらそんなことを出産中に考える余裕もなかったのかなと、あとで思うように。また、子どもが外に出かけられるようになってからは、一緒に遊ぶのも毎日外に出かけるのもまったくおっくうではなくなっていたので、出産後もとても助かりました。 毎日の散歩で、体力・筋力をつけて生活習慣を見直すことはもちろん、今さらながら外に出る楽しさも知ることができました。これからも子どもと一緒にいろいろなところへ出かけられると思うと、楽しみが尽きません。 監修/助産師 松田玲子作画/加藤みちか著者:橋本 楓0歳女児の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2022年02月16日保育士の中田馨さんが、実は困っている親がやりがちな生活習慣について教えてくれました。テレビなどの動画との付き合い方や離乳食で気をつけたい具体的なことについてご紹介します。こんにちは! 保育士の中田馨です。今回お話しするのは、保育園児の生活習慣のうち、「テレビ」と「離乳食」について。つい家でやりがちなNGについてお伝えします。 長時間テレビなどを見せっぱなしにする保育園から帰ってからのママは大忙しです。私自身も働く母親なのでよくわかります。子どもが中高生になっても寝るまでの時間がバタバタです。これが手のかかる乳幼児だった場合、さらにママのすることは増えます。ですので、ごはんを作っている間に、子どもがテレビを見てくれていると助かりますよね。 ただし、長時間テレビを見せっぱなしにしたり、見ていないときにもテレビをつけっぱなしにするのはやめましょう。 コミュニケーションをせずに動画を見せている以前、「毎日見るくらい大好きな映画があるんです。休日は2本立てで見ました」と教えてくれたママがいました。その映画は大人も見るような映画です。2本立てだとすると1日4時間ずっと画面を見ていることになります。映画などの動画は一方的に情報が流れるものです。その時間は人と関わる経験をしていないということになります。 子どもの集中力で考えると、1回に見るのは20分程度がいいとされています。長い映画などを見る際は、できるだけ大人もコミュニケーションを取りながら見るように心がけましょう。 食事をすべて親が食べさせている私の保育園で働く保育士から聞いた話をします。以前勤めていた保育園に2歳前に入園してきた子がいました。その子はこれまで、自分で食べ物を食べてきた経験がほぼない状態で入園してきたそうです。食事はすべてママが食べさせてきたとのこと。 スプーンやフォークを使った経験がなく、どう使うかもわかっていないようでしたし、年齢に対して手の器用さがなかったそうです。まずは手づかみ食べからスタートしました。その後は、ぐんぐんと食べる能力を発揮していったそうです。 自分で食べる経験をさせていないこれは極端な例なのですが、子どもに食事を任せるとグチャグチャになりますので、離乳食時に自分で食べさせることを避けがちなママもいます。保育園で自分で食べる経験を積んでいきますので、それでいいと言えばそうなのかもしれません。しかし、家庭で家族と一緒に自分で食べるという経験を積むことは、この時期の子どもにとってはかけがえのないことです。 「家族で食べるって楽しいな! おいしいな! よし、もっとたくさん食べるぞ!」と食べる意欲につながっていきます。ママやパパが食べさせることもしつつ、土日など少し余裕がある日は、自分で食べる経験を増やしていきましょう。 もし、少し当てはまることがあったら、少しずつ普段の生活習慣の中に取り入れてみてくださいね! 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2021年12月07日保育園から帰ってきて遊んでいると、おむつをはいているのにズボンが濡れてしまう次男。おむつがいっぱいでもなく、ちゃんとはいているのに何度もおもらしのようにズボンが濡れてしまうことに「なぜ?」と疑問しかありませんでした。何度か繰り返したあと、ふと出産直後の経験を思い出し、理由がわかった経験談をお話しします。 おむつをはいているのになぜ?現在2歳の次男は、生後8カ月のころから保育園に通っています。歩き始めるようになってからは、保育園から帰ってくるとズボンが濡れていることがたびたびありました。 ズボンを着替えさせようとおむつを見ても、おしっこをたくさんしているわけではありません。時には、おむつのラインの色がほとんど変わっていないことも。何度か繰り返し同じことがあったので不思議に思っていると、ズボンが濡れる日は保育経験の少ない若い先生が担当の日だということがわかりました。 次男の産後直後の私の失敗経験私には16歳の長男、14歳の長女、6歳の次女、そして2歳の次男がいます。育児には慣れていると思っていたのですが、長男と次男の年が離れているせいか、次男の産後直後はよくおむつから漏れて服を濡らし、着替えさせていました。 ネットで原因を検索すると、男の子あるあるの失敗をしていました。おむつのはかせ方を改善して直ったので、もしかしたらそれが原因では?と、保育園でも対応をしてもらうように話をすることにしたのです。 おむつが濡れた原因は一緒!無事に解決保育園の先生に、「何度か帰ってからズボンが濡れてしまっています。おむつをはかせるときに、男の子はおしっこが漏れないようにおむつの下側で吸収できるようにはかせてください!」とお願いしました。すると、それからズボンが濡れることがなくなったのです。 ベテラン先生のときには起こらなかったことなので、新米先生との経験の差かな~と思います。ただおむつをはかせるだけですが、ちょっとしたことで漏れなくなったので、私も自分がはかせるときには毎度確認するようになりました。 3人の育児経験がある私でも、久しぶりの男の子のおむつ替えは失敗してしまいました。そのため、いくら保育園の先生とはいえ失敗することがあるんだと実感した出来事でした。その後、ズボンがおもらしで濡れることはなくなったのでひと安心。しかし次はトイトレなので、またズボンが濡れるのを覚悟しています。 監修/助産師REIKO著者:松田みさと長男と次男が15歳差の2男2女の母。仕事をしながら子育てに奮闘中。現在はライターとして、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2021年09月26日嫁ぎ先の義祖母との関係がうまくいかず、悩んでいたお嫁さん。そして義祖母が老人ホームに行ったのは自分のせいではないかと罪悪感を感じ……。その後のお嫁さんの気持ちの変化や、現在の関係についても紹介しています。私が縁もゆかりもない田舎にある夫の実家で義父母と義祖父母と暮らし始めたのは、9年前のことでした。そのころは義祖母のことが好きになれずつらい思いをしましたが、今思うと本当につらかったのは義祖母のほうだったのかもしれません。そんな義祖母と私との関係についてお話しします。 