2018年10月17日 12:30
料理界の巨匠アラン・デュカス、悲劇からの復活と成功の秘訣
デュカスさん
確かに、ヴェルサイユ宮殿のなかにレストランをオープンするということは、私にとっても並大抵なことではありませんでした。
―そのなかでも一番大変だったのは、どのようなことでしたか?
デュカスさん
とにかく障害しかなかったですが、人生というのは、難しくて大変なことばかりですよね。でも、そうやって壁を乗り越えて回避していくのが人生だとも思っているんです。だから、人生では待っていても何も起きません。自分から動いて、自分から勝ち取るのが人生。無償で与えられるものはありませんよ。
これまでで一番の困難とは?
―デュカスさんご自身も、これまでにさまざまな困難を乗り越えてきたからこそ、そのような考えをお持ちなのですね。
デュカスさん
私にとっては、身体的あるいは知的に自立できない状態が人生のなかでもっとも大きな障害。
実際、私はある事故によってそういう経験しているからこそ、それが人間にとって本当に辛いことだというのを実体験として感じているんですよ。
その時期は社会から完全に孤立して、身体的にも自立できなくなってしまいましたが、期間も長かっただけに、社会に復帰するのがどれだけ大変なことを知っているんです。