2018年9月6日 17:30
夢をあきらめない! ダコタ・ファニング主演最新作『500ページの夢の束』
それくらいあのセリフは直に伝わってくる言葉なんだよね。だから、ウェンディが経ていく過程に一番訴えるものを感じたといえるかな。
監督に影響を与えた映画とは?
―劇中では、『スター・トレック』がウェンディの救いとなりますが、これまで監督にとって救いとなった映画はありますか?
監督
救いというよりは、人間としての在り方や映画作家としての在り方を教えてくれた映画を3作挙げようかなと思うけど、まずひとつめは『第三の男』(49)。少ない予算でも名作を生み出すことができるという映画作りのすばらしさを教えてくれた作品だと思っているよ。だから、いまでも記憶に深く刻み込まれている映画なんだ。
2作目は、イタリア映画の『イル・ポスティーノ』(94)。それまでの僕は西部劇などの映画ばかりを観ていて、人々の普通の日常生活を描いた映画というのをあまり観ていなかったんだ。でも、この作品では、はじめて職に就くある青年の物語を描いているんだけど、そういったなんてことない人々の日常を映画にすることができるんだということを教えてくれたよ。
そして最後は、『ミツバチのささやき』(73)なんだけど、子どもの視点から描く世界がすばらしくて、これもすごく印象に残っているんだ。