2017年12月11日 20:00
話題の「劇団チョコレートケーキ」が代表作を再々演! 裏と表を描いた2作
近年、数々の演劇賞を受賞し、注目を集めている「劇団チョコレートケーキ」。その甘く可愛い劇団名からは想像できないような、歴史的事件や社会的テーマを扱った、硬質で濃密な作品を作り続けている。その中核を担うのが脚本担当の古川健さんと、演出担当の日澤雄介さんだ。
ひとつの歴史の裏と表を描いた2作。
「もともとは脚本のネタに苦しんで、どうしたら苦しくなくなるかを考えたときに、自分の興味のあることを書いてみようと思ったのが発端でした」(古川さん)
あさま山荘事件や大正天皇など、歴史や社会的な事象を扱いながらも、古川さんが描くのは、
「そこに関わる個の人間の感情の機微。あくまでも等身大の人なんです。自分の感性に落とし込んで観られるからこそ、多くの人に支持してもらえたんだと思います」(日澤さん)
そこに、「演劇はやっぱり娯楽だと思うんです」と古川さんも続ける。
「そのために、もっともらしい嘘を入れることもたびたび(笑)。
ただ、僕自身の主張を語らせるような嘘はつきたくないと思っています。モチーフに対するリスペクトを失ったら、作品が途端に胡散くさいものになりますから」(古川さん)
それを演出する日澤さん側は、「あえて知識を入れないようにしている」