2018年5月23日 16:30
話題作『いつだってやめられる』監督が描く高学歴低収入の現実とは?
今回は、そんな思い入れの強い本作の撮影秘話や自身の経験についても語ってもらいました。
まずはイタリアのみならず、世界中で高く評価されたことについてどう感じていますか?
監督
僕としては、海外でも評判がよかったのは意外なことだったよ。というのも、イタリア特有のシチュエーションを描いたつもりでいたし、そもそもイタリアでもそんなに成功しないんじゃないかなと思っていたくらいだったから(笑)。
だから、あらゆる国で人気となって驚いているけれど、実はユニバーサルな映画だったんだということに改めて気づいて、誇りにも感じているよ。
では、もともとはどういう映画を目指していたのですか?
監督
自分の制作意図としては、「ただ笑える映画を作りたかった」ということだけ。しかも、当時住んでいた家の近くに大学があったから、「自分の近所で起きていることを語ろうじゃないか」くらいの気持ちだったんだ。それがこれほどまでに受け入れられたのはうれしいことだよ。
「ただ笑える映画」といいつつも、風刺コメディでもあるので、国によっては観客の反応も違ったのでは?
監督
そうだね、特に主人公たちがナチスの車両を走らせるシーンは、自分たちとしても「ちょっとやりすぎかな?」