衣料品店『ユニクロ』を展開する株式会社ファーストリテイリング。柳井正会長兼社長は、2020年6月24日にiPS細胞研究財団などに100億円を寄付すると発表しました。産経新聞によると、内訳はがん免疫療法の研究や研究者の育成などに50億円(年間5億円を10年分)、新型コロナウイルス感染症対策の研究に5億円。またiPS細胞を安価で短期間に作成する方法の開発などをする財団のプロジェクトに45億円(年間5億円を9年分)とのことです。柳井会長のポケットマネーから払われるこの100億円。寄付する想いをこのように語っています。国からもっと本質的な課題、問題、研究に対して自由に使えるお金が出ないといけないんじゃないかなと思っていて。それで微力ながら援助させていただいた。FNN.jpプライムオンラインーより引用また、京都大学iPS細胞研究所所長の山中伸弥教授は「国からの支援と違い自由度が非常に高いです。使い方もそうですし、年度に縛られない。本当にありがたい」と感謝の想いを伝えました。ネット上では「100億のポケットマネーはすごいな」「このお金が役に立ちますように」「もっと国から研究費出してあげてほしい」などの声が寄せられていました。100億円の寄付によって、多くの人の命が救われるような開発や研究が進むことを祈っています。[文・構成/grape編集部]
2020年06月25日褐色脂肪細胞というのを聞いたことがありますか?簡単に言うと、脂肪を燃焼してくれる夢のような細胞なのですが、実は体のある部位にこの褐色脂肪細胞がたくさん存在しています。褐色脂肪細胞を刺激して、つらい運動や食事制限とは無縁の燃焼系の体を手に入れましょう。褐色脂肪細胞とは?脂肪細胞には、皮下脂肪などの一般的に言われる脂肪である〝白色脂肪細胞〟と〝褐色脂肪細胞〟という2種類の脂肪細胞が存在します。白色脂肪細胞は自身の細胞内に脂肪を溜め込む性質がありますが、褐色脂肪細胞は脂肪を分解して熱を生み出すという白色脂肪細胞とは真逆の性質を持っています。この褐色脂肪細胞は乳児期に最も多く存在し、年齢を重ねるごとに減っていくのですが、褐色脂肪細胞が活発に働く若い方は、脂肪が分解され熱に変換されやすいため寒さに強く太りにくいです。しかし、褐色脂肪細胞の働きが鈍くなる30代以降は脂肪は分解される力が弱まり熱も生み出されにくくなるため、寒さに弱くなり太りやすくなります。年齢とともに減ってしまう、夢のような細胞の褐色脂肪細胞ですが、ある方法で活性化させることができるのです。次に、褐色脂肪細胞が多く存在する体の部位と褐色脂肪細胞を活性化させる方法をご紹介します。関連記事肩甲骨がダイエットのカギとなる?その理由と整え方を伝授褐色脂肪細胞が多く存在する体の部位とは?褐色脂肪細胞が多く存在する体の部位は、鎖骨周辺、首周り、肩甲骨周辺になります。ですので、褐色脂肪細胞を活性化させたい場合は、この部位を刺激するだけです。ここだけ?と思うかもしれませんが、特に脂肪の付きやすい部位を中心に全身に散らばっている白色脂肪細胞とは異なり、褐色脂肪細胞はどんな方も分布場所がほぼ同じということが特徴でもあります。褐色脂肪細胞を刺激する方法寒冷刺激褐色脂肪細胞を活性化させるのに最も有効な方法は〝寒冷刺激〟です。冷えたペットボトル、もしくは保冷剤をタオルで巻いた物を使用します。冷えたペットボトルもしくは保冷剤を首の、耳下から鎖骨までを上下に数秒〜1分程度冷やし、鎖骨周辺、手の届く範囲の肩甲骨周辺も同様に冷やします。1日の終わりか、空いた時間にこれを何度か繰り返すだけの簡単な方法ですが、褐色脂肪細胞を活性化させるには最も効果的な方法です。ストレッチで刺激する褐色脂肪細胞を活性化させるには、首周りや肩甲骨周辺のストレッチも有効です。<首のストレッチ>①右手を左の側頭部にあて、ゆっくり首を右に倒す動きを数回繰り返します②反対も同様に行います<肩甲骨ストレッチ>①両腕を前に伸ばし、見えない壁を押す要領で肩甲骨を離します②腕を引いて思い切り肩甲骨を寄せます③この動きを20回程度繰り返します褐色脂肪細胞を刺激して体を燃焼させよう年齢とともに減ってしまう褐色脂肪細胞ですが、どんな年齢の方も現在持っている褐色脂肪細胞を活性化させることはできます。年齢とともに太りやすくなってきたと感じるような方は今すぐ、褐色脂肪細胞を活性化させて基礎代謝をアップさせてみてください。Hikaruヨガインストラクター
2020年01月15日寒さがますます厳しくなり、乾燥によって肌トラブルを抱えやすくなるこの季節。特に年齢を重ねると、どうしたら肌の劣化を抑えることができるのかでお悩みの方も少なくないのでは?最近は、美容外科や美容皮膚科でのスペシャルケアをする方も増えてきましたが、費用が高額なこともあり、なかなかの勇気がいりますよね。世の女性たちは、普段どんな肌ケアをしているのでしょうか?年齢肌は、ある日突然やってくるブレーンコスモス株式会社ブレーンコスモスが30歳以上の女性を対象に実施した、「肌の老化とエイジングケア」に関する意識調査では、「年齢肌に悩みがある」との回答が、67.8%にものぼりました。さらに、「何歳くらいからエイジングケアを始めたか」という質問には、「50歳以上」(22.5%) という回答が最も多い結果に。また「30歳~34歳」が15.6% 、 「35歳~39歳」が14.3%と、30代からエイジングケアを始める人も少なくないよう。30代以降は、加齢による肌トラブルを感じる人が多くなることが伺えますね。ブレーンコスモス「どのようなことから年齢肌を意識したか」については、「シワ・たるみ」が約55%と第1位に。次いで、シミも約50%と高く、まずはシワやシミなどの目に見えるトラブルを発見して年齢肌を自覚した方が多いようです。年齢肌を意識した瞬間については、次のようなコメントが寄せられています。「ふと鏡を見たときに肌がくすんでいて驚いた」(神奈川県/40代/会社員)「同級生よりも私だけ実年齢より上に見られた時」(宮崎県/50代/専業主婦)「ファンデーションのノリが悪くなったとき」(東京都/60代/専業主婦)「ある日突然左側だけほうれい線がくっきり出た」(大阪府/50代/看護師)日常のふとした瞬間や他人からの評価など、突然現実を突きつけられて肌の劣化に直面した方も多いようです。徐々に肌は衰えていきますが、自覚するのは一瞬という……。なんとも残酷な事実ですね。年齢肌のケアは自宅派が多数!注目の成分は?ブレーンコスモス「年齢肌を意識してから行っているエイジングケア」については、1位は「保湿アイテムを使う」で、2位は「エイジングケア化粧品を使う」という結果に。多くの方が、自宅でのケアを行っていることがわかります。一方で「美容クリニックでの治療」という回答は3.6%と、まだまだ少数派でした。エイジングケア化粧品を選ぶ際に注目する成分については、「ヒアルロン酸」「コラーゲン」との回答がいずれも5割以上と高く、セラミドやレチノール、エラスチンなどの話題の保湿成分に加えて、「ヒト幹細胞培養液」との回答もありました。「ヒト幹細胞培養液」がエイジングケアの救世主に…!?「ヒト幹細胞培養液」とは、人間の幹細胞を培養する時に出る分泌液のこと。「幹細胞」は、分裂して同じ細胞を増やす力と、違う細胞になる力を併せ持った細胞で、京都大学の山中教授がノーベル賞を受賞したことで一躍注目を集めた「iPS細胞」も幹細胞のひとつです。ヒト幹細胞培養液は人間の細胞から培養されているため、肌への親和性が高いのも特徴。肌を構成する500種類以上ものタンパク質や成長因子、コラーゲン、ヒアルロン酸などがたっぷり含まれています。そのため、再生医療の分野だけでなく、シワの予防や改善、美白効果などが見込めるとして、美容業界やエイジングケアの分野でも大変注目されている成分なのです。これは試してみたくなりますよね!ヒト幹細胞培養液配合のスキンケア化粧品も登場してきているので、気になる方はスキンケアに取り入れてみてはいかがでしょうか?日々のケアで、自分の肌を好きになろう肌が衰えることは残念ですが、年齢を重ねて経験してきたことは、女性にとってもかけがえのない財産です。年齢肌がコンプレックスになって、自信を失ってしまうなんてもったいないですよね。自分の肌としっかり向き合ってケアすることが、自分を好きになるための第一歩。毎日の努力が女性の自信をつくるのです。※参考:ブレーンコスモス
2019年12月22日兵庫県のポートアイランドに位置する神戸アイセンター病院で、眼科医の高橋政代さん(58)が患者と向き合う。「私の患者さんは、失明につながるような深刻な病状の方ばかりなんです。ですから、最初の説明がとても大切。おひとりに1時間以上かけることも多いです」彼女にはトップ研究者としての顔もある。14年9月、目の難病患者にiPS細胞を使った網膜移植が行われ、成功した。この世界初のプロジェクトを率いたリーダーが、当時は理化学研究所(理研)にいた高橋さんだった。ある教授は、その果敢な行動力から“ブルドーザーに乗ったサッチャー”と呼んだ。夫婦で研究者であることから、“日本のキュリー夫人”と呼ばれることも多い。そんな高橋さんには、いつも心にひとつの信念があったという。だから今日も、多忙な中でも診療の現場にいることに、こだわり続けているのだ――。京都大学医学部を卒業した直後、脳神経外科愛で研究者の夫、淳さん(58)と結婚した高橋さんは、夫のアメリカ留学決定と同時に自身もアメリカに渡ることとなる。到着したサンディエゴのソーク研究所は、世界中から脳の研究者などが集まる生物医学のラボだった。そんな中、高橋さんはあることを閃いたという。自己複製などの機能を持つ“神経幹細胞”で、根本的な目の治療法のなかった目の難病を網膜移植手術で治せるのではないか、というものだ。早速勢い込んでラボのボスに話したが、荒唐無稽な夢物語だとして大笑いされたという。しかし、高橋さんは確信していた。「運命的な出会いでした。たまたま夫が脳神経外科医で、たまたま脳の専門家ばかりの中に眼科医の私がいた。眼科医でこのことに気づいているのは、私しかいない。これって、おいしい話やない(笑)。困っている患者さんも、臨床の現場でたくさん診てきた。よし、私がやるしかない!違う世界に飛び込めば、必ず何か発見があるんですね」2年のアメリカ滞在を終えて帰国し、京都大学へ復職。京大の同窓会に出席した時に、クラスメートで理研の笹井芳樹先生(故人)からES細胞(胚性幹細胞)の話を聞き、ビビッときたそうだ。ES細胞は、ごく簡単に言えば、受精卵から作って様々な組織に分化できるという万能細胞。高橋さんと笹井さんらは共同研究を始め、世界で初めてES細胞から網膜細胞を作ることに成功。しかし、ES細胞は生命の元になる受精卵を使うために“倫理上の問題”があるという議論で、臨床に進む道は途絶えてしまう。そのまま京大にいたら教授として安定した研究生活が約束されていた。しかし、臨床の現場も離れたくなかった。そんな時、高橋さんは、神戸に研究も臨床も一流レベルでやれる施設があるのを知る。それが、異動を決意した理研だった。「決め手は、患者さんとの約束ですね。『新しい治療をやります』と言ってましたから。単純なんです。約束は、守らなあかん」その後、07年に山中伸弥教授(57)がiPS細胞の開発に成功したとの知らせが駆け巡り、高橋さんは山中教授にiPS細胞の提供を求めて直談判。14年9月には、そのiPS細胞から作った網膜の細胞を加齢黄斑変性の70代女性へ移植する手術に世界で初めて成功させたのだ。快挙は世界中に報道され、権威ある学術雑誌『ネイチャー』は、高橋さんを“brave scientist(勇敢なる科学者)”と称賛し、「今年の10人」に選定。しかし、高橋さんはその称号をあまり好かないと言う。「勇敢というのが、まだ未知のiPS細胞を使って無謀な挑戦をしたように聞こえるでしょう。私は、決して無謀なことをしていません。あらゆるリスクを考えて臨みました」診察室にはいつも患者さんがいた。半径3メートル以内に困っている人がいるのがただただイヤだったと語る高橋さんは、全力で手を尽くしてきた。この世界的快挙の時も、2千例以上の手術を手がけた時も、いつも“人情味あふれる科学者”を支えていたもの。それは、「患者さんのために」という信念だったのだ。
