演劇ファンが熱を持って観続けてきた“大人計画の役者・阿部サダヲ”が、ここ数年で“皆が知っている俳優・阿部サダヲ”になった。映画とドラマで続く主演や、話題作への出演など、阿部が「いま最も求められている俳優」のひとりであることは間違いない。来年3月には主演舞台『八犬伝』への出演も決定している。そんな阿部に見えているのはどんな景色なのか。現在の心境を訊いた。『八犬伝』チケット情報日本の長編伝奇小説のひとつ、滝沢馬琴著の『里見八犬伝』。この名作をもとに、今回新たに演劇としてこの作品に光をあて、8人の若者の成長物語として描く舞台が『八犬伝』だ。阿部は八犬士のひとり、犬塚信乃を演じる。「台本を読んで思ったのは、主役ではあるけど意外と普通の人ですよね。他の八犬士は個性的だけど、信乃は周囲の人との関わりで動いていく人。ただ、物語はやっぱり信乃が軸にならないといけないから、芯はブレないようにしようと思っています。信乃のまっすぐなところ、企みがないところは意識しながらっていうバランスが難しいけど、稽古場で作っていくのは楽しみですね」。脚本は『ロミオ&ジュリエット』の上演台本や劇団☆新感線『港町純情オセロ』の脚色を手がけるなど、近年めざましい活躍をみせる青木豪。演出は星野源主演の『テキサス』やシス・カンパニープロデュース公演で高い評価を得ている河原雅彦が担う。河原は2002年の解散まで「HIGHLEG JESUS」の総代を務めており、阿部とは同世代の小劇場仲間とも言えるが、意外にも演出を受けるのは初めてだと明かす。「共演者としての河原さんはよく知ってるんですけどね。演出家としての稽古場での居方ってきっと違うじゃないですか。聞く人によって“優しかったよ”とか“けっこう厳しいよ”とか言っていることが違うので、今回は優しいほうの河原さんだといいな(笑)」。八犬士には阿部のほか、瀬戸康史、津田寛治、中村倫也、近藤公園、尾上寛之、太賀、辰巳智秋と若い俳優が集結。また大人計画での共演も多い田辺誠一や二階堂ふみら、多彩なキャストが顔を揃える。公演は3月8日(金)から31日(日)まで東京・シアターコクーン、4月4日(木)から10日(水)まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ、4月13日(土)から14日(日)まで愛知・刈谷市総合文化センター アイリスにて上演する。チケットは12月15日(土)より一般発売開始。なお、阿部のインタビュー全容は@チケットぴあ『今週のこの人』のコーナーにて掲載。
2012年11月20日自信は輝きに変わる。そして、その輝きがまた自信をもたらす──。映画『桐島、部活やめるってよ』に続き、映画『悪の教典』という話題作に出演、俳優・浅香航大の2012年はまさに自信と輝きを得た年となった。『悪の教典』で浅香さんが演じるのは、 私立晨光学院高校2年4組の夏越雄一郎。伊藤英明さん演じる担任の“ハスミン”こと蓮実聖司に追い詰められていく生徒のひとりだ。戦慄のエンターテインメントでありながらも撮影現場は「いい雰囲気」だったそうで、「特に男子生徒役の俳優は同世代、年齢が近いこともあっていまでも交流があるんです。旅行に行ったり、富士急(ハイランド)に行ったり、仲良くしています。彼らとの出会いは一生の宝物」と笑顔を見せる。けれど、その裏には緊張と不安もあったと胸の内を明かす。「『悪の教典』のおかげで度胸がつきました」「この映画は、三池崇史監督、主演の伊藤英明さんを始め、染谷将太くん、二階堂ふみちゃん、林遣都くんなど、すでにキャリアのある人たちに囲まれた現場で。当然、緊張はありました。でも、初日に三池監督から『自分らしく、自分の芝居をすればいい』という言葉をかけてもらったことで、その場の空気を吸って息をしていたらいいんだと、自分らしさを持って臨めたんです。それだけでなく、『悪の教典』のおかげで度胸がついたというか。僕、基本的に“緊張しい”で(苦笑)。役を演じているとき、例えば、舞台で何千人っていう人を前にしていても役として立っているので緊張はしないけれど、それがトークショーになると何を喋っていいのか…って、緊張しちゃうんですよね。その緊張が軽くなったというか、動じなくなりました」。また、伊藤さんに対しては「現場では先輩後輩関係なくひとりの役者として接してもらえた」と憧れと尊敬の眼差しを向けるが、伊藤さんが徐々に狂気と化していく様は「恐かったですね」と険しい顔に。たしかに、クライマックスに用意されているバイオレンスは、想像以上にショッキング!「完成した映画を観て、台本以上にガツンときたというか、衝撃的でしたね。さらに高揚感と爽快感もあるんです」と見どころを語る。今年、20歳を迎え「俳優を仕事として捉えるようになりました」と新しい一歩を踏み出した浅香さん。『悪の教典』では大人しくて温和な夏越を演じ、役柄について「ちょっとおっとりな性格」と語っているが、浅香さん自身はどんな高校生だった?「高校1年のときは普通科の学校に通ったんですが、仕事の都合もあって2年と3年は通信制を選んだんです。いまとなってはちゃんと通えば良かったなとも思うんですけどね…。でも、1年生の間はバイトもしたし、普通に学生を楽しんでいました。その頃の好きなタイプですか?学生時代に好きだったのは、変わった子、何を考えているのか分からない子、ふわふわした感じの子が好きでしたね。男でも女でも自分を持っている人に惹かれます」。芸能界入りのきっかけは「好奇心」自分の好みをはっきり伝えるあたりがまたカッコいい。181.5センチという長身にキリッとした顔立ちももちろんカッコいい。しかしながら、いわゆる“イケメン”とカテゴライズされるのはあまり嬉しくないと苦笑いしつつ、「少し前はイケメンと一括りにされるのがイヤだったけれど、いまはありがたいと思うし、それをプラスにしていきたいって思います」。そう言えてしまうことを含めて、やはりカッコいいものはカッコいい。16歳のときに事務所のオーディションを受け、その後は舞台を中心に活躍、2011年には「花ざかりの君たちへ~イケメン☆パラダイス~2011」(フジテレビ)でドラマデビューを飾り、そして今年2本の映画と出会い、俳優・浅香航大は銀幕の世界へ降り立った。「きっかけは、単純に芸能界で生きてみたいという好奇心だった」と少し前の自分を懐かしむ。その好奇心は本気の仕事へと変わりつつある。「いまは徐々に役者としてどうするか考えるようになりました。もともと単館系でかかるような映画が好きで、山﨑努さんのような個性的な雰囲気を持った役者さんが好きなんです。自分自身もいつかそんなふうに評価されるようになりたくて…。それが目標ですね」と語る浅香さんの瞳は初々しく力強く輝いていて、いま以上の輝きを期待させる。(text:Rie Shintani)特集:年下のカレ「悪の教典―序章―」『悪の教典』特集■関連作品:悪の教典 2012年11月10日より全国東宝系にて公開© 2012「悪の教典」製作委員会
2012年11月08日第3回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞した「風待ちのひと」でデビューし、女性を中心に高い人気を誇る作家・伊吹有喜の人気小説「四十九日のレシピ」が映画化されることが決定し、このほど永作博美、岡田将生ら豪華キャスト陣の出演が明らかとなった。ある日、熱田家の母・乙美(おとみ)が突然亡くなった。2週間後、生きる気力を失っていた夫・良平の元に、派手な格好のイマドキ女子・イモが訪れる。イモは乙美から頼まれていた四十九日までの細々とした家事などを引き受けに来たと言い、乙美が残したという「レシピ」の存在を伝える。そこへ夫との関係に終止符を打ったという、東京で生活を送っていた娘の百合子が帰ってくる。良平と百合子、それぞれ心に傷を負った親子が、最愛の妻、そして母であった乙美の人生をふり返りながら、立ち直っていくまでの四十九日を温かく描く感動作だ。本作は、2011年にNHKでドラマとして放送された人気作品。監督は永山絢斗主演の『ふがいない僕は空を見た』がトロント国際映画祭に正式出品されるなど世界でも注目を浴びる、新進気鋭の女流監督・タナダユキ。今回発表されたキャスト陣には、主人公・百合子に『八日目の蝉』で2011年度日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を始め、数多の賞を総ナメにした実力派女優・永作博美。原作を読んだという永作さんは、「泣いて、笑って、とても優しく朗らかな読後感でした。作中で描かれている四十九日を成功させたいと思いました」と早くもやる気満々の様子。また、そのほかの主要キャストには、百合子の父・良平役に石橋蓮司、日系ブラジル人のハルというこれまでにない役柄に挑む岡田将生、そして『ヒミズ』でヴェネチア国際映画祭最優秀新人俳優賞を獲得した二階堂ふみが、熱田家に突然現れる派手な不思議少女・イモ役を演じる。さらに、岡田さんとは『アントキノイノチ』からの再共演となる原田泰造が、百合子との関係が冷めてしまった夫・浩之を演じるなど豪華俳優陣が名を連ねることとなった。昨今、NHKドラマから映画化される作品が続いているが、昨年大ヒットとなった『八日目の蝉』もその1本。40代を迎えた永作さんの好演に、再び日本中が涙させられそうだ。『四十九日のレシピ』は2013年全国公開を予定。(text:cinemacafe.net)■関連作品:四十九日のレシピ 2013年11月9日より新宿バルト9・有楽町スバル座ほか全国にて公開(C) 2013映画「四十九日のレシピ」製作委員会
2012年10月31日様々な問題が山積する高校を舞台に、教師が生徒を大殺戮するという衝撃的なテーマを扱った作家・貴志祐介による今年最大の問題作を、鬼才・三池崇史監督が映画化した『悪の教典』。その公開を記念して、11月3日(土・祝)から25日(日)までの間、神奈川県川崎市のエンターテイメント施設「LA CITTADELLA」(ラ チッタデラ)で、謎解きイベント「リアル悪の教典ゲーム~恐怖の頭脳革命~」が開催されることが決定!2010年に発売された同名ベストセラーを原作に、イジメやモンスターペアレンツ、教師によるセクハラなどの問題がはびこる現代の学校を舞台に、生徒から絶大な支持を得ていた人気教師による生徒の惨殺事件を描くサイコサスペンス。主演の伊藤英明を筆頭に、二階堂ふみ、染谷将太、林遣都、そして山田孝之に吹越満と個性豊かな実力派俳優陣が顔を揃え、“日常の崩壊”というテーマに挑む。今回のイベントは、五感で味わう参加体験型ゲーム“リアルゲーム(現実世界で非日常体験が楽しめる「遊び」の総称)”を展開するエンターテイメント集団「WonderQ」によるもの。気になるイベント内容はというと、映画『悪の教典』の世界感をリアルに表現した空間の中で、制限時間内にほかの参加メンバーと協力し、施設内に隠された様々な謎を解き、参加者自ら映画と連動した物語に入り込んでミッションクリアを目指していく。1回当たり、約90分の公演を予定している。“衝撃の問題作”として話題を集めている本作を劇場で体験する前、もしくは体験後に、このスリリングな謎解きイベントで、悪夢のような恐ろしい作品世界にどっぷりと浸ってみてはいかがだろうか。『悪の教典』は11月10日(土)より全国東宝系にて公開。映画『悪の教典』×謎解きイベント「リアル悪の教典ゲーム~恐怖の頭脳改革~」開催期間:11月3日(土)~11月25日(土) ※期間限定場所:川崎 LA CITTADELLA「リアル悪の教典ゲーム」特設会場(神奈川・川崎)時間:平日17:00~/20:00~土日11:00~/14:00~/17:00~/20:00~※1回当たり約90分公演料金:【前売】学生:1,800円(税込)/回、大人2,800円(税込)/回※チケット販売サイト「イープラス」にてご購入いただけます。【当日】学生:2,300円(税込)/回、大人3,300円(税込)/回公式サイト:■関連作品:悪の教典 2012年11月10日より全国東宝系にて公開© 2012「悪の教典」製作委員会
