くらし情報『芥川賞作家・小山田浩子が「フェティッシュ的に好き」なものって?』

2018年4月24日 11:00

芥川賞作家・小山田浩子が「フェティッシュ的に好き」なものって?

芥川賞作家の小山田浩子さんが、待望の新作を上梓。
「自分の好きなものが詰まった一冊になったので、嬉しいです」

と語るのは、2014年に「穴」で芥川賞を受賞した小山田浩子さん。待望の新作『庭』は、ユーモラスで奇妙、鮮やかでちょっぴり不穏な15篇が詰まった短篇集。

「どれも結婚や子ども、出産といったテーマを意識していたのは間違いないです。それ以外に、読み返すと自分の実家や田舎に行く、という話が多くて。それはもうフェティッシュ的に好きなのかも(笑)」

たとえば巻頭の「うらぎゅう」は、実家に戻り、祖父に不思議な儀式に連れていかれる女性の話。

「これは砂灸という、砂に足形をつけてそこにお灸をするという風習を聞いて“何それ”と思ったことがきっかけでした。ここに出てくる話はどれも、そんなふうに見聞きしたり経験したりしたことが元になっていることが多いですね」

祖母が彼岸花を薬草として育てていた記憶、住んでいるアパートに出るヤモリ、山の旅館に行ったら愛想のいい猟犬がいた思い出、女子校時代に校舎によく出現した小さな蟹、ショッピングモールのフードコーナーにいるさまざまな家族……。
そんな現実の光景から、とんでもない非日常的展開を導き出すのが小山田作品の魅力だが、

「普通のことを書いていたらこうなった、という感覚です。

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