2019年12月16日兵庫県の「神戸アイセンター」内の神戸アイセンター病院で患者と向き合うのは、眼科医の高橋政代さん(58)だ。17年にオープンした同センターでは、治療はもちろんだが、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使った網膜再生医療の研究や視覚障害者のリハビリなども実施。最先端の治療を求め、全国から多くの患者が集まるのだ。しかし、高橋さんが白衣姿でこの診察室にいるのは週に1度の月曜午後だけ。というのも、彼女にはトップ研究者としての顔もあるからだ。14年9月、目の難病患者にiPS細胞を使った網膜移植が行われ、成功した。この世界初のプロジェクトを率いたリーダーが、当時、理研(理化学研究所)にいた高橋さんだ。「第一歩を踏み出すことができました。視覚障害の方が、少しでも暮らしやすくなれば」そう記者会見で語った高橋さんに、iPS細胞を開発した山中伸弥さん(57)も「高橋さんの世界初の移植手術により、ニッポンがiPS細胞の実用化を前進させている」と、エールを送った。そんな高橋さんが世界的快挙に到達するまでの道は、平坦なものではなかった。彼女の耳に、山中教授がiPS細胞の開発に成功したという報せが入ったのは理研に来てから約1年後の07年の秋。当時、ES細胞から網膜細胞を作ることに世界で初めて成功していた高橋さんだったが、生命のもととなる受精卵を使うES細胞には倫理的な問題があるとされ、臨床に進む道は途絶えてしまっていたのだ。そこで、高橋さんは、iPS細胞から網膜細胞を作ることができるかもしれないと考えた。「5年後には網膜再生の移植手術を実現しますから、私にもiPS細胞を提供してください」成人の体から作られるiPS細胞は倫理上の問題もクリア。加えて、移植による拒絶反応もなくなる。つまり、ES細胞で障壁となっていた難題が全て解決されるのだ。「5年、そんなに早く!先生にお任せします。頑張ってください」あの時の山中教授の言葉を、高橋さんは忘れなかった。その後、高橋さんたちの研究は順調に進み、山中教授との約束どおり12年にはiPS細胞による加齢黄斑変性という目の病気の臨床試験が厚労省から承認された。同年、山中教授がノーベル生理学・医学賞を受賞。そんな追い風を背に、iPS細胞を用いた再生医療の世界で初めての手術が行われようとしていた矢先の、14年1月のことだった。《STAP細胞論文の不正が発覚》研究員の小保方晴子氏による研究不正が発覚したとの報道があったのだ。『即刻やめろ』『同じ理研なんだから、こっちのデータもでたらめではないのか』等の声が上がり、途端に、高橋さんたちにも負の影響が降りかかる。しかし、高橋さんも黙ってはいなかった。ツイッターなどを駆使して研究について発信し、小保方氏の件についても臆することなく言及したのだ。どうしても、自分たちのプロジェクトを止めるわけにはいかなかった。この時期、高橋さんは肉体的にも精神的にも本当に大変な日々を送ったと語る。「実は、あの時一番勇気をくれたのも、当の患者さんたちだったんです」騒動の渦中にあったある日、患者会の幹部が研究室を訪れ「先生、僕たち、何をやったらいいでしょうか」と申し出たという。その言葉に、高橋さんの目に涙が浮かんだ。ここでこそ頑張らなくてはならない。患者さんとの約束がある。患者たちの思いを背に、これで突破できる、と高橋さんは確信していた。「あとは、やっぱり、山中先生の人間力によるサポート。先生の一声で多くの人が集結して、6ヶ月分の研究を1ヶ月でやってくれたんです。すごいチームでしたね」そして迎えた同年9月、iPS細胞から作った網膜の細胞を加齢黄斑変性の患者に移植する手術は世界で初めて成功。『ネイチャー』は高橋さんを勇敢なる科学者と称え、危機を乗り越えた高橋さんの晴れ晴れしい記者会見の様子が世界中で報道されたのだった。
2019年12月16日14年9月、目の難病患者にiPS細胞を使った網膜移植手術が行われ、成功した。これは史上初の快挙で、世界中に大きな驚きとともに報道された。プロジェクトを率いたのは、眼科医で研究者の高橋政代さん(58)。偉業を成し遂げるまでの道のりは、決して平坦なものではなかった。しかし06年から、理化学研究所で多くの患者の気持ちを胸に研究に励んでいた彼女はついに手術を成功させたのだ。その果敢な行動力から“日本のキュリー夫人”、“ブルドーザーに乗ったサッチャー”等と称えられることとなった。そんな高橋さんは、大阪府豊中市の生まれ。両親の意見も汲み取って京都大学医学部に進学した高橋さんが眼科医を志した当時、胸にあったのは決して前向きな理由だけではなかったと語る。「やはり母親から、『いずれ家庭を持って、子供を産むんだよ』とも言われてきたので、眼科ならば家庭と両立できそうかなと。このころは、何かを成し遂げようという野心もなかったです。ただ、授業や実習で目の中を顕微鏡で覗くと、ピカピカでオレンジ色の網膜があって。その小宇宙のような美しさと神秘に惹かれたのもあります」その後、同じく医師の夫と結婚し、2人の娘も誕生した。仕事に全力で取り組むためにも、早く結婚して私生活を安定させたかったと語る。「このまま子育てをしながら、いずれ町の目医者さんになるんだろうな……」育児と仕事に追われ、睡眠時間を削りながら、ぼんやりと将来像を思い描いていた高橋さんに転機が訪れる。夫のアメリカ留学が決定し、同伴した先のソーク研究所で、網膜移植技術による目の難病の治療法を閃いたのだ。帰国し京大から理研に移り、研究を続けた。iPS細胞を開発した山中伸弥教授(57)に理想を打ち明け、提供してもらい数々の障壁を乗り越えた高橋さんが全世界に称えられる偉業を成し遂げたのは14年のこと。しかし、高橋さんはそこで立ち止まることはなかった。今夏、高橋さんにはもう1つの肩書きが加わった。理研をやめて、「ビジョンケア」という再生医療研究などを行う企業の社長に就任し、周囲を驚かせたのだ。起業の理由について、高橋さんはこう語る。「60代を目前に、自分に残された時間を考えての決断でした。世界初の手術を成功させたといっても、まだライト兄弟が初めて空を飛んだ時くらいのレベル。費用も5千万円以上かかります。このコストを下げて、多くの患者さんが同様の手術を受けられるようにしたいと考えての、会社設立でもありました」人生プランにも若干の軌道修正が行われた。かねて、高橋さんは「65歳引退」を公言してきた。「精一杯走り続けて、医師、研究者として65歳くらいが潮時かなと。ただ、ここにきて会社を作ったので、少し伸びたかもしれません。引退後は、家のことをやってみたいです。庭の手入れとか、孫ができたら、その世話とか」リタイアまでの年数は、少し伸びた。しかし、のんびりやろうとは毛頭考えていないと語る高橋さん。「ガンガン前に進んでいるライブ感が好きなんです。フフフ」そう言うや、白衣から女性社長らしいスーツ姿になり、高橋さんは次の打ち合わせの会議室へと駆け込んでいった。
2019年12月16日高濃度「ヒト幹細胞培養液」を使ったエステプライベートサロン「Le Reve(ル・レーヴ)代官山」は12月9日、「ヒト幹細胞培養液」の濃度を上げ、さらにパワーアップした施術メニューを増設したと発表した。アンチエイジングに効果を発揮するとして、40代以上の女性から注目されている「ヒト幹細胞培養液」。この培養液は、ヒトの脂肪や臍帯血から抽出した幹細胞を培養する際に、幹細胞から分泌される液体で、体の組織を活性化させて若返らせるとされている成分である。皮膚の老化や損傷を防ぎ、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸の再生を促すと同時に、抗老化や組織再生、発毛・増毛促進、抗酸化など、さまざまな効果が期待されるとして話題を呼んでいる。ヒト幹細胞培養液は日本では2012年から利用可能となったが、ル・レーヴ代官山は、その驚異的な効果にいち早く注目し、エステでの施術に活用してきた。“いつまでも若々しく美しく”を実現させるエステ40代はホルモンバランスなど、体のメカニズムが変化してくる年代である。たんぱく質などの減少による肌荒れや乾燥、ほうれい線やしわ、たるみなどの悩みが増えてくる。ル・レーヴ代官山では「ヒト幹細胞培養液」や独自のメソッドによって、肌はもちろんのこと、顔の形に対する悩みまで改善。“いつまでも若々しく美しくありたい”と願う女性をサポートする。(画像はプレスリリースより)【参考】※ル・レーヴ代官山のプレスリリース※ル・レーヴ代官山のホームページ
2019年12月13日9月27日、北千住のシアター1010にて体内活劇「はたらく細胞」Ⅱが開幕した。【チケット情報はこちら】「はたらく細胞」は、体内の細胞の擬人化した清水茜による漫画。昨年7月にはアニメ化、11月には舞台化された大ヒット中のコンテンツだ。特に舞台では観客も細胞とみなされ、キャストからいじり倒されることで大注目を浴びた。約1年ぶりに復活した本作はメインキャストを一新。クールで世話好きな白血球(好中球)に北村諒、明朗活発なドジっこ赤血球に川村海乃を迎え、内容も仕掛けもパワーアップ。舞台装置や映像を目まぐるしく変化させることで、観客自身も人間の体内に迷い込んでしまったような感覚に没入できる超体感型の舞台が完成した。初日を迎えたキャストが意気込みを語った。「本作はお客様と作るシーンや空気感が大事な作品です。稽古では想像でしかなかったものが、やっとお客様と一緒に完成に持っていけるんだなとワクワクしています。遊園地に遊びに来た感覚で体内の勉強もできるという素晴らしい作品なので、ぜひ小さなお子様にも見てほしいです!」北村諒(白血球)(好中球)「作品の魅力はテンポと笑いとお客様いじり。私自身もインフルエンザウイルス感染細胞が、どうお客様をいじり倒すのか楽しみで仕方ないんです!生ならではの楽しみがいっぱいなのでぜひ会場に足を運んでください!」川村海乃(赤血球)「一般細胞が頑張っている姿を応援しに来てください。サプライズがいっぱい仕込まれているので、ぜひ劇場に来て体験していただきたいです!」杉江大志(一般細胞)また昨年に続き出演するふたりも熱く語った。「大好評だった去年を超えて、油断してる客席細胞のお客様をいじっていじっていじって、楽しみたいと思います。ウイルスから逃げたり怯えたりする感覚を体感してほしいです」高木俊(インフルエンザウイルス感染細胞)「劇場に来てくれたお客様が一般細胞になって完成するのがこのはたらく細胞です。原作を知らなくても、ただ笑っているだけで、帰るころには勉強になっていますので、ぜひ楽しんでいってください!」君沢ユウキ(キラーT細胞)内容は、赤血球を見守る白血球(好中球)のほのぼのとしたシーンあり、ウイルス軍が暴れまわるコミカルなアクションあり、はたまた冴えない一般細胞が大冒険をするお話まで様々。また、前作のストーリーを引き継ぎ、より凶悪化した「あの細胞」が復活して恐怖を振りまくスリリングな場面も。さらに、観客がおめん着用で「はたらく」重要な場面もあり、体感度もパワーアップ。ますます興奮が止まらない傑作へと活性化を遂げた。公演は、北千住シアター1010にて、10月6日(日)まで。チケットはぴあにて好評発売中。撮影・取材・文:浅水美保(C)清水茜/講談社・体内活劇「はたらく細胞」プロジェクト 2019
