マイナビ出版は10月29日、Apple専門誌『Mac Fan』12月号を発売した。巻頭特集では、10月13日にアップデートされた最新のiMacファミリーを徹底解説。新型iMacの特徴やテクノロジーの詳細解説に加え、同時に発売開始されたアップル純正アクセサリ「Magic Mouse 2」「Magic Keyboard」「Magic Trackpad 2」も取り上げている。第1特集は「OS X El Capitan完全ガイド」。最新OS Xの新機能のほか、システム設定、Q&A、高速化、メンテナンスまでのノウハウを特大の126ページで掲載。Macを快適にする便利ソフトや隠し技、ウインドウ操作の効率化、日本語入力の使いこなし、等のコンテンツも収録し、OS X El Capitanに関心のある人のみならず、OS X自体をもっと便利に使いこなしたい人にも役立つ内容になっている。また、第2特集はiOSアップデート時のトラブル対処法を紹介する「iOS 9の困った!解決技スペシャル」、第3特集はApple社が目指す「テレビの再発明」を読み解く「Apple TVはテレビを変えるのか?」だ。Mac Fan最新号の詳細は、マイナビBooksから確認できる。
2015年10月29日アップルは13日、iMacファミリーの全モデルのアップデートを発表した。21.5インチにRetina 4Kディスプレイ・モデルが加わり、全ての27インチモデルがRetina 5Kディスプレイを搭載する。4K以上のディスプレイは、sRGBよりも25%色域が広いP3をカバーする新しいRetinaディスプレイだ。全モデルがThunderbolt 2を備え、Wi-Fi機能が3ストリームの802.11acに対応し、最大1.3Gbpsで通信できる。付属するキーボードやマウスが新型の「Magic Keyboard」と「Magic Mouse 2」になり、Apple Storeではオプションでマウスの代わりに「Magic Trackpad 2」(+5,300円)を選択可能。アップル、感圧タッチ搭載「Magic Trackpad 2」などMac用アクセサリを刷新○21.5インチiMac21.5インチiMacの標準モデルは、フルHD(1,920×1,080)解像度のRetina HD sRGBディスプレイ搭載機種が2モデル(1.6GHzデュアルコアi5、2.8GHzクアッドコアi5)、そして4K(4,096×2,304)解像度のRetina 4K P3ディスプレイ搭載機種の計3モデルのラインナップになった。メモリは8GBのオンボードメモリ(オプション: 16GB)、ストレージは1TB 5,400rpm HDD(オプション: Fusion Drive、フラッシュストレージ)。ポート類は、USB 3.0×4、Thunderbolt 2×2、ギガビットEthernet、SDXCカードスロットなど。FaceTime HDカメラ、ステレオスピーカー、デュアルマイク、3.5mmヘッドフォンジャック(光デジタルオーディオ出力対応)を備える。ワイヤレスはWi-Fi (802.11 a/b/g/n/ac)とBluletooth 4.0。サイズは45.0(高さ)×52.8(幅)×17.5(奥行)センチで、重量は5.68キロ。価格は以下の通り。Retina HD sRGBディスプレイ/1.6GHzデュアルコアi5/Intel HD Graphics 6000: 126,800円(税別)Retina HD sRGBディスプレイ/2.8GHzクアッドコアi5/Intel Iris Pro Graphics 6200: 148,800円(税別)Retina 4K P3ディスプレイ/3.1GHzクアッドコアi7/Intel Iris Pro Graphics 6200: 172,800円(税別)○27インチRetina 5K iMac27インチiMacが装備するRetina 5K P3ディスプレイの解像度は5,120×2,880。標準で以下の3つのモデルが用意されている。3.2GHzクアッドコアi5/1TB 7,200rpm HDD/Radeon R9 M380: 208,800円(税別)3.2GHzクアッドコアi5/1TB Fusion Drive/Radeon R9 M390: 238,800円(税別)3.3GHzクアッドコアi5/2TB Fusion Drive/Radeon R9 M395: 258,800円(税別)搭載メモリは8GB(4GB×2)。SO-DIMMスロット×4にアクセスできるようになっており、ユーザーによる増量や交換が可能。