義祖母がどんどん嫌いになった日々当初、右も左もわからない私にいろいろ教えてくれたのが義祖母です。義祖母はおしゃべりな人で、最初はありがたかったのですが、もともと内向的な私は私生活にぐいぐい踏み込まれている気がして嫌な気持ちが増えていきました。 また、洗濯物を干す向きが悪いとか、妊娠中はあれをするなとか古い価値観であれこれうるさく、口を開けば田舎特有の噂話や悪口ばかりで、なんだか相手をするのにも疲れてしまいました。私は次第に必要以上の会話はしなくなり、義祖母を避けるようになってしまったのです。 息子が生まれると、さらに関係は悪化息子が生まれてからは、さらに義祖母と関わるのが嫌になりました。息子の泣き声がしただけで見にこようとしたり、畑仕事のあとなどの手もしっかり洗わないまま息子に触ろうとしたり……。さらに、大量の物を溜め込む不衛生な自室から持ってきた、賞味期限が数年前の食べ物を息子にあげようとするなど、やめてほしいことが増えていきました。 今思えば、はっきり伝えたら何か変わったかもしれません。でも同居など生活すべてに嫌気がさしていた私は、冷たい態度で暗に示すことしかできなかったのです。 老人ホームに行ったのは私のせい?義祖父が亡くなり、第2子が誕生してしばらく経ったある日、義祖母が老人ホームに入ると言い出しました。家族は止めようとしましたが、義祖母の決意は固く、「未来あるお前たちのために家をあけるよ」というようなかっこいい台詞を残して出て行ったそうです。 ずっと悪いことをしているという罪悪感があったので、私は義祖母を見送ることができませんでした。後に「おばあが出て行ったのはお前のせいだ」と夫に責められたときも、何も言い返せませんでした。 現在、老人ホームに行った義祖母は、仲間に囲まれて楽しく暮らしています。私も義祖母がたまに帰ってきたときには、ひ孫と存分にふれあってもらったり、月に1度「ひ孫新聞」を作り近況報告をしたりするようになりました。義祖母にしてしまったことが消えるわけではありませんが、元気な姿を見るだけで少し救われる思いがします。 著者:やましたくるみ2男2女の母。結婚を機に田舎に移り住み、のんびり子育てを楽しみながら、自身の体験談を中心に執筆中。
2021年09月23日現在住んでいるアパートに引っ越してきたのは長男が2歳前で、次男はまだ妊娠中のころでした。私の実家に近く、希望していた家賃で部屋の広さも理想的。ですが、引っ越してきて間もなく次男が生まれたので1カ月間、里帰りをしていました。しかし、里帰りを終えて自宅へ戻ってきたところ、苦情を言ってくる女性が現れたのです……。 母が迎えにきた車のエンジン音に文句苦情を言ってくるその女性は、私の住むアパートのすぐ下の階に住んでいる80代くらいの方でした。母が車で迎えにきてくれるときに待っているのは、ちょうどその女性の部屋の隣。車のエアコンをつけたまま待っていたのに対し、「エンジン音がうるさい」と言うのです。 準備をしていて待っていも、子どもが幼いので出かけるまでに片付けをしたり、靴を履かせたり、すぐに出発することは難しいです。エアコンをかけたまま待つのは申し訳ないと思うのですが、夏は暑いしエアコンをつけたまま5~10分程度は許してくれないものか……とモヤモヤしていました。 足音がうるさいとパズルを買ってくるその後もその女性からの苦情は続きました。エンジン音の次には足音や物音がうるさい、という苦情でした。しかも、その女性は「このパズルで遊んでください」とパズルを買って持ってきたのです。 わが家にもパズルはありましたが、元気盛りの男の子が静かにパズルを1日中するはずもありません。トミカ、プラレール、走り回ったり飛んだり……。私はその女性に対して、うるさくて申し訳ないとは思いつつも、子どものことをわかってくれないことに対して少々不満を感じていました。 引っ越しを考えたが、直接女性と話してみることに私はその女性に注意されてから、長男にはできるだけ静かに遊ぶように言いましたが、100%は無理でした。下の階に気をつかうことも大切ですが、長男の行動に対してダメダメ言ってしまう自分が嫌で引っ越しを考えることも。しかし、少しでも理解してくれないかと直接その女性と話す機会をつくったのです。 意外だった女性の気持ちとは?すると、女性は自分自身の子育てについて語ってくれました。その女性は4人のお子さんを働きながら育て、保育所から帰ってきたらパズルやおえかきなど、比較的静かにできる知恵遊びなどばかりして遊んでいたとか。 しかし、私は専業主婦なので1日中家にいます。外に連れ出したいのは山々ですが、今はコロナ禍ということもあり、なかなか思うように外に連れ出すことはできずにいる……という事情を女性に理解してほしいと思い、伝えました。すると、それからというもの苦情を言ってこなくなり、会うと世間話をしてくるようになりました。 引っ越し先で苦情を言ってくる人がいて、はじめはかなりストレスでした。しかしその女性とは、お互いに話す機会を設けることで前より解決したような気がします。これからまた何か問題があればしっかり話し合う機会を作って、思っていることを言い合える環境を作りたいなと思っています。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日なりますように! 監修/助産師REIKO著者:森下ミメカ2歳男児と0歳男児の母。長男妊娠を機に専業主婦に。2歳差育児の大変さを痛感中。現在、子育てや暮らしについてのブログや体験談を執筆している。
2021年09月22日大学時代に生理が3カ月止まってしまい、受診しようにも婦人科にかかったことがない上、どこの病院がいいのかと困っていた女性。そんなとき偶然の出会いによって万事解決したという体験談です。 私は大学生のころ、実家を離れてひとり暮らしをしていました。私が所属していた学部は理系だったこともあり、学科配属される3年時から一気に実験や論文執筆など忙しい日々が始まります。連日深夜まで研究に打ち込んでいた私でしたが、ある日、生理が随分きていないことに気づいたのです……。 前の生理はいつ?当時の私は通常の研究に加え、若手の研究発表会の幹事なども抱えており、毎日忙しく過ごしていました。夜10時くらいまで研究室にいて、そのまま先輩に連れられて飲みに行く日々。研究も楽しかったですし、お酒も大好きだったのでまったく苦ではなかったのですが、ある日ふと「最近生理きてないな……」と気づいたのです。 手帳を確認してみると、前回の生理はなんと3カ月前! 体調にはまったく問題ないものの、ここまで間が空いたのは初めてでさすがに心配になりました。 まさか妊娠…?まずは妊娠を疑って妊娠検査薬を使ってみましたが、結果は陰性。ほっと胸をなでおろしたものの、生理がこない事実は変わりません。 病院に行ったほうがいいのはわかっていましたが、何となく「妊娠しているわけではないのに産婦人科に行く」ということに抵抗がありました。また学科配属と同時に引っ越した私は土地勘がなく、産婦人科がどこにあるのかすらわかりませんでした。 