2019年10月01日美肌と健康を維持する上で共通するもの、それは「細胞」です。いつまでも若々しくいたい、綺麗でいたい、これらはすべて「生活の質」が大きく関係してきます。一日でも早く老化を遅らせるための対処法を伝授します。老化を進める原因とは?出典:byBirth酸化(サビ)私たちが吸っている酸素は、さまざまなことがきっかけで「活性酸素」へと変化します。そのきっかけとは、ストレスや紫外線、喫煙、食生活の乱れなどです。本来、呼吸によって取り入れられた酸素のうち、約2%は活性酸素になるといわれています。活性酸素は、細胞を保護してくれる役割を持ちつつ、体内で増えすぎてしまうと細胞を傷つけてしまう厄介者に変わります。酸化は、「身体のサビ」といわれていますが、毎日普通に生活しているだけで活性酸素は体内で作られているもの。そのため、生活習慣を見直し、日常的に酸化(活性酸素)を増やさないことが老化対策につながります。糖化(コゲ)糖化は、食事などから摂取した余分な糖質が体内のタンパク質を分解して、身体の細胞を壊してしまうことを指します。血液中をめぐる余分な糖は、「身体のコゲ」ともいわれ、体内を変性させながらAGEs(糖化最終生成物)を作り出し、肌や髪、体内の細胞にまで影響を与えます。このAGEsは、体内で分解されにくいため、蓄積されるとシワやたるみ、動脈硬化などの原因になってしまうので注意が必要です。糖質を摂らない生活は、身体への負担にも繋がるため、食生活や生活習慣を変えることで予防することができます。食事で心がけるポイントは、食後の血糖値が上がりにくい「GI値」の低い食品を摂取すること。食後の糖の吸収をできるだけ抑えてくれるようなものを摂取すると、身体への負担も減ります。健康的な細胞作りに必要なことは?出典:byBirth紫外線を予防する肌老化の原因は、加齢2割、光老化8割といわれています。いつまでも若々しい細胞を維持するためには、紫外線を遮断することが必要!紫外線は、活性酸素を発生させる要因のひとつであるため、しっかり対策をしなければいけません。日焼けを防ぐためには、「日焼け止めを使用する」ことが大切。2~3時間置きの塗り直しを行いましょう。さらに、日焼け止めのみでは対策が不十分であるため、「物理的」に遮断できるように日傘や帽子などを用いて紫外線を予防するとよいでしょう。紫外線を浴びてしまった日は、抗炎症成分として「グリチルリチン酸ジカリウム」や「m-トラネキサム酸」などを配合している化粧品がおすすめです。夏場に限らず、一年中紫外線はあるので毎日塗布するようにしましょう。しっかり睡眠をとる質の良い睡眠は、老化を抑えることができるといわれています。睡眠不足は、病気のリスクが高く、細胞の老化にまでつながることが明らかになっています。肌や腸、自律神経とすべての機能に影響を与える睡眠は、健康な細胞をつくるために欠かせません。とくに、若返りホルモン(成長ホルモン)は、就寝3時間後から分泌されます。そして、腸のゴールデンタイムは、副交感神経の活動がピークをむかえた腸がよく動く24時以降です。そのため、遅くても24時には就寝するとよいでしょう。バランスのよい食生活をする「食べる」は、消化に負担がかかる活動です。なるべく、老化につながりやすい食品添加物を控え、身体に良いものを摂取し体内を育てる食事が理想的です。添加物を多く摂取した場合、悪玉菌は増加傾向にあります。その場合は、発酵食品を食べて対処しましょう。一食に一品は海藻やネバネバ食品を取り入れてくださいね。また、酸化した油の摂取は、活性酸素を発生させ、細胞ダメージにつながるため注意が必要です。食事のポイントは、まだまだたくさんありますが、なにより楽しんで食べることが美と健康維持の手助けをしてくれます。適度な運動をする運動は、良質な睡眠に導くだけではなく、血液循環をよくするなどの効果が期待できます。毎日しっかり運動している人もいれば、運動することが難しい方もいることでしょう。とくに、女性は筋力が弱いので定期的に腹筋やウォーキングで鍛えてあげるとよいでしょう。内臓の活性化につながり、便秘予防に効果的です。運動時間がない方は、お風呂上がりのストレッチやマッサージを行うと快適に眠ることができ、適度な汗は肌の栄養にもなります。そして、運動がどうしてもできない日は、水分をこまめに摂取して血液の流れをよくしてあげましょう。自律神経をコントロールする自律神経の働きは、年齢を重ねるほど機能が低下し、10年間で0.5%ずつ低下します。活発時に働く「交感神経」とリラックス時に働く「副交感神経」の切り替えが上手に行われていると肌や体調も整います。この働きが急降下するのは、男性30~40代、女性40~50代といわれているため、生活習慣を見直すことが重要です。なかでも、ストレスや運動不足などがあると自律神経の切り替えが上手に出来なくなるので、適度に身体を動かしてリフレッシュするとよいでしょう。血行不良や新陳代謝の乱れを改善したり、肌の保水力もUPするため肌トラブルを防ぐことができます。生活の質を高めよう出典:byBirth老化を防ぐポイントを紹介しましたが、まだまだ細かいポイントはいくつかあります。最低限、上記のポイントを押さえることで美と健康を保つサポートができるでしょう。ストレスを溜め込まないことを最優先し、抗酸化のある食べ物や化粧品を上手に使いながら、細胞ダメージを予防しましょう。
2019年08月27日「みんな元気~?はじめてのシングルだけのコンサート、そして武道館コンサート記念すべき111回目です。最後まで精いっぱい心を込めて歌わせていただきます!」7月5日、東京・日本武道館で行われたコンサートで明るく語るのは松田聖子(57)。来年にはデビュー40周年を迎え、今も精力的に活動を続ける聖子だが、私生活では大きな悩みを抱えていたという。12年に慶應義塾大学医学部歯科・口腔外科准教授のK氏と3度目の結婚をした聖子。そのK氏が昨年に同病院を退職し、非常勤講師に。さらに、神奈川歯科大学附属病院で教授に就任したと、7月4日発売の『週刊新潮』が報じたのだ。東北大学歯学部を卒業後、ドイツでの留学を経て、慶大医学部で勤務していたエリートのK氏。これまで本誌でもK氏がiPS細胞を使った画期的な研究に取り組んでいる様子を報じ、一部では“教授就任間近”とも噂されていた。そんなK氏のかたわらで、献身的なサポートを続けてきたのが聖子だ。聖子の奮闘ぶりをよく知る芸能レポーターの城下尊之さんは、こう明かす。「聖子さんは『教授になるにはまず見た目から!』と考え、あまり身なりにかまわなかったKさんを変身させました。身につけるものすべてをブランド品に替えさせたそうです。また、Kさんが研究に没頭できるように聖子さんは毎朝6時には起きてお弁当を作っていたと聞いています」一般社団法人科学・政策と社会研究室代表で医師の榎木英介先生も、妻の重要性についてこう語る。「私立大学では、話題性アップにつながる人を呼ぶことで大学の存在感を高めようとすることがよくあります。国立大学ではあまり聞きませんが、“奥さんの知名度”という妻の支えが出世に影響することもあるかもしれませんね」多忙を極める聖子が自らを犠牲にしてまでK氏に尽くしたのには“特別な理由”があった。「聖子さんのお母さんは元看護師さんで、伯母さんは院長夫人と医療に携わる親族が多かったんです。彼女自身も子どものころは体が弱く、しょっちゅう病院に通っていました。そのため、医療の世界の厳しさをよく知っています。だからこそ彼女は結婚当初から、准教授だった夫を『早く教授になって!』と発破をかけ、あらゆるサポートをしてきました。彼女にとっても“慶應大学教授夫人”は悲願だったのだと思います。また、Kさんには前妻がいたこともあって、『私が絶対に夫を成功させたい』という“後妻としての意地”もあったのではないでしょうか」(聖子の知人)さらに、慶大での教授就任にはほかにない大きな魅力があると、前出の榎木先生は語る。「慶應は私立大のなかでトップのブランド力があります。有名政治家や有名タレントがよく入院していますし、全国的にもほかの私大とはくらべものにならないでしょう。慶應というブランド名を出せば、教授としての講演料もかなり上がるでしょうね」聖子が夫に託した“教授夫人の夢”。しかし、彼女の前に立ちはだかったのは“白い巨塔“だった。「慶應大学医学部の場合、まず慶應大学出身者が圧倒的に有利になるというしきたりがあります。また論文発表といった業績を重ねた先には、派閥闘争が待っています。教授候補になっても、有力者の推薦を受けて、教授選で過半数以上を取らないといけないのです。准教授にまでなった人が、地方大学病院の教授ポストに就くというのはそこが“キャリアの終焉”だということを意味します。慶應ではこれ以上のポストには上がれないとわかったので、他大学で教授になる道を選ばれたのだと思います」(前出・榎木先生)あと一歩のところで別の大学病院への“左遷”という苦渋を味わったK氏。そんな夫に聖子は今何を思うのか。前出の城下氏はこう語る。「聖子さんにとって慶大教授夫人の座は最高のステータスだったでしょうから、逃した夫への思いは忸怩たるものがあると思います。しかし、気持ちの切り替えが早いのも聖子さんの特徴です。今は『あなた、おめでとう!これからは教授と呼んでもいい?』などと夫をもち上げ、励ましていると聞いていますよ」また、前出の知人はこう語る。「聖子さんは6月に開かれた慶應病院主催のパーティに、Kさんとともに出席したそうです。夫の元同僚がいるなかで、歌も披露して彼の功績をたたえていたそうです」彼女と夫の新たな二人三脚の日々は今始まったばかりだ――。
2019年07月11日幹細胞配合によりハリ・弾力のある肌へと導くQVCジャパンは、「Timeless CODE デュアルステムセルセラム」を2019年6月10日に発売開始した。ヒト幹細胞と植物幹細胞の配合によるエイジングケアでハリ、弾力のある肌へと導く。同社は、テレビショッピングを主体とするマルチメディア通販企業で、24時間365日番組やウェブサイトで幅広い商品を紹介している。同製品はTV放送番組内でも購入可能だ。販売価格は、30ml入りで8800円(税込み)。幹細胞由来の美容成分2種を配合ヒト臍帯血幹細胞由来培養液を12%配合。その他の幹細胞が含まれていないピュア100%だ。さらに、ハス幹細胞由来培養液も配合している。同製品は、スキンケアブランドを持つボノトックス社と、独自技術でヒト臍帯血幹細胞由来培養液を製造するヒューコード社との提携による開発だ。最新美容テクノロジーを駆使したワンランク上のエイジングケアが手に入る。2種の幹細胞の他に、6種ペプチド、5種セラミド、17種アミノ酸、3種ヒアルロン酸を配合。これらの美容成分を低分子多重層カプセル化し角質層まで染み込みやすくしている。(画像はプレスリリースより)【参考】※QVCジャパンプレスリリース
2019年06月12日ネットで「エイジングケアの最終兵器」とまで言われる美容成分幹細胞エキス。“幹細胞コスメ”と呼ばれ、肌本来のすこやかになろうとする力を引き出す化粧品として注目を集めています。幹細胞エキスとはどんな成分なのでしょうか。幹細胞エキスの種類や美容効果など知っておきましょう。幹細胞コスメとは?出典:byBirth“幹細胞コスメ”という言葉を聞いたことはありますか?近年、化粧品に配合されるエイジングケア成分の研究がすすみ、多くのエイジングケア成分があります。そんな中、どんな成分配合のアイテムを選んだらよいかわからないという人も多いのではないでしょうか。そんな人におすすめしたいのが幹細胞コスメ。使い続けるごとに、なめらかでハリのある自信に満ちた素肌に導いてくれる、今、大注目のエイジングケア成分です。美容大国と言われる韓国やアメリカでは、幹細胞コスメの巨大マーケットが出来上がっているほど。配合された幹細胞培養液(抽出エキス)の種類によりますが、肌の生まれ変わりを助けて、すこやかな肌の土台作りをサポート。肌老化の原因になる活性酸素を取り除く抗酸化力にもすぐれています。幹細胞について知ろう出典:byBirthそもそも、幹細胞とは何なのでしょうか?幹細胞は、最先端の再生医療の現場でも脚光を浴びています。幹細胞は、すべての細胞のもとになる細胞のこと。幹細胞は、骨や筋肉、臓器、肌など人間を構成するパーツをつくる細胞を生み出します。古くなった細胞や壊れた細胞があれば、幹細胞があたらしい細胞を作るのです。特定のパーツの細胞を生み出す組織幹細胞と、どんなパーツの細胞でも再生できる多能性幹細胞の2つがあります。ちなみに、ノーベル賞を受賞した京都大学の山中教授を中心に作られた「iPS細胞」は、多能性幹細胞です。