2018年9月7日 20:00
チャットモンチーへの愛 西加奈子「私を生かしてくれて、ありがとう!」
「CHATMONCHY MECHA」
「たったさっきから3000年までの話」
ラオウ的真っ向勝負をして、私たちみんなの口に、おにぎりを放りこんでくれた。
「the key」
「裸足の街のスター」
演奏が終わるたびに、私の体はあたたかなもので膨らんだ。ああ、これがチャットモンチーだ。最初から私はずっと泣きそうで、結局泣いてしまって、すごく泣いて、その時思っていたことは「チャットモンチーを見れなくなるなんて嫌だ」ではなくって、「ありがとうチャットモンチー」なのだった。
「私を生かしてくれて、ありがとう!」
最近、みんな「ちょっとだけ死のう」としているように思う。
本当に死にたいんじゃない。それどころか生きたくてたまらない。だから、自分が「本当に生きている」ことを実感したくて、ちょっとだけ死のうとしているように思うのだ。
例えば分かりやすく手首をちょっと切ってみるだけじゃない。痛みを感じ、流れる血を見て「生きている」と思うのではなく、インターネットに誰かの悪口を書いたり、悪いお酒を飲んで酩酊したりして、チクチクと自分の心を刺すのだ。そうして見えない血を流して、それで「生きている」