私が相談したのは…不安を抱えたままいつものように飲みに行くと、たまたま近くの席に座っていた地元のお姉さんと仲良くなりました。酔った勢いもあって生理がこないことをぽろっと話すと、お姉さんは穏やかに「私も生理不順で、低用量ピル飲んでるんだけどとってもラクだよ。近所にお産を扱ってない婦人科だけの病院があるから行きやすいよ」と教えてくれました。 勇気を出して病院へ後日、お姉さんに後押しされ、教えてもらった婦人科に向かいました。受付で番号札を渡され、その番号で呼び出されるなど、プライバシーが配慮されてました。ファッション誌がたくさんあったり、ハーブティーが飲み放題だったりとまるで美容院のような雰囲気です。 内診台での診察は少し怖かったものの、先生が声掛けしながらゆっくり進めてくれてあっさり終わりました。診察の結果、大きな問題は見つからなかったものの、その後は生理のリズムを整えるため低用量ピルを用いた治療をおこなっていくことになりました。 低用量ピルを飲み始めると、幸い副作用などもなく生理周期が整い、生理の量や生理痛も減って本当にラクになりました。あのとき、たまたま会えたお姉さんに相談していなかったら、不安を抱えながらもなかなか病院に行けなかったと思うので、本当に相談できてよかったです。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者:岩崎はるか
2021年09月20日生理痛がひどくて悩まされていた女性が、婦人科を受診し低用量ピルの服用を始めたそうです。低用量ピルを使ってよかったことや副作用の有無についてなど体験談を紹介しています。 もともと生理が重く、薬を服用しないと動けなくなるほどの生理痛に悩まされていました。2年ほど前に低用量ピルの存在を知り、婦人科で診察を受けて服用しています。そんな私が低用量ピルを始めたきっかけと、服用して特によかったと感じていることをお伝えします。 低用量ピルを始めたきっかけは知人の紹介婦人科に行ってみようと思ったきっかけは、知人から病院を紹介してもらったことです。診察で生理中の症状を説明して、低用量ピルを処方してもらいました。先生からは血栓症の予防で水分をこまめにとったほうがいいと教えてもらい、常に意識しています。 服用し始めたときは副作用で胸の張りとだるさを感じていましたが、1カ月ほどで症状はなくなりました。また、毎日決まった時間に飲むことを意識しなければならず、最初はカレンダーにメモをするなど大変でしたが、今では習慣になっています。 PMSが軽減されたピルを服用してまず実感したのは、生理痛の緩和でした。効果には個人差があると思いますが、以前は生理中は動けなくなるほどひどかったのが、今では普段と同じように生活できています。 また、PMS(月経前症候群)の症状である胸の張りやイライラも軽減されたと感じています。特に胸の張りの痛みに悩まされていましたが、服用してから数カ月後にはほとんど症状が出なくなりました。生理前の不調が軽減されたことで、生理との付き合い方がじょうずになったような気がします。 生理周期を把握して心に余裕が生まれたそれまでは予定していなかった日に生理がきてしまい、慌ててナプキンを買うことが度々ありました。今では安定した周期で生理がくるようになったので、その心配もなく気持ちに余裕が生まれています。遅れたり早まったりする不安がなくなったことで、生理がいつくるかわからない状態をストレスに感じていたと実感。 生理前にイライラすることがあっても、生理前だからこう思ってしまうんだな、と考えられるようになり気持ちがラクになりました。一緒に住んでいるパートナーにも生理周期を共有して、その前後の家事分担を減らしてもらうなど助けてもらっています。 婦人科に対するハードルが下がった低用量ピルの服用を始めて通院するようになってから、婦人科へのハードルがぐっと下がりました。これまで何か違和感があっても行く勇気が出ず、ついそのまま過ごしていましたが、今は不安を解消するように心がけています。 例えば、おりものがいつもと違うけど大丈夫かな……と心配になったとき、次の診察で質問できるようにメモをする癖ができました。また、婦人科に行くのが習慣になったことで、低用量ピルの処方だけでなく定期的な検査もしてもらうようになりました。 最初は低用量ピルの知識がなかったので不安もありましたが、今では身近な存在になりました。効果として身体的な負担の軽減だけでなく、精神的にもラクになったと感じています。生理は痛くて当たり前だと思い込んでいましたが、その考えが間違っていたことも実感。もちろん服用する上で注意点もあるため、それを守りながら継続していきたいです。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者:上原あや
2021年09月19日普段から便秘がちなのに、生理時はさらにひどくなり悩んでいた女性。生理中のつらい便秘を改善しようと試行錯誤したそうです。努力を続けた結果、どうなったのか……現在の様子を紹介しています。 私は元々便秘がちなのですが、20代後半からは生理中に輪をかけて便秘がひどくなり悩まされています。おなかが張って動くのもつらいので、毎月生理がくるのが憂うつに……。33歳になった今では、少しずつこのサイクルに慣れてきてうまく付き合えるようになってきました。これまでの奮闘と試行錯誤の体験をお話しします。 便秘の予兆生理がくる2~3日前になると、私は必ずおなかが張った感覚に襲われます。それが予兆となり、生理が始まると決まってひどい便秘に。元々便秘がちな私は、生理前にお通じがないときもあるので、ひどいときにはおなかが張り過ぎて急激な腹痛に襲われ、動けなくなってしまった経験もありました。 しばらくおなかをさすって痛みを逃すと動けるのですが、生理痛も相まって冷や汗をかきながら痛みにもがくのでした。生理の予兆があると毎月、「今回はひどくなりませんように」と願いつつ、憂うつな気分になります。 改善に試行錯誤便秘に悩まされ始めたころは整腸剤を飲んだのですが、あまり効かなかったり、逆に効きすぎて下痢気味になってしまったりと、体に合いませんでした。 子どものころから続いている便秘なので半分諦めていましたが、試しに乳酸菌飲料や食物繊維、水分補給などの食事療法で体質改善を試みるように。普段の便秘は多少改善しましたが、生理になるとやはりひどい便秘になりました。 体調に合わせて決定的な改善方法は未だ見つかっていませんが、33歳の現在は体調に合わせた生活を心がけることで、生理時の便秘と付き合えるようになってきました。おなかが張っているときは普段よりも食事量を減らしたり、おなかを温めて早く寝るようにしたりと、地味な方法ですが私には意外と効果があるようです。 1年ほどかけた食事改善によって普段の便通が良くなってきたので、生理がきそうなときはこまめにトイレに行くようにしたら、動けないほど苦しい痛みに襲われることは減ってきました。 私の周りには生理のときに便秘になるという人はおらず、悩みを共有することはできなかったのですが、少しずつ自分の体の不調とうまく付き合えるようになってきてほっとしました。同時に、体質改善はとても時間がかかるのだなと感じ、これからも地道に自分の生理時の体と向き合っていきたいと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者:川崎まり