幹細胞コスメには幹細胞は入っていない出典:byBirthさまざまな細胞のもとになる幹細胞ですが、幹細胞コスメに幹細胞が入っているわけではありません。したがって、幹細胞コスメという言い方は、語弊があります。正しくは、幹細胞培養液(抽出エキス)を配合したコスメです。「幹細胞コスメを使うと、幹細胞によって肌の新しい細胞が作られてキレイになれる」というのは間違い。それでは、なぜ、幹細胞コスメがエイジングケアに有用なのかというと、幹細胞を培養して得られる幹細胞培養液(抽出エキス)に含まれる成分が、肌のすこやかな土台をつくるのをサポートしてくれるからなのです。幹細胞コスメ=幹細胞が入った化粧品ではないということを、覚えておきましょう。幹細胞培養液の種類と美容効果出典:byBirth幹細胞培養液(抽出エキス)は、元になる幹細胞によって期待できる美容効果が異なります。3種類あるので、それぞれ詳しくチェックしていきましょう。動物幹細胞培養液出典:byBirth主に羊の毛根や胎盤の幹細胞を培養して得られます。動物の飼育環境の問題、ウイルスの危険性、肌につけたときの安全性などの理由から、日本では流通していません。海外では、動物由来の幹細胞培養液を配合した化粧品が販売されていますが、上述の理由から購入は控えるのが無難です。ヒト幹細胞培養液出典:byBirthヒト脂肪由来幹細胞やヒト神経幹細胞などを培養して得られます。生体由来成分なので、厳しい安全基準をクリアしないと化粧品に配合できません。ヒト幹細胞培養液は、ドナーが誰か、幹細胞やウイルスが混入していないかなど衛生面や安全性が徹底管理されています。ヒト幹細胞培養液は、肌の生まれ変わりを促すEGFや、肌に本来あるコラーゲンやヒアルロン酸の合成をサポートするFGFなど、細胞を活性化させる情報伝達物質のほか、コラーゲン、エラスチン、抗酸化酵素など美容成分がたっぷり含まれています。本来、化粧品に配合される美容成分は、肌の表面にある角質層にしか浸透せず、その下にある表皮細胞や真皮の細胞まで届きません。角質層にある角質細胞はいわば死んだ細胞です。死んだ細胞に美容成分を届けても、肌が活性化することはないのです。「化粧品には保湿の役割しかない」と言われるのはそのためです。しかし、ヒト幹細胞培養液は細胞の働きを活性化させて肌を根本的に立て直せるので、エイジングサインへのさまざまな効果が期待できるといわれています。その理由が、リガンドとレセプターです。肌の活性化を促すには、リガンドというカギの役割を果たす成分と、細胞の表面でカギ穴の役割を果たすレセプターが結びつく必要があります。ヒト幹細胞培養液には、リガンドとして機能する成分が豊富に含まれていると言われています。エイジングケアに魅力的なヒト幹細胞培養液ですが、生体由来成分なので価格が高いのがネックです。植物幹細胞培養エキス出典:byBirth植物の幹細胞培養液から抽出して得られます。培養液の抽出が容易で、低コストで成分をつくれるので、比較的、低価格な商品が販売されています。もととなる植物は、砂漠地帯や山脈などの高地といった厳しい生育環境で繁殖する植物。生命力があり、高い保水力があるアルガンツリーやアルペンローゼがあげられます。植物幹細胞にはレセプターとリガンドがないため、ヒト幹細胞培養液のように肌の細胞に直接働きかける効果はありません。しかし、植物幹細胞エキスはすぐれた抗酸化力を持ちます。紫外線や空気中の汚れなどが原因で肌に発生する活性酸素は、肌老化を加速させる要因に。その活性酸素を除去して、美しい肌を守ってくれるのです。また、高い保湿力も魅力。肌の乾燥は、しわ、たるみ、しみ、くすみなどを引き起こす原因になります。肌のうるおいをしっかり守ることが、エイジングケアの基本です。肌老化に悩むなら一度試す価値あり!出典:byBirthエイジングケアの最終兵器とまで言われる幹細胞培養液(エキス)ですが、肌を若返らせる薬ではありません。あくまでも、すこやかな肌の土台作りをサポートする成分であると考えましょう。エイジングケアは毎日の積み重ねが大切。幹細胞培養液(抽出エキス)配合の化粧品で、コツコツお手入れを続けてみましょう。少しずつ、肌の変化を感じられるはずです。エイジングサインに悩んでいるなら、一度、幹細胞培養液(抽出エキス)配合の化粧品を試してみてくださいね。
2019年06月02日「Y’sサイエンスクリニック広尾」最高医学責任者の新刊4月3日、幹細胞を活性化させてアンチエイジングを図ろうという新刊『幹細胞 活性化で若返り! 夢をかなえる5つの方法とは』が発売された。発売は講談社からで、四六判の176ページ、価格は1,300円(税別)である。著者は東京都港区南麻布にある「Y’sサイエンスクリニック広尾」の統括院長で最高医学責任者の日比野佐和子氏である。同氏は同クリニックにて肌再生治療、美容皮膚科、アンチエイジング内科(点滴療法)を担当している。自宅で誰でも幹細胞を活性化人間などの生物は細胞により構成され、一般的な体細胞が一度その役割を担う形に分化してしまえば、それ以外の細胞にならないのに対し、別の種類の細胞に分化する能力を持ち増殖し続ける細胞が幹細胞である。幹細胞は近年、再生医療の分野で注目されている。新刊『幹細胞 活性化で若返り! 夢をかなえる5つの方法とは』では、日比野佐和子氏が自宅で誰でも幹細胞を活性化させることができるという方法を紹介している。この5つの方法を実践することで若返りを図るだけでなく、健康長寿にもつながるとしている。また、日比野氏自身が受けたという「脂肪由来の幹細胞移植」を紹介。同氏は移植後すぐにその効果が現れたとしている。自身、激しい運動をしていないのに、筋肉量が増え、顔や体のたるみが解消。不妊治療としての効果も確信しているという。(画像はAmazon.co.jpより)【参考】※『幹細胞 活性化で若返り! 夢をかなえる5つの方法とは』(日比野 佐和子) - 講談社BOOK倶楽部
2019年04月11日才能や素質は生まれ持ったもので、いくら努力しても才能や素質がなければダメ……と思っている方も少なくないはず。ところが世の中には、生まれ持った才能や素質はそれほどでもないのに「成功者」と呼ばれる人たちが数多く存在します。彼らに共通する成功の要因――それは「GRIT」(やり抜く力)です。自分で考え、選び、そして行動するとき、あるいは何かをやってみたけれどうまくできずに挫けそうになっているとき、GRITが十分に備わっていれば、子どもたちは壁を乗り越えることができるでしょう。GRITは生まれ持った能力ではなく、今からでも家庭で身につけさせることができるのです。これからの時代、お子さんに持っていてほしいGRITの力がどんな場面で発揮されるか、またGRITはどうしたら身につけられるのか、例を挙げながらご紹介します。世の中の成功者に共通する「GRIT」(やり抜く力)とは?「GRIT」は、Guts(度胸)、Resilience(復元力)、Initiative(自発性)、Tenacity(執念)の4つの頭文字をとった言葉で、やり抜く力のことを意味しています。ここ数年、アメリカでは、これまでに考えられてきた「才能」「知性」に加えて成功者に共通する要素として注目されています。例えば、プロ野球のイチロー選手は、天賦の才という言葉だけでは説明しきれない大記録を次々と打ち立ててきましたが、彼自身、「僕を天才と言う人がいますが、僕自身はそうは思いません。毎日血の滲むような練習を繰り返してきたから、いまの僕があると思っています。僕は天才ではありません」(引用元:児玉光雄 著(2012),『天才・イチロー逆境を超える「言葉」』,イースト・プレス.)と発言しているとおり、強い気持ちで不断の努力を続けてきた結果だということは多くの人が認めるところです。また、世界的な「成功者」の中でも、FacebookのCEOマーク・ザッカーバーグ氏は「信念とグリット」がビジネスでの成功のカギだと言ってますし、バラク・オバマ元アメリカ合衆国大統領もスピーチの中で何度も「GRIT」という言葉を使っています。国内に目を向ければ、古くは江戸時代に全国各地を歩いて測量した伊能忠敬や本田技研の創業者、本田宗一郎も並外れたGRITの持ち主です。そして最近では、ノーベル生理学・医学賞を受賞した京都大学iPS細胞研究所所長の山中教授が「9回失敗しないと、なかなか1回の成功が手に入らない」と語っています。このように、世の中の成功者にはGRITが備わっているのです。特別な才能や知性がなくてもGRITが強ければ成功できるやり抜く力や粘り強さを表わすGRITという概念自体は、目新しいものではありません。ここ数年で注目されている理由のひとつに、心理学を専門とするペンシルバニア大学のアンジェラ・ダックタース教授が行なった研究結果があります。彼女は、さまざまな分野で成功している人は誰か、また成功した理由は何かを調べました。対象者には以下のような人たちを選び、「GRITの高さ」と「成功」との関連性を証明するに至ったのです。・アメリカ陸軍士官学校の士官候補生・単語のスペルの正確さを競う大会「ナショナル・スペリング・ビー」での優勝者・教育困難なエリアという過酷な現場で働き続けて生徒の学力を伸ばした教師・民間企業のトップセールスマンこの研究で彼女は、才能や知性がある人が必ずしもGRITが強いというわけではないこと、逆にそれほど目立った才能を持っているとはいえない人でも、GRITが強ければ成功しているということを明らかにしました。つまり、才能や知性にあふれた特別な運命のもとに生まれなくても、やり抜く力や粘り強さにあふれていれば成功への道筋を切り開けるというわけです。さらに、このGRITは生まれ持った特別な能力ではなく、誰でも今から伸ばしていくことができる力だといわれています。もちろん、子どもだけでなく私たち大人も、今日からトレーニングをすればGRITを高めていくことができます。家庭でできる、GRITを伸ばす習慣4つお子さんの「やり抜く力」を伸ばしてやりたいと考えているのであれば、ご自身のGRITにも目を向けて、一緒に高めていくことを考えることをおすすめします。親が目標に向かって頑張っている姿は、子どもにとって一番身近なお手本であり、勇気づけられるものです。ダックタース教授のご家庭では、お子さんと一緒に次の4つのルールを課しています。【1】家族全員(親も)ひとつは “ハードなこと” に挑戦するダックタース家では、家族がそれぞれヨガやランニング、ピアノなど「意図した練習」が必要となる“ハードなこと”を決めて挑戦しているそうです。皆さんも、例えば「毎日30分、本を読む」「1年間、スイミングに休まず通う」「最寄り駅の1つ前で降りて通勤する」のような、やってみよう、やらなければと思っていることに家族全員で挑戦してみてはいかがでしょうか。【2】“ハードなこと” は自分で選ぶどんなことに挑戦するかは、自分で選びます。人任せにしないことで発言に責任がうまれ「やり抜く力」が伸びるからです。できないことや興味のないことを親に言われたからといって続けても意味はありません。それぞれがよく考え、ときには家族で相談し話し合い、最終的には自分で決めることが大切です。【3】 “ハードなこと” は変えてもいい一度、決めて始めてみたけれど続かないこともあります。その場合、他のものに変えてもいいというルールにしているそうです。ただし、それには「区切りのいい時期までは続ける」という条件があります。習い事であれば発表会や大会まで、スポーツジムなどであれば入会月や年度末といった区切りのいいところまでは続けることで「やり抜く力」を高めます。【4】高校生になったら、“ハードなこと” を2年間は続けなければならない小さいうちは、挑戦に粘り強く取り組むことも難しいかもしれません。【3】の区切りのいい時期も、大人からすれば「あっという間」の期間になることもあります。それでも、区切りを決めた期限まで「やり抜く」ことができたら、きちんと評価し褒めてあげましょう。そして、ある程度成長したら区切りのいい期間を長くします。まずは、難しそうでもやってみようと思い(Guts:度胸)、ちょっとくらいうまくいかなくても続けて(Resilience:復元力)、自分が決めたことを(Initiative:自発性)、決めた期間までは最後までやり遂げる(Tenacity:執念)ことが、GRITそのものを伸ばします。***果たして、自分にはどれくらいのGRITがあるのだろうと興味をもったら、10の質問に5段階で答える「グリッド・スケール」という指標でスコアチェックしてみてはいかがでしょうか。これはダックワース教授が研究で使ったスケールで、著書『やり抜く力――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』に紹介されています。(参考)Study Hackerこどもまなび☆ラボ|才能よりも大切な「GRIT」!子どもの “やり抜く力” の育て方 ~家庭内ルール~BizHint|グリットHR NOTE|「GRIT」とは何か?成功者に共通するのは「才能」じゃなく「やりぬく力」DIAMOND online|子どもの「グリット」がみるみる上がる4大家庭ルールリンダ・キャプラン・セイラーロビン・コヴァル(著)三木俊哉(訳)(2016),『GRIT(グリット)平凡でも一流になれる「やり抜く力」』, 日経BP社.アンジェラ・ダックワース(著)神崎朗子(訳)(2016),『やり抜く力――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』,ダイヤモンド社.児玉光雄 著(2012),『天才・イチロー逆境を超える「言葉」』,イースト・プレス.Angela Duckworth|Grit Scale
