2018年12月14日 12:30
阿部進之介、山田孝之らと決めた「やってはいけないこと」とは?
形になるまで時間がかかりましたが、そのぶん余計に愛着を感じています。
ーー本作は「人間の善と悪」をテーマにしています。
阿部さん とても共感できました。普段から自分や物事の二面性について考えることが多くて。僕があまのじゃくなのかもしれませんが、「TVではこのように報じられているけれど、違う視点から見るとどうなるんだろう」と思ってしまうんです。確認した後に「やっぱり、報じられている通りだった」とわかるときもあります。そういう意味ではまわり道をしてしまうタイプかもしれません。
ーーそれは役作りのプロセスでも同じですか?
阿部さん 「こういうふうに演技をしてください」と言われたとしても、あえて違うアプローチを試して探っていき、可能性をつぶしてから挑むようにしています。
そうすれば、言われたことが本当に正しいと実感できますし、役についてさらに深く考えるきっかけにもなります。
ーー藤井監督は脚本の執筆に約4年を費やして、決定稿に至ったそうですね。
阿部さん 僕は脚本が決定稿に至るまでの過程をすべて見ています。脚本に書かれていないことやセリフの意味の深さまで共有することができ、とても良かったと思っています。