くらし情報『内面から壊れていく「主婦病」 R‐18作家が恐ろしさ描く』

2015年6月9日 20:00

内面から壊れていく「主婦病」 R‐18作家が恐ろしさ描く

もり・みき1970年、埼玉県生まれ。’95年より少女小説家として活動した後、休筆。2013年、5年ぶりに執筆した「朝凪」(「まばたきがスイッチ」と改題)で第12回「R‐18文学賞」読者賞受賞。

もり・みき1970年、埼玉県生まれ。’95年より少女小説家として活動した後、休筆。2013年、5年ぶりに執筆した「朝凪」(「まばたきがスイッチ」と改題)で第12回「R‐18文学賞」読者賞受賞。

「応募作を書く前に、過去の受賞作をいくつか読んでみたんです。すると意外に、“ごく平凡な専業主婦が主人公”という作品がなかった。
現実には、そういう女性が大半だろうと思うのに」

「ならばあえて、埋もれてしまいそうな主婦が、地味な日常をどうにかやり過ごす話が新鮮かもしれないと思ったんです」

「まばたきがスイッチ」で、見事「R‐18文学賞」の読者賞を射止めた森美樹さん。受賞作を含む連作短編集『主婦病』には、妻に無関心な夫を持つ絶望を、小さな楽しみで紛らす妻が多く登場する。

「楽しみというのは、小さなたくらみだったり秘密だったりするのですが、夫や世間や、あるいは女友達に対して、秘めた世界を持つことで女性は強くなれる気がするんです」

秘密の中身はいろいろだ。夫に隠れてするアルバイト、心の奥にしまった過去、夫の秘密を実は知っているというほくそ笑み。その中には、いつも同じ時間に洗濯物を干す金髪の青年との一方的な逢瀬もある。

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