2019年02月06日私たちのカラダの中にある脂肪細胞には、脂肪を燃焼させてくれる「褐色脂肪細胞」と、脂肪を溜め込んで肥満の原因となる「白色脂肪細胞」があります。ダイエットの敵ともいえる白色脂肪細胞に焦点を当て、性質や働きについて解説します。カラダの脂肪の大半は白色脂肪細胞細胞のなかには、脂肪滴と呼ばれる脂肪のかたまりをもつ脂肪細胞があります。白色脂肪細胞には大きな脂肪滴がひとつ、褐色脂肪細胞には中小の脂肪滴が多数あります。実は、カラダの中の脂肪細胞はほとんどが白色脂肪細胞です。ダイエットに役立つ褐色脂肪細胞は首や肩甲骨などの周りにしか存在せず、加齢とともにその数は減少していきます。肥大化した白色脂肪細胞の怖い影響白色脂肪細胞には、内臓の位置を正常に保ち、体温を維持する働きがあります。また、食欲やエネルギー代謝の調整に関わるレプチン(※1)も分泌しています。 そして、白色脂肪細胞の中には、アディポサイトカインとアディポネクチンという生理活性物質が存在しています。アディポサイトカインは糖や脂質の代謝を助け、アディポネクチンは糖尿病や動脈硬化を予防する働きがあるといわれています。しかし、内臓脂肪が増加するとアディポサイトカインの分泌異常が起こり、悪い働きをするアディポサイトカインが多く分泌されるようになります。なかでも、肥大化した脂肪細胞から多く分泌されるTNF-α・MCP-1・PAI-1は悪玉アディポサイトカインとされ、以下のようなリスクとなります。PAI-1・・インスリンの働きを悪くし、糖尿病の発症リスクを高めるMCP-1・・動脈硬化の発症や悪化に関係が示されているPAI-1・・血液を固まりやすくし、血栓ができやすくなるこれらの影響は、皮下脂肪よりも内臓脂肪で特に大きくなります。つまり、内臓脂肪型の肥満は、生活習慣病につながりやすいので注意が必要です。(※2)白色脂肪細胞を程よくキープするコツ3つ太り過ぎると、白色脂肪細胞が肥大化し、生活習慣病の原因となる悪玉アディポサイトカインを分泌してしまいます。ダイエットや健康を維持するために重要なカギは白色脂肪細胞を程よくキープすること。そのための3つのコツは以下のとおりです。1.体脂肪率を適正に保つ体脂肪率は、白色脂肪細胞の増えすぎや減り過ぎを知るバロメーターになります。年齢によっても異なりますが、男性は15~20%、女性は20~25%くらいが目安です。2.褐色脂肪細胞を活性化させる脂肪燃焼に役立つ褐色脂肪細胞を刺激し、活性化させるのも有効です。凍らせたペットボトルで肩回りをマッサージしたり、冷シャワーと温シャワーを交互に浴びたりしてみましょう。3.有酸素運動を行う酸素を取り入れながら行う有酸素運動は、脂肪燃焼に効果があります。ウォーキングやサイクリングなどを20~30分以上継続して行うのがおすすめですが、10分くらいずつの運動でも効果が出なわけではありません。時間が空いたらカラダを動かす習慣をつけるのがベストです。 白色脂肪細胞は減らしすぎても増えすぎてもカラダに悪影響をもたらします。白色脂肪細胞の良い部分をいかせるよう、適切な体脂肪率を保ち、運動を心がけてくださいね。 【参考】(※1)e-ヘルスネットレプチン〈〉(最終閲覧日2016/09/06)(※2)e-ヘルスネット肥満と健康〈〉(最終閲覧日2016/09/06)e-ヘルスネット脂肪細胞〈〉(最終閲覧日2016/09/06) 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年11月04日脂肪細胞には2種類あり、白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞では働きが異なります。そこで、2種類の脂肪細胞の違いや脂肪を燃焼させる方法についてご紹介します。脂肪燃焼効果のある褐色脂肪細胞を活性化させ、より効果的にダイエットを行いましょう。 白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞の違い脂肪細胞は細胞質に脂肪滴と呼ばれる脂肪のかたまりを持っている細胞のことをいいます。白色脂肪細胞はカラダ全体に存在し、脂肪を蓄える役割をしており、褐色脂肪細胞は首や肩甲骨、脇の下などの一部にしか存在せず、脂肪を燃焼して熱を産生する働きをします。(※1)いわゆる体脂肪と呼ばれるものは白色脂肪細胞のことです。褐色脂肪細胞のうれしい効果とは?白色脂肪細胞に溜め込まれた脂肪を燃焼させてくれるのが褐色脂肪細胞。褐色脂肪細胞は加齢とともに数が減ってしまいます。しかし、この褐色脂肪細胞を活性化させることで、脂肪を燃焼させやすくなり、生活習慣病の予防やダイエットに効果をもたらしてくれます。褐色脂肪細胞を活性化させるコツ6つ褐色脂肪細胞は寒さを感じたときや体温が低下したときに、体温を維持しようと活発に働きます。そのため、カラダに冷たさを感じるような刺激を与えることが、褐色脂肪細胞を活性化させる有効な方法の一つといえます。1.水泳をする体温よりも冷たい水の中で行う水泳は、褐色脂肪細胞を刺激するには最も適している運動といえます。水の中を出入りし、冷たい刺激を受けることによってカラダが熱を生み出そうとするため、脂肪燃焼効果が期待できます。2.適度な寒さにカラダをさらす特に寒い季節には、暖房の効いた温かい部屋にこもってしまいがちですが、冷たい外気を浴びることで褐色脂肪細胞が活性化され熱を産生します。寒い時期こそ減量のチャンスです。適度に外へ出てウォーキングなどを行いましょう。(※2)3.水を入れて凍らせたペットボトルでマッサージをする褐色脂肪細胞は特に鎖骨や首の周りに多いとされます。8割くらいの水を入れて凍らせたペットボトルを耳の下あたりから首に沿って転がすように、2〜3分間マッサージをするだけでOK。ただし、冷たいと感じる手前でやめましょう。4.シャワーを活用する20℃と40℃のシャワーを30秒ずつ、交互に5回を目安に首の周りにかけます。一時的な温冷浴は自律神経を整えるためにも有効で、血流を改善・代謝アップ効果もあります。5.唐辛子の料理を食べる唐辛子に含まれるカプサイシンには白色脂肪細胞の褐色化を促進させる効果があります。その他にも食べ過ぎを防止する、代謝を上げるなどダイエットにうれしい効果が盛りだくさんです。(※3)6.青魚を食べるさばやさんまなどの青魚の油に含まれるDHAやEPAなどの多価不飽和脂肪酸には、心臓病予防や血糖値改善に効果的とされていますが、DHAやEPAをとり入れることで、本来脂肪を蓄積する働きの白色脂肪細胞においても、褐色脂肪細胞のように脂肪を燃焼させる働きをすることが報告されています。(※4)(※5) このように、脂肪燃焼に効果的な褐色脂肪細胞を活性化させるためにはいくつかの方法があります。もちろん一つの方法にとらわれるのではなく、他のダイエットと組み合わせながら、効率良くダイエットを行うのが望ましいです。自分に合った方法を見つけ、チャレンジしてみましょう。【参考】(※1)e-ヘルスネット〈〉(最終閲覧日2016/07/15 )(※2)糖尿病ネットワーク〈〉(最終閲覧日2016/07/15 )(※3)保健指導リソースガイド〈〉(最終閲覧日2016/07/15 )(※4)保健指導リソースガイド〈〉(最終閲覧日2016/07/15)(※5)京都大学〈〉(最終閲覧日2016/07/15) 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年11月04日アート展「2018年のフランケンシュタイン‐バイオアートにみる芸術と科学と社会のいま‐展」が、2018年9月7日(金)から10月14日(日)まで、東京・表参道のギャラリー「EYE OF GYRE」にて開催される。イギリスのSF小説家であるメアリー・シェリーが「フランケンシュタイン」を発表して200年。その小説の中で科学者が生物の断片を繋ぎ合わせて生み出した怪物は、その後何百という芸術作品のテーマとなった。そして、AIや遺伝子組み換え技術が飛躍的に発展した今日、そこで提起された「創造物による創造主への反乱」や「神に代わり生命を創り出すことの矛盾」といった問題は、ますます現代的となっている。例えば、iPS細胞の研究発展に伴って再生医療は現実的かつ身近のものとなりつつあるし、進化を続けるAIは百戦錬磨の将棋棋士を圧倒。「意思を持ったアンドロイドは人間なのか?」の是非をプレイヤーに問うゲーム作品もある。本展では、バイオテクノロジーや生物を使った芸術潮流「バイオアート」の騎手として注目される国内外のアーティストの作品の展示を通して、「フランケンシュタイン」で提起された問題を今日のものとして再考する。展示は、「死者の蘇生」という主題がリテラルに可能になったことの意味を、哲学、倫理、技術、ファッションなどの側面から問う第1章「蘇生」から、第2章「人新世」、第3章「生政治」へと続く3章構成。1890年に自殺したと言われるゴッホの左耳をDNAを合成して再生するドイツのディムット・ストレーブや、路上のゴミからDNAを抽出し個人の顔を再現するアメリカのデューイ・ハグホーグ、アレキサンダー・マックイーンの皮膚を幹細胞技術で再生しレザージャケットに仕立てるイギリスのティナ・ゴヤンク、そして、神話上の生物である一角の白馬ユニコーンを骨や臓器から毛まで精密に再現し、瀕死の姿で展示する平野真美らによる作品や資料を通して、フランケンシュタインの諸問題をアートの側面から読み解いていく。【開催概要】「2018年のフランケンシュタイン‐バイオアートにみる芸術と科学と社会のいま‐展」開催期間:2018年9月7日(金)〜10月14日(日)開場時間:11:00〜20:00会場:EYE OF GYRE / GYRE3F住所:東京都渋谷区神宮前5-10-1出品作家:ディムット・ストレーブ、ティナ・ゴヤンク、ヘザー・デューイ・ハグボーグマーク・ダイオン、BCL、Aki Inomata、本多沙映、平野真美
