2015年8月4日 21:00
仏女優「フランス人は10着しか服を持ってないなんて嘘」
クレールの官能性を開花させたのがハンサムな夫ジルではなく、女装の男性ヴィルジニアというのがオゾン監督らしいひねりだ。
「女装したロマン・デュリスが完璧な美女じゃないのがポイントよ。誰が見ても男性が女装しているとわかるし、滑稽ななかに物悲しさが漂うの。もちろん素顔のロマンはとても男らしくてセクシーだけどね」
クレールの内面の変化に伴い、ファッションやメイクも劇的に変わる。シンプルな服を脱ぎ捨て、セクシーなドレスに身を包み始める。鮮やかな変身ぶりが印象的だ。
「ダヴィッドがヴィルジニアに変身するほど劇的ではないけどね(笑)。クレールは最初あまりメイクをしてないから控えめな女性とわかる。
私自身は口紅を塗らないで外出することは絶対にないのよ」
実際、インタビューの部屋に現れたアナイスは、クレールと違って華やかな女優そのもの。ミュウミュウのブラック・ドレスを真っ赤なルージュが引き立てる。
「お気に入りのブランドは、ミュウミュウとメゾン キツネ、クロエ。デザインに遊び心があるでしょう。ビンテージものも好きだし、クローゼットには服と靴がぎっしりよ。フランス人は10着しか服を持ってないなんて嘘よ。