2021年09月18日初潮からずっと規則正しくきていた生理が、20代でひどい生理不順になってしまった女性。生理不順の原因として思い当たることや、その後、生理周期が改善されるまでの経緯を紹介しています。 私は生理が3カ月こないなど、ひどい生理不順を経験したことがあります。しかし、今では月1回の規則正しい周期で生理がくるように。そこで、私が経験した生理不順はどのようなものだったか、また、規則正しい生理周期に戻ったきっかけなどをご紹介します。 21歳で初めて経験した生理不順初潮から20歳まで当たり前に月1回きていた生理が、21歳になってから度々遅れるようになりました。「生理不順」という言葉は知っていましたが、自分がその状態にあるとは思っていませんでした。 幸か不幸か、生理が遅れる以外の症状がなかったこともあって、病院には行かずに放置して様子を見ていました。しかし、はじめは「生理予定日から数日遅れる」程度だった生理不順がだんだん悪化していき、半月遅れることが当たり前になっていったのです。 生理が3カ月こない!自分が生理不順の状態にあるとハッキリ自覚したのは、生理が丸3カ月遅れたときです。それほど長く生理が止まると妊娠の可能性が視野に入りますが、当時心当たりはまったくなく、ピタリと止まってしまった生理に初めて「怖い」と感じました。 それでもなお、私は病院に行きませんでした。そのころの私は、仕事や人間関係に悩み、常に疲れ切っていたのです。生理不順の他にもいろいろな不調を抱えていたため、何から手を付けて良いかわからなかったのも理由の1つです。 あることをきっかけに生理不順が治った長く続いた生理不順でしたが、あることをきっかけに自然に治りました。そのきっかけとは転職です。転職によって環境が変わり、仕事や人間関係に関する悩みから解放されたことで、生理不順は自然に治りました。思うに、私の生理不順の原因はストレスだったのかもしれません。 現に転職から何年も経った今では、生理周期に月単位の大きなズレが起こることもなく、予定通りに生理がくるようになりました。ストレスは万病のもとと言いますが、生理周期をここまで乱れさせてしまうこともあるのか、と驚きでした。 生理不順とは無縁だと思っていた私ですが、そんな私でも生理周期が突然、大幅に乱れてしまいました。原因はハッキリわかりませんでしたが、過ごす環境のなかにあったのかもしれません。生理不順は、長引けば妊娠しにくくなるなどのリスクを孕んだ問題。だからこそ、思い切って環境を変えてストレスから離れた結果、ひどい生理不順から解放されて本当によかったと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者:半田ふみ
2021年09月17日修学旅行中に生理がきてしまい、みんなと一緒にマリンスポーツを楽しむことができなかった女性。悔しい思いでいっぱいだったとき、友だちのやさしい行動によって救われたという体験談です。 私が高校2年生のときのことです。沖縄での修学旅行1日目に生理がきてしまい、タンポンを準備していたものの、うまく使えずに悔しい思いをしました。マリンスポーツを楽しみたかった……そんな悔しさを晴らしてくれたのは、仲の良い友だちでした。 修学旅行中に生理がきた!高校生活の楽しみの1つ、修学旅行。しかし、生理予定日が早まり、なんと修学旅行1日目に生理がきてしまったのです。行き先は沖縄で、しかも生理2日目には海に行くことになっていました。 高校生のころは生理周期が定まらなかったので、早めに生理がくることを想定して、念のために生理用品を準備していました。さらに、使ったことのないタンポンも母のすすめで持参していました。これで一安心!のはずだったのに……。 初めてタンポンに挑戦! でも…水着に着替える前にトイレでタンポンを使おうとしましたが、どうしても怖くて入れることができませんでした。説明書を読んでも、これで合っているのかわからず焦るばかり。楽しみにしていた沖縄の海なのに……と、悔しくて涙が出てきました。 ずっとトイレに入っている私のことを心配した同じグループの友だちが様子を見にきてくれましたが、みんなにとっても一生に一度の高校の修学旅行を楽しんでほしくて、「私、海は諦めるー!」と笑うことしかできませんでした。 友だちが「私も生理になっちゃった」その数分後、グループ内の他の友だちが私のところにきて、「私も生理になっちゃった~」と言ったのです。砂浜でひとり座って過ごすしかないのかな~と思っていましたが、その友だちと浅瀬で遊んだり写真を撮り合ったり、海に入れなくても楽しい時間を過ごせました。 ですが、修学旅行から帰って1週間ほど経つころ、彼女がポーチを持ってトイレから出てくるところを目撃したのです。沖縄で「生理がきた」と言っていたのは、私を長時間ひとりにさせないための嘘だったのかもしれません。当時は彼女に聞けませんでしたが……。 イベントに合わせて生理用品を準備した場合、当日正しく使えるようにあらかじめ使用感などを確認しておくことが大事だと学びました。今では1児の母となったその友だちとの交流は続いています。大人になってからあのときのことを聞いてみると、生理がきたというのはやっぱり嘘だったそうです。「あのとき楽しかったからいいんだよ~」と笑って言ってくれました。 監修/助産師REIKO ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者:沖 千夏
2021年09月16日生理中にイライラすることが多かった女性。周りの人に八つ当たりをしてしまう自分が嫌だったそうです。そんななか、生理中のイライラとうまく付き合う方法を見つけたというお話です。 生理中は体調が悪くなり、いつもと同じように生活できずに精神的に不安定になる私。イライラして周りの人に当たってしまい、後悔したことが無数にあります。生理時の自分の感情をコントロールできず困っていた私が、生理とうまく付き合うために必要なものに気付きました。生理であることを受け止め、イライラを軽減するために私がおこなったことをお伝えします。 生理中のイライラがひどい私は生理中に普段より体が思うように動かせないことや、周りからはなかなか理解されない体調の悪さで、精神的に不安定になっていました。 さらに、生理中はイライラすることが多く、家族や身近な人に当たってしまうことも……。それが原因で言葉がきつくなり、同僚に仕事のミスを指摘することでストレスを発散させていました。自分でも「人を傷つけている」という自覚があり、そんな自分を何とかしたいと思っていました。 