2018年11月23日 19:20
池松壮亮「20代はこんなはずじゃなかった」いま伝えたい思いとは?
あとは、自分の役柄に関していうと、「自分はこの役にふさわしい」と思えたので、「やります」と伝えました。
塚本監督との出会いは特別だった
―撮影から1年ほどが経ちますが、初めて参加された塚本監督の現場を改めて振り返ってみていかがですか?
池松さん
いろいろ感じるところはありましたが、塚本監督は商業と一番かけ離れたところで戦っていらっしゃる監督。おそらく監督のやり方は誰も真似できないんじゃないですかね。それに、何よりも映画を作ることへの優先順位がつねに明確にあったので、あんなにも映画を作る喜びを感じられる場所はそうそうないと思いました。
―これまでにいろんな現場を経験されていますが、塚本監督がほかとは違うと感じたのはどんなところでしょうか?
池松さん
こんなことを言うべきではないのかもしれないですが、明確に違うのは、映画を作るために誰かからお金が出ているわけではなく、塚本監督の人生からお金が出ているということ。あとは、すごく少数で作っているので、コミュニケーションも直接的なところも違いました。
塚本監督は脚本から完成までをひとりでやっていますが、これだけ映画の能力が優れた人というのはいまの日本にはいないと思います。