2012年10月16日累計発行部数が30万部を突破した貴志祐介氏のベストセラー小説を映画化した『悪の教典』と、前日譚を描いた配信ドラマ『悪の教典-序章-』の完成披露試写会が10日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、キャリア初の悪役に挑んだ主演・伊藤英明をはじめ、共演する二階堂ふみ、染谷将太、林遣都、浅香航大、水野絵梨奈、KENTA、高岡早紀、三池崇史監督らが舞台あいさつに立った。問題だらけの高校を舞台に、伊藤演じるサイコパス(反社会性人格障害)の教師・蓮実が、自らの失敗を隠滅するために、受け持つクラスの生徒全員を惨殺するというバイオレンス・サスペンス。伊藤は自身の代表作である『海猿』シリーズを引き合いに、「今までたくさんの人を救ってきましたが、今回は大殺戮を起こす役どころ。『海猿』と並ぶ代表作になったと確信している」と胸を張り、「伊藤英明のことは嫌いになっても、『海猿』のことは嫌いにならないで」と元AB48の前田敦子を彷彿させるアピールで、客席を笑いに包んでいた。「映画を観終わった後も、皆さんが笑顔でいてくれたらいいんですけど…。心を真っ白に、ストーリーを追いかけてくれれば、きっと共鳴し皆さんの中に眠っているものが目覚めるはず」と語るのは、本作でも過激な演出を仕掛け、本領を発揮した三池監督。この日は、第7回ローマ国際映画祭のコンペティション部門への正式出品も発表され、「非常にうれしいこと」と喜びを噛みしめた。一方、“殺人教師”蓮実と激しい攻防を繰り広げる生徒たちは、「初めての学園ものでしたが、こんなに怖い目に遭うなんて…」(二階堂)、「エネルギーに押しつぶされないでください。もし気分が悪くなった方はすぐに言ってください」(染谷)、「振り切らないと、演じられない役だった」(林)、「とにかく必死で、気づいたら撮影が終わっていた」(浅香)、「清々しい疲労感が感じられる」(水野)、「何度もNGを出す僕を伊藤さんが励ましてくれた」(KENTA)と現場を振り返り、配信ドラマ『悪の教典 ―序章―』に出演する高岡は「舞台は映画の数か月前。蓮実先生の悪が垣間見えるはず」とアピールしていた。『悪の教典』11月10日(土)全国東宝系ロードショー『悪の教典-序章-』「dマーケット VIDEOストア powered by BeeTV」&「BeeTV」で10月15日(月)から配信開始予定アクセス方法:ドコモの携帯から【iモードならBeeTV】iメニュー>動画>BeeTV【スマホならVIDEOストア】dメニュー>dマーケット>VIDEOストア powered by BeeTV
2012年10月10日貴志祐介のベストセラーを鬼才・三池崇史の手で映画化した『悪の教典』、さらにその序章としてBeeTVドラマとして配信される「悪の教典-序章-」の完成披露試写会が10月10日(水)に都内で開催。主演の伊藤英明を始め、二階堂ふみ、染谷将太、林遣都、水野絵梨奈、KENTA、高岡早紀、原作者の貴志さん、三池監督が舞台挨拶を行なった。サイコパス(反社会性人格障害)という裏の顔を隠したまま、人気高校教師として生徒たちに慕われる蓮実聖司(伊藤さん)。自らの前に立ちはだかる者たちを巧みに、冷徹に消し去っていくが、やがて殺しの螺旋は学園祭前日の真夜中の大虐殺へと展開していく。『海猿』シリーズなどの正統派ヒーローのイメージを覆す今回のダークな役柄に、伊藤さんは「これまでたくさんの人の命を救ってきましたが、今回は大殺戮劇となってます。(『海猿』と)同じ年にこうしてこの作品を公開することができて嬉しいです」と感慨深げに語る。さらに「伊藤英明のことは嫌いになっても『海猿』のことは嫌いにならないで!」と元「AKB48」前田敦子の言葉を借用し会場の笑いを誘いつつ、「『海猿』に並ぶ僕の代表作になると思う」と胸を張った。二階堂さんにとっては本作が初の学園モノとなったが「初めての学園モノがこんなに血が出て怖いものなのかと…」と苦笑い。染谷さんは「気分が悪くなった方はすぐに手を上げてスタッフに知らせてください」と警告した。林さんは自身の役について「振り切って演じないといけない役だった」とふり返り、「毎日のように伊藤さんから『おはよう、オカマ野郎!』と言ってもらい、それがモチベーションになりました」と明かし、本作で新たな境地を切り拓き自信を手にしたよう。あのダルビッシュ有の実弟として注目を浴びるKENTAさんは、オーディションで役柄を勝ち取り本作で初めて演技に挑戦。「経験がなくて、何度もミスして周りに迷惑をかけることも多かったんですが、英明さんは『テストなんだから何度でも失敗しろ』と言ってくださった。その余裕が本当にすごいと思います」と、まさに伊藤さんが“恩師”となったようだ。伊藤さんが教師を演じることにちなんで「もしも伊藤さんに教えてもらうなら?」という問いに、若いキャスト陣は体の鍛え方から女性にモテるお酒の飲み方まで次々と質問。唯一、登壇キャストの中で伊藤さんより年上の高岡さんは「私は大丈夫です」と質問を辞退したが、逆に伊藤さんは「結婚生活というものを教えてほしい」と高岡さんに逆質問。言ってるそばから伊藤さんは「ごめんね」と照れくさそうに謝るも、高岡さんは「教えてあげるよ(笑)」とあっけらかんと語り会場は再び笑いに包まれた。本作は劇場公開直前にイタリアのローマで開催される「ローマ国際映画祭」に出品されることも決定!三池監督は日本での公開前日に現地でワールドプレミアとして上映されることを明かし「オレがローマで撲殺されたり、海に沈められたりしたら『ああそうだったのか』と思ってほしい」と渡欧の覚悟(?)と意気込みを明かしていた。『悪の経典』は11月10日(土)より全国東宝系にて公開。「悪の教典−序章−」は10月15日(月)より「BeeTV」&「dマーケット VIDEOストア powered by BeeTV」で配信スタート。さらに、10月19日(金)よりDVDリリース。「悪の教典−序章−」10月15日(月)より「BeeTV」&「dマーケット VIDEOストア powered by BeeTV」で配信スタート「BeeTV」:http:// beetv.jp「dマーケット」:「悪の教典−序章−」[DVD]発売日:10月19日(金)発売元:エイベックス・マーケティング販売元:東宝■関連作品:悪の教典 2012年11月10日より全国東宝系にて公開© 2012「悪の教典」製作委員会
2012年10月10日やまだないとの人気漫画を映画化した『王様とボク』が9月22日(土・祝)に公開。都内劇場にて行われた舞台挨拶にキャストの菅田将暉、松坂桃李、相葉裕樹、二階堂ふみ、主題歌を歌う「Good Coming」(桐明孝旨、原口知之、金井田健太)、メガホンをとった前田哲監督が登壇した。18歳の誕生日に恋人のキエと結ばれたミキヒコ、彼の親友で6歳のときの事故で12年間昏睡状態だったが、当時の心のまま意識を取り戻したモリオ、2人の共通の友人であるトモナリ。子供のままでいたいと願いつつも、否応なく大人になっていく若者たちの心情を爽やかに切なく綴る。本作で映画単独初主演を果たした菅田さん。心は6歳のモリオを演じるにあたって「(周囲からの)見え方はすごく気にしました。元々ファンタジーですが、12年の昏睡から6歳の心のまま目が覚めるということを想像すると、すごく楽しい思いが広がっていきました。あとは考えたこと、監督と話したこと、現場で感じたことを持ちつつ、自由に6歳を楽しみました」と明かし、晴々とした表情を見せた。モリオはブランコから落ちて頭を打って昏睡状態になるが、自身の6歳の頃について聞かれた菅田さんは「僕も6歳のときにブランコで遊んでて頭を打って、血を見て気絶して初めて救急車で運ばれたことがあって、台本を読んでビックリしました」と“デジャヴ(既視感)”に似た思いを抱いたことを明かした。同じ問いに、松坂さんは「イタズラ好きの子供でした」と告白。「住んでいたマンションの水道を管理するところに入って、いろんなボタンを押してマンションの全水道を止めたことがあります」と“武勇伝”を明かし会場を沸かせていた。一方、相葉さんは「照れ屋で、お遊戯会でお母さんと一緒に踊るのが恥ずかしくて、みんな踊ってるのに僕だけボーっと棒立ちしてました」とふり返る。そんな恥ずかしがり屋の子がよりによって俳優に…と突っ込まれると「いまも恥ずかしくてしょうがないですよ」と照れくさそうな笑みを浮かべていた。紅一点の二階堂さんは「庭に桑の実があって、桑の実ばかり食べてる6歳でした」と語る。自然の中で育ったたくましい少女だった?というMCの問いかけに「生まれも育ちもケミカルです。自然工房的な要素はないんですが、桑の実は食べてました」とユーモラスな言い回しであっけらかんと語っていた。撮影は昨年の年末に短期間で行なわれたが、松坂さんは「クリスマスイブに菅田くんと監督と3人でケーキを食べました」と報告。菅田さんも「(松坂さんと)2人で車の中でフライドチキン食べたよね」と何とも男臭いクリスマスの思い出を明かす。二階堂さんは人見知りということもあって、男性陣の輪の中になかなか入れなかったよう。菅田さん、松坂さん、相葉さんが醸し出す和気あいあいとしたムードについて「“男の子になりたい”って初めて思いました」とうらやましそうに語っていた。『王様とボク』はユナイテッド・シネマ、シネマート新宿ほか全国にて順次公開。■関連作品:王様とボク 2012年9月22日よりユナイテッド・シネマ、シネマート新宿ほか全国にて順次公開© 2012「王様とボク」製作委員会
2012年09月24日『希望の国』で新たな原発爆発が起こった日本の日常を描き出し、日本映画で唯一の快挙であるトロント国際映画祭で最優秀アジア映画賞を受賞した園子温監督。このほど、堤真一を始め、國村隼、二階堂ふみら総勢6名を主演に迎えて贈る最新作『地獄でなぜ悪い Why don’t you play in hell?』の撮影に入っていることが明らかとなり、これに併せて、豪華キャスト陣からのコメントも到着した。「アクション映画を撮りたい!」という強い思いから、園監督自身の15年以上前のシナリオを見つけ出し、製作へと至った本作。ある理由から憎しみ合う、武藤と池上。武藤の娘で女優のミツコに、思わぬタイミングで恋をする池上。そして、ある事情から刑に服していた武藤の妻・しずえの出所祝いに、彼女の夢であったミツコの映画デビューをなんとか叶えたい武藤は、素人のくせに何を思ったかミツコ主演で映画を撮ることを思いつく。さらに、通りすがりの男や自主映画監督・平田を巻き込みながら、物語は予期せぬ方向へと転がっていく。武藤役の國村さんに、池上役の堤さん、さらに友近(妻・しずえ役)、長谷川博己(自主映画監督・平田役)、星野源(通りすがりの男役)と園監督作品には珍しい面々に加え、今年1月に公開された『ヒミズ』で主演を務めた二階堂ふみ(ミツコ役)を含めた総勢6名が主演という、流石は園子温と唸るしかない異例のキャスティング。さらに、アクションやバイオレン満載のコメディー作品になるようで、いよいよもって前代未聞。当の園監督は、本作について「このシナリオは15年ほど前に書いていたもので、それを“いまの僕”が共同脚本するような気持ちで加筆しました。『キル・ビル』っぽい、と言われることもあるけれど、先にシナリオは書いてたので、どこか似てたとしてもそれは偶然です(笑)。とにかく過激で、しかもいろんな要素がてんこ盛り。だからいろいろなジャンルの方にお声掛けさせていただきました」と語っている。そんな園監督と初タッグとなるキャスト陣は、「『ぜひ一緒にやってみたい!』と出演を決めました」という堤さんを始め、「即決でした!」と明かす國村さんに、「こんな映画のこんな役を演じてみたかった。まさに“待ち望んでいた役”。映画の神様ありがとう!」と感無量の長谷川さん、そして星野さんは「シナリオを読んでぶっ飛びました!毎日の撮影が本当に楽しくて、興奮しっぱなしです!」とそれぞれに喜びのコメントを寄せる。さらに、すでに撮影中とのことで再び園組への参加となった二階堂さんは「楽しくて、面白くて、激しい、竜巻の中にいるような現場です(笑)」と興奮気味に明かし、友近さんにいたっては「演者がもともと持っているものや持っていないものまでを最大限に引き出してくださる救世主みたいな方だとイメージしております。私も園監督によって化けさせていただけたらと思います」と、本作で“女優”友近としての更なる躍進を図っているよう。バイオレンス、アクション、ラブコメディと様々なエッセンスが交わり合ったジャンル分け不可能な本作。“奇才”園子温が見せる究極のエンタテインメントに、再び世界中から注目が集まりそうだ。『地獄でなぜ悪い Why don’t you play in hell?』はまもなくクランクアップを迎え、2013年の春に公開予定だという。■関連作品:地獄でなぜ悪い Why don’t you play in hell? 2013年3月、新宿バルト9ほか全国にて公開