生理について知ることでイライラ対策!?生理中の心の状態を何とかしたいと思った私がしたことは、生理のメカニズムとホルモンの勉強です。女性の体について本を読んだり、産婦人科で開催されていた女性ホルモンの講座を受けたりしました。 そして、生理前や生理中は女性ホルモンのバランスが影響し、精神的に不安定になるメカニズムを知ったのです。専門家に頼り、知識を身につけることの大切さを感じました。生理中にイライラしてしまうのは当たり前のことだとわかり、気持ちはラクになりました。 当たり前を受け入れる余裕「精神的に不安定になるのはホルモンバランスの影響を受けているから」と理解できてからは、生理中にイライラするのは当たり前のことなんだと納得しました。 それまでの私は、「女性ならみんな生理を乗り越えて普段通りにふるまうのに、感情をコントロールできない自分はダメだ」と自分を責める気持ちがありました。ですが、女性の体のメカニズムを知ったことで、当たり前の現象だと受け入れられるように。原因を知って受け入れることで、初めて自分の感情に余裕が生まれたのです。 私は生理中にできないことばかりに意識が向き、精神的に不安定になっていました。そのせいでイライラしたり、人にあたってしまったりして後悔したことも。しかし、女性ホルモンが感情にも影響していることを知ったことで、心にゆとりができました。これからは生理という現象と自分の感情の変化を受け入れ、気持ちをラクにして生活していきたいです。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者:三宅ちよこ
2021年09月16日昔から生理痛がひどかったものの、周りに知られたくない思いが強く、我慢するしかないと思っていた女性。しかし生理痛で苦しむ姿を初めて夫に見せると、素敵な神対応を見せてくれたそうです。 私は昔から生理痛が重く、痛みでうずくまってしまうこともあるほどです。しかし、生理で苦しむ自分の姿を他人に見せたくない気持ちが強く、生理中は強がってやり過ごす日々。そんな私に、弱さを見せて人を頼ってもいいと教えてくれたのは夫でした。今回は、生理痛で苦しむ私にやさしく寄り添い、支えてくれた夫の神対応を紹介します。 激しい生理痛とナプキン切れある休日、夫とショッピングに行くため、朝から化粧をしたり服を選んだりとウキウキしながら準備をしていました。しかし下腹部に違和感を覚えてトイレへ行くと、ショーツに経血が。生理予定日が早まったことに加え、1日目にもかかわらずどんどんひどくなる生理痛に焦りながらも、とにかくナプキンをつけようと棚を探りました。 悪いことは重なるようで、その日に限って夜用ナプキンがなく、軽い日用の薄いナプキンしか見当たりません。1日目も量が多い私は昼用1枚では間に合わず、漏れてしまうおそれも。緊急処置として2枚重ね、トイレを出ました。鎮痛剤を服用し、我慢しながら化粧を続けましたが長くは続かず、最終的にソファーでうずくまってしまいました。 約束を台なしにしたくないから…なかなか休みが取れない夫と、不規則な勤務形態の私。どうにか2人で予定を合わせて取れた休日だったため、「私のせいで台なしになる」「生理で苦しむ女性は私だけじゃない」と罪悪感と強がりでいっぱいに。 鎮痛剤が効くまでどうにか痛みをやりすごし、出発前にコンビニに行って夜用ナプキンを買えば問題ないだろうと耐えることにしました。しかしそこで、別室で着替えていた夫がリビングでうずくまる私を発見し「えっ!? どうしたの!?」と取り乱し始めたのです。 やさしすぎる! 夫の神対応うずくまるほど苦しむ私を見たことがなかった夫。それゆえにひどく焦ったようで、「体調悪い?」「病院行こうか?」とバタバタ。ただの生理なのにと逆に申し訳なくなり、「生理痛だし大丈夫。薬効くまではいつもこうだよ」と正直に伝えました。すると「今まで遠慮してたの!? そういうのは言わなきゃだめだよ!」と、予約していた店はキャンセルしベッドに連れて行ってくれました。 さらに夜用のナプキンがないから買いに行きたいと伝えると、3~4種類の夜用ナプキンを買ってきてくれた夫。「あんなに種類があるとは思わなかった」と大きな袋からいくつもナプキンを出す姿に、痛みを忘れてこちらも大笑い。「何で今まで強がってたんだろう」と不思議になるくらいやさしく寄り添う夫のおかげで、とても救われた1日になりました。 私はこれまで「生理で苦しむ姿を見せるのはよくない」「男性は生理を嫌がるもの」と偏った認識を持って生きていました。しかし今回の夫の行動で、無駄に気を張っていただけだと気付きました。弱い部分を見せても良い、つらいときは遠慮せず頼っても良いと教えてくれた夫には、今でも感謝しかありません。 監修/助産師REIKO ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者:長田さやか
2021年09月15日中学生時代から悩んでいた生理不順と生理中のにおいを解決した女性の体験談です。悩みを抱えたままにせず、自分の体と向き合う大切さを実感したそうです。具体的におこなったことや便利だったアイテも紹介しています。 私は中学生のころから生理痛は比較的軽いほうでしたが、生理中のにおいと生理不順に悩まされていました。そのとき始めた対策は、今でも続けています。その2つの悩みから解放されたきっかけや具体例をご紹介します。 生理中の独特なにおい 生理中のにおいについては、私なりに対策はしていました。高校の制服のスカートを短くしていたため、生理のときはスパッツをはいていましたが、それでも独特のにおいが気になり、悩んだ末の対策としてタンポンを使用することに……。 においは多少気にならなくなったのですが、私は経血量が多くタンポンの交換頻度が高いのと、使用感が苦手ですぐにナプキンに戻してしまいました。 デリケートゾーン専用の商品で悩みを解決!それまでデリケートゾーンはボディソープで洗い、生理中は普段より念入りに洗うようにしていました。何か他にいい対策はないかとネットで調べていたときに見つけたのが、デリケートゾーン専用のせっけんやウェットシートです。 デリケートゾーン専用のせっけんでやさしく洗うようにし、日中はデリケートゾーン専用のウェットシートでこまめに拭くようにしてみると、かなりにおいが軽減されたのです! 生理不順に悩むも…生理中のにおいの他に、もう1つ悩んでいたのが生理不順。高校2年生になるころ、原因はわかりませんがだんだん生理周期が乱れていき、2週間に1回のペースで生理がくるようになってしまいました。 友人にも生理不順の子が何人かいたので、婦人科にも行かずそのままにしていましたが、当時付き合っていた彼との予定が立てづらく悩んでいました。ある日、彼と旅行の予定を立てていたので、この日だけは生理を避けたい……と思い、勇気を出して婦人科を受診。そこで低用量ピルを処方してもらいました。 低用量ピルで生理周期が整う 低用量ピルを服用し始めたころは副作用で肌荒れしましたが、1週間もすると落ち着き、きれいに28日周期で生理がくるようになりました。さらに、経血量も減り生理期間も4日で終わるように。 毎月の生理を自分でコントロールできる安心感がとてもうれしかったです。 当時は婦人科に行くのも勇気がいり、「友人にも生理不順の子がいるし、行かなくても大丈夫かな」と思っていました。ですが、生理中の悩みを解消してからは毎月憂うつにならず、自分の体としっかり向き合うことができるようになりました。おかげで今でも生理不順もなく、においも気になっていません! ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者:桜田 かのん
