くらし情報『兄は障害者…「あの頃に戻る」母の執念。引きこもりの兄を外へ #6』

2018年3月15日 18:30

兄は障害者…「あの頃に戻る」母の執念。引きこもりの兄を外へ #6

“私の兄は、障害者”。見て見ぬ振りして、直視できない現実を避けるように生きてきた、妹目線の連載です。 母はパートをやめて、兄につきっきりになっていきました。

文・心音(ここね)

【兄は障害者】vol. 6

精神年齢は中学生のまま止まっていた

目次

・精神年齢は中学生のまま止まっていた
・アルバイトをしてお金を稼ぐ同級生
・母のサポートは「思い出づくり」だった
・ヨダレが垂れて、独り言をブツブツ言い始める
兄は障害者…「あの頃に戻る」母の執念。引きこもりの兄を外へ #6


一般常識や人間関係のルールを覚えるのに、効率が良い環境。それは「学校」です。当時、私が中学生だった頃はわかりませんでしたが、「学校」という小さな世界で揉まれることで、さまざまな学びがあることを大人になって深く感じています。多少、先輩後輩の煩わしさがあったり、部活が大変だったり、授業がつまらなかったりしても、「学校」にはとても大切な面があります。義務教育が終わっても、「学校」には行く意味があると、私は感じています。


そのことを痛感したのは、兄が部屋から出なくなっていった頃からでした。同年代の友人たちは、月日と共に修学旅行やキャンプ、運動会、合唱祭など「学校」でしか味わうことができない集団生活を経験します。しかし、兄は自分の部屋から出ようとしませんでした。たまに外出しても、帽子を深く被り「知り合いには会いたくない」の一点張り。

兄の人生は “中学生卒業” の思い出でストップしました。

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