2018年09月04日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「iPS細胞研究のいま」です。再生医療とともに創薬の分野でも研究が進んでいる。京都大学の山中伸弥教授率いる研究チームがiPS細胞の作製に成功してから12年が経ちました。iPS細胞は人工多能性幹細胞といい、病気やケガによって体の組織や臓器の細胞が失われてしまっても、自身の体細胞から人工的に作り出すことができ、再生医療などでの活用が期待されています。人体に使用する際の危険性もだいぶクリアになったと、京都大学iPS細胞研究所(CiRA)は発表。2015年には、患者の細胞から網膜を再生し移植をしたところ、経過は良好で異常は見られていなかったという臨床報告が上がりました。ほかにも、脊椎損傷やパーキンソン病、貧血などの血液疾患に関しても動物実験では安全性が確認されています。最近では、iPS細胞から、ミニ肝臓の大量製造に成功したという報告も。肝臓移植を待つ人は年間、数千人にのぼり、ドナーの数が圧倒的に不足していますから、これが将来、実用されたなら、たくさんの命が助かるでしょう。現在研究が進められているのは、再生医療ともうひとつ、新薬の開発です。難病指定されているパーキンソン病やミトコンドリア病。皮膚・結合組織疾患、悪性関節リウマチ、骨や関節系の疾患、消化器系の疾患。アルツハイマー、てんかん、アトピー性皮膚炎、スギ花粉症…などを改善する薬をiPS細胞を使って作ろうとしています。ただし、創薬は疾患箇所の体細胞を採取して行いますが、そもそもそれが病気の根本原因なのか?また、Aさんの疾患細胞から作られた薬が、同じ病気とはいえ、BさんやCさんにも効果があるのか?など、まだまだこれから研究が必要な課題もあります。iPS細胞の研究には、クラレや味の素、ニコンなどの民間企業も積極的に参加しており、これからますますビジネスとして注目されることでしょう。そのぶん、最新研究の成果が一部の企業の独占にならないよう、情報公開も求めていきたいですね。科学技術の発達につれ、いよいよ人が死ににくくなる時代。一方で、生命に対して人間がどこまで介入してよいのか、という倫理観を問われる議論も、持ち上がってきています。ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。新刊『堀潤の伝える人になろう講座』(朝日新聞出版)が好評発売中。※『anan』2018年7月25日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2018年07月21日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「人生100年時代」です。教育、雇用、社会保障を変えていく必要があるんです。安倍政権が掲げている人づくり革命のベースになっているのが「人生100年時代」です。日本は超高齢社会に突入しており、2007年に生まれた子供の半数が107歳よりも長く生きると予想されています。それに伴い、教育、雇用、社会保障など、国の制度を見直さねばならなくなりました。政府は昨年9月に有識者を集めて「人生100年時代構想会議」をスタート。すでに会議は7回開かれました。これまでの日本人の主な人生設計は、一つの会社で定年まで勤めあげ、退職後はゆったりとした年金生活を10~20年過ごして一生を終える、というものでした。それが、寿命がさらに20年延び、定年後の生活が長くなるのです。厚生労働省の発表によると、平成28年の男性の平均寿命が80.98歳。日常生活に制限のない健康寿命は72.14歳。女性は平均寿命が87.14歳に対して、健康寿命は74.79歳でした。現在では、iPS細胞など再生医療の分野の研究や、義手義足など身体機能を補う技術が進んでおり、健康寿命も延び、これからは高齢でも現役で働けるようになると予想されています。社会的にも、日本の人口は減少していきますから、高齢者も大事な労働力に。若者が高齢者の生活を支えるという、高齢者に重きをおいた従来の社会保障から、幼児教育や高等教育の無償化など、互いに支え合う全世代型の社会保障に変わっていくでしょう。終身雇用は崩れ、雇用の流動性が求められます。そこで、政府が推奨しているのが、何歳でも学び直しができる、「リカレント教育(生涯学習)」です。社会に出たあとも、新しい技能や知識を身につける機会を得て、第二、第三の仕事に就くことができるようにしようとしています。そのとき注意しなければいけないのは、急速な社会の変化です。20年前に花形だった業種がいまは斜陽産業という例はいくつも出てきています。AI時代の到来により、人が担う仕事も変わるでしょう。人生100年時代は社会も生き方も働き方も変容しますから、意識の変革が必須。20年単位で自分をバージョンアップしていくような柔軟な姿勢が大事なのかもしれませんね。堀 潤ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。新刊『堀潤の伝える人になろう講座』(朝日新聞出版)が好評発売中。※『anan』2018年6月20日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2018年06月14日宮沢りえ(45)、チェ・ジウ(42)、LiLiCo(47)……近年、目にすることが多くなったのが40OVERの女性芸能人による「熟年婚」。そこで今回、精神的にも、経済的にも自立したこの世代が「熟年婚」で成功するための秘訣を徹底取材。恋はまだ、遠い日の花火ではない!! 「結婚しようと思ったのは、『一緒にいてこんなに楽な人はいないな』と思ったから。よく夫婦になると2人の関係性が変わってしまうといわれているけれど、私たちは何も変わりません」 そう話す小林幸子さんが電撃入籍を発表したのは57歳のとき。お相手は8歳年下で、再生医療会社を経営する林明男さんだ。世間的に言えば十分すぎる「熟年婚」だが、10歳でのデビュー以来、「頭のなかは常に『仕事』。『結婚』はまったく頭になかった」という小林さんにとってはこのタイミングが必然だったという。 「もし若いころに主人と出会っていたら、『あ、どうも』ですれ違っていたでしょう」(小林さん・以下同) 歌謡界のスターという看板を背負い、肩に力を入れて走り続けてきた小林さんがようやく出会えた、スッと力を抜ける相手、それが林さんだったのだ。 「レストランで私がお会計をしようとしたら、『何をしているんですか?』って怒るんです。そんなことも私にとっては新鮮でしたね。何しろプロポーズの言葉が、『小林幸子の人生を背負わせてください』でしたから。『背負う?私何キロかしら?』って言ったら『そうじゃない』って(笑)」 もちろんこんなやりとりができるのも、互いに対するリスペクトがあるからだ。結婚発表の翌年、小林さんはニコニコ動画の生放送に初登場。歌謡界からの「降臨」として話題を呼び、若者たちの間でブレークを果たしたが、じつは、この挑戦の陰にも林さんの存在があったという。 「(ニコニコ動画という)演歌とはもっとも遠い世界からのオファーでしたから、はじめは私も『それって、何?』と躊躇していたんです。そんなときに、『思い込みを捨て、思いつきを拾う』という言葉を教えてくれたのが主人でした。これは彼の仕事のうえでも大切な考え方で、どの世界にも共通することだなぁと思って。彼は苦労しながら23歳で会社を起こしていて。私と通じる部分もあるし、何より尊敬の思いは常にあります」 結婚から7年、晩酌をしながらの夫婦の会話は尽きることがないという。 「まったくけんかをしたことがないんです。私の不機嫌のスイッチが入りそうになると、彼はひゅっと話を変える。そのやり方が天才的にうまいんです。夜食を作るのも彼のほうが手早いですね」 共通の趣味はスキューバダイビング。結婚前から親しんでいた小林さんに対し、林さんは素人同然だったが、あっという間上達し、いまは林さんのほうが上級者に。 「朝、『ちょっと行ってくるよ』って出かけていって、ライセンスを取って帰ってきてしまう。そんな人です」 ここまで聞いてくると小林さんが一方的に寄りかかっているようにも思えるが、こんなエピソードも。昨年、林さんの会社の支援する研究グループがiPS細胞の研究に成功し、世界的な注目を集めたときには……。 「もう私も大騒ぎ。2人で乾杯して酔っ払いました。それほどうれしくて」 かたや歌謡界の大スターとして、かたや世界を股にかける経営者として、多忙な毎日を送る小林さん夫妻。互いに自立しながら夫婦の絆を大切に育んでいる小林さんは、自身の経験から「熟年婚」についてこんなふうに語ってくれた。 「いい年になって寂しいから誰かに寄りかかろうという結婚は違うと思いますね。結婚していようがいまいが、寂しさは自分で克服しなければならないことですから。作曲家の遠藤実先生が『寄りかかるのではなくお互いに寄り添うのが結婚』とおっしゃっていましたが、まさにそのとおりだと思います」
2018年05月28日「先日、秘書の方から、安倍首相の国会答弁どおりに昭恵さんが『すべての名誉職を辞めることになった』と連絡をいただきました。ついては、ウチの名誉会長職も辞退したいと。残念ですが、受け入れました」 そう本誌に明かしたのは、チャリティ団体『iPSコミュニティー』の鳥越孝理事長。チャリティーゴルフなどを主催して、iPS細胞関連の研究に寄付をおこなっている同団体の名誉会長に就いていたのが安倍昭恵・首相夫人(55)だった。 これまで報じられているとおり、森友学園問題の発端は“愛国教育”を目玉とする同学園に昭恵夫人が肩入れをしていたことに始まる。17年4月開校予定だった新小学校の「名誉校長」に就任していたのが、ほかならぬ昭恵夫人だった。 だが、昭恵夫人が“名誉職”に就いていたのは森友学園だけではない。本誌が調べた限りでも、29もの団体で昭恵夫人は名誉職に就いていた。今回、本誌ではすべての団体に連絡をとろうと試みた。もちろんそのほとんどはしっかりした活動を続けている団体だが、中には連絡先もよくわからない団体も――。 「こういうタイミングで昭恵さんの話は……」(ある社会福祉法人の担当者) 連絡がついても、多くの団体がこう言って取材を拒否した。そのなかで前出の「iPSチャリティー」鳥越孝理事長は「いいことも悪いことも公平に報道されれば」と、正面から取材に答えてくれた。 「昭恵さんは、とにかく人の役に立ちたいという想いでやっている人です。私たちのチャリティーにも実費を払って、ときには1人で来てくれていました。人を疑わず、どんな人とも親しくなれるタイプ。それだけに、下心のある人とか邪な人につけこまれる隙もあったと思います。周りで厳しいことを言う人がいればよかったのかもしれません。良家に育った昭恵さんには、そういう免疫はなかったのでしょう」 政治部記者も、こう話す。 「昭恵さんは首相夫人として“権力”を持っているのに、本人が無頓着すぎるのです。07年に第一次安倍政権を投げ出して退陣した安倍首相は、バッシングに苦しむなか、“彼女の無邪気さに救われた”とつねづね言っています。ある種、罪深いまでの“ピュアさ”を夫人の美点と思っているんです」 ジャーナリストの江川紹子さんは、安倍夫妻にこんな“アドバイス”を送る。 「私、昭恵さんがダメな人とは言うつもりないんですよ。だって友達にしたら、すごくいい人だと思いますよ。彼女からすれば、自分でいいと思うことを一生懸命やっているだけでしょう。首相夫人としての影響力さえ使わなければ、どんな活動でも一生懸命にやっていいですよね。権力さえ伴わなければいいんです。だから彼女自身にそういう自覚がないんだったら、安倍首相が『うちの妻が何か言ってきても気にしないでください』と周囲にひとこと言っておけばいい。夫の安倍さんや周りの人たちが気をつけてあげればよかったんです」 もしかしたら、いまも彼女は本気でこう思っているのかもしれない。 「晋三さんはなんでこんなに焦っているのかしら――」