2021年09月15日原因不明で生理が8カ月止まってから、再びくるようになるまでの体験談です。生理が止まる前と止まってからの生活を比較することから始め、生活改善のために実践した内容も紹介しています。 大学2年生のころ、生理が8カ月止まってしまいました。妊娠しているわけでもなく、BMIも18程度。大きな悩みやストレスもなく、本当に原因不明の状態でした。生理が止まってから5カ月程でようやく婦人科へ。そのときの受診結果や、生理不順を改善するためにしたこと、そして生理が再開したきっかけなどを紹介します。 産婦人科での診断結果大学2年生のころ、生理が8カ月止まってしまったのですが、当時モデルをしていたため、撮影と生理が被らないことがうれしくて「こないならこないでいいや」と軽く考えていました。 しかし生理が止まってから5カ月程たったある日、今まで気にしていなかった鼻下の産毛が濃くなったような気がしたのです。それを見て、「もしや男性ホルモンが優位になっているのでは?」と焦り始めました。そして、事情を知った母親に、半ば強引に産婦人科へ連れていかれました。 産婦人科の先生からは「女性ホルモンがうまく分泌されていない可能性が高い」と告げられました。産婦人科ではホルモン錠剤を処方してもらい、様子を見ることに。 処方薬では解決せずその後、思い当たる生理不順の原因の洗い出しをおこないました。私は実家暮らしで母親が朝食と夕食はもちろん、お弁当も作ってくれていたので食事面は問題なし。陽気な性格で友人も多く、勉強もそこそこ、恋人ともまあ問題なしと、これといったストレスも見つからず。かといって体に異常があるわけでもなく、やや痩せ気味なだけでした。 そこで、BMIが18.5になるよう3食の食事は続けつつ、週4~5日おこなっていた10kmランニングやダンスといった過度な運動を減らし、軽くジョギングをする程度に変えました。さらに深夜のアルバイトを辞め、朝から授業前までの午前アルバイトへ変更。 私としては大学生の生活としては非常に規則正しく、環境を改善する最大限の努力をしましたが、1カ月たっても生理がくることはありませんでした。 突然、生理が再開!生理不順に気が付くまではストレスも少なく楽しく生活していたのに、生理不順そのものが私にとって最大のストレスとなってしまいました。そんなとき、 生活の改善後、運動量が減っていたので、母親が通っていたホットヨガに一緒に行くことにしました。 体が柔らかくなり、気持ちよく汗をかけるのでどハマり! 週に1回、多い週では3回とコンスタントに通うように。するとある日突然、生理がきたのです! 私の場合は正しい生活習慣と処方箋、ヨガで解決となりましたが、体に良いもの・悪いものは人それぞれ。ネットの情報だけを頼りにせず、信頼できる医療機関に相談しながら、何でも自分から進んでおこなってみることも必要だと思いました。早期受診をすればよかったと反省もしつつ、改善のために積極的に動いた当時の自分に感謝しています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者:箭内美萌
2021年09月14日生理2日目に、6歳のお姉ちゃんと1歳の息子さんを連れて1日中公園で遊んでいたママ。子どもたちに付き合っているうちに、トイレに行くタイミングを逃して大変なことになってしまったという生理失敗談です。わが家には、元気いっぱいの8歳の娘と3歳の息子がいます。息子が1歳のころ、生理2日目にお姉ちゃんのお友だち親子と出かけ、夏のレジャーを楽しんでいたのですが、子どもたちに気を取られて自分がトイレに行くタイミングを失ってしまい……。私がやってしまった、生理の大失敗をお伝えします。 夏の暑い日のレジャー息子が1歳のときのことです。暑い夏のある日、5歳上のお姉ちゃんとお姉ちゃんのお友だち親子と、公園のじゃぶじゃぶ池に遊びに行きました。暑くなる前の朝早くから集合して、水遊びをしたり、おいかけっこをしたり、お昼を食べたり……。 その日は生理2日目でしたが、幸い体調がよかったのでアクティブに動けました。とはいえ、お姉ちゃんたちに付き合いながら、目が離せない盛りの息子と遊んだり、お世話したり授乳したりと、とても目まぐるしかったのを覚えています。 暑さと疲れで息子がグズグズに!午後になり、盛り上がって疲れを知らないお姉ちゃんたちは、別の公園に移動しようということに。タイミングを見てトイレに行きたいと思っていたのですが、慌てて荷物をまとめて移動。移動した先では、暑さと疲れから息子がグズグズし始めました。お昼寝したいのに、にぎやかな周りが気になってなかなか眠れないようです。 なんとか寝かしつけられたものの、その日はベビーカーがなく抱っこひもしか持っていないという状況。やっと寝た息子をお友だちのママさんに預けてトイレに行く、ということも難しく、そのまま過ごすことになってしまいました。 もともとトイレが遠いことが仇に私はもともとトイレに頻繁に行くほうではなく、体には良くないと思いながらも、長時間我慢してしまうところがあります。その日は暑く汗もかいていたので、いつも以上にトイレに行かなきゃ、という状況にはなっていませんでした。とはいえ生理2日目。タンポンと夜用のナプキンをつけてはいたけれど、さすがに不安になってきました。 お姉ちゃんたちを児童館に誘導することに成功したので、児童館に着いたら早速、息子をおろしてトイレに行こうと思っていました。ところが、児童館に着いた途端に起きてしまった息子。トイレに行こうにも、ママが離れようとするとギャン泣きに。そこでもまた、タイミングを失ってしまいました。 嫌な予感がして見てみると…しばらくおもちゃで一緒に遊んで息子の機嫌が良くなったところで、一緒にトイレに行くことに成功。すでに嫌な予感はしていたのですが、トイレの鏡を見ると……夏の薄いスカートに、とても大きなシミがくっきりとできていました!! やっぱり……。さすがに長時間耐えきれず、漏れてしまっていたのです。 頭は真っ白になりましたが、床に座らずに遊んでいたため、幸いスカート以外に被害はなく、誰かに迷惑をかけることもなかったのでほっとしました。また、その日は水遊びをして大きなタオルを持っていたので、腰にタオルを巻いてなんとか帰宅することができました。 想定外のこともいろいろとあったとはいえ、計画的にトイレに行かずこのような失敗をしてしまったことをとても反省しました。お友だち親子に変に遠慮してしまったことも原因かなと思います。子どもたちと一緒にいると予定通りにいかないことも多い分、もっと計画的に行動しないといけないなと痛感した出来事でした。 監修/助産師REIKO ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者:坂井香子
