2018年2月10日 17:00
19世紀のパリジェンヌは不満だらけ…? 現代の女性に響くアート展
壁が暗めの色調で、なんとなく重い雰囲気が漂う展示室です。ここでは、18~19世紀のパリジェンヌたちが社会的にどういった役割を期待されていたのか、その理想から外れた女性たちはどんなふうに批判されたのかをリアルに伝える作品が展示されています。
フランス革命を経て、ナポレオン統治下となったパリでは社会が大きく変化。でも、伝統的な価値観は残り、良き妻、良き母として家庭を守るのが女性の役割とされていました。
いっぽうで、自立して生きようとする女性たちが出てきたのもこの時代。ですが、かなり強いバッシングを受けたようです。
こちらの壁面に並んでいるのは、オノレ・ドーミエなどが描いた風刺画。例えば、夫のボタン付けを拒否する妻や、書き物に専念して育児をおろそかにしている母親など、新しい生き方をしようとする女性の姿が批判的に描かれています。
家庭のことを押しつけられ、昔の女性たちは気の毒…と言えないのが悲しい現実。約170年前のパリも現代も、女性の役割はそれほど変わっていないのかもしれません。
おしゃれなパリジェンヌの登場!
第3章は一転して明るいピンク色の部屋になっています。タイトルは、『「パリジェンヌ」