2012年09月21日様々な問題が山積する高校を舞台に、教師が生徒を大殺戮するという衝撃的な題材を扱う三池崇史監督×伊藤英明主演の話題作『悪の教典』。このたび、本作の主題歌が国民的人気グループ「EXILE」から生まれた新ユニット「THE SECOND from EXILE」のデビュー曲「THINK ’BOUT IT!」に決定した。2010年に発売された貴志祐介の同名ベストセラーを原作に、いじめやモンスターペアレンツ、セクハラ、淫行などの問題がはびこる現代の学校を舞台に、一人の教師による生徒の惨殺事件を描くサイコサスペンス。主演の伊藤さんを筆頭に、二階堂ふみ、染谷将太、林遣都、そして山田孝之に吹越満と個性豊かな実力派俳優陣が顔を揃え、“日常の崩壊”というテーマに挑む。本作の主題歌を担当することになったのはEXILEのメンバーであるKENCHI、KEIJI、TETSUYA、NESMITH、SHOKICHIの5人から成る新ユニット「THE SECOND from EXILE」。EXILEに加入する2009年3月以前に活動していた「二代目J Soul Brothers」の7名のメンバーのうち、現在「三代目J Soul Brothers」に参加しているNAOTO、NAOKIを除く5名から成るグループである。今回の映画主題歌決定を受け、「『悪の教典』が大ヒットすることを願い、僕らなりにできることを精一杯頑張らせていただきます!!」(KENCHI)、「新曲『THINK ’BOUT IT!』には夢を諦めようとしていたり、何かに迷っている方や悩んでいる方に勇気やパワーを与えられるような楽曲になっています。映画のイメージにも合ったダンスミュージックで、音楽的にも新しく、いままでの僕たちを知っている方にはさらに刺激を与えられると思います!」(KEIJI)と続々とメンバーからの熱いコメントが到着。さらに、「原作の本も読ませていただき、伊藤英明さん演じる蓮実先生の奥底にある暗部や葛藤をメンバーやプロデューサーの方たちと本編のラストで流れるのを想像しながら作り上げ、音楽として表現できたのではと思っています」(NESMITH)とその出来栄えに自信の程をうかがわせる。また、本作のプロデューサーであり、一足先に楽曲を試聴した臼井央氏は「観終わった後、この主題歌を無意識に口ずさんでしまう観客がいたら、それは僕らの勝ちです(笑)」とニヤリ。「この素晴らしい原作に、映画スタッフ・キャストがまた新しい解釈を与えたように、主題歌としても新たな切り口でこの物語をエグッてくれた。この壮絶な衝撃作の最後を華々しく飾るにふさわしい主題歌、誕生です」と大満足のコメントを寄せている。THE SECOND from EXILEのデビュー曲「THINK ’BOUT IT!」は11月7日(水)より発売。彼らの楽曲が、血に染まった“衝撃の問題作”にどのような色を添えてくれるのだろうか?『悪の教典』は11月10日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:悪の教典 2012年11月10日より全国東宝系にて公開© 2012「悪の教典」製作委員会
2012年09月07日人気急上昇中の若手実力派・松坂桃李と、向井理主演のTBSドラマ「サマーレスキュー~天空の診療所~」にも出演中の菅田将暉主演で贈る心温まる青春ヒューマンドラマ『王様とボク』が9月に公開される。これに先立ち、8月26日(日)、本作を応援するサポーターを集めた限定スペシャルイベントにて記者会見が開かれ、松坂さんと菅田さん、共演の相葉裕樹、前田哲監督が舞台挨拶に登壇した。恋人のキエ(二階堂ふみ)と初めて結ばれた18歳の誕生日の夜。ミキヒコ(松坂桃李)はふと、6歳の頃に不慮の事故に遭って以来、昏睡状態で眠り続けている同級生・モリオ(菅田将暉)のことを思い出す。その後、長い眠りからモリオが目を覚ましたことをニュースで知ったミキヒコは、キエと病院まで会いにいくが、12年ぶりに再会したモリオは身体は18歳の青年に成長したものの、心は6歳の少年のままだった…。この日登壇した松坂さん、菅田さん、そして相葉さんの3人は全員戦隊モノ出身。松坂さんと相葉さんは「侍戦隊シンケンジャー」でシンケンレッドとシンケンブルーを、菅田さんは「仮面ライダーW」で、それぞれ正義のヒーローとして地球を守ってきた、言わば同志の仲。撮影中もとても仲良くしていたそうで、菅田さんは「撮影はすごく楽しくて、いろんな挑戦もした!」。初主演作にして心が6歳児のまま止まってしまった18歳の青年という難役に挑戦したが、「体が18歳で中身が6歳というのは数字だと分かりやすいけど、そのまま表現していいのか悩んだ。パンクしそうになったら監督にアドバイスをもらっていました。初めての主演で当時はあまり意識してなかったけど、いまとなってはすごく感じていて、公開が楽しみです!」と当時の苦労をふり返りつつ嬉しさを爆発させた。一方、松坂さんも「現場は夢の中にいるような世界観だった。それが映像になってお客さんに観てどう感じてもらえるか楽しみ」と語り、自信をうかがわせる。さらに、「まず感じたままを表現しようと思った。居心地が良かったし、もっと撮影していたかった。演出方法がユニークだったので、毎回新鮮に演じることができて楽しかった」と前田監督独特の世界観を称賛した。また、相葉さんは「あっという間で、あと1か月で公開というのが不思議。早くたくさんの人に観てもらってどう捉えてもらえるか楽しみ」と語る。この言葉を受けて、前田監督は「3人を役にはめるというよりは、3人が本来持っているものを役に投影してできたかなと思う。演技プランも話し合って作っていけたので、若者に届くような作品になってると思う」と手応え十分といった様子。さらに、菅田さんからは本作で役者魂に火がついたそうで「以前、役者の先輩に人生楽しいか?って聞かれて、そのときは素直に答えられなかったけど、この映画でモリオを演じて、人生をふり返ってみてからはずば抜けて楽しくなった」と新たなる発見を語った。最後には、「思い出に触れられる映画。これを観て、原点に戻ってもらえたらいいなと思います」(松坂さん)、「たくさんの方に観て青春を感じていただきたいです」(相葉さん)、「表向きは3人の友情物語だけど、テーマは人は喪失をして大人になっていくということ。また、3人がすごく生き生きしていてこのタイミングで仕事できてラッキーだったし、それをお客さんにも届けたい」(前田監督)と、それぞれに本作のメッセージを呼びかけていた。『王様とボク』は9月22日(土・祝)よりユナイテッド・シネマ、シネマート新宿ほか全国にて順次公開。■関連作品:王様とボク 2012年9月22日よりユナイテッド・シネマ、シネマート新宿ほか全国にて順次公開© 2012「王様とボク」製作委員会
2012年08月27日奇才・園子温監督が漫画家・古谷実の同名コミックを大胆な解釈で実写化した『ヒミズ』。主人公に共鳴する少女・茶沢景子を演じた若手実力派女優の二階堂ふみが、人生観が激変した本作との出会いを回想するとともに映画女優として生きる彼女の“幸福論”を語った。その他の写真衝動で父を殺した15歳の住田祐一(染谷将太)が、普通の大人になりたい夢を捨てると同時に残りの人生を“オマケ人生”と決め、世間の悪人を殺そうと決意する問題作。『愛のむきだし』『冷たい熱帯魚』『恋の罪』で積み上げた園監督人気、舞台設定を3.11後の日本に置き換えて現実感を追求した野心的試みなどが支持され、国内外で激賞を集めた。住田を想い、行動を一つにする茶沢を演じた二階堂は、「川に飛び込み、転がって(笑)。茶沢として感じた傷みみたいな感覚が残っていますが、撮影当時のことはよく覚えていないですね(笑)」と撮影から約1年、全身全霊で演じ切った当時を回想。「今はすべてが楽しかったと答えられるけれど、大きくズン! と自分が変われた作品です」と成長を実感していた。『ヒミズ』は本人だけでなく、周囲の反応も変えた。特に昨年のヴェネチア映画祭で染谷と二階堂が日本人初となる最優秀新人俳優賞(マルチェロ・マストロヤンニ賞)をダブル受賞した快挙は、予想外の影響を残した。「急にブワーと来られて、何なんだよ、大人、って。うつみたいな気持ちになりました(笑)」と世間の狂騒に困惑しながらも、「でも初めての賞が純粋にうれしくて、世界に行きたいと漠然と思っていたことも分かりやすく目に見えたので、一気に開けた感じがしました」と目を輝かす。ただ、受賞の栄誉は、「あくまでも通過点」と冷静な姿勢もキープしている二階堂。「賞を獲ったことで明確に自分の行きたい場所がわかったけれど、引きずりたくはないですね」と視線は前を向いているのだ。女優としての経験値も彼女を取り巻く環境も劇的に変化したが、女優としての価値観は不変で、「有名になりたいわけじゃなく、お金がほしいわけでもない。スクリーンの中にいれればそれでいいんです。それで自分の幸福論が成り立つから、どれだけ映画を純粋に愛せるか、今それはすごく感じています」とむしろ自身の原点を見つめ直すきっかけになったようだ。将来が楽しみな17歳。ちなみに前述の行きたい場所について聞いてみると、「それは10年後にいる場所。言葉に出すと簡単になるので、今は言わないでおきます(笑)」。『ヒミズ』7月3日(火)、ブルーレイ&DVD発売●コレクターズ・エディション(Blu-ray1枚組)価格:6090円(税込)●コレクターズ・エディション(DVD2枚組)価格:4935円(税込)発売元:ギャガ販売元:ポニーキャニオン取材・文・写真:鴇田 崇ヘアメイク:池上 豪スタイリスト:望月 恵
2012年06月20日3月の映画化発表後、4月10日(火)にクランクインし順調に撮影を進めている三池崇史監督×伊藤英明主演の話題作『悪の教典』。問題だらけの高校で教師が生徒全員を皆殺しにするという衝撃的な題材を扱う本作で、伊藤さん扮するサイコパス教師・蓮実のターゲットとなる生徒役に『ヒミズ』の二階堂ふみと染谷将太、林遣都が抜擢!さらに教師役として山田孝之が共演することが明らかとなった。2010年に発売された貴志祐介の同名ベストセラーを原作に、いじめやモンスターペアレンツ、セクハラ、淫行などの問題がはびこる現代の学校を舞台にした、教師による生徒の惨殺事件を描くサイコサスペンス。問題の教師・蓮実が担任する2年4組クラスの生徒で、直感が鋭く、蓮実への不信感を抱いている片桐怜花役には二階堂ふみ、クラスは異なるが怜花に想を寄せる同級生で、集団カンニングの首謀者・早水圭介役には染谷将太が抜擢。二階堂さんと染谷さんと言えば園子温監督作『ヒミズ』での共演が記憶に新しく、ヴェネチア国際映画祭で最優秀新人俳優賞にあたる“マルチェロ・マストロヤンニ賞”を受賞した若手注目株。園組に続く三池組での新たなる化学変化が期待されるが「思い焦がれていた三池組です。最高のエンターテインメントになるよう、現場に激しく片桐怜花をぶつけていきたいと思います」(二階堂さん)、「赤にもいろいろな赤があると思いますが、三池大先生のイメージする赤色の血を、流したいと思います」(染谷さん)と万全の意気込み!怜花と同じクラスの生徒で同性愛者であり、蓮実の同僚教師と関係を持っている前島雅彦役には『荒川アンダー ザ ブリッジ THE MOVIE』、『莫逆家族バクギャクファミーリア』など冒険的な役どころが続く、林遣都。「確実に衝撃的な作品になると思うので、完成を楽しみにしながら撮影の日々を送っています。自分は孤立していて少し変わった役柄なのですが、一つの学園の中でのお話なので、生徒のみんなと良い雰囲気を作ることを心掛けたいと思います」と頼もしいコメント。そして、蓮実の同僚で、生徒にセクハラをする体育教師の柴原徹朗役には山田孝之が抜擢!『クローズZERO』シリーズ、『十三人の刺客』に続く三池作品への出演となるが、「台本を読んでストーリーや役に惹かれたのと、やはり三池さんの作品には出たいという気持ちからオファーを受けました。三池さんや伊藤さん、先輩方からまだ知らないことを教わりたい、遣都やふみちゃんたちを見て、新鮮な感覚を取り戻せたら」とその胸中を語る。なお本作は、今夏開催される第69回ヴェネチア国際映画祭への出品を目指すことを発表。実は、三池監督と伊藤さんを含む4人のキャスト勢には、同映画祭経験者という共通点が。海外映画祭の常連である三池監督は2007年の『スキヤキ・ウエスタンジャンゴ』で伊藤さんと、2010年には『十三人の刺客』で山田さんと同映画祭に参加。二階堂さんと染谷さんに至っては、先述の通りの功績を挙げている。同作の核となる殺戮シーンはこれから撮影されるようだが、どのような三池ワールドが完成するのか?『悪の教典』は11月10日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:悪の教典 2012年11月、全国東宝系にて公開■関連記事:伊藤英明、三池崇史との再タッグで“悪”の教師に衝撃作「悪の教典」映画化決定!
