2018年11月16日 16:30
『人魚の眠る家』の篠原涼子「家族を言い訳にも犠牲にもしたくない」
ただ、この薫子というのは、演じるたびにどんどん変わってしまう人。もし撮り直したら、そのたびに違う感情が出てくるのかなと思ったので、終わりがないという意味では、もっと演じたかったくらいでした。
―とはいえ、今回は「演じる」というよりも、「薫子を生きていた」という感覚に近かったのではないでしょうか?
篠原さん
まさにそんな感じですね。「役を演じよう」と思って仕事をすることはしたくないと普段から心がけていますが、そういうことをしなくても済んだのはこの作品だったからこそ。いつもは前日にいろいろと考えて、「明日のシーンはこんなふうにやろうかな」とかイメージを描いてから現場に行くんですけど、今回はその場の感覚でやるほうがいいと感じました。
あとは、相手役の方々とのキャッチボールも大事なこと。そこで自分がどういうボールを投げられるか、そして相手のボールをどうやってキャッチして投げ返せるか、ということを意識していました。そのことによって感動が生まれたような気がしています。
笑顔でいることが輝き続ける秘訣
―現在は、妻としても母としても女優としても、忙しい日々だと思いますが、それぞれをどのようにしてバランスを取っているのか教えてください。