2018年4月5日 18:00
変わり果てた兄の記録…精神科医の言葉に絶句した母は…|#10
そこで入院から通院に変更し、定期的な検診と薬の処方をしてもらい、自宅で面倒をみるように切り替えていきました。
精神科に通いだして、はや4年
“神頼み” のように駆け込んだ精神科で、恐る恐る飲み始めた大量の薬の効き目は、4年めに入っても改善の方向性が見えませんでした。できるようになったことと言えば、「薬を決まった時間に飲むこと」だけ。
アラームとカレンダーが増えて、薬の飲み方が上手になった。たった、それだけでした。体は健康だけど、心は病気。どうしようもならない兄に対して、両親はいつも怒るか泣くかのどちらかでした。夜な夜な「こんなふうになるはずじゃなかったのに」「どこで子育てを間違えてしまったのだろうか」と、互いに自分を責めあう両親の声は、私にとって痛み以外の何ものでもありませんでした。
「別に、パパとママは悪くないよ」と言いたかったけれど、ただ遠くで聞いているだけだった当時の記憶。そこから両親は、ある決断に出ますーー。
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