2012年05月10日11月10日(土)から公開される伊藤英明主演、三池崇史監督の映画『悪の教典』の新キャストがこのほど発表された。その他の写真4月10日にクランクインし、現在も撮影が続いている本作は、問題だらけの高校を舞台に、伊藤演じる教師・蓮実が、自らの失敗を隠滅するために、受け持つクラスの生徒全員を惨殺するというミステリー作品。生徒役を二階堂ふみ、染谷将太、林遣都、同僚役を山田孝之が演じる。直感が鋭く、蓮実への不信感を抱く生徒・片桐怜花を演じる二階堂は「思いこがれていた三池組。最高のエンターテインメントになるよう、現場に片桐怜花を激しくぶつけていきたい」と意気込みを語り、集団カンニングの首謀者・早水圭介に扮する染谷は「赤にもいろいろな赤があると思うけど、三池大先生のイメージする赤色の血を流したい」とコメント。同性愛者で、蓮実の同僚教師と関係を持つ前島雅彦を演じる林は「確実に衝撃的な作品になると思う。自分は孤立していて少し変わった役柄だけど、ひとつの学園の中でのお話なので、生徒のみんなと良い雰囲気を作る事を心掛けたい」と話しており、蓮実の同僚で、生徒にセクハラをする体育教師の柴原徹朗を演じる山田は「台本を読んでストーリーや役に惹かれたのと、やはり三池さんの作品には出たいという気持ちからオファーを受けた」と語っている。監督・キャスト合わせて、ベネチア国際映画祭経験者が5名も集結している本作は、晩夏に開催される第69回ベネチア映画祭への出品も視野に入れ、撮影が続いている。『悪の教典』11月10日(土)全国東宝系ロードショー!
2012年05月10日3月7日よりフランス・ドーヴィルにて開催されていたヨーロッパ最大のアジア映画の祭典「第14回ドーヴィル・アジア国際映画祭」で、メインコンペティション部門に正式招待された『さや侍』の上映にあわせて、松本人志監督が舞台挨拶を行った。ドーヴィル・アジア映画祭は、1999年にアジア映画に特化した映画祭としてスタート。アジアの注目監督と若手監督の発掘に力を入れており、映画人からの注目度の高い映画祭のひとつ。3月23日に監督作である『大日本人』、『しんぼる』、『さや侍』が特集上映される映画の殿堂「シネマテーク・フランセーズ」に表敬訪問をした松本監督は、その翌日、翌々日とフランスの有力メディアからの取材に応じ、その足で映画祭の舞台挨拶へと臨んだ。『さや侍』の上映会場に登場すると、1,500名の観客で埋め尽くされた客席からは盛大な拍手の歓迎。挨拶を促された監督は「ピュターンジャドーフランス(くそ!フランスが好きすぎる)!ピュターンジャドーカマンベール(くそ!カマンベールが好きすぎる)!メルシーボクー(どうもありがとう)」とフランス語でまくし立て、フランスの現地ネタを取り入れた挨拶に笑いが沸き起こった。舞台挨拶を終えて緊張も緩んだ様子の松本監督は、舞台挨拶の出来について「(100点満点中)75点ぐらいかな。この舞台挨拶のパターンがあれば、色々な海外の映画祭で使えますね」と手ごたえを感じたよう?今後、「シネマテーク・フランセーゼ」での特集上映のみならず、5月9日からはフランス国内15館にて『さや侍』の一般公開も決定しており、反響が気になるところだが、「ヨーロッパの人は映画に温かいので、フランスが楽しみですね」と期待を寄せた。ちなみに、同映画祭では『さや侍』と同じく、園子温監督の『ヒミズ』(全国にて公開中)がコンペティション部門に出品されていたが、本作は批評家賞を受賞。前年度のドーヴィル・アジア映画祭でも『冷たい熱帯魚』で同賞を受賞した園監督にとっては2年連続の快挙となる。昨年のヴェネチア国際映画祭での新人俳優賞という快挙を皮切りに、こちらの作品も海外で高い評価を集めてきたが、いま現在、17の海外映画祭での出品が決定しており、リトアニア、ベルギー、イギリス、デンマーク、ボスニアの映画祭で上映されるなど、今後一層の海外での活躍が期待される。■関連作品:さや侍 2011年6月11日より全国にて公開© 2011「さや侍」製作委員会ヒミズ 2012年1月14日より新宿バルト9、シネクイントほか全国にて順次公開© 『ヒミズ』フィルムパートナーズ■関連記事:染谷将太、「周りでどんどん人が死んでいく」現場に困惑染谷将太×二階堂ふみ、ガチの殴り合い!原作にない『ヒミズ』本編映像が到着第66回毎日映画コンクール最高賞は『一枚のハガキ』、男優賞に『モテキ』森山未來染谷将太が二階堂ふみの現場でのイタズラ告発するも「覚えてないですね」『ヒミズ』染谷将太×二階堂ふみインタビュー重なり合う若き魂、互いをどう見てる?
2012年03月13日映画『生きてるものはいないのか』のプレミア試写会が1月24日(火)に都内劇場で開催され、石井岳龍(※石井聰亙改め)監督を始め、染谷将太、高梨臨、高橋真唯、白石廿日、飯田あさと、田島ゆみか、池永亜美、札内幸太、師岡広明、羽染達也、青木英李、田中こなつ、津田翔志朗、芹澤興人の15名が登壇した。石井監督にとって10年ぶりの長編映画となる本作。劇作家・前田司郎の戯曲を原作に、怪しい都市伝説がささやかれる大学で登場人物たちの奇怪な最期の瞬間が次々と描き出されていく。撮影はシーンごとに別々に行われたため「これだけのキャストが顔を合わせるのは初めて」と石井監督は興奮気味に語る。オーディションでキャストを選んだが「日本映画の若手たちと映画が作れて勇気づけられました」と若手俳優の台頭を喜んだ。染谷さんは「周りで次々と人が死んでいくのは味わったことのない感覚でした」とふり返った。また「リハーサルで田中さんと歩いているときに人が死んでいくという場面で、僕はラストシーンに向けて行かなくちゃいけないんだけど、監督に『助けないのか?』と言われて葛藤を味わいました」と個性的な石井監督の演出の一端を明かした。ほかのキャスト陣からも「オーディションのときから『派手に死んでほしい』と言われて、死ぬシーンはプレッシャーでした」(札内さん)、「いかに派手に無様に死ぬか…。隣の部屋から『ギャーッ!』って声が聞こえてきました(笑)」(高梨さん)など“死にざま”にまつわるエピソードが次々と語られた。キャスト陣を代表して、タイトルにちなんで「生きている」と実感する瞬間を尋ねられた染谷さんは「俺に聞かない方が…」と苦笑。司会者から「演じてる瞬間は?」と助け舟を出されるも「いや…(演技中は)いっぱいいっぱいです!」と照れくさそうに語っていた。『生きてるものはいないのか』は2月18日(土)よりユーロスペースほかにて公開。■関連作品:ヒミズ 2012年1月14日より新宿バルト9、シネクイントほか全国にて順次公開© 『ヒミズ』フィルムパートナーズ生きてるものはいないのか 2012年2月18日よりユーロスペースほか全国にて公開© DRAGON MOUNTAIN LLC.■関連記事:染谷将太×二階堂ふみ、ガチの殴り合い!原作にない『ヒミズ』本編映像が到着第66回毎日映画コンクール最高賞は『一枚のハガキ』、男優賞に『モテキ』森山未來染谷将太が二階堂ふみの現場でのイタズラ告発するも「覚えてないですね」『ヒミズ』染谷将太×二階堂ふみインタビュー重なり合う若き魂、互いをどう見てる?二階堂ふみの「朝帰り」願望にどよめき
2012年01月25日昨年のヴェネチア国際映画祭で、日本人初の快挙となる最優秀新人賞(マルチェロ・マストロヤンニ賞)を染谷将太と二階堂ふみがW受賞して以来、一気に脚光を浴び、先週末より満席続出の大ヒットを記録している『ヒミズ』。世界の映画通たちを唸らせた注目の若き才能の圧倒的な存在感を証明する、本編の見どころ映像の一部がシネマカフェに到着した!「行け!稲中卓球部」で知られる古谷実の漫画を原作に、“普通の大人になること”を願う住田(15歳)と“愛する人と守り守られ生きること”を夢見る茶沢(15歳)が、ある事件を発端に対面する壮絶なドラマを描いた青春感動作。今回シネマカフェに届いたのは、本編から厳選された2本の映像。一本目は原作にはない園監督によるオリジナルシーンで、染谷さん扮する住田と二階堂さん扮する茶沢が“ガチ”で殴りあうシーンだ。どしゃ降りの雨の中、茶沢が「5・7・5」の韻に合わせて住田にいきなりビンタを喰らわせれば、最初は戸惑っていた住田も売られたケンカを買ったとばかりに容赦ないパンチで茶沢を追い込む始末…。本人談によれば「お互い本気で叩き合っていた」というが、「生まれて初めて女の子をビンタしました」という染谷さんに対して「カットがかかった瞬間、(染谷くんは)『大丈夫?』って急に優しくなるんです。優しくされると涙が出そうになるからやめてくださいって(笑)」(二階堂さん)というエピソードも。その次に映し出されるのは、原作漫画を忠実に再現したシーンの一つ。普通の中学生でありたいと願いながらも親に捨てられてしまった住田のもとに茶沢が押しかけ、慰めつつも住田以上にパニックに陥っている姿は可笑しくもある。迫真の混乱ぶりを見せる二階堂さんとマイペースな染谷さんのあうんの呼吸を感じさせる、こちらも見逃せないシーンだ。初日を迎えた週末には園子温監督や原作ファンなどのコア層に加えてシニア層やカップルまで幅広い客層を集客し、渋谷シネクイントでのレイトショーでは立ち見も出るほどの大盛況を見せている本作。芸能界の著名人の数々が自身のブログ等で本作をプライベートで鑑賞したという書き込みも多く見られているのだとか。観た人の多くが絶賛するワケとは?それを裏付ける、世界に誇る2人の堂々の演技をこちらで確かめてみて。『ヒミズ』は新宿バルト9、シネクイントほか全国にて公開中。※こちらの映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:ヒミズ 2012年1月14日より新宿バルト9、シネクイントほか全国にて順次公開© 『ヒミズ』フィルムパートナーズ■関連記事:第66回毎日映画コンクール最高賞は『一枚のハガキ』、男優賞に『モテキ』森山未來染谷将太が二階堂ふみの現場でのイタズラ告発するも「覚えてないですね」『ヒミズ』染谷将太×二階堂ふみインタビュー重なり合う若き魂、互いをどう見てる?二階堂ふみの「朝帰り」願望にどよめき被災地支援、出産、離婚までセレブたちの2011年をふり返り