2018年03月30日「私は再生医療はもちろん、医学のことはまったくわかりませんが、夫がずっと地道にやってきていたことは知っています。ですから、今回の成功は本当にありがたい、うれしいなと思っているんです」と本誌に歓びの声をあげたのは、小林幸子(63)。 11月23日、東京慈恵医科大の横尾隆教授らのグループが、iPS細胞を使って“尿を作る”機能を持つ腎臓の再生に成功したと発表された。英国の権威あるオンライン科学誌『ネイチャー・コミュニケーションズ』に論文が掲載され、世界的に注目される“夢の治療法”につながる業績だという。 じつは今回の研究に当初から協力してきたのが、小林の8歳年下の夫で再生医療会社社長の林明男さんなのだ。小林と結婚して6年めになる林さん。だが、2人は結婚当初に壮絶なバッシングにさらされた。 「小林さんと結婚した林さんが、芸能界のことなどまったくわからないのに、彼女の所属事務所の経費や衣裳代にまで口を出し、事務所社長を追い出そうとしたと一方的に報じられたんです。結局、所属事務所社長が退社して騒動は決着しましたが、小林さんは“恩知らず”と叩かれて……。最後には林さんについても“再生医療なんて怪しい”“小林幸子は騙されている”といったひどい報道が噴出しました」(音楽関係者) だがレコード会社との契約も解除となり孤立無援になった小林は、それでもへこたれなかった。4年かかって紅白にも“復活”。ニコニコ動画やコミックマーケットなど、これまでの演歌歌手では考えられない分野にまで進出し、若者に“ラスボス”の愛称で親しまれるまでになったのだ。 「結婚をバッシングされた小林さんは、『本当の彼を知ってもらえないのが悔しい』とずっと憤慨していました。それだけに、今回の林さんの成功は、『ほら、見て!』という気持ちだと思いますよ」(前出・音楽関係者) 小林も誰かに祝ってほしくてうずうずしてるのでは――。本誌が直撃すると「ありがとうございます」と破顔して、現在の心境を語ってくれた。 「腎臓で苦しんでいる方々から、『光が見えました』と喜びの声が寄せられていると、夫から聞きました。本当に周りのスタッフや研究者のみなさんが頑張ってくれたおかげと、主人も喜んでいて……。林自身は医者ではありませんので、研究者の方々をまとめてずっとプロジェクトを続けてきたということです」 林さんには、結婚する前から“腎臓再生の夢”を聞かされていたと明かす。 「私は昔から猫を飼っていたのですが、猫の死因に腎不全はとても多いんです。10年ほど前だったかしら、そのことを林と話していたら、“僕は猫を治してあげたいし、ゆくゆくは人の腎臓も治せるようにしたい”と言ってくれて」 バッシング当時には、小林が私財を林さんの会社に出資させられているという報道まであったが――。 「そんなこと、まったくないんですよ。生活費から何から、私は一銭も出していません。すべて林がやってくれてます。投資してくれとか、言われたこともありません。あの人は『僕に小林幸子を背負わせてください』と言って、いまその通りになっています」 小林はそう憤った。 「これからも、歌手としてではなくて、ひとりの妻、パートナーとして未来の夢を林の陰で支えられれば、と幸せに思っています」 信じていた道は間違いではなかった――。
2017年12月05日再生医療の恩恵株式会社プリマルーチェは、ヒトの幹細胞から分泌される「ヒト幹細胞培養液化粧品/プリマルーチェ」の販売を開始した。オンラインショップにて購入可能。株式会社プリマルーチェは、大阪心斎橋にてトータルビューティーサロン「プリマポルタ」を運営中。同サロンは、ヒト幹細胞培養液美容のパイオニアだ。2アイテムを販売販売中の商品は、「ローションカクテル(美容液)100ml12,960円」と「クリームステップル(クリーム)40g16,200円」の2アイテム。いずれも税込み価格だ。2アイテム共に、「肌の生まれ変わり」を促す最先端の技術を使用したヒト幹細胞培養液(ヒト幹細胞順化培養液エキス)を主成分としている。ヒト幹細胞培養液とは?ヒト幹細胞培養液とは、再生医療の研究過程で生まれたもの。ヒトの脂肪由来幹細胞を培養するために、幹細胞が分泌する成分だ。脂肪幹細胞は、傷や炎症があると、まわりの細胞に指令を出して組織を修復する働きを持っており、昨今では、再生医療だけでなく、スキンケアに関しても世界的に注目を集めている新素材。日本では、2014年に厚生労働省の認可を受けている。(画像はプレスリリースより)【参考】※ヒトの幹細胞から分泌される幹細胞培養液を使用した化粧品 「ヒト幹細胞培養液コスメ/プリマルーチェ」 オンラインショップで販売開始
2017年08月05日西武渋谷店では、8月18日〜9月3日まで、バイオ技術から生まれるファッションの未来を想像する展覧会「bionic by sputniko!」を開催します。近年、iPS細胞やバイオプリンタなどバイオ技術が革命的に発展する中、細胞、腫瘍、微生物などのマテリアルで自分のファッションを自由に生成できるようになるとしたら?とスプツニ子!は考えます。会場は、パリ在住のファッションデザイナーSho KonishiやバルーンユニットDAISY BALLOONがスプツニ子!とコラボレーションした作品と、未来食プロジェクトShojinmeatの撮影協力による培養肉の細胞増殖映像と音楽と共に近未来のラボを感じさせるインスタレーションとなっています。また、「ファッションとは、自らの思想・哲学を主張するためのデモンストレーションだ」と語るスプツニ子!による身体拡張の発想がコラボレートコレクションとなって販売をスタートします。テクノロジーが未来のファッションにつながる、見て、買って楽しめる新しい感覚の展覧会です。■展覧会の概要■タイトル:バイオ技術から生まれるファッションの未来を想像する展覧会「bionic by sputniko!」■会期:2017年8月18日~9月3日※初日・最終日は午後5時閉場。※8月16日・23日は午後8時閉場。■会場:西武渋谷店A館7階特設会場■入場料:一般・大学生500円高校生以下無料■主催:西武渋谷店■協力:Image、SIGNO、DAISY BALLOON、Sho Konishi■空間構成:谷川じゅんじ(JTQ)■グラフィック:HITSFAMILY■映像:Soshi Nakamura■サウンドデザイン:Kei Komatsu■会場内みどころ・培養をインスピレーションにした作品(5体展示)・LEDパネル(約6×6m)に映し出される映像と音、そして作品が織りなすインスタレーション空間・「ダイアログウォール・対話の壁」最先端バイオ技術で培養食肉を量産する日本発のプロジェクトShojinmeatとの対話を文字化したスペース■「スプツニ子!・ハニカムモード」コラボレートコレクション「培養・増殖」をコンセプトに、世界最初のヒト由来細胞株であるHela細胞などをデザインコンセプトにしたニットやTシャツ、グッズなどで展開します。2017年8月18日発売。■取扱い店舗:西武池袋本店、そごう横浜店、そごう千葉店の各婦人服売場、西武渋谷店 A館1階=プロモーションスペース(8月18日~28日)■展開型数:ニット、ワンピース、Tシャツ、バッグなど計7型■価格帯:ニット1万6200円~2万7000円Tシャツ9612円~1万4040円ケーブルニットトップス2万4840円■スプツニ子!プロフィール現代アーティスト。英国インペリアル・カレッジ数学科および情報工学科を卒業後、英国王立芸術学院(RCA)デザイン・インタラクションズ専攻修士課程を修了。在学中より、テクノロジーによって変化していく人間の在り方や社会を反映させた映像インスタレーション作品を制作。最近の主な参加展覧会に「第3回瀬戸内国際芸術祭」(自身の常設作品を発表)、「NEW SENSORIUM」(ドイツ ZKMアートセンター、2016)、「宇宙と芸術」(森美術館、2016)、「Collecting Future Japan」(英国 V&M ミュージアム)など。2013年よりマサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボ助教に就任しDesign Fiction Groupを設立。2016年第11回「ロレアル ー ユネスコ女性科学者日本特別賞」受賞。2017年世界経済フォーラム若手グローバルリーダー(アジア代表)8人に選出。著書に『はみだす力』。(お問い合わせ先)西武渋谷店TEL 03-3462-0111
2017年08月04日「松田聖子さんの夫であるK先生の研究が今、世界的に注目を集めているんです」(大学関係者) 7月、シンガポールへと向かった松田聖子(55)。コンサート直前に転倒して車いすでの移動を余儀なくされていた彼女。空港で車いすを押して寄り添っていたのは、慶應義塾大学医学部准教授のK氏(54)だった。そんな献身夫のK氏が今、実は研究者として画期的な治療に取り組んでいるという。 「大学病院の歯科・口腔外科診療科で副部長であるK先生の専門分野は、インプラント再建治療です。インプラント手術の成功率は極めて高くなっていますが、神経損傷などの併発症も起きる可能性があります。専門医としてこれまで神経再生の研究をしてきたK先生が注目したのは、iPS細胞。K先生は『iPS細胞を使って、損傷した神経細胞を再建できないか』と考えたのです」(医学部関係者) iPS細胞は、京都大学の山中伸弥教授(54)が作成した“万能細胞”。山中教授はこの研究成果が認められ、12年にノーベル生理学・医学賞を受賞した。この細胞はさまざまな組織や臓器の細胞へとほぼ無限に成長する能力をもつため、再生医療の分野で期待されている。 「下歯槽神経の麻痺は、下あごの骨を削ってインプラントの埋め込みをする際に多く起きています。K先生は京都大学からiPS細胞の提供を受け、この抹消神経の再生にの研究へ本格的に取り組み始めました。15年4月から18年3月まで、科研費(科学研究費助成事業)から約500万円の助成金を交付されることになっているそうです」(前出・医学部関係者) そんなK氏の研究努力は、少しずつ実を結び始めていた。 「K先生は『当初の計画以上に進展している』という前向きな中間報告書を出していて、院内でもかなり期待も高まっています。彼はiPSを神経堤細胞へと誘導するステップと、そこから下歯槽神経に分化する方法の構築までは、すでに成功しています。次のステップとしてはより実践段階へ。来年3月までに損傷した歯槽神経に移植治療を実行し、そこから末梢神経組織が再生されるのかを解析していくことになるでしょう」(前出・医学部関係者) 夫婦で高め合っている聖子とK氏。結婚から丸5年。夫の“開花”に聖子も感無量なことだろう――。
2017年08月01日12年6月に慶應義塾大学医学部准教授のK氏(54)と結婚した松田聖子(55)。そんな夫のK氏が今、世界的に注目を集めているという。京都大学の山中伸弥教授(54)が作成したiPS細胞の提供を受け、下歯槽神経再生の研究に取り組んでいるのだ。 それは聖子にとっても5年越しの悲願だった。結婚当初、日本を代表するアイドル歌手である聖子に対して夫は50歳をすぎても大学の准教授のままだった。それでも聖子は多忙なかたわら、夫のための献身的なサポートを決して怠らなかった。 「聖子さんお母さんは元看護師で伯母さんは院長夫人。そのため、医療の世界の厳しさをよく知っていました。だからこそ彼女は、研究で忙しい夫のため一肌脱ぐことを決断しました。毎日の通勤のため、夫に運転手付きの高級乗用車を用意。これによりK先生は通勤中に車内でゆっくりと専門書などを読むことができるようになったのです」(音楽関係者) 結婚後、彼女はインタビューやコンサートで一度もK氏について触れることはなかった。それが聖子の“妻としてのポリシー”だったのだろう。 「聖子さんと結婚してから、K先生は変わりました。それまではスーツがヨレヨレでも、靴に泥がついても平気なタイプでした。でも最近ではしわのないスーツをびしっと着こなし、ブランド物も身に着けるように変身したのです。これももちろん、聖子さんのサポートのおかげです。夫が出世できるよう、イメージアップを図ったそうです」(病院関係者) さらに夫の食事についても、聖子は地道な努力を続けていたようだ。 「聖子さんは毎朝6時に起きて、Kさんのために栄養バランスのいいお弁当を作っていると聞きました。また帰宅後も深夜まで机に向かうKさんのために、聖子さんが夜食を作ってあげていると聞きました」(前出・病院関係者) そんな聖子の“内助の功”が力となったのか、K氏の研究努力は少しずつ実を結び始めている。そして、こんな嬉しい声も聞こえてきているという。 「医学部歯科・口腔外科の教授は基本的に1名で、現在の教授は15年間もつとめています。K氏は東北大学出身で、慶応大学の“生え抜き”ではありません。しかし彼の研究は脊髄損傷患者やアルツハイマー症の治療にも貢献が期待できると言われている。そのため『来年3月時点の成果次第では次期教授昇進も夢じゃない!』と囁かれています」(医学部関係者)
