2018年7月24日 11:00
腸の健康は口から? 欧米で“バクテリアセラピー”が話題!
医療の世界では、ここ数年で腸内環境や腸内細菌に関する研究が進み、新たな知見が次々と明らかに!そのなかでも最近、欧米でオーラルケアの一環として話題になっているのが“バクテリアセラピー”。
「バクテリアセラピーとは、世界有数の虫歯・歯周病予防先進国として知られるスウェーデンで生まれたもので、善玉菌を摂取することで、体内の善玉菌と悪玉菌のバランスをコントロールする予防医療のこと。有用な菌を口内に取り込むことで、虫歯や歯周病を減らす効果があるといわれています」と、歯科医の尾上剛先生。
実際に、バクテリアセラピーにはどんな菌が使われているの?
「有名な善玉菌には、L8020乳酸菌や乳酸菌LS1などがありますが、最近注目の的なのが、ラクトバチルス・ロイテリ菌です」
しかもこのロイテリ菌、そのパワーは口腔内にとどまらず、さらなる効果もあるそう。
「L.ロイテリ菌はヒト由来の乳酸菌のため、胃酸にも耐えて生きたまま腸まで届いて定着します。そして消化管内において天然の抗菌物質ロイテリンを分泌。有害菌の発育を抑制したり、有益菌を増やして体内常在菌の良好なバランスと多様性を維持する働きがあり、胃腸におけるさまざまな疾患の改善と予防に関する研究結果が多数報告されています」