くらし情報『精神障害者の兄を隠す…残酷すぎる運命を受け入れた両親の心情 #12』

2018年4月18日 21:30

精神障害者の兄を隠す…残酷すぎる運命を受け入れた両親の心情 #12

“私の兄は、障害者”。見て見ぬ振りして、直視できない現実を避けるように生きてきた、妹目線の連載です。
精神障害者保健福祉手帳の2級を発行された、兄。両親でさえ、この状況を受け入れることに時間がかかりました。
文・心音(ここね)

【兄は障害者】vol. 12

直視できないのは、私だけではなかった

目次

・直視できないのは、私だけではなかった
・冷たく鋭い世間の目
・“諦めと守り” の意味を理解する
・その頃、私は初めて彼氏ができた
精神障害者の兄を隠す…残酷すぎる運命を受け入れた両親の心情 #12


この連載を読んで、兄の凄まじい変化に胸が痛んでいる方もいらっしゃると思います。その胸の痛みは、当時の私たち家族が感じていた紛れもない事実。妹である私ですら、この現実を直視することができずに心をかたく閉ざしていったことを今でも覚えています。

そして、両親はさらに苦しい気持ちだったと私は想像しています。
なぜなら、障害者手帳が発行された後も両親は、兄のことを周囲に言わなかったからです。この事実を隠していました。

冷たく鋭い世間の目

精神障害者の兄を隠す…残酷すぎる運命を受け入れた両親の心情 #12


唯一両親がこの事実を話していたのは、祖父母と両親の兄弟のみ。本当に近い身内だけが知っていました。両親が仲良くしている古くからの友だちや知り合い、近所の人などは兄がこのような経緯を辿ったことは知りません。

「世間体なんて気にしなくても良いじゃん」という意見もあると思いますが、この話をしたことで私たちが得るのは、多くの人からの「かわいそうだね」

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