ポート類は、USB 3.0×4、Thunderbolt 2×2、ギガビットEthernet、SDXCカードスロットなど。FaceTime HDカメラ、ステレオスピーカー、デュアルマイク、3.5mmヘッドフォンジャック(光デジタルオーディオ出力対応)を備える。ワイヤレスはWi-Fi (802.11 a/b/g/n/ac)とBluletooth 4.0。サイズは51.6(高さ)×65.0(幅)×20.3(奥行)センチで、重量は9.54キロ。いずれのモデルもオプションで16GBまたは32GBのメモリ、大容量のFusion Driveやフラッシュストレージを選択できる。中位モデルと上位モデルはプロセッサ、上位モデルはグラフィックスのアップグレードも可能。
2015年10月14日Appleは19日、27インチのiMacに搭載されている一部の3TB HDDが、特定の状況下で故障する可能性があるとし、対象機種のHDDを無償で交換するプログラムを開始した。対象となる機種は、2012年12月から2013年9月までの間に販売された27インチiMacのシステム。対象製品を購入、および製品登録を済ませているユーザーであれば、登録したメールアドレスに今回のプログラムの案内が送付される。製品登録を済ませていない場合は、同社サイトにてiMacのシリアル番号を入力することで、該当機種かどうかを判別できる。交換手続きの申し込み方法は、AppleStore直営店にて予約、Apple正規サービスプロバイダで申し込み、Appleテクニカルサポートへ連絡するかの3通り。なお、HDD交換となるため、ユーザー側でOSとアプリケーションの再インストール、バックアップデータのリストアといった作業が必要となる点に注意。すでにHDDの交換や修理を有償で行っている場合、返金対応が可能な場合があるとのこと。
2015年06月22日前記事から1カ月余り。iMac Retina 5Kディスプレイモデル(以下iMac 5K)はなんとか仕事場の机の上に収まり、とても快適な日々を送っている。今思えば、前のiMac 21インチはやっぱりどこかおかしかったんだなというのがわかる。iMac 5Kがやってきてから、メモリの空き容量が少なくなって自分で再起動することはあってもエラーで止まったり、再起動したことは一度もなし。そう、これがMacだよなー。さて今回はそんなiMac 5Kの1カ月使用レビューをお届けしよう。○デカい でもそんなに重くない購入したiMac 5Kは、メモリをデフォルトの8GBから16GBにアップした他は何も変更しなかったので、1TBのFusion Drive、AMD Rareon R9 M290MX(2GBビデオメモリ搭載)機だ。プロセッサは4.0GHz、メモリは32GB、HDDは3TBまでのFusion Driveか1TBのフラッシュストレージ、グラフィックカードもM295Xの4GBビデオメモリのものにアップグレード可能。ただしこの構成(1TBフラッシュストレージ)だと消費税込みで40万円を超える。iMac 5Kが来ることが決まって最初に悩んだのは置き場所だった。これまで仕事机には21インチのiMacの横に24インチのサブディスプレイが載っていて、横幅いっぱいで使っていた。ここに新たに27インチなんて載るはずない、あんなにデカいのに……。しかし24インチのディスプレイを平行位置からかなり角度を付けて置き、iMac 5Kも少し角度を付けてさらにディスプレイの端ははみ出し気味に置くことでなんとか解決。無事iMac 5Kに火が入った。ちなみに重さはあまりMid 2011の21インチモデルが9.3キロに対して9.54キロとほとんど変わらない。大きさを考えると軽すぎるくらいだろう。画面は確かにデカく、これまでの21インチでも十分広いと思っていたデスクトップがさらに広く感じる。2,560×1,440ピクセル+1,920×1,080ピクセルというとにかく広いワークスペースで頻繁に起こるのはマウスカーソルを見失うこと。特に原稿を書いていて、マウスを動かしたときにどこにあるかわからないことが多く、現在はマウスポインターの周囲にアニメーションが表示できる「PinPoint」というソフトを使用中。マウスが止まっているときのみアニメーションを表示できるので、作業中に邪魔にならないのがいい感じだ。○やはり美しいディスプレイiMac 5Kを使ってやはり感じるのはディスプレイの美しさ。これまでMacBook Pro 15インチ、iPhone、iPadとそれぞれRetinaディスプレイで使ってきたが、今回はメインの仕事環境。