2018年11月15日 19:50
女優ジャンヌ・バリバールが語る元夫マチュー・アマルリック監督の魅力
だから、私たちはすごく強い信頼関係で結ばれているのよ。今回の映画では、歌手としてのバルバラを生きると同時に、私たちが若かったころに彼女の曲を聞きながら自分がどんな青春を送ってきたのかというのをもう一度思い出し、追体験するような部分もあったわね。
歌手と女優で違うこととは?
―撮影を進めるなかで、これまでご自身が抱いていたバルバラ像に変化はありましたか?
ジャンヌ
確かに違いはあったわね。発見したのは、彼女のなかにはすごくやさしい部分とすごく不愛想な部分が共存しているということ。
あと、今回はピアノでの弾き語りをしないといけなかったので、過去の映像もたくさん見たんだけれど、そのときに気がついたのは、彼女はいつもどこを見ているのかわからないような視線をしているということなの。そこで私は、「彼女はきっとその視線を自分の内側に向けているのではないか」思うようになったわ。
―では、実際に演じてみてどう感じましたか?
ジャンヌ
だから、私も同じようにしてみようと思って演技していたら、ちょうどカメラのレンズに映る自分を見つけたんだけど、そのときに「もしかしたらバルバラは、内側だけでなく、歌いながら自分の姿を見ていたのかも」