くらし情報『保有量は減るも高性能に…どうなる? アメリカの核兵器』

2018年4月17日 16:00

保有量は減るも高性能に…どうなる? アメリカの核兵器

アメリカは、冷戦期に比べて、核保有量を85%以上削減してきました。技術の進歩により、小さくても性能のいいものができ、必ずしも大きな核兵器を保有しなくてもよくなったからです。世界で核軍縮が進んだように言われていますが、核の脅威そのものがなくなったわけではないんですね。

今回のNPRの公表も、オバマ政権時代から進めていた核戦略近代化計画に即したもの。トランプ氏がいきなり方針転換をしたように見えますが、表向きは核廃絶を訴えながら、裏で核開発を進めてきたアメリカの、表の顔をなくしただけ、ともいえます。

核を持たない国は核廃絶を訴えます。しかし、核保有国は、積極的に核の不使用を宣言しません。世界から核兵器をなくした場合、どうけん制し合い、世界の均衡を保てばよいのか、ほかの抑止力が見つからないからです。


日本政府は今年のNPRを高く評価すると発表しました。けれども、どのような核も非人道的なものに変わりはありません。武力以外の抑止の方法を、真剣に考えなければいけない時期に来ているのではないでしょうか。
保有量は減るも高性能に…どうなる? アメリカの核兵器


堀 潤ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」

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