2021年09月14日今の夫と19歳から交際をスタートし、交際5年目にやっと結婚!結婚してから初めての共同生活がスタートしました。ところが、思わぬ習慣の違いで夫と揉め事に。ついには、義実家も巻き込んだ大騒動に発展してしまったのです! まさかバスタオルを毎日洗うか洗わないかで揉めるとは思わず、私には未だに衝撃的です。このとき義父母から「嫁は毎日、洗濯物を洗うなんておかしい」と言われたことは根に持っていますが、これを私は「タオル事件」として衝撃的な思い出の1つにしています(笑)。「タオル事件」以降は、たまにカビたタオルを見つけると、夫が「そろそろ買い替えどきだね?こんなにカビが生えてるのってわかりやすいんだね」と言って、ちゃんと理解してくれるようになりました。 ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 原案/つっきーさん作画/ちゃこイラスト制作者:イラストレーター ちゃこ漫画のお仕事をしています。インスタグラムでグルメ備忘録を更新中。
2021年09月10日わが家には3人の子どもがいますが、一番上の長女は2歳6カ月、次女は1歳11カ月で自然とトイレに行くようになり、あまりトイトレで苦労したことはありませんでした。しかし、末っ子の長男は甘えん坊でなかなか赤ちゃんっぽさが抜けず、3歳が近づいてきてもトイレに向かう気配がありません。これまで、それほど特別「トイトレ」というようなことをしたことがなかった私も、さすがに焦り始めていたのですが……。 進まないトイトレそもそも長男は体が非常に小さく、補助便座を使ってもお尻が落ちそうになっていたため、1歳代のときは便座に座らせることすらできませんでした。2歳になり少しずつ補助便座に座らせるようにしてみましたが、本当に座るだけでまったく意味を理解していないようです。男の子ということもあり、夫にお願いして立っておしっこをする様子を見せたり、息子自身も立ち小便にチャレンジしたりしましたが、どれも効果はなく月日だけが過ぎていきました。 水遊び中もじもじする息子あっという間にトイトレを始めて半年が経ち、幼稚園の手続きなどが目に見えてきた夏本番、私は焦っていました。しかし、意外なところで転機が訪れたのです。ある日、庭にビニールプールを出して子どもたちに水遊びをさせていると、遊んでいた息子が股間を抑えてもじもじしていました。 「おしっこが出そうなんだ」と気づいた私は息子の海パンを脱がせ、大急ぎでトイレへ。補助便座に座らせると、すぐに「ちょろちょろちょろ」と水音が聞こえてきました! 完全に私がタイミングを見極めただけでしたが、息子は初めてトイレで用を足すことができたのです。 1回だけと思いきやまさかのトイトレ終了ほぼ偶然というような初めてのトイレ成功でしたが、私はテンションが上がってしまい、息子を大きな声で褒めました。すると翌日、遊んでいる最中の息子が不意に股間を押さえてもじもじし、今度はしっかり私のほうを見たのです。「まさか昨日の今日で?」と思いつつトイレに連れて行くと、2回目とは思えないほどすんなりおしっこに成功。 「すごいねぇ! すごいねぇ!」驚きと喜びで騒がしい私を見ながら、息子は照れくさそうに笑っていました。それ以降、息子はほとんどおむつにおしっこをすることがなくなり、トイレに行きたくなると股間を押さえてもじもじしながら私の元にやってくるようになりました。 水遊び中はおむつをはいておらず、息子自身もそれに気づいていて、おしっこをすることを一瞬戸惑ったのだと思います。その一瞬を見逃さずにトイレに連れていけて本当によかったです。それにしても一度の成功で「トイレに行くこと」を理解する子どもの成長の速さには本当に驚かされました。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日なりますように! 監修/助産師REIKO著者:岩崎はるか2女1男の母。両実家とも遠方のためワンオペ育児中。先天異常の影響で肺が片方しかない医療的ケア児を含む3人の子を育てた育児体験談のほか、大学院で農学を学んだ経験から食についても執筆。
2021年09月09日私には7歳と4歳の娘がいます。2人はYouTubeを見るのが大好き! 現代っ子はみんな見ているようだし、見ている間は熱中しておとなしくて助かるな、と軽い気持ちで見せ始めました。でもそれが悩みの種に……。今回はYouTubeがわが子たちに与えた影響と、その悩みに対して取った対策についてお話ししたいと思います。 わが家のYouTube事情長女が初めてYouTubeを見たのは2歳ぐらいです。夫に子守りを任せたら、手持ち無沙汰から見せてみたそう。するとテレビ以上の、ものすごい食いつき! そのころ大好きだったアンパンマンのアニメより、ユーチューバーがアンパンマンのぬいぐるみを使って寸劇をしているような動画を好むようになりました。 次女のYouTubeデビューはさらに早く、物心ついたころから長女と一緒に見ていました。親から見ると、何が楽しいのか理解できなかったのですが……。 感じた危機感2人はEテレやアニメを見ることはなくなり、YouTubeを視聴すると表示される関連動画から、次々と自分たちが好きなものをみつけては見ていました。特に好んで見ていたのが、おもちゃを紹介するものや替え歌を歌い続けるようなものです。 数あるYouTubeのなかには、おもしろいもの、子どものためになるものもあると思います。しかし、わが子たちが好きな動画はストーリー性もなく、「やばい」「すごい」が連呼されるようなもの。このままでは情緒や言語力が育たないのでは、と危機感を感じた私はYouTubeに関するルールを作ることにしました。 作ったルールわが家では、もともとテレビ画面を見てもよい時間を平日1時間、休日2時間までとしていて、2人はその時間をすべてテレビ番組ではなく、YouTubeにあてていました。しかし、Eテレや国民的アニメもたまには見てほしいと思った私は、幼稚園のお弁当がない日はYouTubeを見てもよいけれど、それ以外の日はテレビにするというルールに。 お弁当がないのは水曜、土曜、日曜の3日間だったので、曜日の概念がまだない次女のために、お弁当がない日という言い方にしていました。好きなものも見てほしいし、これからの時代はYouTubeを排除することはできないと感じたため、見て良い日も設けました。 ルールを作ったことにより、2人はYouTubeだけでなく、テレビも見るようになりました。私はいろいろなメディアをバランス良く見たほうが子どもたちのためになると考えています。現在、子どもたちは特段嫌がることもなくルールを守っています。まだ親の言うことに素直に従う時期にルール作りができてよかったです。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日なりますように! 監修/助産師REIKO著者:小川恵子6歳と2歳の姉妹の母。育児サークルの幹部や習い事、執筆活動など、精力的に育児を楽しんでいる。