やはり見ている時間が違う。そこで感じるのは、まずテキストの美しさだ。筆者の仕事はライターとFileMakerデータベースの作成がメイン。なので実は、iMac 5Kを買うときに躊躇した理由のひとつが「画面が綺麗になることはオーバースペックなんじゃない?」ということだった。テキストベースな作業が多いのに、5K ディスプレイは必要なのかという点だ。Mid 2011はハードウェア的におかしなところがある以外は処理能力に不満を感じたことはなかった。でも実際、このモデルにして良かったと今は感じる。とにかくテキストが美しく、最近老眼が進みつつある筆者の眼にも優しい。サブディスプレイ側は普段、MailとTwitterクライアント、iTunesなど、常駐させて使うものが開いたまま置かれているのだが、2つの画面を見比べて唖然とするほど違う。サブディスプレイでメールを確認しても返信を書くときは、わざわざiMac 5K側にウインドウを移動させるほど作業時の見え方が違う。これは実際、眼の疲れにも繋がるのではないかと思う。またこういうとき、27インチという広さはとても意味がある。MacBook Pro 15インチのRetinaディスプレイは表示域を最大にして使っているが、iMac 5Kでは「ディスプレイに最適」で使って十分に広い。ちなみに最大にすると3,200×1,800ピクセル。この大きさは必要ない感じだ。綺麗なディスプレイは、趣味の写真にも大きな恩恵をもたらしている。筆者は普段、写真の管理と加工をAdobe Lightroomを使っているが、この見え方が違う。以前加工した写真を見直して「あれ、色が違う」と感じて再修正をかけるくらいには違って見える。そんな環境で行う写真作業はとても楽しい。リアルな色が見え、加工することで思う色が出せる。画像の端々まで詳細が見える喜び。趣味で使っている筆者でさえこう思うのだから、プロカメラマンや映像を扱う人にとってはこの環境は天国のように感じるかもしれない。(もっともアマチュアカメラマンの筆者にとっては「ピンが来てない」「ゴミ残ってる」「腕が悪い」という現実を見せつけられて悲しむこともしばしばなわけだが……)。○十分な処理能力 メモリはやはり32GB欲しい処理能力に関しては大きな問題は感じない。最も、前述のように筆者がiMac 5Kで使うメインはFileMakerとテキストベースなのであまり参考にはならないかもしれないが、実際にはSafari、Chrome(Flashコンテンツが開かれて常駐)、Evernote、RSSリーダにBlogエディタなど同時に10以上のソフトが開かれており、そのときでも使用中のソフトに関して処理能力の低下は感じない。これはApp Napの力かもしれないし、処理能力の高さかもしれない。気になることがあるとすればメモリ使用量。初期に16GBでオーダーしたiMac 5Kは早々に32GBにアップグレードしたが、気がつくと半分以上が使われていることがある。LightroomやPhotoshopを使っているときなら納得だが、なぜかメモリ使用量の上の方にATOKが来てたりするのは謎。Yosemite最適化の問題だろうか。いずれにせよフルパワーで進みたいならメモリの32GB化はぜひ行いたいところだ。そしてもうひとつ、Yosemiteの機能、Handoffが当然のことながら使えるようになったのは嬉しい。iPhoneでメールを書いていてiMacに引き継ぐことがどれほどあるかは未知数だが、開いていたSafariのページがiPhoneで見えたり、かかってきた電話をiMacで受けたりできる。最新型のiMacにする意味はこの辺にもある。とにかく1カ月使ってきて感じるのは、「ああ、Macって快適だよなぁ」ということ。それは今までのMid 2011の調子が悪かった(筆者の歴代Macの中でもワースト3に入る)ことは事実だが、それにしてもMacってこんなにスムーズで止まらなくて快適なんだよなーと。広い画面、綺麗な文字、綺麗な写真、どれも快適だ。あとはそれぞれのソフトが早く対応して欲しいかなと。たまにiMac 5Kからサブディスプレイにとウインドウを移動させたときにマウスカーソルの位置がズレていたり、スクリーンショット系のソフトがダメだったりする。スペック的に考えて3年は使えるマシンと考えれば、十分に買う価値のある機種。特に写真を扱うプロ、アマチュアは、加工画像のレベルが一段上がるかもしれない。iMacを今買おうと思っている人は、その画質を一度はお店で確認してみることをお勧めしたい。
2014年12月05日