2012年01月19日毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社が共催する「第66回毎日映画コンクール」の受賞作品並びに受賞者が1月18日(水)に発表され、御年99歳の巨匠・新藤兼人監督の『一枚のハガキ』が最高賞にあたる日本映画大賞を含め5部門にて受賞。さらに、昨年大ヒットを記録した『モテキ』の森山未來が男優主演賞に輝いた。先日、発表された第35回日本アカデミー賞では優秀監督賞、第36回報知映画賞でも特別賞を受賞した新藤監督は、日本映画界を支えてきた大ベテランの底力を見せつける結果となった。ベテラン勢で言えば、園子温監督作『冷たい熱帯魚』での好演が高く評価された俳優のでんでんが男優助演賞を獲得し、新藤監督同様にほかの映画賞と併せて3度目の受賞を果たした。一方、若手勢では興業収入21億円を突破した大ヒット作『モテキ』の主演・森山未來が男優主演賞を獲得。その年に活躍した若手俳優を称えるスポニチグランプリ新人賞では、現在公開中の『ヒミズ』でヴェネチア国際映画祭にて新人賞にあたる「マルチェロ・マストロヤンニ賞」を受賞し注目を集めている染谷将太(『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』)、『マイ・バック・ページ』でヒロインを演じた忽那汐里がそれぞれ受賞。注目の女優主演賞には『毎日かあさん』の小泉今日子が、熾烈な女の戦いを制し見事受賞。第35回日本アカデミー賞で最多12部門を受賞した『八日目の蝉』は、永作博美の女優助演賞の1部門のみの受賞に留まった。そのほか作品部門の日本映画優秀賞には、邦画でこれまであまり描かれることの無かった“移民”をテーマに生々しい街の姿を描いた富田克也監督の『サウダーヂ』。外国映画ベストワン賞には昨年のアカデミー賞受賞作『英国王のスピーチ』が選出された。また、インターネットによる投票で決める「TSUTAYA映画ファン賞」では、日本映画部門に三谷幸喜監督の『ステキな金縛り』、外国映画部門では昨年シリーズに幕を閉じた人気ファンタジー最終章『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』など個性豊かな作品が並んだ。表彰式は、2月13日(月)に川崎市のシネマコンプレックス、チネチッタにて行われる予定。受賞結果(主要部門)一覧■作品部門・日本映画大賞:『一枚のハガキ』・日本映画優秀賞:『サウダーヂ』・外国映画ベストワン賞:『英国王のスピーチ』■監督賞、脚本賞・監督賞:富田克也(『サウダーヂ』)・脚本賞:新藤兼人(『一枚のハガキ』)■俳優部門・男優主演賞:森山未來(『モテキ』)・女優主演賞:小泉今日子(『毎日かあさん』)・男優助演賞:でんでん(『冷たい熱帯魚』)・女優助演賞:永作博美(『八日目の蝉』)・スポニチグランプリ新人賞:染谷将太(『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』)、忽那汐里(『マイ・バック・ページ』)・田中絹代賞:大楠道代■ドキュメンタリー部門・ドキュメンタリー映画賞:『ショージとタカオ』■アニメーション部門・アニメーション映画賞:『蛍火の杜へ』・大藤信郎賞:『663114』■TSUTAYA映画ファン賞・日本映画部門:『ステキな金縛り』・外国映画部門:『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』『モテキ』<レンタル>3月9日(金)よりBlu-ray&DVDレンタル開始<セル>「モテキ Blu-ray豪華版(2枚組)」価格:7,035円(税込)「モテキ DVD豪華版(2枚組)」価格:6,090円(税込)「モテキ Blu-ray通常版」価格:4,935円(税込)「モテキ DVD通常版」価格:3,990円(税込)発売日:3月23日(金)発売元:テレビ東京・電通販売元:東宝公式サイト:© 2011 映画「モテキ」製作委員会■関連作品:八日目の蟬 2011年4月29日より全国にて公開© 2011「八日目の蟬」製作委員会一枚のハガキ 2011年8月6日よりテアトル新宿ほか全国にて公開© 2011「一枚のハガキ」近代映画協会/渡辺商事/プランダスモテキ 2011年9月23日より全国東宝系にて公開© 2011映画「モテキ」製作委員会毎日かあさん 2011年2月5日より全国にて公開© 2011映画「毎日かあさん」製作委員会嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 2011年1月22日より角川シネマ新宿、シネマサンシャイン池袋ほか全国にて公開© 2010 「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」製作委員会冷たい熱帯魚 2011年1月29日よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開© NIKKATSUヒミズ 2012年1月14日より新宿バルト9、シネクイントほか全国にて順次公開© 『ヒミズ』フィルムパートナーズ■関連記事:第35回日本アカデミー賞発表!女優陣の健闘で『八日目の蝉』最多12部門受賞染谷将太が二階堂ふみの現場でのイタズラ告発するも「覚えてないですね」『ヒミズ』染谷将太×二階堂ふみインタビュー重なり合う若き魂、互いをどう見てる?二階堂ふみの「朝帰り」願望にどよめき被災地支援、出産、離婚までセレブたちの2011年をふり返り
2012年01月18日「ぴあ」調査による1月13日、14日公開の映画・満足度ランキングは、『ウォーターボーイズ』『ハッピーフライト』の矢口史靖監督最新作『ロボジー』がトップに輝いた。2位に古谷実の同名コミックを園子温監督が映画化した『ヒミズ』が、3位に理容美容専門学校の教師と生徒たちの姿を描いた『はさみ hasami』が入った。その他の写真1位の『ロボジー』は、ミッキー・カーチスこと五十嵐信次郎を主演に迎え、“ロボット”の中に入ることになった老人が巻き起こす騒動を描いたコメディ。出口調査では「ユーモアとペーソスがふんだんに盛り込まれた期待以上の作品」「高齢化社会である現代にあったテーマで、心が温かくなった」「生きがいってなんだろう、と考えさせられた」「ロボットの動きと老人の動きをマッチさせた五十嵐信次郎の表現は凄い」など、幅広い世代から好評だった。2位の『ヒミズ』は、どん底の家庭環境にいる少年と少女がある事件をきっかけに変わっていく姿を描いた異色の青春ドラマ。アンケート調査では「主演の染谷将太はずば抜けて凄い!」「二階堂ふみの本気の演技に圧倒された」など、主演のふたりに対するコメントが目立ち、「原作を園子温監督が上手く料理していて、ラストは圧巻」「とても重いストーリーで震災のことも取り上げていて、いろいろと考えさせられた」など、若者を中心に高い評価を集めた。(本ランキングは、2012年1月13日(金)、14日(土)に公開された新作映画8本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)
2012年01月16日古谷実の漫画を映画化した『ヒミズ』が1月14日(土)に公開初日を迎え、主演の染谷将太、二階堂ふみ、園子温監督が舞台挨拶に登壇した。普通に生きたいと願いつつもクズのような親のせいで苦難の道を歩むことになる中学生・住田。彼と彼を愛する同級生の茶沢が死よりもつらい現実を乗り越え、生きていくさまを描き出す。これまでオリジナル作品だけを世に送り出してきた園監督。「原作の魂に忠実でありたい、原作の良いところを壊さないようにと思って取り組んだ」と初の原作ものの映画化について語る。染谷さんは園監督の現場について「とてつもなく自由な現場でした。やりたいことをやっていい雰囲気を監督が作ってくれました」と述懐。「泥だらけになるシーンもその日、雨だったからそうしたんです。想像もできないような発想を現場で監督がくださって、毎日刺激を受けてました」と感謝の思いを込めてふり返った。二階堂さんはクランクアップの翌日、学校に登校する途中に事故に遭いかけたことを告白。あまりに役に入り込んでいたことで、撮影終了後もなかなか役が抜けず、日常になじめずにいたという。撮影現場でのエピソードを尋ねると、染谷さんが「(二階堂さんが)控室でちょっかい出してきて、イライラしました」と明かしたが、告発された二階堂さんは「覚えてないですね。私は真面目に現場に取り組んでたんで…」としらを切り通す。これに対して染谷さんは「メイキングを見てください!」と怒り心頭の様子。2人のやり取りに会場では温かい笑いが起こった。園監督は2人の芝居について、染谷さんに「65点」、二階堂さんに「64点」という採点をつけたが「満点あげようかとも思ったけど、まだピークではないからね。まだ天狗になるときじゃない」とエール。「2人とも現場では、まだまだ素晴らしい芝居ができるはずだと可能性を信じて、どんどん成長していった」と称賛を贈った。この日はさらに、映画に感動したという原作者の古谷さんから、劇中の2人の様子を描いたメッセージ入りのイラストが届けられた。染谷さんは「映画をやらせてもらった身として、(原作者との)距離の取り方が難しいものですが、嬉しいです」とホッとした表情を見せていた。『ヒミズ』は新宿バルト9、シネクイントほか全国にて公開中。■関連作品:ヒミズ 2012年1月14日より新宿バルト9、シネクイントほか全国にて順次公開© 『ヒミズ』フィルムパートナーズ■関連記事:『ヒミズ』染谷将太×二階堂ふみインタビュー重なり合う若き魂、互いをどう見てる?二階堂ふみの「朝帰り」願望にどよめき被災地支援、出産、離婚までセレブたちの2011年をふり返り染谷将太と二階堂ふみが“ヴェネチア”トロフィーとご対面!なんとモグラも祝福!?衝撃の青春感動作『ヒミズ』夫婦&カップル限定試写会に35組70名様をご招待
2012年01月15日2人が醸し出しているのは“独特の存在感”なんていう生やさしいシロモノではない。異彩、違和感…いや異物感?10代にして染谷将太と二階堂ふみは、ほかの同世代の俳優たちにはない、形容しがたい“何か”を身にまとっている。そしてそれは映画『ヒミズ』において、鬼才・園子温の手を介して化学変化を遂げ、衝撃と共に観る者の心を貫く。彼らの叫びは、言葉にならない魂の咆哮は、痛みはどのように生まれたのか?2人に話を聞いた。「行け!稲中卓球部」などのギャグ漫画で知られる古谷実が笑いを封印して送り出した異色の漫画作品を原作とする本作。一切の夢も希望も持たず、ごくごく普通に生きることだけを望みつつも、そんな思いとは裏腹に絶望的な非日常に巻き込まれていく住田と彼を慕ってやまない茶沢の壮絶な青春を描き出す。さらには3.11の東日本大震災発生を受け、設定を「震災後の日本」に変更し、全ての撮影が終わった後で被災地での撮影が敢行された。少年は佇む。雨の中に、崩れ落ちた被災地の静寂の中に。もがき、這いずる。泥の中を。住田という役を演じる上で、園監督に染谷さんが与えられたのは、ただひたすらの“自由”。だが、自由に演じるほど難しいことはない。「(脚本の)ト書きがないんです。いや、あるけど関係ない。無視して勝手に動いて、セリフも自分が言いたいように変えながら演じました。でも単に『自由に』と言われてもできなかったですよ、最初。一番初めのリハーサルなんて(二階堂さんと)2人で突っ立ってただしゃべってるだけでしたから。確かにそれじゃ面白くないですよね(笑)。自由にやらせてくれるんですが、自由にやれるように園さんはリハーサルを何度も重ねてくれたんです。そうやってリハーサルを重ねるにつれて体が軽くなっていくのが分かりました」。