2021年09月08日ママだって、美容院に行ったり買い物したり、赤ちゃんと少し離れる時間も欲しいですよね。気分転換以外にも上の子の幼稚園行事のときなど、頼れる身内に預けることもあると思います。ばぁばに赤ちゃんを預けたときに困ったことを紹介しています。 ばぁばに赤ちゃんを預けたら…乳酸菌飲料をたくさん飲ませようとした赤ちゃんがジュースを飲めるようになると、母は乳酸菌飲料を赤ちゃんに飲ませてくれました。小さな容器に入った乳酸菌飲料は、すぐ飲み終わってしまいました。すると母は、1日1本で十分な乳酸菌飲料を、赤ちゃんに何本も飲ませようとしたのです。 乳酸菌が体に良いのはわかっているけれど、甘さも結構ありますよね。「1日に何本も飲んだら糖分のとり過ぎなのでは……?」と、虫歯が心配になりました。 とにかく厚着をさせようとした母は涼しい季節になると、たいして寒くない日でも「寒いよね」と、赤ちゃんに洋服を着せようとしました。靴下を2枚も履かされていたこともあります。“洋服の枚数は、大人より1枚少なく、高齢者よりも2枚は少なく”と何度も説明しましたが、なかなかわかってもらえませんでした。 また、母はくしゃみ1つで、赤ちゃんの風邪を心配します。真夏に赤ちゃんがくしゃみをしたときは、風邪を心配して扇風機やエアコンを止めてしまったこともありました。 とにかくいろいろ食べさせようとした離乳食が進んでくると、母は「これは食べられるの?」「これは?」と、いろいろな食べ物を出してくるので、「赤ちゃんせんべいならあげてもいいよ」と伝えました。すると母は赤ちゃんせんべいを大量に買い込んできてストックするように……。食べる様子がかわいいからと、何枚も食べさせてしまうので困りました。 赤ちゃんの小さな自己主張が始まってぐずることが増えた時期だったので、「外出先などで泣いたときのご機嫌取りとして、とっておきのものにしておいてほしい」と頼みました。 じいじ・ばあばが子育てをしていた時代と今では何かしらギャップがあると思います。よかれと思ってしていることが今ではNGだったりすることもあり、赤ちゃんを大事に思うあまり、預けるのをためらう方もいるかもしれません。でも、やはりじいじ・ばあばは頼れる存在です。今の育児事情を説明しながら感謝の気持ちを持って接していけたらいいですね。 原案/斉藤あや作画/やましたともこ
2021年09月07日わが家には小学生と園児がいます。長い間、物が増える一方のわが家に悩んでいました。家庭のなかのことは家族で解決したい気持ちがあったので、自己流で奮闘していましたが、あるときその気持ちに変化が起こりました。私が整理収納アドバイザーに依頼した体験談をお伝えします。 どんどん物が増える家小さいころから物を溜め込んでしまうタイプの私と、欲しいと思えばなんでもすぐに買ってしまうパパ、そして親戚からたくさんのプレゼントやお下がりをもらう子どもたち……家の中の物はみるみる増えていきました。 おもちゃを出しっぱなしの子どもたちに片づけなさい!と叱っても、子ども部屋の棚やおもちゃ箱はすでに満杯なので、どこに片づけたらいいかわからない……という状態なのです。物が増えすぎたわが家は、常に散らかるようになってしまいました。 自己流で整理収納を頑張ってみた結果完全にワンオペ育児のわが家はゆっくり片づける時間が取れません。子どもたちの相手をしながら不用品を整理したり、子どもたちが寝たあとに棚を組み立てて溢れた本を収納したり、買い足した収納BOXにおもちゃをまとめてみたり……自分なりに頑張ってはいました。でも自己流の片づけではきれいな状態は長続きせず、いつもリバウンドしてしまっていたのです。 どうしたらいいんだろう……と悩んでいたとき、ママ友から整理収納アドバイザーに依頼してとてもよかったという話を聞きました。整理収納アドバイザーは費用が高く拘束時間も長いイメージがあったのですが、時給1,500円程度で3時間からお願いできると聞いて、紹介してもらうことにしました。 初めてプロに依頼してびっくり!アドバイザーさんはいらしてすぐに家全体をざっと見て、問題点を把握してくれたようでした。一番困っている箇所を聞かれたので子ども部屋と答えたところ、すぐに作業開始。子どもたちとも楽しそうにお話ししながら、テキパキと、でも穏やかな雰囲気で、必要な物、捨てていい物などを確認して分類していきます。 その日は結局たった3時間で、物が溢れて散らかっていた子供部屋を、クローゼットの中まで見事にスッキリと片づけていただきました。それまでは足を踏み入れるたびにテンションが落ちる子ども部屋でしたが、それからは気持ちがガラリと変わりました。朝の支度も劇的にやりやすくなったからか、子どもたちの表情すら変わった気がして驚いています。 これまでの当たり前が覆る!その後も継続依頼をして、家全体を見直していただいています。片付けにはとにかく捨てること!というイメージがあったのですが、今必要なもの、時々使うもの、来客時にしか使わないものなど、ジャンル分け、優先順位づけをして、それに合った収納をしていくことが必要とのこと。 アドバイス通りに収納したら、量は変わっていないのにストレスなく出し入れができるからか、散らからないようになり驚きました。また季節の変わり目には当たり前、と思っていた衣替えも、理想は衣替えの面倒な作業が不要なシステム作りをすること(量を減らして、引き出しの手前と奥を入れ替えるだけにする、など)だという話も伺い、目からウロコでした! ここにあるべき、と思っていた物が実はそうでなかったり、良かれと思ってしていたことが逆効果だったり……自分では気づけないことを次々とアドバイスいただけて、本当にありがたいです。 家の状態が家族の表情すら変える、ということを目の当たりにして、もっと早く依頼すればよかった、と思いました。家庭のなかのことはできるだけ自力で、家族で解決したいという気持ちがずっとあったのですが、時には人の手を借りることが必要だということ、やはりプロはすごい!ということを強く感じています。 監修/助産師REIKO著者:坂井香子おだやかな娘とわんぱくな息子の母。夫は別居中のため、完全ワンオペ育児奮闘中。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2021年08月29日私の娘は可愛くない
あり子のワーママ奮闘記
子育てはフリースタイル