2018年9月13日 11:00
各国の作家が集まって共同生活 柴崎友香が体験談を短編集に
2016年、各国の作家が集まるアイオワ大学のプログラムで、3か月ほど米国に滞在した柴崎友香さん。その体験を短編集にしたのが『公園へ行かないか?火曜日に』。
「もちろん初めての体験です。よく状況をつかめないままいろんな出来事が起きるのが面白くて。それを読む人にも体感してもらうために、エッセイではなく小説で書きました」
年齢もバックグラウンドも異なる作家たちと、公園まで散歩のつもりが予想外の遠出になったり、住居棟で非常ベルが鳴って避難したり…。
「英語ができなくても大丈夫と言われていたんですが、初日に37人の参加者中、私が格段にできないと判明して、どうしようかと思いました(笑)。でも、せっかくの機会だしいろいろ聞きたい気持ちもあって、一緒に行動していました。少しずつ聞き取れるようになったかと思えば、翌日は全然分からなかったりと、波がありましたが、最後のほうの発表で“英語うまくなったね”と言われた時は嬉しかった」
自身で撮ったカバーの写真はどれも素敵な環境だと分かるが、
「部屋のカードキーが何度も使えなくなるし、自動販売機は壊れっぱなしで。
そんな雑な感じが面白かったし、気楽でもありました」