2017年08月01日韓国で人気を博したミュージカル『フランケンシュタイン』が日本に初上陸する。あの有名なフランケンシュタインの物語を大胆にアレンジし、メインキャスト全員が一人二役で演じる手法にも注目が集まる。メインキャストのひとりは、舞台をはじめ、映画やテレビドラマで味のある演技を見せる、ベテラン俳優の相島一之。「ミュージカルコメディの経験はありますが、シリアスなミュージカルは初めて」という相島にその思いを聞いた。ミュージカル「フランケンシュタイン」チケット情報「今回は、『ザ・ミュージカル』ですよ。『ザ』ですよ、ザ(笑)。本当に僕でいいの?と何回、念を押したことか」と豪快に笑いながら、オファーを受けた心境を語る。19世紀のヨーロッパを舞台に、死人の命を甦らせ、「生命創造」の研究に身を捧げる科学者ビクター・フランケンシュタインが主人公だ。ビクターは、友人のアンリを無実の罪で亡くしたことから、アンリにその研究成果を注ぐが、誕生したのはアンリの記憶を失った「怪物」だった。「死者を生き返らせるという物語はiPS細胞やクローンなど、21世紀の医学の進歩で突拍子もない話ではなくなってきた。観客は色々なことを思い巡らせるはず。また、登場人物が救いを求め、人間の生きる意味を問う姿は話に深みを与えます。そこに壮大でドラマティックな音楽が入ると、物語がさらに勢いよく立ち上がり、本当に素晴らしいんですよ」と熱を込める。相島は、第一幕でビクターの婚約者ジュリアの父・ステファン、第二幕でギャンブル闘技場に出入りするフェルナンドを演じる。社会的地位や名誉があるステファンと、金の亡者で裏社会とも繋がるフェルナンド。一方、研究熱心なビクター役の中川晃教、柿澤勇人(Wキャスト)は、ギャンブル闘技場を営む悪党のジャックに豹変する。あまりにも正反対なキャラクターは、一人二役というものの、実は同じ人間ではないかと思わせる。どんな人間にも光と闇があるように。「まさにそうですね。脚本と歌詞を手掛けたワン・ヨンボムさんが意図して書いているのだと思います。一人二役は役者にとっては、苦労より楽しみのほうが大きい。振り幅の大きい違う役をやればやるほど、バッと弾ける。その生き生きとした役者の魅力が芝居全体の高揚感にも繋がり、物語自体が大きく揺れる。Wキャストだと揺れ方もそれぞれ違うはずです」役者のほか、立川志らくと落語会をしたり、自身のブルースバンドのライブでブルースハープを吹いて熱唱したりする。また、長男は5歳、長女は2歳とかわいいさかり。50代にして人生花盛りの様子だ。「いえいえ(笑)。でも、異業種に挑戦して確実に分かったのは、僕は俳優以外の何物でもないということです」。きっぱりとそう言い切った。公演は、1月8日(日)から29日(日)まで東京・日生劇場、2月2日(木)から4日(土)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールにて上演。その後、福岡、愛知でも公演あり。チケットは発売中。取材・文:米満ゆうこ
2017年01月05日順天堂大学は4月6日、悪性リンパ腫細胞や成人T細胞白血病細胞を今まで知られている仕組みとは異なった機序で死滅させる抗体を樹立したと発表した。同成果は、順天堂大学 医学部 病理・腫瘍学講座 松岡周二助教、理化学研究所 統合生命医科学研究センター ワクチンデザイン研究チーム 石井保之チームリーダーらの研究グループによるもので、3月31日付けの米科学誌「PLOS ONE」に掲載された。B細胞リンパ腫や成人T細胞白血病において有意な治療効果を示す抗体医薬はこれまでにも開発されているが、一部の効果がみられない患者や、一度寛解しても標的分子を欠失した耐性株が出現し再発する患者も多いという問題があった。同研究グループは今回、通常行われているように標的分子のペプチドを免疫したり、1種の悪性リンパ腫で免疫したりするのではなく、複数の悪性リンパ腫で免疫したマウスの抗体産生細胞を用いて融合細胞を作製し、悪性リンパ腫細胞への細胞傷害活性を指標にスクリーニングした。この結果、複数の分子(HLAクラスII分子群のDP、DQ、DR)に結合し、多くの悪性リンパ腫に傷害活性を有する抗体「4713モノクローナル抗体(mAb4713)」を得た。同抗体は、短時間で巨大な穴を血液がん細胞に直接あけるという作用をもっており、同抗体を注射することにより、悪性リンパ腫細胞を移植したマウスの生存を有意に延長したという。さらに正常な細胞に対しては傷害活性がないことも確認している。同研究グループは、今までの抗がん剤や分子標的薬で治療できなかった患者や再発した患者に対し、効果的な治療薬の開発が見込まれるとしている。
2016年04月07日理化学研究所(理研)、オーガンテクノロジーズ、北里大学は4月2日、マウスiPS細胞から、毛包や皮脂腺などの皮膚付属器を持つ「皮膚器官系」を再生する技術を開発したと発表した。同成果は、理研 多細胞システム形成研究センター 器官誘導研究チーム 辻孝チームリーダー、オーガンテクノロジーズ 杉村泰宏社長、北里大学 医学部 武田啓主任教授、佐藤明男特任教授、東北大学大学院 歯学研究科 江草宏教授らの研究グループによるもので、4月1日付けの米科学誌「Science Advances」に掲載された。皮膚には、皮膚付属器として毛包や皮脂腺、汗腺などの複数の器官が一定の規則性を持って配置されており、体の中で最も大きく複雑な器官系である。皮膚に関わる疾患は、外傷や熱傷、先天性乏毛症、脱毛症、分泌腺異常など数多く知られているが、皮膚器官系が複雑なために皮膚の完全な再生はいまだ実現していない。同研究グループは今回、皮膚疾患に対する新たな再生治療法の確立に向け「Clustering-Dependent embryoid Body:CDB法」を開発した。CDB法は、マウス歯肉の細胞から樹立したiPS細胞株を、1週間低接着培養することにより胚葉体(EB)と呼ばれる凝集塊を形成。コラーゲンゲル内に30個以上のEBを立体的に配置したものを免疫不全マウスの腎皮膜下に移植するというもの。移植されたEBは、移植30日後にはテラトーマ様の組織を形成していた。この移植物を組織学的に解析したところ、移植物は外胚葉や内胚葉性の上皮組織からなる空洞構造(嚢胞)を多数持っており、これは、iPS細胞単独移植や単一のEBを移植した場合と比較して、約4倍の上皮組織からなっていたという。同上皮組織をより詳しく解析すると、移植物の上皮組織の一部に、天然の皮膚と同等の組織構造が形成され、毛包や皮脂腺などの皮膚付属器を持つ皮膚器官系が再生されていることがわかった。この皮膚器官系には、毛穴を介して毛幹が萌出している様子も観察されたという。これら再生皮膚器官系に含まれる付属器官の組織構造を詳しく解析したところ、毛包器官内に毛包上皮性幹細胞や毛乳頭細胞が正常に再生され、毛包に付随する立毛筋も適切な位置に配置されていることがわかった。また再生皮膚器官系が正常な機能を持つかどうかを解析するため、再生皮膚器官系から毛包を10~20本含む全層組織をひとつの再生皮膚器官系ユニットとして外科的に分離し、ヌードマウスの皮下へ移植した結果、移植した再生皮膚器官系は、移植されたヌードマウス(レシピエント)に生着し、少なくとも3カ月にわたりがん化することはなかったという。移植14日後には、再生毛がレシピエントの皮膚表面より萌出し、その後、天然毛と同様に成長していく様子が観察された。この再生毛は、iPS細胞に由来することが実験で確認されている。なお、マウスの体毛はおよそ20日間という一定の毛周期で生え替わるが、再生毛包の毛周期を解析したところ、マウスの天然の体毛と同様に約20日間の毛周期で生え替わることが明らかとなり、機能的な毛包再生が可能であることも示されている。同研究グループは今回の研究について、将来、皮膚の重度の外傷や熱傷などの完全な再生を可能にするとともに、先天性乏毛症などの深刻な脱毛症や皮膚付属器に関する疾患の再生治癒につながることが期待できるとしている。
2016年04月04日慶應義塾大学(慶大)と日本医療研究開発機構(AMED)は4月1日、ヒトiPS細胞におけるグルタミン代謝の特徴を利用し、安全性を高めた心筋細胞の作製に成功したと発表した。同成果は、慶應義塾大学 医学部 循環器内科学教室 遠山周吾助教、藤田淳特任講師、福田恵一教授、医化学教室 末松誠教授(研究当時、現:AMED理事長)らの研究グループによるもので、3月31日付けの米科学誌「Cell Metabolism」に掲載された。ヒトES細胞やiPS細胞のような多能性幹細胞は、多種類の体細胞に分化出来る能力を有している反面、分化させた細胞集団のなかに未分化幹細胞が残存する性質があることがわかっている。こうした未分化幹細胞が生体内に移植されると、腫瘍を形成する危険性があるため、実用化にあたっては、目的とする細胞を純化精製すると同時に、未分化幹細胞を除去する方法の開発が望まれている。同研究グループはこれまでに、未分化幹細胞においてグルコース代謝が活発であること、心筋細胞は乳酸をエネルギー源とすることを明らかにし、培養液に含まれているグルコースを除去し、乳酸を添加することで未分化幹細胞を除去する方法を報告している。しかし、グルコースを除去するだけでは、未分化幹細胞が完全に死滅するのに時間を要するという課題があった。そこで今回、同研究グループは、未分化細胞においてグルコースと同時に消費が活発なグルタミン、アルギニン、セリン、グリシンの4つのアミノ酸に着目。これらのアミノ酸を除去した条件に加えて、グルコースも除去した培養液を用いてヒトES・iPS細胞を培養したところ、アミノ酸を除去しなかった場合と比較してヒトES・iPS細胞が劇的に死滅することがわかった。また4つのアミノ酸のうち最も重要なものがグルタミンであることを見出した同研究グループは、次にヒトES・iPS細胞におけるグルタミン代謝の役割について、細胞に存在する全遺伝子を網羅的に解析する「トランスクリプトーム解析」および細胞や組織内に存在する全代謝産物を網羅的に解析する「メタボローム解析」を行った。この結果、ヒトES・iPS細胞はグルタミンを活発に取り込んでミトコンドリアにおける酸化的リン酸化によりエネルギーを得ていることが明らかになった。さらに、同研究グループは「未分化幹細胞やその他の増殖細胞が生存不可能で、心筋細胞のみが生存可能な代謝環境」を作り出すために、通常は培養液に必要不可欠とされるグルコースおよびグルタミンを除去し、心筋細胞にとってエネルギー源となる乳酸を添加することにより、心筋細胞のみを選別できるのではないかと考え、「無グルコース無グルタミン乳酸添加培養液」を作製。実際に、ヒトES・iPS細胞由来のさまざまな細胞集団をこの培養液で培養すると、短期間で未分化幹細胞が完全に死滅し、心筋細胞のみが選別されることが確認された。この結果についてメタボローム解析した結果、心筋細胞では乳酸を利用してエネルギーを得ているだけでなく、乳酸を利用してグルタミン酸を産生しており、さらに、選別されたヒトES細胞由来の心筋細胞には、腫瘍を形成する原因となる未分化幹細胞が残存しておらず、その残存率は0.001%未満であることが確認された。なお、純化精製後の心筋細胞はそのほとんどが心室筋細胞であったという。同研究グループは今回の成果について、安全性の高い心筋細胞を比較的安価かつ簡便に入手するという大きな課題を解決し、心臓の再生医療の実現化を大きく加速するものであると説明しており、今後は医師主導の臨床研究、臨床治験の準備を実施する予定であるとしている。
2016年04月01日