2018年3月25日 07:00
ロロの“いつ高”シリーズ最新作 上演時間が60分のワケは…
少しの工夫で、観客の頭の中に目に見えるもの以上の世界を見せられる、演劇の原理的な面白さも立ち上げられたらと思っています」
本シリーズは「連作短編小説のスタイル」で繰り広げられる連作群像劇。作品ごとに主人公を変え、さまざまな目線から、学校内で起きる出来事が紡がれていく。それは時にユーモラスに、時にセンチメンタルに。
「高校演劇によくあるのが、葛藤を乗り越えて教訓めいたもので終わるパターン。でもそうじゃなくても演劇って立ち上げられるし、人の心を動かすことができるんです。僕は小説も好きなんですが、ただ人がいて、彼らが一緒の時間を過ごしているだけの様子を書き繋いだ小説に、僕自身が感動した経験があるんです」
三浦さんが描き続けているのは“人と人との出会い”。
「全然別のモノ同士が出会って物語が生まれる。演劇は、俳優や作り手と出会う場所。
出会うことで何かが生まれるのって面白いですよね」
みうら・なおゆき1987年生まれ。宮城県出身。’09年にロロを立ち上げ、全作品の脚本・演出を担当。’15年に『ハンサムな大悟』が岸田國士戯曲賞にノミネートされ注目を集める。
3月23日(金)~31日(土)早稲田小劇場どらま館脚本・演出/三浦直之出演/板橋駿谷、亀島一徳、重岡漠、新名基浩一般3000円(当日3500円)