くらし情報『住み慣れた場所で建て直す内部化された庭を中心に家族が暮らす家』

2019年3月25日 00:00

住み慣れた場所で建て直す内部化された庭を中心に家族が暮らす家

目次

・家のあり方を決めた2つのリクエスト
・真ん中にガランドウをつくる
・不思議な感覚の空間
・ここがうちの庭
住み慣れた場所で建て直す内部化された庭を中心に家族が暮らす家


家のあり方を決めた2つのリクエスト

2世帯の3世代が暮らすT邸は埼玉県東部の住宅地に建つ。敷地は40年以上前に宅地開発された土地で周りにはびっしりと家が建て込んでいる。外観は日本家屋と箱形のボリュームをトリッキーに組み合わせたようなデザインが特徴的だが、敷地の中での配置にも特徴がある。周囲の家が敷地の北側に寄せて南側に庭を取っているのに対して、T邸はほぼその中央に建っているのだ。

間取りや使用する素材などに対しては、具体的なリクエストはほとんどしなかったというT夫妻。しかし、長年住み慣れた場所であるがゆえのリクエストがあり、それが結果的に敷地の中での配置の変更とともに家のつくりを決める大きなファクターとなった。


住み慣れた場所で建て直す内部化された庭を中心に家族が暮らす家

南側に大きく取ってあった庭をなくして敷地の中心近くに配置されたT邸。「周囲の家とは違うつくりには見えるが、そんなには違ってもいない」ような印象になるようにシルエットが調整されたという。「隣家のこの部屋は使われている雰囲気がないので大丈夫だけれども、あの窓からはすごく気配を感じるのでどうにかしてほしいなど、周囲の各窓に対する細かいリクエストがありました」と話すのは建築家の田村さん。

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