2019年5月13日 00:00
モデルルームも兼ねた30坪の家陰影のある、静かな大人の空間で暮らす
この家に住みたい
「自分のライフスタイルにちょうどいいプランで、2階はワンルームで生活して下は事務所にも使えるというものでした。それで建てようかなと」
こう話すのは工務店を営む黒羽さん。ある集まりで知り合った建築家の若原さんがデザインした規格化住宅のプロトタイプのプランが気に入って設計を依頼したのだという。
「若原さんの家をいくつも見ていてどういう空間になるのかは想像ができたので、“この家に住みたい”と思いました」
黒羽さんはワンルームでシンプルな空間が好みという。考え抜かれたプロポーションによってつくられた2階スペースには静かで落ち着いた雰囲気が漂う。白い漆喰の壁・天井は鏝で粗く仕上げているため、表面自体に細かな陰影がある。
モデルルームも兼ねる
黒羽邸のプランはこのプロトタイプをベースにつくられ、1・2階がそれぞれ約15坪の延床30坪ほどの広さのものに落ち着いた。モデルルームの機能ももたせたいと考えた黒羽さんは「ローコスト」かつ「シンプルであまりつくり込まない」をこの家のコンセプトとした。
さらに、黒羽さんが仕事でよく使っている空調システムを採用。1階に設置したエアコンの暖気を床下のダクトを通して部屋全体を暖めるというものだ。