もともと好きで、今までも幾度となく描いてきたモチーフです。
「富士山は、私が思う“ザ・昭和”の象徴みたいな存在で、美しく素敵、愛らしさもありますよね。私自身は平成になってから仕事を始めて今に至るのですが、なぜかよく私の画風は、“昭和レトロ”と言われることが多くて(笑)。もうすぐ平成が終わる中で、あえてその“昭和の象徴”的なものを描くことに、なにか意味があるような気がしています」
本来は、そんなに主義主張を掲げるようなタイプの作家ではない、と自らを分析する五月女さん。しかし、ここ数年変化があるようで…?
「たぶんアンアンで、『社会のじかん』の挿絵を描いてることが、結構大きい気がします。あのコーナーに関わっていることで、いろんなことに興味が出てきて、少しずつ“伝えたいこと”みたいなものも出てきたというか…。一つの時代が終わる今、この先、時代や日本、世の中、そして私自身、どうなっていくのかなと、ふと思うことがよくあって。昭和という過ぎた時代をテーマにしつつ、この先の未来に繋がるような作品を作り出せたらいいですね」
あえて最後に無粋な質問を。
個展では絵を販売するそうですが、売れたらやりたいことはありますか?
「えー!?じゃあ自動運転の車を買うべく、貯金しようかな。