くらし情報『“鎖のような家族の絆”がつらい…宮西真冬のサスペンスとは』

2018年7月7日 07:00

“鎖のような家族の絆”がつらい…宮西真冬のサスペンスとは

4人の女性たちの苦悩と葛藤を掬いあげた『誰かが見ている』で、デビュー直後から話題をさらった宮西真冬さん。期待の第2作『首の鎖』は、母の介護や妻の束縛で家庭に縛りつけられた男女の、声なき悲鳴のようなサスペンスだ。家庭に閉じ込められていた男女の、息が詰まるような心理サスペンス。
“鎖のような家族の絆”がつらい…宮西真冬のサスペンスとは


執筆のきっかけは、介護殺人のドキュメンタリーだという。家族を思えば思うほど追い詰められてしまう状況を、主人公の勝村瞳子に重ねた。

「介護の苦労などを打ち明けているサイトなどはよく見ました。なかには『毒親でも簡単に見捨てられない』とか『愛をくれなかった親に対して、愛をもって介護できるのか』という複雑な思いを綴るケースも多かった。『親を捨ててもよいのか』は、本書のテーマを決めるときに、私自身も迷いに迷ったことでした」

40歳目前の瞳子は10代のころから祖母と母の介護を背負わされ、自分の幸せをすべて家族の犠牲にしてきた。
母は自分の体の不自由さに苛立ち、瞳子にキツく当たる。重苦しい心が少しでも楽になればと通い始めた心療内科で、丹羽顕と出会い、心を通わせていく。ある日、顕から〈あなたを侮辱されて〉突発的に妻を殺してしまった、と打ち明けられた瞳子。

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