本作に限らず、ひと癖もふた癖もある役どころを演じることが多い染谷さん。役柄へのアプローチについては「毎回、監督によって違いますが…」と前置きし“捨てること”の重要性を説く。「調べ物をして知識を蓄えたり、用意したりするんですが、常に一貫しているのは、クランクインしたときにそれらを全て一度、捨てるんです。正確に言うと捨てざるを得ない。(蓄えてきたものが)無意識に出ること?はい、それはありますよ。でも意識すると出過ぎちゃう。なるべく影響されないように…と言ってもどこかしらで影響されるものなので。何て言うか…やってみたら分かるんですよね」。二階堂さんは時に強烈なパンチを浴び、河原を転げ落ちながら、突飛で破天荒でひたむきな茶沢を体現した。「基本的にあまり考えるタイプではないので、いわゆる“役作り”はしません」。真っ直ぐな瞳でこちらを見つめながら茶沢になりきっていく過程を明かしてくれた。「特に今回は現場で感じたままをそのまま出すのがいいかなと思いました。とにかくやってみようと、現場でのテンションや雰囲気、空気感を大切にしました。役柄に関してはどんな役もやっぱり私自身だから、演じながら『この子はこういう子だな』とか感じたりすることはほとんどないんです。その中で今回、茶沢になって、ものすごく住田が好きで、『守ってあげたい、守りたいよ』という気持ちが素直に込み上げてきましたね。クランクインしたその日から、自分が茶沢としてそこに立っているというのがすごく感動的でした。茶沢として成長するというよりも、私にとっては住田との距離を縮めていくということが何より重要でしたね。2人の距離が茶沢に直結しているというか…日に日に住田との距離が近くなっていくのをひしひしと感じていました」。「住田と茶沢の若さがエネルギーの塊だったと思う」(二階堂さん)、「人間力…人の力ってすごいなというのをこの映画に関わる役者や全てのスタッフを見て感じた」(染谷さん)と、2人はこの作品の根底にある“強さ”を分析する。特に観る者の心に突き刺さってくるのが、ヴェネチア国際映画祭でも反響を呼んだという、茶沢による「がんばれ住田!」の連呼。汗と涙にまみれながら茶沢は住田を励まし続ける。気安く言われたら腹が立つ「がんばれ」という言葉だが、少女の叫びは素直に心に響くと同時に一緒に叫び出したくなるような衝動さえももたらす。「心の底から…本当に嘘のない『がんばれ』を言いましたね。セリフではなく自然と出てくる言葉でした。ラストがああいう形で本当によかったと思うし、私自身もあのシーンでオールアップだったんですが、ものすごく感動しました」(二階堂さん)。役柄やシーンについて2人で話し合うことは「全編を通じて一度もなかった」(染谷さん)という一方で、撮影の合間には他愛もないおしゃべりで盛り上がることもあったとか。映画の中でこれだけの“化学反応”を見せている2人が普段はどのように絡み、互いをどのように見ているのか気になるが…。染谷さんが明かす。「ふみちゃんはイタズラっ子ですね。どんなことされたか?いや、特にイタズラされてないかもしれないんですが(笑)、何かイタズラっぽい悪い顔をするんですよね。(二階堂さんを指しつつ)ほら、こういう顔です(笑)」。一方の二階堂さんは染谷さんについてしみじみとこう語る。「お父さん…ですかね(笑)?父親のように見守ってくれます。前世ではきっとお兄ちゃんですね。兄妹だったんじゃないかって思ってます」。ここに描き出されるのは底なしの絶望でも単純な希望でもない。生と死、肯定と否定、愛と憎悪が入り混じり、3.11以降の新しい世界を静かに照らし出す。2つの若き魂が引き起こしたディープインパクトを肌で感じてほしい。(photo/text:Naoki Kurozu)■関連作品:ヒミズ 2012年1月14日より新宿バルト9、シネクイントほか全国にて順次公開© 『ヒミズ』フィルムパートナーズ■関連記事:二階堂ふみの「朝帰り」願望にどよめき被災地支援、出産、離婚までセレブたちの2011年をふり返り染谷将太と二階堂ふみが“ヴェネチア”トロフィーとご対面!なんとモグラも祝福!?衝撃の青春感動作『ヒミズ』夫婦&カップル限定試写会に35組70名様をご招待ヴェネチア国際映画祭で喝采!『ヒミズ』レビュアー限定試写会に15組30名様ご招待
2012年01月12日まもなく公開となる映画『ヒミズ』のヒット祈願イベントが1月11日(水)に市谷亀岡八幡宮にて開催され、染谷将太と二階堂ふみが出席した。「行け!稲中卓球部」で知られる人気漫画家・古谷実がギャグを封印して描いた異色の作品を映画化。中学生にして人生に夢も希望も持てない少年と、彼に恋心を抱き自らも傷を抱える少女の生きる姿が鬼才・園子温の手で描かれる。染谷さんは袴、二階堂さんは着物姿で登場。二階堂さんは「普段、着る機会がないので頑張りました。青春色の水色で、(目許の)ラインストーンがポイントです」と笑顔を見せた。昨年のヴェネチア国際映画祭では揃って最優秀新人俳優賞にあたるマルチェロ・マストロヤンニ賞を受賞。ついに今週末より公開となるが「撮影は5月で、長かったような短かったような…。楽しみです」(染谷さん)、「早く観ていただきたい気持ちともう少し『ヒミズ』と関わっていたいという寂しいような思いです」(二階堂さん)と心境を語った。今年20歳を迎える染谷さんは、新年にあたり「新」という漢字を色紙に書き記した。二階堂さんはこの春、大学受験を控えているが「力強く、いっぱい米を食べて元気に」という思いを込めて「米」と書いた。ちなみに、染谷さんは20歳になったらやってみたいこととして「20歳とは関係ないけど、旅行とか行きたいですね。ブータンに行ってみたい。惹かれます」とコメント。二階堂さんは今年18歳だが、大人になったらしてみたいことを尋ねられると「朝帰りです」。集まった報道陣は一瞬どよめいたが「夜中にいろんなところを歩いて、疲れ果てておうちに帰りたい」と笑顔で明かした。未成年の2人だが、この日、ヒットを祈願し鏡開きを行ない、絵馬を奉納。その後、本堂で祈祷を受けた。『ヒミズ』は1月14日(土)より新宿バルト9、シネクイントほか全国にて公開。■関連作品:ヒミズ 2012年1月14日より新宿バルト9、シネクイントほか全国にて順次公開© 『ヒミズ』フィルムパートナーズ■関連記事:被災地支援、出産、離婚までセレブたちの2011年をふり返り染谷将太と二階堂ふみが“ヴェネチア”トロフィーとご対面!なんとモグラも祝福!?衝撃の青春感動作『ヒミズ』夫婦&カップル限定試写会に35組70名様をご招待ヴェネチア国際映画祭で喝采!『ヒミズ』レビュアー限定試写会に15組30名様ご招待山田孝之はロールキャベツ男子!?司会者の珍発言に本人苦笑い
2012年01月11日第68回ヴェネチア国際映画祭で最優秀新人俳優賞にあたる「マルチェロ・マストロヤンニ賞」を受賞した『ヒミズ』の完成披露試写会が、12月22日(木)、東京・日比谷の東商ホールで開催され、同賞受賞の栄冠に輝いた染谷将太と二階堂ふみを始め、共演の渡辺哲、でんでん、メガホンを取った園子温監督が舞台挨拶を行った。実は染谷さんと二階堂さんは、同賞を受賞後、一度もトロフィーを目にしたことがなかったといい、この日が初めてのご対面。「感無量です。これからも頑張ります!」(染谷さん)、「感謝の気持ちでいっぱいです。撮影中に監督から『頑張れば、レッドカーペットだって歩けるんだぞ』と言われて、実際に(ヴェネチアで)歩いてみるとしみじみした」(二階堂さん)と喜びを再確認した。舞台挨拶には、なんと作品のモチーフでもあるヒミズ(トガリネズミ目モグラ科)も登場。体長わずか10センチということで、客席からその姿は確認できなかったが、染谷さんらは興味津々の様子だった。“普通の人生”を望む男子中学生の住田祐一(染谷さん)と、愛する人と守り守られ生きることを望む茶沢景子(二階堂さん)。そんな2人の願いは、ある事件をきっかけに奪われてしまい、“普通”とは程遠い青春を強いられることに…。現代を生きる若者の心の闇と、そこから抜け出そうとするパワーが、園監督ならではの力強いタッチで描かれる。原作は2002年まで「ヤングマガジン」(講談社刊)で連載された古谷実の同名人気コミックス。東日本大震災を受けて「2011年のリアルを描くため」(園監督)、ラストの変更と被災地でのロケが行われた。染谷さんは、あらゆる暴力にさらされた現場を「はたから見れば戦場に見えたはず」。それでも「確かに痛いなって思う瞬間はあったが、心に響く痛みだったから、演じるのは楽しかった」と満足そうにコメント。一方の二階堂さんも「現場はいい意味でピリピリしていた。原作が大好きだったし、出演が決まったときは怖さもあったが、現場の空気に触れることで怖さはなくなった」とふり返る。そんな2人に対して、園監督は「自分の限界を勝手に決めずに、もっと頑張れるはずというパワーを感じた。日ごとに大きくなり、自由を獲得する姿は本当に嬉しかった」と誇らしげな表情を浮かべていた。フレッシュな2人の対極にある、いぶし銀の演技を披露する渡辺さんと、でんでんさん。「二階堂さんがひどい目に遭っていて、本当にかわいそうだなって思いましたよ」(渡辺さん)、「2人ともピュアできれいな目をしている。大きく世界に羽ばたいて、そんときは、おじさんも一緒に連れてってよ」(でんでんさん)とベテランらしい温かな眼差しを送っていた。『ヒミズ』は2012年1月14日(土)より新宿バルト9、シネクイントほか全国にて順次公開。■関連作品:ヒミズ 2012年1月14日より新宿バルト9、シネクイントほか全国にて順次公開© 『ヒミズ』フィルムパートナーズ■関連記事:衝撃の青春感動作『ヒミズ』夫婦&カップル限定試写会に35組70名様をご招待ヴェネチア国際映画祭で喝采!『ヒミズ』レビュアー限定試写会に15組30名様ご招待山田孝之はロールキャベツ男子!?司会者の珍発言に本人苦笑い園子温&神楽坂恵が婚約を改めて報告「私の“恋の罪”でお騒がせして」と照れ笑い海外での活躍に期待する俳優は?「acteur」最新号を5名様にプレゼント
