2018年1月11日 21:00
寺島しのぶ「ザワザワしています」 共演・柄本佑と語る『秘密の花園』の難しさ
今回のお話をいただいたのが、ちょうど蜷川さんが亡くなった少し後だったのもあって、当時の熱量で「やります」って言っちゃったんだけど…。
柄本:
稽古しながらも「わからない」って言ってますもんね(笑)。しのぶさんが演じる“いちよ”も“もろは”(二役)も、どこか抽象的な存在じゃないですか。その人が6畳一間の超現実にいるのが唐作品の面白さだと思うんですが、現時点でそうやってちゃんと存在できているから、しのぶさんはきっと大丈夫です。
寺島:
共演者が佑くんということで安心してる部分はあるかな。演出の福原さんも含めて、唐戯曲を理解している方々が一緒だから、その船に私は乗ればいいんだ、と思ってる。
柄本:
福原さん、稽古初日の本読みからすでに熱がすごかったですよね。本当にこの作品が好きなんだなって。
寺島:
ほんとほんと。演出の仕方も、事細かに指示するのではなく、抽象的なヒントをくださる。こちらもトライしていけるし、その余白のある感じが好きだなと思っています。柄本:
この作品って、ちまちました世界を描きながら、ラストでそれまでのことが全部吹き飛ばされるカタルシスがあって、そこがカッコいいんです。