2018年4月6日 16:00
「徴兵」され最新のIT技術を学ぶ 変わりゆき世界の兵役制度
意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「徴兵制度」です。戦争の形も変わり兵役制度も変化してきています。
今年の1月よりスウェーデンは、8年前に廃止していた徴兵制度を復活させました。ロシアの脅威に備えるためです。続いてフランスでも今年、マクロン大統領が、18~21歳の男女を対象に兵役を課すことを発表しました。ロシアへの対抗、テロ対策の強化が主な理由です。また、アメリカのNATO軍への負担が大きいため、トランプ大統領がヨーロッパ各国にも公平に参加してほしいと依頼したことも起因していると思われます。
ただ今回のフランスの兵役は1か月なので、軍事訓練というよりは国威発揚を促すことに重きがおかれているのではないでしょうか。
日本人は、徴兵制度というと太平洋戦争のときのイメージを持つかもしれませんが、いまは無人攻撃機やサイバー攻撃などが増え、かつての大量の歩兵による肉弾戦とは戦争の形が変わっています。それにともない、兵役の内容も変化してきているんですね。
たとえばIT先進国のイスラエルでは、18~19歳から男子が3年、女子は2年の兵役義務があります。