2011年12月22日記憶を失った“三股男”のドタバタ恋愛劇を描いた『指輪をはめたい』が11月19日(土)、全国で公開初日を迎え、主演の山田孝之を始め、共演する小西真奈美、真木よう子、池脇千鶴、二階堂ふみ、そしてメガホンをとった岩田ユキ監督が東京・新宿バルト9で初日舞台挨拶を行った。記憶喪失でプロポーズする相手を忘れてしまった男・輝彦(山田さん)と彼の前に現れた全くタイプが異なる3人の花嫁候補(小西さん、真木さん、池脇さん)。輝彦が本当に愛していた相手とは?手がかりを求めて記憶を失ったスケートリンクに赴いた彼は、そこで謎のスケート少女(二階堂さん)に相談するが…。原作は芥川賞作家・伊藤たかみの同名小説。山田さんは本作のキャンペーン期間中、「男性に向けた作品」だとアピールし続けてきたと言い「原作者も男性ですし、男が結婚するにあたってどういうことを考えるのか?自分自身、その点は面白いなと共感できた。作品のイメージから女性にはさしてアピールしなくても(笑)、ちゃんと観に来てくれるかなと」。実際、客席には男性客の姿も多く見られ「アピールした甲斐ありました!」と満足そうな表情だった。そんな山田さん演じる輝彦について、この日登壇した女性MCが「いわゆる“ロールキャベツ男子”ですね。外側は草食系で、内側は肉食系っていう…」と持論を展開すると、山田さん本人は「どんどんそういう言葉が出てくるんですね。初めて聞きました」と苦笑いだった。一方、女性陣も個性豊かな演技で作品を盛り上げており、輝彦の上司で才色兼備の智恵を演じた小西さんは「パッと見はパーフェクトな女性ですけど、実は内側には情熱を持っていて、猪突猛進タイプ。人間臭く感情を爆発させるところが可愛らしい」と自己分析。真木さんは“セクシー風俗嬢”というこれまでのイメージを一新する役柄に「これを逃したら、こういう役は二度とできないなと思って。現場ではあれこれ考えたが、頭では正解を出せないので、体当たりでぶつかった」と役柄そのままの心意気を披露。人形劇で生計を立てる“ちょっと重い”女性・和歌子を演じる池脇さんは「とにかく輝彦さんと人形劇が好きで好きでたまらない。それだけで生きているような部分がある」と語った。『ヒミズ』(園子温監督)で共演者の染谷将太と共に日本人初のヴェネチア国際映画祭マルチェロ・マストロヤンニ賞(最優秀新人賞)の受賞も記憶に新しい二階堂さんは、スケートリンクでの撮影を「とにかく寒くて、靴も足も冷えてしまって、筋肉が硬直した」とふり返った。そんなバラエティに富んだキャラクターの右往左往を、ファンシーに描いた岩田監督は「漫画チックな部分があるが、それをウソがないようにみなさんが演じてくれた」とキャストに感謝。「カッコつけたいとか、誰かに嫉妬したりとか、人間の原始的な感情の成長を描きたかった」とアピールしていた。『指輪をはめたい』は、新宿バルト9ほか全国にて公開中。■関連作品:ヒミズ 2012年春、シネクイントほか全国にて順次公開© 『ヒミズ』フィルムパートナーズ指輪をはめたい 2011年11月19日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2011 Kino Films/Kinoshita Management Co.,Ltd■関連記事:山田孝之インタビュー「夢はない。でも、芝居は楽しくて仕方ない」山田孝之、結婚は「タイミングと巡りあわせ。機が来ればすぐにでもGO!」園子温&神楽坂恵が婚約を改めて報告「私の“恋の罪”でお騒がせして」と照れ笑い名匠が被災地に捧げる3分11秒の短編が東京初上映!ワークショップも開催決定あなたは見つけられる?『指輪をはめたい』特製デコトラ“迷走”中!
2011年11月21日園子温監督『ヒミズ』に主演した染谷将太と二階堂ふみが最優秀新人俳優賞「マルチェロ・マストロヤンニ賞」をダブル受賞し、日本人俳優初の快挙を伝えるニュースで湧いた第68回ヴェネチア国際映画祭。10日(現地時間)に発表されたコンペティション部門の受賞結果は以下の通りだ。最高賞にあたる金獅子賞はロシアのアレクサンドル・ソクーロフ監督の『ファウスト』。ゲーテの代表作とも呼ばれる「ファウスト」をソクーロフ監督独自の視点で脚色し、権力の腐敗に取り組み続けた監督の4部作の最終作。公式上映後から本命視されていたロマン・ポランスキー監督、ジョディ・フォスター主演の『Carnage』(原題)は無冠に終わった。対して『ファウスト』は上映後に賛否両論に分かれたが、審査員長のダーレン・アロノフスキー監督は「夢を見させる映画、泣ける映画、笑える映画もあれば、一度観たら人生が変わってしまう映画もある。これはそういう作品だ」と授賞理由を語った。銀獅子賞(優秀監督賞)は中国・香港の『人山人海』(原題)の蔡尚君監督。映画祭開幕後にサプライズ上映された同作は、中国国内の検閲を受けずに製作したという経緯があり、上映日までタイトルも含めて詳細はベールに包まれていた。優秀男優賞はイギリスのスティーヴ・マックイーン監督の『Shame』(原題)のマイケル・ファスべンダー、優秀女優賞は中国・香港のベテラン女性監督、アン・ホイの新作『Simple Life』(原題)で年老いた病身のメイドを演じたディニー・イップに輝いた。審査員特別賞はイタリアのエマヌエレ・クリアレーゼ監督の『Terraferma』(原題)。優秀技術賞(撮影)は「嵐が丘」をアンドレア・アーノルド監督が映画化した『Wuthering Heights』(原題)のロビン・ライアン、金のオゼッラ賞(優秀脚本賞)はギリシャの『Alpes』(原題)のヨルゴス・ランティモス&エフティミス・フィリップーが受賞した。また、先鋭的な作品がそろうオリゾンティ部門では最高賞のオリゾンティ賞を塚本晋也監督、Cocco初主演作の『KOTOKO』が受賞した。(text:Yuki Tominaga)写真は『ファウスト』で金獅子賞を受賞したアレクサンドル・ソクーロフ監督。© AP/AFLO■関連作品:ヒミズ 2012年春、シネクイントほか全国にて順次公開© 『ヒミズ』フィルムパートナーズ■関連記事:ヴェネチア新人賞の染谷将太、被災地での撮影で「頭の中が真っ白になった」園子温監督、震災後に『ヒミズ』シナリオ変更し被災地で撮影していたことを明かす窪塚洋介、鈴木杏が『ヒミズ』で園子温作品初出演!西島隆弘&吉高由里子も再びヴェネチア、モントリオールにトロント…世界の映画祭での邦画の奮闘に期待!『冷たい熱帯魚』の衝撃再び?『ヒミズ』に吹越満、でんでんら“園組”が勢揃い
2011年09月12日第68回ヴェネチア国際映画祭でマルチェロ・マストロヤンニ賞(最優秀新人俳優賞)に輝いた『ヒミズ』の染谷将太と二階堂ふみが9月11日(日)、都内で会見を行い、受賞の喜びを語った。「行け!稲中卓球部」で知られる古谷実の原作を『冷たい熱帯魚』の鬼才・園子温が映画化した本作。ヴェネチア国際映画祭ではコンペティション部門に出品され、公式上映では8分間ものスタンディングオベーションが起こった。イタリアが誇る名優の名を冠した新人俳優賞を受賞した2人だが、まだ実感が伴わない様子。「いまもまだフワフワしています」(染谷さん)、「染谷くんからの電話で知りましたが、いまでもウソとしか思えない」(二階堂さん)と心境を語った。現地の反応については「スタンディングオベーションが初体験でした。(劇中の)『ガンバレ、スミダ』という日本語のセリフで声を掛けてもらいました」と染谷さん。二階堂さんは「拍手がずっと止まらなくてウルウル来てました。『ガンバレ』という言葉と拍手が一番心にきました」とふり返った。オーディションを経ての園監督の現場について染谷さんは「監督は段取りの後、テストなしで、ぶっつけ本番で撮影するんですが、いままでで一番、自由にやらせてもらった」と明かす。一方の二階堂さんは、リハーサルで監督から「(100点満点で)4点」とこき下ろされたこともあったとか。「次のリハでは笑顔で『よかったよ。12点』と言われました(苦笑)。60点を目指していたのでそう言ったら『60点に限りなく近い12点だ』って(笑)。優しい、愛のある監督でした」と語った。東日本大震災の発生を受けて監督は脚本を変更。原作とは異なる結末が描かれることになった。このラストについて染谷さんは「感動しました」と語り、「監督が『希望に負けた。希望を持たざるを得なくなった』とおっしゃっていて…。人間はどこかで希望を見つけ、すがるもの。それが描かれていると思います。僕らはこのラストに対して前向きでした」と胸の内を明かしてくれた。さらに撮影最終日には被災地でも撮影が行われたが、被災地に足を踏み入れた染谷さんは「それまで、どういう心情になるか想像できなかったんですが言葉が出ず、頭の中が真っ白になりました」と衝撃を語る。さらに「ここである意味、記憶が塗り替えられた」という監督の言葉を紹介し、「監督が決意しなかったらありえなかった映像を、海外の映画祭に持って行けたことを誇りに思います」と語った。二階堂さんは「震災を受けて立ち上がっていく同世代の人々への『頑張れ』という思いがあるのではと感じています」と今回の受賞を受け止め「魂のこもった作品なので、そのままの自分で、素直に感じ取ってもらえたら」と同世代の若者たちへの思いを語った。『ヒミズ』は2012年春、シネクイントほか全国にて順次公開。■関連作品:ヒミズ 2012年春、シネクイントほか全国にて順次公開© 『ヒミズ』フィルムパートナーズ■関連記事:第68回ヴェネチア国際映画祭金獅子賞はソクーロフ監督に。日本映画人も健闘園子温監督、震災後に『ヒミズ』シナリオ変更し被災地で撮影していたことを明かす窪塚洋介、鈴木杏が『ヒミズ』で園子温作品初出演!西島隆弘&吉高由里子も再びヴェネチア、モントリオールにトロント…世界の映画祭での邦画の奮闘に期待!『冷たい熱帯魚』の衝撃再び?『ヒミズ』に吹越満、でんでんら“園組”が勢揃い
2011年09月12日先日より開催中の第68回ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門に日本から唯一、出品されている『ヒミズ』の記者会見が9月6日(現地時間)に開催。園子温監督と染谷将太、二階堂ふみが出席した。2009年のベルリン国際映画祭では4時間を超える大作『愛のむきだし』が出品され、昨年は『冷たい熱帯魚』がヴェネチアへ。さらに今年『恋の罪』がカンヌ国際映画祭に出品されるなど、海外からも熱い視線が注がれる園監督だが、今回、満を持して世界三大映画祭のコンペティション部門に殴り込みをかける!「行け!稲中卓球部」で知られる漫画家・古谷実がギャグを封印して描いた漫画を独特の世界観で映画化しているが、3月11日に起こった東日本大震災を受けて、脚本の変更、そして被災地での撮影が行われたこともこの日の会見で明らかになった。10年前に連載が開始された原作について「終わらない日常の退屈さ、虚しさみたいなものが若者の意識の中にあった」と語る監督。それが「3月11日の震災を受けて、“終わらない日常”から”終わらない非日常”が当たり前になってしまった。そういう若者を描きたかった」とシナリオ変更に至った心情を明かす。さらに被災地での撮影について「多くの人に撮影を止められ、自分の中で葛藤はありながらもここで現地に入らなかったら一生後悔すると思い、被災地での撮影に挑んだ」と説明した。染谷さん、二階堂さんにも震災後の若者の心境を問う質問が。染谷さんは「3月11日に震災があって、いままでの日本人の若者では考えなかったことを考え始めたり、すごく悲しい思いをして立ち直ろうとしていたり、いままでとは全く違う思考を若者が持ち始めていることを実感しています」と変化を語る。二階堂さんも「今回、震災を受けて、改めて、何も知らなかったというショックを受けている同世代の人が多いと感じています。少なくとも、私はもっともっと勉強していろんなことを知りたいと思いました」と若者の心情の一端を代弁した。この後、現地時間22時にレッドカーペットに登場し、作品の公式上映が行われる。まもなく震災から半年となるが、“震災後”の日本の若者たちを綴った本作は海外の観客、批評家にどのように受け止められるのか?授賞式は9月10日(現地時間)に開催される。『ヒミズ』は2012年春、シネクイントほか全国にて公開。■関連作品:ヒミズ 2012年春、シネクイントほか全国にて順次公開© 『ヒミズ』フィルムパートナーズ■関連記事:窪塚洋介、鈴木杏が『ヒミズ』で園子温作品初出演!西島隆弘&吉高由里子も再びヴェネチア、モントリオールにトロント…世界の映画祭での邦画の奮闘に期待!『冷たい熱帯魚』の衝撃再び?『ヒミズ』に吹越満、でんでんら“園組”が勢揃い園子温が「稲中卓球部」古谷実の人気漫画「ヒミズ」を映画化!主演に染谷将太
2011年09月07日「行け!稲中卓球部」の古谷実の異色のベストセラーコミックを園子温が映画化した『ヒミズ』の新キャストが解禁!窪塚洋介、鈴木杏が園監督作品初出演を果たすほか、それぞれ園監督作品で映画デビューを果たしている西島隆弘(AAA)、吉高由里子が出演していることも明らかになった。ギャグ漫画で高い人気を誇る古谷氏がギャグ路線を完全に封印して描き上げた原作漫画を、『冷たい熱帯魚』など海外でも注目を集める鬼才・園子温が「3.11」以降の日本を舞台に実写化。「普通」な大人になることを願う15歳の住田(染谷将太)と愛する人と守り守られ生きることを夢見る景子(二階堂ふみ)を通じて、ある事件をきっかけに破滅へと突き進んでいく若者たちの姿を描き出す。染谷将太、二階堂ふみという若いキャストを中心に、吹越満、でんでん、黒沢あすかなどこれまで園作品を彩ってきた名優陣の共演が発表されていたが、今回、新な顔ぶれが明らかに。窪塚さんは、物語に強烈なインパクトを与えるスリの若者・テル彦役で出演。「ひやかし程度の出演ですけど、園監督とご一緒できてだいぶ楽しかったです」と撮影をふり返る。窪塚さんと同じく園監督の作品に初めて参加した鈴木さんは、「いつも観て圧倒されていた園子温監督の作品に参加できてとても嬉しかったです。もっと現場にいたかった!」と喜びを語ってくれた。映画初出演&初主演作となった『愛のむきだし』で強烈な存在感を放ち絶賛を集めた西島さん。「約4年ぶりの園監督とのお仕事でしたが、あの頃を思い出すくらい、園ワールド全開のLIVE撮影を久しぶりに味わえました!最高に気持ちが良かったです!もっと出たかった!漫画も読んでいたので、出来上がりが楽しみです」と自信をうかがわせる。そして『紀子の食卓』でデビューを果たし、園監督の薫陶を受けた吉高さんは「1日だけ参加させていただきました。なので、現場全体がどういう雰囲気で前進しているかあまりわかりませんでしたが、その日だけで感じたのは、何かが決壊したような自由で勢いのある作品になりそうだということです」と手応えを明かす。常連&初参加組が園監督の指揮の下でどのような化学変化を見せているのか?本作はこのほど開幕した第68回ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門にも出品されており、グランプリの金獅子賞受賞に期待がかかる。日本の“いま”をすくい上げた作品として、海外の感想、評価も気になるところだ。『ヒミズ』は2012年春、シネクイントほか全国にて順次公開。■関連作品:ヒミズ 2012年春、シネクイントほか全国にて順次公開© 『ヒミズ』フィルムパートナーズ■関連記事:ヴェネチア、モントリオールにトロント…世界の映画祭での邦画の奮闘に期待!『冷たい熱帯魚』の衝撃再び?『ヒミズ』に吹越満、でんでんら“園組”が勢揃い園子温が「稲中卓球部」古谷実の人気漫画「ヒミズ」を映画化!主演に染谷将太
2011年09月02日山田孝之主演のコメディ『指輪をはめたい』のポスター画像が解禁となり、公開日も11月19日(土)に決定した。原作は芥川賞作家・伊藤たかみの人気小説。スケートリンクで転倒し、記憶喪失となった営業マン・片山の鞄の中から出てきたのは婚約指輪。失くした記憶と婚約者を探し始める彼の前には、それぞれ彼女だと主張する3人の女性が。会社の先輩でクールな才女に、風俗店勤務のさばさばしたセクシー美女、公園で人形劇屋台をする清楚な女の子…はたして一体誰が本当の彼女?だが、恋の記憶を巡る結末には意外な秘密が隠されていた――。硬派なイケメンからダメ男まで幅広い役柄を演じる山田孝之を主演に迎えた本作。『鴨川ホルモー』に『大洗にも星は降るなり』と、たびたびコミカルな姿を披露している山田さんだが、本作では頭にグルグルと包帯を巻いて、記憶喪失に陥った主人公を熱演している。まじめな顔で面白いことをやってくれるのが山田さんの魅力だが、本作では山田さん演じる片山を振り回す女優陣も豪華!小西真奈美、真木よう子、池脇千鶴がそれぞれに彼女を主張し、物語をかき回す。果たして婚約指輪は誰の薬指に?もうひとり、片山がスケートリンクで出会う可憐なレオタードの美少女を演じる新鋭・二階堂ふみも注目。4人の美女たちの間で山田さんはどんな姿を見せてくれるのか?メガホンを握るのは、『檸檬のころ』で注目を集めた岩田ユキ。女性の感性で悩める記憶喪失男の恋路を描き出す。『指輪をはめたい』は11月19日(土)より全国にて公開。■関連作品:指輪をはめたい 2011年11月19日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2011 Kino Films. All Rights Reserved.
2011年07月27日「行け!稲中卓球部」などで知られる古谷実の人気漫画を鬼才・園子温が実写化することで話題の『ヒミズ』。すでに出演が発表されている染谷将太、二階堂ふみに加え、渡辺哲、吹越満、神楽坂恵、光石研、渡辺真起子、黒沢あすか、でんでんら“園組”のおなじみの俳優陣が出演することが明らかになった。古谷実が一切のギャグを封印して、人間の暗部を浮かび上がらせた本作。園監督にとっても初の原作実写化となるが、原作で主人公の貸しボート屋に集まる中学校の同級生が映画では家を持たない、大人の“自由人”として描き変えられ、世の中の不条理さが、より刻銘に描き出される。この自由人たちを演じるのが、園監督の『冷たい熱帯魚』で強烈なインパクトを残した渡辺哲と吹越満、そして監督の最新作『恋の罪』で独特の色気と存在感を放っている神楽坂恵。さらに、染谷さん演じる主人公の住田をどん底にたたき落とすきっかけを作る父親を演じるのは、主演作『あぜ道のダンディ』が先日公開された光石研。園監督作『紀子の食卓』では、真面目だけが取り柄の主人公の父を演じたが、今回は全く違ったタイプの父親像を見せてくれそうだ。そして、住田を捨てて男と逃げる母親を、『愛のむきだし』の自由奔放な女・カオリ役で脚光を浴びた渡辺真起子。そして、二階堂さんが演じる住田の唯一の理解者である茶沢の母親という、原作にはないキャラクターを黒沢あすかが演じる。そしてもうひとり、『冷たい熱帯魚』の冷酷な殺人犯役で映画史に残る怪演を見せたでんでんが、住田から借金を取り立てようとするヤクザの金子に扮する。渡辺哲さんは今回の現場をふり返り「監督にどんどんひっぱってもらいました。ハードでしたが、やり終えた充実感は他にはないもので、完成がすごく楽しみです」と語る。吹越さんは、園監督からのオファーについて「園さんのご要望とあらば、いつでもどこでもなんでも、です。え?『ヒミズ』?そりゃスゲェー!!!ってな感じでした」と述懐。現場を終えて「園さん初の“原作あり”ということですが、これがまたなんと、オリジナルではないかと思えるほどぴったりな世界観。園子温が園子温の映画を撮っていたとしか言い様がないのです。また、これはいつも感じることですが、『園子温の撮影現場』というライヴを観ているようでした」と感想を明かす。原作の独特の世界観に園カラーが加わり、どのような化学反応が起こっているのか?完成が待たれる。『ヒミズ』は2012年春、シネクイントほか全国にて順次公開。■関連作品:ヒミズ 2012年春、シネクイントほか全国にて公開© 『ヒミズ』フィルムパートナーズ■関連記事:園子温が「稲中卓球部」古谷実の人気漫画「ヒミズ」を映画化!主演に染谷将太
2011年07月22日「行け!稲中卓球部」で知られる漫画家・古谷実が「ヤングマガジン」(講談社刊)に連載した異色作「ヒミズ」が、『冷たい熱帯魚』、『愛のむきだし』の園子温によって映画化されることが発表された。「稲中」などギャグ漫画家として人気を博してきた古谷さんだが、「ヒミズ」ではこれまでのギャグ路線を封印。“普通の人生”を望む男子中学生が、ある事件をきっかけに心に闇を抱えて普通とは程遠い人生を歩んでいくことになるさまを描く。人間の心の奥に潜む暗部をえぐり出した残酷な青春劇として熱狂的な支持者を生み出した。この過激な物語を、過激な暴力描写では引けを取らない鬼才・園子温が映画化することに!これまでに原作のノベライズ版が刊行されているほか、2004年には舞台化もされたが、映像化は今回が初めてとなる。撮影は茨城県で特設セットを設置して5月いっぱいをかけて行われ、すでに編集段階に入っているとのこと。気になるキャストだが、主人公の住田を演じるのは、『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』に主演し、来年公開の『ALWAYS 3丁目の夕日 ’64』への出演も決まっている若手実力派の染谷将太。そして、原作で住田と同じクラスという設定の女子・茶沢を『ガマの油』で鮮烈なデビューを果たし、最近では『劇場版 神聖かまってちゃん/ロックンロールは鳴り止まないっ』のヒロイン役で強烈な印象を残した二階堂ふみが演じる。住田も茶沢も複雑な内面を抱えた役だけに、若い2人がどんな掛け合いを見せるのか楽しみなところだ。『冷たい熱帯魚』のヒットおよび国際的な高評価に続き、水野美紀を主演に迎えての『恋の罪』の公開も決まるなど、その勢いが留まるところを知らぬ園監督。どんな激しい描写で若者たちの内面をさらけ出すのか?『ヒミズ』公開は2012年春、シネクイントほか全国にて。■関連作品:恋の罪 2011年公開© 2011「恋の罪」製作委員会ヒミズ 2012年春、シネクイントほか全国にて公開冷たい熱帯魚 2011年1月29日よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開© NIKKATSU■関連記事:【カンヌレポート8】テーマが明確な作品が勝利の鍵?気になるパルム・ドールの行方【カンヌレポート番外編】カンヌに華をそえる!スターたちのファッションチェック吹越満、“血まみれ”園子温監督現場をふり返り「笑ったねぇ」キーワードを集めて幻の“超過激”映像を観よう!『冷たい熱帯魚』動画キャンペーン吹越満インタビュー「いつも『俳優になりたい』って気持ちで仕事してます」
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